小学館マンガの感想・レビュー4596件<<9091929394>>心も体もほぐしたいひとへストレッチ アキリstarstarstarstarstar野愛お家でできるストレッチも学べて、慧子と蘭のコミカルなやりとりも面白くて、それだけでじゅうぶんなのにこの作品には必然性が描かれている。 傷を抱えた2人の女性が、前を向くために寄り添い手を取り合う。 お互いの傷を見せびらかして慰め合うわけではなく、罵り合ったりいたずらを仕掛けたり酒を飲んだり。 めんどくさいけど日課になったストレッチみたいに、何気ない日常が2人の心をほぐしていく。 言葉にすると友情や絆とかになってしまうけれど、慧子と蘭の魂の結びつきみたいな関係性が強く柔らかく描かれていて何度でも読み返してしまう。 重たい背景、ストレッチ、女の子2人暮らし。いろんな要素が盛り込まれているのに、すべてが必然性をもった素晴らしいストーリー。 心も体もほぐしたいひとにぜひ読んでほしい。「フェンシングは努力でなんとかなる」銀白のパラディン -聖騎士- 岡啓介 太田雄貴starstarstarstarstarひさぴよフェンシング銀メダリストの太田雄貴さん曰く、「フェンシングは努力でなんとかなる」スポーツなんだそうですが、このマンガではその言葉を体現するかのように、細身でガリ勉メガネの主人公が、ある日フェンシングをはじめて、その魅力に取り憑かれて強くなっていくという王道スポ根マンガです。剣道と似ているのに、汗臭い感じはないし、見た目にも華麗で映える競技だなーという印象ですね。 監修・太田雄貴だけあって、フェンシングをあまり知らない読者でも、読んでいくうちに何となくルールがわかるようになってます。「ガンバ! Fly high」と同じように、メダリストが監修することで、漫画がより面白くなり、読者が増えて競技人口も増えることを狙ってたと思います。人気が振るわず5巻で終わってしまいましたが…。絵はややクセ強ですが、1対1の心理描写だったり、王道の熱い展開を盛り上げるのが上手いです。特に終盤の心と平子のレギュラー争奪戦は、実力下位同士の戦いでありながら、感情を揺さぶられる試合でした。最後まで軸がブレずに走り抜けたことで、自分の中で、記憶に残るスポーツ漫画の一つとなりましたね。少年サンデーの連載で読んだっきりの人も、単行本でもう一度読めばさらに面白い作品だと思いますね。あと、「アイシールド21」みたいなノリが好きな人には特におすすめです。名作はいつ読んでも面白いDr.コトー診療所 山田貴敏名無し昔の面白そうな漫画読んでみたいな、そういえばDr.コトー診療所読んだことないなと読んでみました。 離島に住んだことはないですが離島の一番困ることは高度な医療施設がないというところなんですね…。 でも狭いからこそ道ゆく人の違和感に気づける。 虫垂炎、高血圧による病気、妊娠中毒、街中だったら救急車ですぐな病気も離島ゆえ難易度が跳ね上がる。それを淡々と直す先生、かっこいいです! 離島、見晴らしのいい漁村を想像するのでなんとなく夏に読みたくなる漫画、な気がします! 骨太な名作。 孤島でのサバイバルホラー✕ループ実験島 MITA 岩葉六文銭とある製薬会社の新人研修で、孤島に連れていかれた新卒たち。 そこで、研修と称して謎の薬を飲まされてから、不可解なことが起きはじめる。 何かの実験にされてしまったのか?まるでゾンビのように変貌してしまった同期たちに、主人公は一度殺されてしまう。 しかし、気づくと研修開始時期に時間が巻き戻っており、一方で主人公の記憶はそのままなので、ここらの脱出をはかっていくという流れ。 サバイバルホラーとループものがまざったような作品で、 同じ状況を繰り返すことで、先を見据えて少しづつ未来を変えていく、 そうすることで首謀者の狙いの裏をかいていく感じはスリル満点です。 まだ諸々の詳細は明らかになっていませんが、 幼馴染のヒロインが、この実験か、主人公のループと何か関係ありそうで気になります。 ホラーには欠かせない(?)ちょいエロ的なサービスもあるので、 それもまた一興です。 永遠の課題だと思う変な薔薇 大橋遊紙名無し自分がした親切とか寄り添うとかいう行為が、オーバーになってしまったり逆効果だったり、何が正解なのかわからなくなることがあったとして、わからないからもういいやと諦めることもあると思うけど、じゃあどうやったら知れるかというと、自分が当事者になるしかないんじゃないかと思う。極論でいうと。 この漫画では子供を主人公にすることでよりその難しさを表現してるのかなと思ったけど、じゃあ大人だったらできるのかと言ったら全くそんなことはないので、生きてる限り、永遠の課題かなあと思いました。