ポコニャン
ポコニャン
2023/10/05
ネタバレ
ママ友の関係性なんてそんなもの
と、言い切ってしまうのは乱暴すぎますが。 でもママ友はあくまで子供があってのものなので、ママ同士の仲の良さや絆はちょっとのことで吹けば飛ぶようなものなのはよくある話だと思います。 この話のメインは、犯人がわからないけどおそらく誰かの子供がしでかしたであろう事件をきっかけに、4人のママ友の関係性が崩壊していくさまを描いています。 途中からは4人のうち「明らかにこの人がおかしい」という人物がいて、他3人はその人のおかしい言動の被害者的な空気が流れます。その人が友情崩壊の原因の中心であることは間違いないのですが、忘れてはいけないのがそもそもの発端は「子供のやらかし」です。その目線を常に持って読んでいると、少しづつ構造が見えてきます。 だとしても最後のオチにはびっくりしました。 オチを知るまでは、あの車の傷は(悪意はなくとも)故意につけられたものだと思っていたんですが、違ったんですね。でもその傷をつけてしまった子がなぜ本当のことを言えなかったのか。その理由を考えると、このマンガの本質のところにやはり「ママ友の友情」はあまり関係ないような気もしてきます。 高見さん一家は、引越し先ではどんな生活をおくることになるんでしょうか?少し心配です。
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2023/09/19
これは共感を呼ぶ系の恋愛漫画ですか?
恋愛でも友情でもキレイで正しくある必要はなくて、場合によっては曖昧でゆらゆらした気持ちがあってもいいというメッセージはいいなと思います。でもこの漫画で描かれている恋愛そのものは果たして共感を呼ぶものなのだろうか?とちょっと疑問でした。個人的にはハルトの元カノのナツキという女はちょっと受け付けなかったです笑 ハルトに別れを切り出されてもしつこく連絡したり部屋に押しかけたりしておきながら「次の恋人さんが可哀想!」って。怖いよ。ハルトのことならなんでも分かるアピールも上から目線で嫌ですね。ハルトはきっと何があっても自分のもとに戻ってくるという絶対的な自信と同時に強い執着を感じる。でも読んでいれば事実としてハルトはこういう性格の女じゃないとダメなんだろうというのがわかります。ゆるふわで察してちゃんなアキと上手くいくはずがない…。 最後、ハルトとアキがそれぞれの恋人と一緒にいるときに再会した場面、アキのあの宣言はかなり謎だったし、ナツキの「大丈夫だから」も意味がわからない。あのやり取りの意味が分かる人がいたら教えてほしいです。
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2023/09/19
ネタバレ
「チカチカ」にそんな意味が…!?
タイトルが気になって読んでみた。 夫婦仲も良くて、理想のマイホームも手に入れ、誰が見ても幸せに見える家庭だけど、実は夫はかなり前から不倫をしておりしかもその相手が…というよく見る展開で、更にそこに「ご近所トラブル」も加わります。 ただそれだけだと主人公に降りかかる不幸が多すぎる!という感じですが、そのトラブルが夫の不倫と意外なかたちで繋がり、最終的には色んな人の命や人生が救われるという予想外なオチが待っている、とてもおもしろいマンガでした。 今まで読んできたマンガだと、不倫をしていた夫といかにして出来得る限りベストなかたちで離婚ができるか!?というものが多い印象でしたが、ネタバレですけどこの漫画では離婚のくだりは案外あっさりと済んでしまいます。どちらかというとメインはお隣さんとの関わりの部分ですね。 世の中には「引きこもり」に相当する人がたくさんいると思いますが、理由や状況は一人ひとり違い、一括りにすべきではないんだということがわかります。にしても特殊なケースだな〜とは思いますが笑 勘のいい人ならわかると思いますし、読んでても割と序盤で予想はつきますが、この漫画でのチカチカはモールス信号のことです。斬新ですけどそれがこの漫画を面白くさせているポイントですね。
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2023/09/11
ネタバレ
まさか本格サイコスリラーだったとは
ただの浮気男の話じゃなかったです…びっくりしました… さいしょは夫の子供を妊娠した女が4人もいるなんて、妻は証拠集めや離婚準備など大変だな〜と呑気に読み進めていたら、途中から全く予想しなかった展開になります。 妻に浮気がバレて、表面的には自分の非を認めて謝罪するも、結局見えないところで関係を続けてるなんてまさしく病的な浮気男の典型だなと思っていたけど病的とかそういうレベルの話ではなかったです。 浮気はバレるし浮気相手は妻の前に平気で現れるしで、もうどうでも良くなって開き直ったわけでもなく、元から夫は狂人でした。 狂人とわかった瞬間に即離婚できればよかったのですが、精神的に追い詰めて調教をして物理的にも逃げられないように監禁されてしまいます。まさかそんなことになるなんて夢にも思わず震えました。こういうのを見ると「逃げればよかった」「誰かに助けを求めればよかった」なんて簡単に言えません。 ナナという女はともかく、他の3人は妊娠したことで人生そのものに大きな影響があるし、主人公ももしかすると男性不信に陥る可能性もあるし、あの男の罪がどれだけ重いのかわかりますね。
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2023/09/07
同年代のオタクだけどあまり共感できなかった
加齢とともにオタクとしての趣向が変わっていくのって当たり前のことだと思っていたので、この主人公がものすごく落ち込んでいることに驚きました。それも人生設計が崩れるほどに…。そんなに推しに人生を預けてるオタクが多いってことですかね。 たったひとつを愛し続けて絶対に他には目もくれないって人もいると思うけど、大抵の人があるコンテンツに心躍らなくなったら、他のコンテンツで心を満たして、で、時間が経ったらまた元に戻るときもあるし、戻らなかったら戻らなかったでしょうがないか、という感じで生きていると思ってた。実際自分がそうなので。けっこうその辺バランス取りながらオタ活してるひと多いと思いますよ。 というか結婚を決めたオタ友に対してがっかりしてるのやばくないですか。未だに結婚は「一抜け」感あるんですかねえ。結婚報告がなかったことがショックなのは分かるけどそれはオタクどうこうじゃなくて親密度にすれ違いが起きていただけの話なので…。 逆にいつまでもオタクとして人生を謳歌している姿を子育てしてる妹が見て苛つくのは理解できる笑。どっちも悪くないと思いますけどね。
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2023/09/04
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自分を裏切っている親友は3人のうち誰だ?
