歴史マンガの感想・レビュー1574件<<2021222324>>タイムスリップしてビートルズになる僕はビートルズ かわぐちかいじ 藤井哲夫starstarstarstarstar_borderかしこもしもビートルズよりも先にビートルズの曲でデビューしたら、彼らは新曲を作ってくれるんじゃないか…そんな罪深い思い付きを2010年から1961年にタイムスリップしてしまった日本のビートルズのコピーバンドが実行してしまいます。この壮大なテーマの空想実験の結末が気になってたまらなかったので秒殺で読み終えてしまいました。タイムスリップした未来人が歴史を変えてしまうなんてタブーですが、主人公達の「新曲が聴きたい」っていう気持ちには純粋なものがあるので責められないですね。「東京オリンピックも開催前の日本からデビューして世界で活躍するなんて出来るのだろうか?」みたいな細かい疑問も「ビートルズの曲だったら可能でしょ!」という説得力があるので吹っ飛びます。あと終わり方もオシャレで好きでした。センゴクの感想 #推しを3行で推すセンゴク 宮下英樹starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと 作者が現地行ってレポートを元にマンガを描いているすごいよかった。 ・特に好きなところは? 武田信玄がらみの三方ヶ原の戦い前後が特に良い ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 掲載誌がヤングマガジンだからか初期は意味のわからないエロシーンが多いのが気になったが充分面白かった。 次は続編の「センゴク天正記」を読む最高!黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ 藤田和日郎名無し7年ぶりの黒博物館、開館。 藤田先生とフランケンシュタイン、面白くならない訳が無く……。 『赤い靴の女』って?何のために『舞踏会』に潜入するの? 早く続きが読みたい!大河ドラマみたい。日本三國 松木いっかstarstarstarstarstar干し芋1巻、読了。 凄い作品が始まった!! 世界観が、凄いし、巻末には、年表まで付いている。 近未来の戦国時代って、どんな感じなのか・・・? 是非、読んでいただきたい。 それにしても、平殿器は、本当にいけすかない。 そして、結婚したばかりの小紀の最後が痛ましすぎる。 人間ならいけすかない 餓鬼ならかわいい丁寧な暮らしをする餓鬼 塵芥居士野愛丁寧な暮らしをSNSで発信だなんて背筋がゾワっとしちゃうんですが、餓鬼がやってると何故だかかわいいです。 綺麗な布とかガムシロとか割り箸とか大事に取っといてるのもかわいい。はりきってサイフォン式コーヒーメーカー買っちゃうのもかわいい。梅干してるのもかわいい。 これを人間がやってるといけすかないのに、餓鬼のガッキーがやってると人間味が感じられて素敵なんですよね。認知の歪み……ガッキーを通して自分の悪いところが見えてきます。 人の承認欲求に指差す前に自分の認識を改めなければ。 ビニール袋三角に畳んで心穏やかに暮らしたいと思います。漫画がうますぎる耳かきお江戸人情コメディ耳かきお蝶 湯浅ヒトシ名無し耳かき漫画ということで最初はおっかなビックリ読んでいたが中身は正統派(?)な「お江戸人情コメディ」でいい意味で裏切られた。漫画らしい大胆なデフォルメと、しっかりした江戸文化(天保)の描写がすごい。ギャグも「江戸時代の人間はそんなこと言わないだろ!」という忍たまスタイル。いい漫画でした。流し読みは出来ない沈黙の艦隊 かわぐちかいじ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 決死の撤退戦「金ヶ崎の退き口」編の面白さは異常センゴク 宮下英樹名無しセンゴクシリーズのハイライトの一つ、「金ヶ崎の退(の)き口」編は何度読んでも異常なほど面白いですね…。歴史上有名な姉川の決戦にて、浅井長政の裏切りから、窮地に陥る信長軍団。