ポコニャン
ポコニャン
2021/03/19
終始つらい。
冒頭すぐに旦那さんが亡くなり、そこからふたりの子供をかかえてシンママとしてどう生きていったかが描かれています(シンママって死別の場合は言わないんですかね?)。 正直、とてもじゃないけど同じ体験をした人はつらすぎて読めないんじゃないですかね…わかりませんけど。亡くなったときが気持ちのドン底だとすると、漫画を読みすすめるうちに上向きになってくのかなと思ったんですけど、全然そんなことなくて、ものすごい激しく上がったり下がったりを繰り返します。それこそ子どもを連れて死んだほうがいいと考えるときも。それが現実なんでしょうね。そしてこの漫画が出版された今も、いつ下がるかわからないとのことです。 どういう状況でなぜ亡くなったかによって残された家族が受ける心の傷って違うと思いますが、この作者さんの場合は、普段はとても仲良し夫婦なのに、たまの喧嘩をしたときに作者と子供が実家に帰って、旦那さんは家でひとりだったらしいです。旦那さんの会社の同僚から会社に来ていないと連絡が入り、すでに部屋の中で亡くなっていたことを電話で伝えられました。つらすぎる。想像しただけでつらい。 この漫画はどういう人が読んで、どういう受け取り方をするかが全く違うと思うので、なんとも言えないのが正直なところですが、自分の大事な身内とこんなふうに永遠の別れをしてしまうと考えると、絶対に嫌だなの一言です。 漫画としては、絵はふんわりしてて読みやすいですが、たまに長文テキストのみのページがあったり字が小さかったりと電子で読むのにちょっと難があるつくりでした。あと、最後の写真はいらなかったかな……漫画のイメージだけで完結させてほしかった。
ポコニャン
ポコニャン
2021/03/01
ネタバレ
視点が切り替わった瞬間、全てがひっくり返る
この漫画すごいよくできてる。面白かった。 まず、理由はわからないけどとにかく妻に無視され続けている夫の視点で進む(無視以外はいつも通り)。何かしでかしたんだろうと思いつつ、決定的な原因はわからないまま、無視され続ける生活が続く。それが、最初は1〜2週間程度だったのが最終的には何と「6年間」もその生活が続きます。信じられない。怖い夫婦だ。 夫は妻に怯え、家にいても息が詰まる。心の支えは地下アイドルだけ。彼はついに(やっと?)限界を迎え、離婚を切り出す。そしてその時妻から6年ぶりに帰ってきた返事は…… 「私はまだ、好きなのに?」 もう一度言う。信じられない。妻が、信じられない。怖い。怖すぎる。 そして妻視点に切り替わります。そこからがまた凄い! 今まで見てきたものは何だったんだ?と思うくらい、何もかもがひっくり返ります。妻がどうして夫無視に至ったかがわかり、そうだったのか…!!と天を仰ぎ泣きました(比喩)。 しかしいずれにしろ離婚不可避だろう。と思って読んでいたら、最後にこれまた衝撃(笑撃?)展開が。そうきたか…!!!既婚者の方は夫の立場で読んでも妻の立場で読んでも、面白がれないかもしれないけど、私はいい映画を一本見たような気持ちになりました。あー、面白かった。
ポコニャン
ポコニャン
2021/01/19
ネタバレ
強く気高く美しく未来を切り開くヒロイン!!
ドロドロ系?と思いきや、全然違くてめちゃくちゃ読みやすくて面白いです。 電子コミック大賞に選ばれたのに名前も知らなくて、気になったけど絵柄とかテーマ的に好みじゃないかもな…と思いつつもまずは1巻読んでみてよかった。そのあとすぐ2巻買って読みました!いまは早く3巻が読みたくて仕方ないです。 愛されていると思っていた親に裏切られ、なんの説明もなく吉原に連れられ、好きでもない男に体を売らなければならない。これはすべて事実ですが、主人公はとにかく気が強く男嫌いでプライドも高い。女をモノとしか見てない男には容赦しない。目上の人にも臆することなく立ち向かっていくような子です。さらに漫画自体もコメディ色が強めなので、読んでいて悲壮感があまりないです。きっとそこが人気の理由なんだと思います。 吉原から出ることは、実際かなり、難しい。それを承知の上で、自分を見失わずに生きる道を切り開いていきそうな強さを持ったヒロイン。そんな彼女を応援したい!! 今はもう違うけど、ルームメイトのつくしちゃんが本当にいい仕事しますよね。ああいう子には理不尽な嫌がらせとかされるのがこういう漫画のセオリーかと思ってた自分の頭って古いんだなと反省。今後もつくしちゃんの活躍が楽しみです。