まだまだこれからってところまでしか出てないのに読んでしまった…! 本編の主なテーマとしては、10年以上ずっと仲良くしていた親友3人のなかに、夫と不倫しているやつがいる。それは誰なのか!?というものだけど、ここまで読んだ感想としては「この夫、普段からクソすぎ」というのが一番心に残った。いつから不倫してるかわからないけど、回想シーンも読む限り昔からクソなんだなとわかります。笑 今のところ表面的なイメージだけ不倫してそうなのは桃花だけど、本命は一番地味そうな杏子なのでは?と思っていたらやっぱりかなり怪しい行動に出てましたね。でもそうなると逆にあからさま過ぎるな…とも思ってしまう。 というかそもそもの疑問だけど、裏垢女子はSNSのプロフィールに「婚外恋愛中(=不倫)」って書いてあるからその場合、裏垢女子も既婚者ってことなんじゃないの?4人中桃花だけは独身という設定なんだよね。だったら自分が「婚外恋愛」しているというのは矛盾するのでは…? なので自分は今のところ桃花はシロかな〜と踏んでいます。 う〜んスッキリしない。完結してから読むんだったな。
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2023/08/30
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設定がおもしろくて引き込まれる!
同じ会社の付き合ってた彼氏からフラレて、結局理由は浮気&その浮気相手は自分より若い会社の同僚。そんなときに就任したイケメン新社長とひょんなことから「恋人同士のふりをして彼氏に復讐するかわりに、自分の婚約も破棄したい」という条件で擬似恋愛をすることに…というここまではめっちゃよくあるやつ。 そしてしっかり、元カレと浮気相手にもギャフンと言わせることができます。 でもこの漫画の面白いのは、新社長は実は主人公の元同級生で、過去に彼女に告白をしてフラれたことがあるということ。当時は地味で太っていて親の離婚と再婚で名字も変わっているから、主人公には全く気づかれない。 なので社長は、フラレたことを未だに引きずっていて主人公にも復讐をするつもりなのか…?と思いきや、本当は自分に惚れさせたあと捨てようと思ってたけどやっぱり今も昔もずっと好き!でも過去がバレたら終わりだ!どうしよう!?みたいな感じで、この点は今まで自分が読んだ中には無かった設定でした。 社長の婚約者が引き下がったあたりでそろそろ終わるかなと思ったけどやはり母親がラスボスなんですかね… というかあの婚約者、あんな素直に引き下がるもんだろうか?まだちょっと油断ならない(なんなら母親と団結して強くなって戻ってきそう)。 タイトルに「溺愛」ってあるけど個人的にはそこまでではないかな?と。むしろいつまでもピュアな距離感で関係性を守っている2人がいい感じです。 早く続きが読みたい。
ポコニャン
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2023/08/10
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この夫のキモさは今までで一番かも
こういうのを読むとどうしても「これだから田舎は嫌だよな」という感想が生まれてしまう。 配偶者クズ系のマンガのなかでも主人公自身に強い意志や行動力があるかなしかで読んだあとの気持ちが全然違いますね。ちなみにこれはある方で、しかも主人公だけじゃなく、自分の意志で未来を切り拓ける女性がたくさん出てくるので、クズたちに蝕まれた心が最終的には前向きになれます。 にしても主人公の夫が浮気相手からの妊娠を聞かされて気絶するところめっちゃウケましたね。今までこういうマンガいくつか読んできたけどそのパターンもありか!と思いました。 この夫にウケたのはそこだけであとは全部キモかったです。中途半端に正直なところがとくに。会社の人に告白されたことをわざわざ報告したり(恋人にモテ自慢か?キモ)、バレてるから開き直ってんのか妻の前で相手の名前堂々と出して「じっくり話し合っていく」とか(じゃあ3人で話し合おうと主人公が提案してほしかった)、妻に相手の妊娠を号泣しながら打ち明けるしで、キモさで評価するなら☆5です ラストにかけての畳み掛けは気持ちが良かった。 各々が幸せに向けてバラバラになっていった。 変に何かを匂わせて終わるよりそういうののほうがやっぱり好きです。 赤ちゃん、無事に生まれてよかったね。
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2023/07/06
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もしかしたら他人事ではない話
