日本をゆっくり走ってみたよ

『定額制夫~』が好きなら是非!

日本をゆっくり走ってみたよ 吉本浩二
六文銭
六文銭

(12/29加筆) 大変申し訳ありません。 以下で記載した情報ですが、誤っておりました。 ここで描かれた女性(Eさん)は今の奥さんではなく、 この作品を読んでいた女性(この後出会う女性)でした。 大変失礼いたしました。 ただ、吉本先生を描いた内容として定額制夫に通じるものがあり、 おすすめしたいのはかわりません。 念のため残しておきますが、本作の女性は、『定額制夫』で出てくる奥さんではありません。 ======= 吉本先生の『定額制夫の「こづかい万歳」 月額2万千円の金欠ライフ』が好きすぎて、この作品までたどりついたマンです。 読んで、もう大正解でした。 というのも、上記の作品が好きな人なら、主人公の奥さんのこともかなり気になっていると思うんです。 しっかりした金銭感覚の持ち主で、酒飲み。 主人公である作者とのかけあいもさることながら、直近の巻(5巻)にもある、巻末エッセイが謎に面白いんです。 パンチの効いたキャラと謎の文才に、この方何者?って読んでいると感じると思うのですが、なんと、本作が、そんな彼女との出会い、そして付き合うまでの展開を描いたものなんです! 今の奥さんと付き合うために、日本一周する吉本先生。 その約束をしっかりと守る奥さん。 なんとも、素敵だと思いませんか? あの吝嗇な奥さんにこんな一面が!と思って読むと味わい深いです。 日本一周という実録的な旅マンガですが、家族のこととか、持ち味である旅先で出会う人間関係の妙味をしっかり描いていて、そっちのほうが個人的に面白かったです。 なんにせよ、定額制夫が好きな方にはぜひおすすめしたい作品です。

ヤバマン サレ妻の秘密の離婚準備

なかなかのヤバさ

ヤバマン サレ妻の秘密の離婚準備 えりちん カンバラノリオ
六文銭
六文銭

北と南にわかれる大規模マンションで繰り広げられる、住人同士の不倫を描いた作品。 主人公は、旦那の浮気やモラハラ気質に嫌気がさし、パパ活と称して離婚資金を稼ごうとするも、ひょんな時出会った相手が、なんと同じマンションの住人だった。 双方利害が一致したので、そのままズルズルと関係を続けていると、ある日ラブホテルから、同じマンションの住人が出てくるのを目撃して・・・という展開。 しかも、相手の男は、主人公の娘が通っている保育園の保母さんの旦那。 一見優しそうな風貌で、なぜ不倫するのか探りを入れつつ、不倫相手の女性が他の部屋から出てくる(また別の男性か?)のを目撃したりで、このマンションのヤバさに気づく。 旦那だけでなく、住人も何かとヤバいので早く脱出しようと心に決める・・・現段階だとこんな感じ。 不倫関係もヤバいのですが、主人公の旦那が相当ヤバい。 主人公だけでなく娘に対してもあたりが強いのが、読んでいて結構きつい。 休日、うるさいからとクローゼットに入れる(ゴルフクラブで開かないようにして)とか、恐ろしいなと思う。 それでも健気に 「パパ、好き」 という娘の姿に、あぁどんな親でも子供にとっては親なんだなと、主人公以上に切なくなった。 クソみたいな親で一番被害受けるのは子供、って話ですよね。 はやく脱出して、この娘と幸せになって欲しいと強く願います。 狭い世界での男女のドロドロ劇だけでなく、こういう点も見どころだと思います。

ボクの手塚治虫せんせい

アシスタントをされていた古谷先生によるこぼれ話!

ボクの手塚治虫せんせい 古谷三敏
酒チャビン
酒チャビン

古谷先生は1958年〜1961年(アトムの時代)に手塚先生のアシスタントをされていて、ご自身も「ダメおやじ」「ぐうたらママ」や「BARレモン・ハート」などのヒット作も描かれているマンガ家の先生になります。赤塚不二夫先生も手伝っていたとのことで、フジオプロ時代はブレーン的な存在の方だったようですね。 凄か! さて本作品なのですが、そんなキャッチーな古谷先生による、アシスタント時代の手塚先生こぼれ話集になります。マンガ+エッセイの構成で、有名エピソードの真実や、近い存在だったからこそ語れる手塚先生のお人柄など、ヅカラーであれば必ず知っておきたい情報が盛りだくさんです。 特徴としては、やはり近しい存在の方だからこそ見聞きできた「人間臭い」エピソードなど、キレイゴトではない部分が描写されている点です。 全体的にライトでリラックスした感じの作品で、ボリームも100ページちょいなので、手塚治虫先生の誕生日である11月3日(祝日に設定されてます)にほうじ茶ラテ片手に楽しむのがいいと思います。毎年読みましょう。 最大の見どころは、1コマだけですが、わたしの好きな笹川ひろしさんも登場しているシーンです!