それまで快進撃を続けてきた者たちが、一転して地獄のような状況に追いやられ、決死の撤退戦を強いられることに。やはり人間、ピンチになればなるほど面白くなるもので、撤退戦で最も危険な殿(しんがり)の役目を引き受けることとなった秀吉とセンゴクの凄絶な戦いは、これまで読んできた歴史漫画の中でも有数の名場面だと思います。センゴク読んだことない人は、ぜひ3〜4巻の緊迫感を一度味わってみてください! https://manba.co.jp/boards/10122/books/3冥土と浮世を行来する花魁、亡者の魂を救うあおのたつき 安達智さいろく浮かばれない哀しき者たちの叫びに耳を傾け、元花魁が情で絆して諌める。 難しい言い回しするとこんな感じなんだけど、元花魁の主人公 あお は自分の事は多く語らない。 金が欲しい、金がどんどん必要だ。 その想いは決して下品なものではなく、かといって人に言いたくもなく、助けて欲しいとも思ってない。 彼女自身を救うのは果たしてーーー という冥土に行ってしまった人気絶頂で死んだ花魁が、冥土の入り口で狐様に出会い、魂を救う助手をするような形で色々な哀れな者たちと出会う物語。 絵柄が可愛いというのもあるけど、パースも丁寧で絵が上手で読んでいて気持ちが良い。 あとお稲荷さんがかわいい。 辛く悲しい想いをした者たちの話というだけでも切ないのに。 3巻の猫の話なんかは苦しくなる。 いい作品です。穴山梅雪が信長に対して、武田宗家を名…信長のシェフ 西村ミツル 梶川卓郎名無し※ネタバレを含むクチコミです。 「駿河城御前試合」に興味を持ったので読んでみた腕KAINA~駿河城御前試合~ 森秀樹 南條範夫starstarstarstarstar_borderかしこ「シグルイ」のクチコミを投稿したらオススメの漫画として表示されたので読んでみた。「駿河城御前試合」って本当はこんなに長い話なんだ…!というのと、どんどん内容がカオスになっていくので衝撃を受けました。斬られることに興奮する性癖を持ってるヤツの話が一番インパクトがあったかも。墓石を斬らせるのは一休さんのトンチかよ!みたいな別の面白さがあったけど…。作者さんの後書きも含めて読んでよかったと思った作品でした。「シグルイ」読んでみたシグルイ 南條範夫 山口貴由starstarstarstarstarかしこ面白いから一気に読めちゃうんだけど一瞬一瞬の絵から伝わってくる気迫が尋常じゃなくて一気に読むのが勿体無いと思いながらじっくり読みました。全15巻なのに一話目のあのシーンはいつになったら始まるのか後半からはドキドキしてましたが、そんな心配が吹っ飛ぶようなクライマックスでしたね…!痺れるようないい終わり方だったと思います。藤木はこれからどうなるのか気になるから続編があったらそれは嬉しいけど…。誰もが知っている名作ですし私ごときに語れるものは何もないです(マンバにも熱いクチコミが他にたくさんあるのでそちらをぜひ読んで下さい)…!!奴隷男と少女の絆の話もしも首輪がはずせたならば トナミショウnyaeちょっと薄汚いおじさん奴隷(獣人)と親が居なくなった少女の尊い絆の話なんですけど、奴隷を買ったり売ったり捨てたりが当たり前にあって、さらに奴隷の中でも若ければ若いほど価値があるのでその多くが子供だったりして、その世界観を踏まえて読むと、正直切なさが勝ってさほどキュンキュンはしません。それが悪いとかではなく、奴隷を家族として扱うという非常識を自分たちの中で常識にしようとする様子は純粋にぐっと来ますね。今のところ首輪が外れる未来は想像できないけど、ふたりは本当に家族になれるのか見守りたくなりました。 和風バンド・デシネな格好良さ! #1巻応援SAMURA おくたか去年、Twitterでめっちゃお洒落で格好いいバンド・デシネっぽいフルカラーの和風漫画が流れてきておく先生のファンになって以来、今回の単行本の発売を楽しみにしていました! さっそく読んだのですがメチャクチャよかったです。 