SNSで公開されていた当時、バズっていたのをきっかけに読んでいました。この度コミックスになってもう一度読んでみましたが、あのラストシーンは記憶になかったです。衝撃的。 最初はSNSで学生時代の変な同級生に変な絡まれ方をして災難な目にあう話かと思ったんですが、これがもう読めば読むほど、ものすごく深くて深刻な話だとわかるんです。めちゃくちゃおもしろいです。 あとがきにもあるように、多くの人の経験に当てはまるエピソードが描かれていて共感を呼ぶのかなと思います。 チコちゃんみたいな人なんかいるの!?と思うのですが、一種の見た目ではわからない心の問題やトラウマというものなのかなと思います。なので自分には無関係な話だとは思えない。 内容は「欲しがるあの子」であるチコちゃんだけではなく、その周辺の人物についても細かく描かれるので、よくこんなたくさんの情報を一冊にまとめられたな〜とシンプルに感心します。笑 詳細には書きませんが、読んでいたすべての人がホッとするようなラストの流れでの、あの終わらせ方。完全ノンフィクションではないにしても意味なく入れませんよね……… 心の問題はそう簡単に解決するものではないというメッセージなのか。 余談:多分これは全く共感されないと思いますけど、映画「怪物」を見たときと似たような気持ちになりました。
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2023/03/30
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隣人とは親しくすべきか否か・・・。
中途半端なタイミングでアパートに引っ越してきた、なにか事情がありそうな母息子と、その隣家に住む家庭。その他噂話が好きなアパートの住人やママ友など、シンママの主人公を中心に、隣人と親しくすることに関して考えさせられる物語が繰り広げられます。 自分は「面倒」というたった一つの理由だけで近所付き合いというものを一切しない人間なのですが、この漫画の主人公は子どもはまだ小さくモラハラ夫から逃げてきたシンママ(離婚成立前)ということもあり、隣家やアパートの人間と関わらずに暮らすのは難しいという現実。主人公と同じ状況になったら、ある程度は良好な関係性を築く努力は必要なんだろうなと思いました。 ただ最後まで読むとわかりますけど、この漫画でいちばん怖いのよっちゃんママじゃんwと思います。モラハラ夫から逃げてきた人に対して「誘拐」は暴言じゃないですか?正直この漫画でいちばん嫌だったのは、主人公宅でやりたい放題してそのまま帰るよっちゃんと、よっちゃんママに何も言わない主人公ですね。 いずれにしてもこの漫画でもいちばんの被害者は子どもで、いちばん可哀想なのも子どもでした。
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2022/11/18
ネタバレ
ついに完結。すごいラストだった…
エロいだけじゃない、2人の愛が深まるほどに、ヒロインがどんどん強く逞しくそして美しくなってゆく、常に少女漫画の枠をぶっ壊していくスタイルがこの漫画の魅力ですが、ラストも「そうきたか!!でもそうするしかないか…!!いや、でも…!!」というようなものでした。 まず主人公・ユリと家族の関係。あんな悲しい終わり方ある…?でもあんなに愛情深く育てた一人娘が、ヤクザと交際することを許せる親なんて、います?いませんよ。もちろん兄弟や友達も同じ。そこで変に理解を示したりして主人公に寄り添うようなキャラをただひとりとして出さなかったことが素晴らしいと思いました。あんなに日々溺愛ラブラブ幸せな時間を過ごした分の代償をしっかり払ったということでしょう。 (※以下超ネタバレ) 桜夜さんの方の代償は、彼女にそういう人生を歩ませてしまったことと、言わずもがな…失明ですね。あれは結局なにが原因はだったんだろう?殴られたから?病気? しかし、ラストまでほぼ一気読みした感想としては「もっといろんなことを描く予定だったのではないだろうか」と思いました。ラストに向けての若干の早足感は否めなかったです。というのも、ジンくんやユリの兄弟など、もっと深掘ってもいいようなキャラが居たと思うんですよね。また、結婚して、桜夜の目が見えなくなってから終わりまでが短すぎる。普通こういう人気漫画だったら新婚編が始まったりしますよね。(ま、でも失明してからをそんなに描く必要もないのか…) 多分そう思ってしまうのは「マンガってそういうものだ」という固定概念にとらわれているだけで、ちゃんと考えればこの漫画にそれは当てはまらないということも理解できます。なので結論としてはこれでヨシ! この漫画で大事なのはユリと桜夜さんの関係のみ。ふたりが一生添い遂げるという揺るぎない覚悟をきめて一緒になったという事実だけで、他のことなんてどうだって良いんですよね。 ありがとうございました。いい漫画でした。