平家物語
巨匠・横山光輝が、無常観を主題に平家一門の栄枯盛衰を描いた軍記物語の最高傑作に挑む!!400年間にわたる藤原貴族政治が続くなか、武士は地下人(じげにん)と呼ばれ、わずかな領地をもらい貧しい生活を送る貴族の番犬的な存在であった。そんな時代にあって、武士であった平清盛(たいらの・きよもり)は、保元の乱で後白河天皇(ごしらかわてんのう)に味方して戦果を挙げ、太宰大弐(だざいのだいに、太宰府次官)に昇進した。その後、平治の乱を治めた清盛は、源氏を壊滅状態に追い込み、その功績で中納言、大納言と出世し、ついに太政大臣従一位(だじょうだいじんじゅいちい)となり位を極めた。我が世の春を謳歌する清盛と平家の繁栄、そして平家と貴族との確執を描いた上巻。
天駆け
伊達政宗に天下を獲らせて理不尽な現在を変えろーー! 不遇の高校生・雁谷みかげは、不可思議な現象から戦国時代へとタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは、かの独眼竜こと伊達政宗! 己がこの先どんな人生を歩むかも知らず天下獲りに野心を燃やす政宗と、これから起こる出来事をすでに知っているみかげ。みかげは、己が生きてきた現代の理不尽な環境と、そんな中で幸福を手にできず命を落とした母親に思いを馳せ、政宗に天下を獲らせて現代を変えることを決意する。歴史の知識と、いつしか身についていた雷を放つ能力を武器に、史実を書き換える一大戦略が動き出す。しかし、時空を超えて戦国時代に降り立った「天駆け」は、みかげだけではなかった。すでに秀吉は千歳(ちとせ)という名の天駆けを傍らに、千歳の導きと圧倒的戦闘力で、史実どおりに天下獲りへの距離を着々と縮めつつある。群雄割拠の戦国時代、最後に笑うのは誰だーー!
天球のハルモニア
一生夢中になれる何かと出会った人は、最強だ。「女性の幸せは、素敵な男性に見初められて結婚すること」と信じられていた十八世紀末のパリ。布地店の娘・ソフィーは寝ても覚めても数学のことを考える日々を過ごしていた。その姿を心配した父は、女性としての幸せを与えようと娘を夜会へ連れて行く。「問題を起こさないように」と念を押されたソフィーだが、大人たちが興じるカードゲームの“数”を見つめているうちにイカサマを発見してしまう! 実在の数学者ソフィー・ジェルマンをモデルにした、少女が目指す数学者という夢――その道程を目撃する物語!!
国立博物館物語
東京は上野の一画にある「新東京博物館」では現在、アミューズメント・パークの建設が進行中。このアミューズメント・パークは“楽しく遊ぶ”をモットーにする革新的な考えを持つ理事長の構想によるもの。そして、その目玉となるものが入館者が太古の世界をバーチャル体験できる“スーパーE”だった。この“スーパーE”とは、超弩級ニューロ・チップAI(人工知能)で、インプットされた白亜紀の情報と6千万年にわたる自然淘汰の歴史から、自ら生物進化の歴史を再現していくコンピュータ。計画では、このコンピュータの中で再現されている「恐竜が闊歩している時代(白亜紀後期)」を来館者がバーチャル世界で体験できるのだ。しかし、まだ開発中の段階の今は、この“スーパーE”によってバーチャル世界で体験できるのは館員では新人の森高弥生ただ一人だった……。
すしいち!
―今すぐ江戸に行って握り寿司くいてぇ!―『孤独のグルメ』原作者・久住昌之氏も激オシ!!旨さと粋がたっぷり詰まった本格グルメ漫画!江戸時代末期、誕生するやいなや庶民に愛され、一大ブームを巻き起こした革命的な料理が生み出された――「握り寿司」である!場所は江戸本所、寿司屋ばかりが軒をつらねる「寿司屋横丁」。その中でひときわ輝きを放ち、連日客がひきもきらずに押し寄せるのが主人公・鯛介が腕をふるう「菜の花寿司」だ。鯛介の握る寿司はただ旨いだけではない。口にすれば昨日までとは違う、幸せな人生が待っている――<奇跡の寿司>なのである!『中華一番!』の作者・小川悦司が挑む江戸を舞台にした江戸前寿司の華やかなる世界。[第1巻収録握り寿司]・叫ぶアナゴ・慢心するクルマエビ・高飛車なマグロ・絆を深める海苔巻き・崖っぷちのハマグリ[作者紹介]著者名:小川悦司(おがわえつし)1969年生まれ、新潟県出身。1995年に講談社からデビュー。代表作にアニメ化もされた『中華一番!』『真・中華一番!』(講談社)がある。幕末をこよなく愛し、座右の銘は「計いよいよ違ひて志いよいよ堅し」(吉田松陰)[担当編集者より]初ガツオにシンコ、ムギイカ…。江戸っ子は何よりも季節の到来を告げる「旬」を大切にし、それを粋に楽しんでいました。そんな江戸っ子たちが言いました。―「すしいち!」の旬はまさに今!―逃さずご堪能あれ!!