風邪引いてるときに見る夢のように脈絡のないストーリーなのですが、独特の世界・デフォルメバキバキの絵・華やかな色使いを見てるだけで楽しめてしまうので、そのストーリーのわからなさすら心地いい…! 漫画ですでに完成されてるけど、できることなら湯浅政明監督に映像化してほしい(願望) まだ読んだことない方はまずはツイートで見てみてほしい作品です。 https://twitter.com/2964_KO/status/1490233805227302914?s=20&t=DQNp2XJR-5UQ2snPHraa2g https://twitter.com/2964_KO/status/1480534504079245312?s=20&t=DQNp2XJR-5UQ2snPHraa2g俺の大好きな鉋屑が収録されている黄色い悪夢 黄島点心starstarstarstarstarマンガトリツカレ男確かアウターゾーンの続編目当てで買った雑誌に収録されていて、たまたま読んでなんだこの漫画はすごいなと思ったのが「鉋屑」でした。それからは黄島点心の単行本があれば買うし単行本未収録も集め始めるくらい好きです。 「鉋屑」は鉋使いの職人の悲恋なのですが途中から鉋が人を襲い始めるという内容。鉋屑はもちろんのこと他の短編も無茶苦茶面白いです。 あらすじを見ると単行本版と電子書籍版で内容が少し違うっぽいようですが詳しい方がいたら違いを教えてください 迫る蒙古、対峙するのは…#1巻応援ビジャの女王 森秀樹ナベテツ13世紀、ペルシャの小国ビジャを包囲する2万のモンゴル兵。人口わずか5000人の都市は必死に戦いますが、防衛のために助力を求めたのは「インド墨家」達- 森秀樹先生の代表作として挙がるタイトルの一つに「墨攻」があるのですが、まさかまた墨家を描く作品に出会えるとは、正直想像していませんでした(中学生の頃に読んだので、30年近く前になりますが、楽しみです)。 墨家という集団は謎に包まれており、想像力を働かせる余地はたっぷりあるのですが、中国以外を舞台に作品を描くというその飛躍の自由さは、圧巻です。 森先生が蒙古を描くのも、自分は記憶がありませんし、どのような物語が展開していくのか、ゆっくり待ちたいと思います。 一話は良かった!…でも…日本三國 松木いっか名無し3話までしか読んでないが、1話は大看板漫画にも引けを取らない程の大きな物語のスタート感っぽさが凄くて引き寄せられた。がしかし、2話からいきなり幕末時期の軍服みたいな格好のキャラが多く出てきたり、時代設定が近代的で令和(とか言ってた?)の筈が容姿も語りも戦国時代の将軍気取りみたいな奴が出てきたりと、なんか読者が戦国モノ・幕末モノが大好きな歴史オタク向け感が一気に出てきて3話を読むも特にその気持ち悪い雰囲気が消えることなく読むのを辞めた。時代設定を現代社会にしてキャラも今風のデザインだったらまだ楽しめた。作者が如何にも歴史オタク感が出てて見続けるのキツかったです。一般ウケはしない歴史オタクが好みそうなマニアック作品。死にたくないから死地を飛ぶ男達RAISE 新谷かおる名無し※ネタバレを含むクチコミです。もう少しじっくり読んでみたかった #完結応援私たちは凸凹している 慎結nyae※ネタバレを含むクチコミです。 『こうふく画報』に続き心底ほっこりするつれづれ花譚 【かきおろし漫画付】 長田佳奈さいろくたまらない、笑顔を作る漫画。 これが漫画のちからだ、漫画は素晴らしい、と再認識できた。 『こうふく画報』と同様、大正時代のとある町のお噺。 登場人物(すべてのモブ含む)を忘れぬうちに一気読み推奨。この味わい深い短いお噺がたまらないこうふく画報 長田佳奈starstarstarstarstar_borderさいろくそして犬が可愛い。こんな犬初めて見た。可愛い。 ときは大正時代、舞台は日本のどこか、多分東京かな?関西弁は珍しいらしい。 食べ物がちょっとずつ出てくる小噺と、それぞれおまけの1頁がついている。 