「昭和の中坊」+「俺たちのラブ・ウォーズ~その後の昭和の中坊たち~」+特典『令和の「昭和の中坊」』 合本版

超お得!500円で1600ページ超の合本版!! #お買い得本

「昭和の中坊」+「俺たちのラブ・ウォーズ~その後の昭和の中坊たち~」+特典『令和の「昭和の中坊」』 合本版 末田雄一郎 吉本浩二
ひさぴよ
ひさぴよ

マンバの中で自分だけかもですが「#お買い得本」というハッシュタグを勝手につけて、これまでクチコミを書いてきました。 趣旨としては、電子書籍で買うとお買い得な作品を紹介するというものですが、このたびとんでもないお買い得本を見つけたのでクチコミします。 それがこちら『昭和の中坊』シリーズの合本版。 (作品内容はあらすじを参照) https://manba.co.jp/boards/20919 ご存知、『こづかい万歳』で知られる吉本浩二先生の代表作の一つ『昭和の中坊』とその続編シリーズを1冊にまとめた合本(がっぽん)版です。 1600ページ(月刊誌2冊分くらいの分量)かつ500円という値段設定は、なかなかお目にかかったことはなく、かなりのお得感があります。半信半疑で買ってみましたが実際に紹介通りの内容が収録されています。吉本浩二氏の過去作に興味のある方、まだ読まれてない方はこの機会にぜひ購入してみてはどうでしょうか。 描き下ろしマンガ『令和の「昭和の中坊」』が読めるのもこのバージョンだけかと。こういう売り方は電子書籍の良さを活かした売り方だと思いますね。 唯一のデメリットは、ページ数が多すぎる故に目当てのページに飛びづらいことでしょうか…。

相方が俺を好きすぎる

愛は重く、日常は面白く。 #1巻応援 #完結応援

相方が俺を好きすぎる パン崎まろやか
兎来栄寿
兎来栄寿

お笑い芸人における相方という特殊で特別な関係性もさまざまな作品で見るようになって久しいですが、少女マンガで好き合う者同士の物語が時代を越えてさまざまなシチュエーションや設定の下に無数に存在することを考えれば、コンビ芸人の物語も無数にあって然るべきでしょう。 本作は、ちょっと特殊ないきさつでコンビを結成することになったふたりの芸人としての日常を描いた微BLストーリー4コマです。 常在戦場、日常生活からボケとツッコミが溢れていてシンプルに笑えます。最初こそやや強引ですが、それが段々馴染んできた後に出てくる味は非常に良いです。カリカチュアライズされている部分はありますが、芯はしっかり捉えている印象です。BL要素もおつまみ程度で、ギャグ要素の方が強いので普段BLを読まない男性でも楽しく読めることでしょう。 徐々に進行していくM-1がモデルになっているであろう大型大会であったり、割と強火の推しであることを自覚していないもののギャルファンとの絡みにイラっとする自分を見付け承認欲求の暴走に悩む女性ファン視点のお話もあったりと、多角的に現代の芸人像が描かれます。昨年のM-1覇者であるウエストランドを髣髴とさせるような、SNSで漫才のネタを批評する人たちを扱ったネタも。 「寝起き即プリンセス芸できんの何?」 「″神″を図形ツールで作んなよ」 辺りのツッコミが個人的に大好きです。 一方で、 「人生の漫才以外の部分は相方じゃない  でも どんな関係になっても舞台上には二人だけだ」 というシリアス部の本質を突いたモノローグも印象的です。 同じく本日発売の『死にかけた僕はまだ芸人を辞めていない』と併せて読むことで面白さが相乗します。本当はもっと厳しいリアルがある世界でしょうけど、劇場での楽しい夢のような時間を切り取って提示してくれるこの作品も、それはそれで尊いものです。作者のお笑いと芸人への愛を感じる作品です。 1冊完結ですが、もっともっとずっと浸っていたい空気感でした。