僕だけがいない街

僕だけがいない街

毎日を懊悩して暮らす青年漫画家の藤沼。ただ彼には、彼にしか起きない特別な症状を持ち合わせていた。それは…時間が巻き戻るということ!この現象、藤沼にもたらすものは輝く未来?それとも…。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2020/07/03
出征する級友達と戦えない二人
島の中学校の新学年、三年生の時間割に「戦争」が加わった。毎週金曜五時間目に、選抜されて本土に出征していく級友。しかしそこに、安居島都と双海朔の二人だけ、選ばれることはなかった。 正体不明の敵、子供も駆り出される程切迫した戦況……絶望的な状況下で、混乱しつつも日々を生き、恋をする中学生達。そして出征を拒まれる二人の謎とは……。 □□□□□ 小さな島の日常の穏やかな、優しい情景と裏腹な、不穏な情勢と多くの謎に、心が宙ぶらりんになりながら、読むのをやめられなくなる作品である。 好転しない現実、死と隣り合わせの毎日。その中で迷い苦しみ、ある者は怯え、または覚悟を決め、あるいは何かを見出そうと必死になり……在り方は様々だが、皆一様に、悲壮である。 一人ひとりの懸命な青春を、どんなに丁寧に描いても、その命は次々と奪われていく。そして、辛い鬱展開が待っている。 その中で、一番辛いものを背負うのは、実は生き残っている安居島都である。その過酷さはある意味、筆舌に尽くし難い。それでも「食」をよく分かっていて生きる力の強い都は、前を向く。少しの幸せだった思い出を胸に……。 生きるのに必要なのは、悲壮さではない。淡々と飯を食い、命ある限り前向きな意志を持つことだ。そんなメッセージを最後に提示するために、4巻を丁寧に描き切った優先生に、今は深く首を垂れたい。
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
2020/07/01
子供の人生選択…その時母に出来る事
恋した人は、狼男でした……やがて二人の間に姉弟の「おおかみこども」が産まれるが、母子を残して狼男は死んでしまう。人の世界に組み込まれず孤立する母子。生活に限界を感じた母は、ある決断をする。 □□□□□ 物語は、狼と人間の姿を行き来する子供達の成長を追い、人か狼かの生き方を選択するまでを追う。 性格、好奇心、本能……それぞれの人生選択は、丁寧に二人の性質を追う事で、意外なようでいて納得のいく必然性をもって描き出される。そして二人を庇護してきた母の苦労を丹念に描く事で、人生を選んだ子供に最早何もできない苦しみと、懸命の祈りが胸に迫る。 幼い二人の、表情の豊かさに癒された後で、狼の生き方を選ぶ者が表情を失い、人の生き方を学習する者が表情の複雑さを得る、その対比に驚かされる。 最後まで読み終わった後に、姉弟の最初を見返すと、ひどく懐かしい感じがする。こんなにも遠くに来てしまったのかと。 同名映画のコミカライズである本作が初単行本となった、優先生。感情の描き方の強さと複雑さに、心を動かされる。笑顔、泣き顔の表情一つひとつが強力で、表情につられて貰い泣きする場面が本当に多く、人前でおいそれと読めない感じがする。 (映画版を観ていない感想です)
五時間目の戦争

五時間目の戦争

【電子版特典:カラーイラスト収録!】瀬戸内の離島の中学校。新たな授業として三年生たちに課されたのは、正体不明の敵との「戦争」だった!ところが、クラス一の俊足の双海朔と、その幼馴染の安居島都の二人だけは、なぜか出兵不適格の烙印を押され…。
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毎日を懊悩して暮らす青年漫画家の藤沼。ただ彼には、彼にしか起きない特別な症状を持ち合わせていた。それは…時間が巻き戻るということ!この現象、藤沼にもたらすものは輝く未来?それとも…。