夢を諦めかけたとき、指針になる読切Bカメ 瀬澤ノブコ名無し※ネタバレを含むクチコミです。SNSに翻弄される人々夫婦別生 竹充ヒロ六文銭SNSによって切り取られるのは、生活の一部でしかないのに、 まるでそれが全てのように錯覚する感覚に名前をつけてほしいです。 SNS上では幸せ「そう」なのですが現実は違っていてる なんて芸能人を筆頭に日常茶飯事なので、SNSがどれだけ真実を切り取っているのか不明ですよね。 実際問題、リアルが充実(ないしは忙しい)していたらネットに逃げないと思います。 本作の登場人物もそんなSNSに翻弄されている感じ人々をオムニバス形式で描いた作品。 特に、1人目はまさに「理想の夫婦像」をSNS上で演出してます。 実際は、夫が同じくSNS上で妻の悪口をいっており、それが発見されて、その一挙手一投足に妻がビクビクしていくという流れ。 もう、地獄かと思いました。 自慢やマウントをせずにはいられないんでしょうね。 自分の幸福というものが何なんのかわからないから、他人の評価に委ねるしかないって悲しすぎます。 他にも、この夫婦をSNSからみて、その自慢に鬱陶しがっていた人間たちが、今度は主人公として話の中心になります。 が、基本は人格がアレなので、こちらも色々ひとクセあります。 SNSに翻弄されている人々をこれでもかと描いているので、 現代社会向きだと思います。 自分の軸はしっかりもたないとな~と反面教師になった作品でした。 「恥ずか死」じゃ労災おりないは名言がんばれ★ともか 籾山果音名無しこの人の漫画、読む度に私が好きな方に進化している気がする。 漫画家になる夢を諦めて何者でもない30歳になった女・ともかのしょうもない自意識が面白すぎます。作中、教訓になるようないいことたくさん言ってるんですけど、ともかが面白すぎてあまり印象に残らない。夢絶たれた春画絵師が現代で漫画アシに…!!武士スタント逢坂くん! ヨコヤマノブオ名無し最高の新連載がスピリッツで始まってしまった…!! カラー表紙のケバケバしい色使いが格好いい!絵がめちゃくちゃ上手い!!絵柄や線の味が江戸を描くのに合ってるし、描き込みに迫力がある。そして作中の絵も絵図や春画も、すごく見応えがあって面白い…! https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,dpr_2.0,f_auto,fl_lossy,h_365,q_80,w_255/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/board/thumbnail/112360/5f9844fe-c214-4917-aa52-b491ddab1065.png 主人公の逢坂は江戸の春画絵師。幼い頃に見た「龍と女人」の絵に衝撃を受け、それを超える作品を描きたいと思っているが、なぜか春画(しかも似たような作品)しか描けなくなってしまう。ともかく今の自分にできることを頑張ろうと制作に励むが、お上にバレて死罪となってしまう。まさに首が刎ねられようとしたその時、逢坂の体は現代の漫画家の作業場に居て…というあらすじ。 逢坂がタイムスリップすることでシリアスな笑いになってるのが最高。そもそも江戸時代の逢坂のモノローグがシグルイっぽくてめちゃくちゃ好きwww これから逢坂がどんなふうに現代で活躍するのか楽しみ…!! 【週刊ビッグコミックスピリッツ公式】 https://bigcomicbros.net/comic/bushistunt_aisakakun/後半の表現がむちゃくちゃ好き地獄星レミナ 伊藤潤二starstarstarstarstarマンガトリツカレ男表題の地獄星レミナは謎の星を発見して娘の名前である「レミナ」をつけたりと微笑ましい感じだったが動きを確認していたら星側が見られていることに気づいて地球に向かってくるという感じで話が始まる。この辺に関してはなんとなく面白いなと思うぐらいだったが「地獄星レミナ」が地球に来たあたりから最高に面白くなる。星が地球を見る描写や地球を舐めた後の壮大な表現とかがむちゃくちゃ好き。 癖しかないはみ出し警察官たちのクライムドラマPS-羅生門- 矢島正雄 中山昌亮名無し「2年間くらい一緒に昼食ってた同僚の嫁の話が面白くて好きだったんだけど、嫁も彼女もいないって他の人から聞いて仕事が手につかない」というまとめを読んでたら、その中に「PS-羅生門-みたいだな」というコメントがあって気になって1巻を読んでみた。 