文明崩壊後の世界で生きる人類の末裔たちの海洋SFロマン。STONeの世界の海というのは、戦争によって変わり果ててしまった海が舞台になります。むさい男達ばかり登場する中、キュートな少女・ジジの活躍が光ってました。前史文明の遺物の設定や、巨大兵器、主人公ジジの生い立ちなど、ちょっと風の谷のナウシカを彷彿とさせる部分があって、アレを凶悪にしたようなダークな世界観に近い感じがしますね。おそらくヒロモト森一作品の中では一番スケールがデカくて、壮大なストーリーだと思うのですが、たった2巻でこの漫画は完結します。クライマックスまで怒涛の勢いが続き、後半は駆け足な展開になるものの、次から次へと見せ場があるので大作映画を観ている感覚で読み進められます。言わずもがなですが、作画に関しては圧倒的すぎるほど上手い。筆のような線の荒々しさだったり、迫力あるイメージボードのような見開きに、どこを切り取っても凄まじいレベル。凄すぎて、海が砂なのか水なのか最後までよく見分けがつかなかったのはここだけの話です…。
一匹の巨大な海獣『STONE』が五つの大陸と七つの海を喰った。そして今、人類最後の生命が尽きようとしている。――クジラ捕りの末裔が住む島で育ち、沙海(さかい)の中が見えるという不思議な力を持つ少女・ジジは、ある日、海賊(?)船のキャプテン・サヴに出会う。彼らは“沙(すな)クジラ”を求めてやって来たと言うが……。
一匹の巨大な海獣『STONE』が五つの大陸と七つの海を喰った。そして今、人類最後の生命が尽きようとしている。――クジラ捕りの末裔が住む島で育ち、沙海(さかい)の中が見えるという不思議な力を持つ少女・ジジは、ある日、海賊(?)船のキャプテン・サヴに出会う。彼らは“沙(すな)クジラ”を求めてやって来たと言うが……。