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2020/07/03
出征する級友達と戦えない二人
島の中学校の新学年、三年生の時間割に「戦争」が加わった。毎週金曜五時間目に、選抜されて本土に出征していく級友。しかしそこに、安居島都と双海朔の二人だけ、選ばれることはなかった。 正体不明の敵、子供も駆り出される程切迫した戦況……絶望的な状況下で、混乱しつつも日々を生き、恋をする中学生達。そして出征を拒まれる二人の謎とは……。 □□□□□ 小さな島の日常の穏やかな、優しい情景と裏腹な、不穏な情勢と多くの謎に、心が宙ぶらりんになりながら、読むのをやめられなくなる作品である。 好転しない現実、死と隣り合わせの毎日。その中で迷い苦しみ、ある者は怯え、または覚悟を決め、あるいは何かを見出そうと必死になり……在り方は様々だが、皆一様に、悲壮である。 一人ひとりの懸命な青春を、どんなに丁寧に描いても、その命は次々と奪われていく。そして、辛い鬱展開が待っている。 その中で、一番辛いものを背負うのは、実は生き残っている安居島都である。その過酷さはある意味、筆舌に尽くし難い。それでも「食」をよく分かっていて生きる力の強い都は、前を向く。少しの幸せだった思い出を胸に……。 生きるのに必要なのは、悲壮さではない。淡々と飯を食い、命ある限り前向きな意志を持つことだ。そんなメッセージを最後に提示するために、4巻を丁寧に描き切った優先生に、今は深く首を垂れたい。
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名無し
2018/12/22
色んな意味で「ラーメン」な漫画
cameraラーメンも含めてグルメ漫画が好き。 けれどなかには好みでない漫画もある。 美味さを表現しようとしすぎて、 危ないポエマーな世界に逝っちゃった漫画とか。 料理や料理人の価値を強調しようとしすぎて、 命賭けで食材を調達したり調理技術を修行したりとか。 漫画なんだからドラマチックじゃなければつまらないけれど、 リアリティがなさ過ぎると、私的には楽しめなくなってしまう。 この「ラーメン王子」も最初に表紙を見たときには 「上品でイケメンな主人公が  ラーメンをまるで超高級料理のように  格調高く礼賛する漫画なんだろうな」 と想像した。 ああこれは多分、俺が嫌いなタイプの漫画なんだろうな、と。 食わず嫌いだった(笑)。 確かに主人公は見た目は超イケメン。 しかし中身はどちらかというとラーメン・キモオタだ。 「イケテル王子」ではなく「オモロイ原始人」だった。 そういうギャップを狙った設定の漫画だったのだろうけれど、 いっぽうで単に設定が甘くてツッコミどころが ボロボロ生まれちゃったのでは、と思う面もあったりする。 遭難して10年間無人島にいたわりに 仕事は出来るし ラーメンだけじゃなく中国のことわざや フランスの美食家の名言も知っているし、 藤子不二雄先生やトキワ荘を崇拝しているし(笑)。 マナーには気を使うが小さいミスを多発して悩むし、 この主人公、キザなイケメンどころか、 無邪気馬鹿で庶民的なキャラだった。 そしてそれらがどこまで作者の計算通りかわからないが 結構いい味をだしている。 また、全てのエピソードが、実在するラーメン屋さんを 取材して作っているそうで、 2000年~2010年位のラーメン界のリアルなレポート漫画でもある。 またそれが、上から目線ではなく過度でもなく、 それぞれのラーメン屋さんへの作者の敬意が 感じられる内容でいい感じだ。 大爆笑するとか驚愕の薀蓄ネタ披露とかの漫画ではないが わりといい味がして、まさに 「お高くとまってるんじゃねーかと思っていたら  ざっくばらんな感じの面白さだった」 という、まさに 「ラーメンのような味わいの漫画」 だった。
兎来栄寿
兎来栄寿
2020/05/31
鬼才・士郎正宗の鮮烈なデビュー作
『攻殻機動隊2045』がNetflixで公開され話題となっている昨今。『攻殻機動隊』は日本で生まれたあらゆるSF作品の中でも巨大な金字塔です。スティーブン・スピルバーグやジェームス・キャメロンからも絶賛を浴びる士郎正宗の想像力と創造力がなければ、『マトリックス』や『パシフィックリム』といった作品もこの世に存在していなかったかもしれません。その作者である士郎正宗のデビュー作が、この『アップルシード』です。 元々、士郎正宗が学生時代に同人誌として発行していた『アップルシード』の前身に当たる設定のある『ブラックマジック』という作品が存在し、その後関西大学SF研究会の創設者ら関西のSF好きによって創設された青心社から『アップルシード』が連載形式ではなく単行本として出されました。小さな会社であり当初の発行部数も多くなかったにも関わらず、『アップルシード』はその圧倒的なクオリティにより全国区でカルト的な人気を博すこととなりました。 士郎正宗らしい緻密な描き込みや設定、膨大な情報量、そして女の子のかわいさはデビュー作から全開です。編集者によっては「文字が多すぎるし読み難いから削れ」と言われてしまいそうなほどですが、この雑然とした中に構築された確固たる世界観と細部に宿った神によって生じるリアリティにこそ酔い痴れるところです。『AKIRA』が1982年に始まりそのフォロワーが多く生まれた80年台ですが、この時代のSFマンガでこれほどの独自性・独創性を発揮していたものは他にないでしょう。 1988年にはガイナックスがアニメ化しているのに加え、2004年にはセルルック3Dアニメの先駆的作品として映像化され、国内で17万枚、海外で43万枚売れるという大ヒットを飛ばしました。原作は読んだことはなくとも、そちらのアニメは見たことがあるという方も多いかもしれません。 残念ながら連載は中断され、作者自身によって続きが描かれないことも宣言されてしまっていますが、士郎正宗ファンの間では『アップルシード』の続きが読みたいという声も根強いです。 『攻殻機動隊』とも繋がっている物語なので、『攻殻機動隊』好きで読んでない方はもちろん、SFに興味のある方は一つのマイルストーンとして映像化された物と併せて通っておく価値があります。
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あうしぃ@カワイイマンガ
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2020/07/03
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あうしぃ@カワイイマンガ
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2020/07/01
子供の人生選択…その時母に出来る事
恋した人は、狼男でした……やがて二人の間に姉弟の「おおかみこども」が産まれるが、母子を残して狼男は死んでしまう。人の世界に組み込まれず孤立する母子。生活に限界を感じた母は、ある決断をする。 □□□□□ 物語は、狼と人間の姿を行き来する子供達の成長を追い、人か狼かの生き方を選択するまでを追う。 性格、好奇心、本能……それぞれの人生選択は、丁寧に二人の性質を追う事で、意外なようでいて納得のいく必然性をもって描き出される。そして二人を庇護してきた母の苦労を丹念に描く事で、人生を選んだ子供に最早何もできない苦しみと、懸命の祈りが胸に迫る。 幼い二人の、表情の豊かさに癒された後で、狼の生き方を選ぶ者が表情を失い、人の生き方を学習する者が表情の複雑さを得る、その対比に驚かされる。 最後まで読み終わった後に、姉弟の最初を見返すと、ひどく懐かしい感じがする。こんなにも遠くに来てしまったのかと。 同名映画のコミカライズである本作が初単行本となった、優先生。感情の描き方の強さと複雑さに、心を動かされる。笑顔、泣き顔の表情一つひとつが強力で、表情につられて貰い泣きする場面が本当に多く、人前でおいそれと読めない感じがする。 (映画版を観ていない感想です)
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