https://togetter.com/li/1748063 とにかく絵がメチャクチャうまい!!キャラデザもコマ割りも演出もすごく良くてアニメ映画を観てるみたいな格好良さがあって、現代が舞台のはずなのになぜか近未来感がする。 羅生門と呼ばれる署は、警察官としてどころか一般人として社会不適合な人間ばかりで構成されている。 借金がやめられない男、死んだ息子の死に苦しみ続けている男……。 普通だったら集団から排除されてしまうような人間たちが、受容されているところが本当に懐深くて好き。 ハッキリ言って長所と短所を比べると遥かに短所(とそれによって周囲にかける迷惑)は大きいんだけど、それをみんなが全く気にせず飲み込んでいるところがいい。 こういうそれぞれが好き勝手に生きて、それを互いに受け入れあってるのを見るのは気持ちがいいですね。 1話ごとにそれぞれの事件が解決するショートショートスタイルなのも読んでて楽しい。 読んでよかった。なんで今までこの作品のこと知らなかったんだろう。コロナ禍に読む億万ぼっち地獄星レミナ 伊藤潤二名無しアイズナー賞受賞作品ということで読んでみました。表題作の地獄星レミナと億万ぼっち、どちらも救いがなくて謎だらけで「え!ここでおわりなの…」という終わり方なのが印象的だった。 恐ろしい内容に反して、レミナの舞台がいかにも昔の人が考えた未来の世界なのがほっこりする。AppleWatchみたいな端末がいい。逃げる最中ずっとファイマーマンズキャリーで運ばれてるところもじわじわきた。 億万ぼっちはみんなが家の中でさえソーシャルディスタンスしてて今の時代を先取りしてるなと思った。集合遺体にはなりたくない…2巻が気になる!明日、私は誰かのカノジョ をのひなおR.S表紙を見て気になったので1巻だけ読んでみました。いわゆる「レンタル彼女」をしている女の子が主人公の話です。水族館のデートのシーンがとくに良かったです。 面白くて2巻ではどうなるか気になります。 感動するファンタジスタ 草場道輝上野スポーツ漫画が読みたいと思っていてすすめられたので読みました。 最初から読み終わるまでずっとドキドキしっぱなしでした。やっぱり最後の試合が最高でした。感動します。イケメンの身体をシェアするシェアバディ 吉田貴司 高良百名無し入れ替わるんじゃなくて1人の身体を2人でシェアするって斬新ですね。しかも生まれてから一度もモテたことがないような男が、曜日ごとに違う女の子を抱いてるようなモテ男の身体に居座るんですから、こりゃモテまくりのヤリまくりだぜ!と期待しますが全然上手くいきません。全てのチャンスを無駄にします。 ただ、失敗しまくっても身体をシェアしてる2人がどちらも性格が悪くないので、読んでて嫌な気持ちにならないのがいいですね。2人に男の友情が芽生えて双方が納得した上でシェアを解消するラストがとてもよかったです。すごい漫画だったア・ピリオド・イン・ウィンター 岩崎真nyaeスピリッツに載ってたからなんとなく読んでみたらすごい漫画でした。絵柄もコマ割りもシンプルなのにページをめくる手が止まらない。読ませる力がものすごくあるんだと思います。 親から子への身体的・精神的な虐待って漫画の題材としてよく描かれるけど、それとはまた違って、ここには今まで読んだことがないような母娘の確執が描かれてました。 読み終わった感想としていちばん強いのは、この人が次に描くのはどんな漫画だろうということ。次回作を心よりお持ちしております。 祝、スケボー初の金メダリストfrom日本SK8R’S トジツキハジメさいろくたまにはこんな時事ネタも絡めたい。だってもうそんな機会来ないんだもん。 始まりましたね、東京オリンピック。 昨日(7/25)堀米雄斗くんがストリート男子のスケボー金メダルを獲得しました。 スケボー自体が今大会からの競技で、そこで金メダルを獲ったってことは世界初の金メダリストってことです。すごいよ。 そしてついさっき、ストリート女子の金メダルを日本史上最年少13歳で西矢椛さんが獲得。 どうなってんだ日本、スケボー凄すぎませんか。 実際トリックのシーンなんかも観てると金メダルを決めたシーン、決勝相手や準決勝相手のトリックも観てて「イメージが違う」クリーンなものに観えた。これはきっとオリンピック効果なんだと思うけどw この「SK8R’S」は日本のスケボーシーンを描いてくれているんだけど、当然この東京五輪に出場してた日本人選手のみんなはこういうとこの出身なんだよなーってすごく興味深く読めると思います。 