1話を読んでるときはそういう和菓子屋の話なのかなと思っていたけど、町内(に限らないかもだけど近そう)の話っぽく、少しずつ素敵な物語で紹介していってくれる。 そしてこの各話が混じっていくクロスしていく感覚が読者を常に"こうふく"にしてくれる、というものだと思う、だってそうなったもの。 そしてこんなに目頭に来るとは思わなかった。声が出そうだ。 マストバイです。人の生き様を教えてくれる短編集HUMANITAS ヒューマニタス 山本亜季名無し表紙の印象から勝手にファンタジーかと思っていましたが違いますね。ジャンルで言ったら歴史でしょうか。長い世界の歴史の中で埋もれてしまったような国や出来事が題材になっていて、フィクションなんだけど現実の厳しさを教えてくれるような内容になっています。表紙のアメリカの先住民の男の子の話も、ソビエトのチェスプレイヤーの話も、北アメリカのツンドラ地帯に住んでる女の子の話も、単純にストーリーとして面白い上に考えさせられるところもあり心に残りました。 戦国時代終盤、九州で狼小僧が大暴れ九国のジュウシ 西公平さいろく狼に育てられる、という点もそうだがこの時代ってまだニホンオオカミいたんだっ、九州に。(どうやら明治以前には本州・四国・九州に普通にいたようでした)というとこでへぇ〜と思ってしまった。 九国(くこく)が今の九州とは違う分かれ方をしていた戦国時代末期、島津と大友の争いにおいてはキリシタンに狂った大友宗麟が色々と奇天烈なエピソードを残していてどれが本当かわからなかったりする。 そんな大友宗麟の家臣(庶流)として有名なのは立花道雪。立花道雪と協力し、当時まさに鬼神の如く九州を下から平らげようとしていた島津を抑えるべく奮起し、歴史に残る戦いを見せたのが高橋紹運&その息子であり立花道雪の婿養子となった立花宗茂の親子である。 これを「岩屋城の戦い」と言います。 本作はこの岩屋城の戦いにおいて高橋紹運という男、そしてその息子、さらにはここに「いたのではないか」と言う"人外"を描いた物語。 タイトル、表紙からも当然主人公は狼小僧だと思って見てしまうがその実、本当の主役は高橋紹運という男。 というわけで、完結記念でクチコミを。 めちゃくちゃ好きな作品でした。各大名を好きだとより一層楽しめるでしょう。なにより、立花道雪がかっこよすぎて目頭が熱くなります。紹運も飄々としてるように見せていて長は、親は大変なんだなと。 大友宗麟のヤバい雰囲気もまるでへうげもののようでインパクト大。 淡々と進むところに惜しさも感じつつ、これはこれですごくいい味なんじゃないかとも思う。タイムスリップものは面白い天は赤い河のほとり 篠原千絵よーこよく分からない謎の力で古代ヒッタイトに連れられてそこで生きる女の話。主人公は中学生だが、それは読んでいるうちに忘れてしまうくらいの頼もしさを感じた。よくある現代の知識を使って無双みたいな要素はなく、現代人で良かったねと思う場面が二つあるくらいである。 私は序盤から常に頭の片隅で帰りを待っている日本の家族について考えていた。どんな思いだったのだろうかと。そこら辺は本編では一切語られないので読み終わった後はしばらく悲しい気持ちで過ごした。<<2021222324>>
もしもビートルズよりも先にビートルズの曲でデビューしたら、彼らは新曲を作ってくれるんじゃないか…そんな罪深い思い付きを2010年から1961年にタイムスリップしてしまった日本のビートルズのコピーバンドが実行してしまいます。この壮大なテーマの空想実験の結末が気になってたまらなかったので秒殺で読み終えてしまいました。タイムスリップした未来人が歴史を変えてしまうなんてタブーですが、主人公達の「新曲が聴きたい」っていう気持ちには純粋なものがあるので責められないですね。「東京オリンピックも開催前の日本からデビューして世界で活躍するなんて出来るのだろうか?」みたいな細かい疑問も「ビートルズの曲だったら可能でしょ!」という説得力があるので吹っ飛びます。あと終わり方もオシャレで好きでした。