才能が〜とか英才教育で〜とか(スケボーで英才教育って言われてもピンと来ないかもだけど)そういうことじゃないっていうのがこのマンガでもわかります。 憧れだけで始めて周りの環境を疎ましく思いながらも世界が広がっていく、もちろんそれは簡単でもなくて、一つ一つの歯車が噛み合うまでの苦悩や勇気、そういう展開がうま〜く描かれてると思います。 スケボーを全く知らない人でも、彼らが競い合ったり魅せあったりしてるシーンと成長していくストーリーは面白く読めるはず。 すごく最新のマンガなんだけど、アラフォー的には昔を思い出させられました。 マンガがきっかけとは言い切れないけど、スラムダンクその他マンガの影響も少なからずあったバスケットシーン。 その頃マンガに憧れた少年たちからプロが生まれたりしてるわけなんですが、五輪競技に認定されるちょっと前から始まってるこの物語、今後のスケボー少年少女達を多く排出するきっかけにもなるんじゃないかな〜って思います。 すでに面白いけど今後にも注目!幸せの見つけ方。九龍で会いましょう 柴門ふみstarstarstarstarstar干し芋運命の人ってどのように出会い、どのように恋愛に繋がっていくんだろう。 そして、結婚が終点なのだろうか? どれだけの人が、自分のすべてをさらけ出して、恋愛をしているのか? 自分にとっての幸せは、自分が満たされていることではなく、相手の喜ぶ顔が見られることか。結局、自分に素直になれる、自分探しができた人が、幸せになれるってことね。人間の知識欲への凄まじさを感じる作品チ。―地球の運動について― 魚豊名無し※ネタバレを含むクチコミです。 いい雰囲気ア・ピリオド・イン・ウィンター 岩崎真名無し雰囲気と絵とタッチがよくマッチしている…! 不思議なことに寒さとか光が当たっているとか寝息とか聞こえてくる気がするんですけど多分読んでるうちに自分の記憶を無意識下で引き出しているのかもしれません。 静かだけど綺麗でいいなと思える作品ですねこういうスカッとする…深夜のダメ恋図鑑 尾崎衣良名無しこういうスカッとする系の漫画が大好きです。 世の中にいるダメンズをバサバサ切っていく感じが、爽快でクセになります。 登場人物3人の女の子もそれぞれ個性的で強烈です(笑)。 イラストのテイストもとても好みでストレスフリーで読めました。自分の葬式に流す曲、決めてる?live forever くそごり名無し※ネタバレを含むクチコミです。 母と娘って似てるからややこしいア・ピリオド・イン・ウィンター 岩崎真かしこ今「マンガ黄金時代'60年代傑作集」を読んでいて、ガロとかCOMの漫画って詩とか絵画みたいだなと思ってたんだけど、この読切にも似たような雰囲気を感じた。あんまり説明が多くないから、お兄ちゃんが傍観しすぎじゃないか?とも思ったけど、これは母娘の話だからありなのかな。家族の中で母と娘だけ仲悪いとか現実にあるもんね。この作風が好きだからあまり変わらずにいてくれたらいいな。掲載されたスピリッツの発売日が藤本タツキの「ルックバック」が発表されたのと同じ日だったから、なんとなくこっちも話題になってほしいなと思った。いい漫画なので。くれよんカンパニー新連載世界は半分になった くれよんカンパニー名無し大きな観音像が見守る、とある村で暮らす親子。 父親の時生と双子の子ども・光と音。2人の母親は3年前に“いなくなった”。 時生は何故か、異常なほどに2人に対して過保護である。そして時生はある日、村の人々が狂ったように観音様に手を合わせている光景を目の当たりにする。 一見平和でのどかな村に見えるけど、確実に何かがおかしい。半分になった世界とはなんなのか?なぜ母親はいなくなったのか? 謎が多すぎて何もかもが不穏でしかないけど、とにかく続きが気になりすぎる。<<9091929394>>
お家でできるストレッチも学べて、慧子と蘭のコミカルなやりとりも面白くて、それだけでじゅうぶんなのにこの作品には必然性が描かれている。 傷を抱えた2人の女性が、前を向くために寄り添い手を取り合う。 お互いの傷を見せびらかして慰め合うわけではなく、罵り合ったりいたずらを仕掛けたり酒を飲んだり。 めんどくさいけど日課になったストレッチみたいに、何気ない日常が2人の心をほぐしていく。 言葉にすると友情や絆とかになってしまうけれど、慧子と蘭の魂の結びつきみたいな関係性が強く柔らかく描かれていて何度でも読み返してしまう。 重たい背景、ストレッチ、女の子2人暮らし。いろんな要素が盛り込まれているのに、すべてが必然性をもった素晴らしいストーリー。 心も体もほぐしたいひとにぜひ読んでほしい。