ポコニャン
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2022/03/15
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これのどこがマウンティングなんだ?
読んでてずっと「夫のマウンティング、いつ始まるんだろう」と思っていた。そしてそのまま終盤に差し掛かった頃、妻のお友達が「モラハラ体質だ」と指摘していたので、そうそう!それそれ〜!となった。なぜならこの漫画に出てくる夫が妻にずっとやっていたのは、無視・暴言・差別等の行為だったので…。だけどそこからもとくに妻はモラハラされているという意識で夫を見るでもなく、酷いことされて言われて辛いけど、我慢…の繰り返し。そしたら夫の気まぐれで妊娠してしまい、子供ができてやっと離れる決意をするという始末。 これ系の漫画は多いけど、ちゃんと面白い漫画は似たような境遇の人の背中を押したり、勇気を持たせてくれたり、自己肯定感を高めてくれるものもある中、この漫画はマウンティングとモラハラの違いもわかってないしパート勤務で子供が生まれたばかりの主婦が離婚するのにどれだけのハードルがあって準備が必要かという部分も全く描かれてないし浮気や物理的な暴力の事実もないから慰謝料だって期待できないし(そういういちばん大変な部分を2ページで済ますんじゃないよ)、一体何のために描いた漫画なんだろうかと疑問です。 あと気になったのが主人公と作者の名前が一緒なんですけど、これまさかノンフィクションのエッセイじゃないですよね?
ポコニャン
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2021/11/24
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会えそうで会えない、本当に遠回りだけど面白いラブストーリーです。
面白い!構成が上手い!ありきたりな感想だけどこういう映画、ありそう。笑 まず主人公・優羽が事故にあって入院し、病院で目をさますところから物語が始まる。しかし事故の詳しい状況と恋人・司のことだけを忘れる記憶障害が残る。司と毎日顔を合わせていくうちに、優羽もすぐに彼を好きになり、もう一度恋人同士としてやり直したいと思っていたけれど、優羽のスマホには司を連絡をとった形跡がなかったり、司が寝言で「ハルコ」という名前を言っていたりと不審な点がありちゃんと司に聞いてみようと思っていたところで親友の瑞希に「あいつは優羽のストーカーだ」と言われ、状況が一変し、司は優羽の前から去ってしまいます。 そして、時はさかのぼりふたりが出会う前へ。 優羽は過去に受けた暴行の影響で男性恐怖症&会社では酷いいじめを受けていた。そんなとき、ひょんなことから優羽が出したSOSのメールを司が受け取り、メールだけのやり取りが始まる。司は優羽の置かれている状況から救ってあげたいと親身に相談に乗り、そのうち顔を見たこともない相手なのにお互いに必要とするようになる。偶然が重なり、司は一方的に優羽の顔や行きつけの店を知るんだけど、優羽の男性恐怖症のこともありなかなか会おうという話にはならず。しかしお互いを想う気持は募るばかり。そして優羽が瑞希の同僚に告白されたことを司に相談したことをきっかけにやっと会う約束をするのですが、その直後とある出来事により、メールでの連絡ができなくなってしまいます。そこで司は偶然みかけた瑞希に意を決して話しかけるのだが・・・ 果たしてふたりは出会うことができるのか、というところまで読みました。 ここまで、かなりドラマティックなんです。冒頭、瑞希にストーカー呼ばわりされてましたが、実際はとっくに心は通い合っていた相手だったんですね。 でも瑞希は、会ってはいないものの優羽と司との関係を知っていたのに、ストーカー呼ばわりはひどくないか?というのはちょっと思ってしまった。そこにもなにか理由があるのかもしれないけど。 今のところ、事故の状況というのが 「走行中の司の車から優羽が飛び降りた」 という、どうしてそうなった?的なものなので、そこに至るまでに何があったのか(というよりも本当にそうやって事故にあったのか?)が早く判明してほしいです。あ〜続きが気になる〜〜〜〜〜。
ポコニャン
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2021/10/19
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捨てられてよかった。よく頑張った。
読んでてずっと具合悪くなりそうだったw 大抵の人が読んだら具合悪くなると思うけど、近い境遇の人には勇気になる一冊だと思うので読んでほしい。ひとり親でも大丈夫かもって思えるはず。ある意味、この世でいちばんハッピーエンドの漫画かもしれない。主人公に幸あれ。この漫画がめちゃくちゃ売れて印税たくさん入って欲しい。 人にはそれぞれ事情があるものなので、人間性を一言で表現するのはなかなか難しいですけど、まあ、この漫画に出てくる夫は、クズの一言でいいんじゃないでしょうか。もちろん犯罪者じゃないし、家族に暴力も振るってない。でも確実に妻の大事なものを踏みにじっていた。それを自覚できない人と一緒に生きていくのはムズカシイですよ。逆に、人間ってある程度追い詰められても生きていれるんだなという学びにもなった。 あとやっぱりこういう場面で心の支えになるのは身近な人の理解ですね。友達と兄とのLINEのくだりはもらい泣き必至です。 なんとなく絵柄の感じから勝手に昔の話かと思って読んでしまっていたんですが、コロナの話とか出てきて「今じゃん!」と思ってびっくりしましたよ。
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2021/10/07
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【1巻感想】これ本当に恋愛マンガよな?と心配になる
主人公のヴィオラは借金返済、相手の公爵・サーシスは結婚を許されない恋人との関係を続けるため、利害一致で契約結婚したふたり。でもイケメンでモテモテの人生を送ってきた公爵にまったく関心を示さないヴィオラに「おもしれー女」って言ってそのうちそれが恋に変わるんでしょ…って思ってワクワクしながら読んでいたんですけど、ヴィオラが屋敷の使用人たちやサーシスの両親とどんどん仲良くなって日々を充実させていくばかりでそんな気配がまったくない。これ本当に恋愛マンガよな?と疑問がわき始めた頃…少しずつふたりの距離と関係性が変わっていきます。にしてもその進み具合はゆっくりですな〜。もっと、信じられないくらいの悪人が主人公を虐めたり、サーシスが救いようのないクズだった、みたいなやつを期待してたら肩透かしもいいところ。でもこれはこれで面白いですよ。主人公もおっとり系ながら肝が座ってて生活力もあるしなにより明るくて優しい。そして義理の両親にも使用人たちにも愛されている。たぶんサーシスよりも。 ただ2巻以降どうなるんでしょうか。そろそろドキドキしたりキュンキュンしたりしたいんですけど…
ポコニャン
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2021/09/27
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ジャニオタにこそおすすめできない漫画
ジャニオタとはっきりタイトルに入ってる漫画は珍しいなと思って読んでみました。 ジャニオタに限らず、どのジャンルのオタクにもレベルの差があると思うので、中にはここに描かれていることが当たり前の情報すぎて何も感じない人もいるだろうと思います。でも自分としては、スキャンダル系とかヤラカシの話も多いのでジャニオタが読んで喜ぶようなことはたいして描かれていないな…と思ったのが正直なところ。まあ連載していた媒体が媒体なのでw 「楽しいオタ活ライフのススメ」ってあらすじには書いてありますけど、読めば読むほど「なんでこの人たちこんな思いをしてまでファン続けるの?」という疑問しか湧きません。ジャニーズがいかに特殊な団体であることについてはとても勉強になりました。ここに書いてあることがすべて真実だとすれば、の話ですけど。 アイドルオタクあるあるに共感したいだけならそれなりに楽しめると思います。もしくは作者と近い境遇でアイドルファンになった人とか。 ジャニオタではないものの、アイドルとファンの特殊な関係に興味がある自分としては、二次元相手ならまだしも、実在する人間のオタクになるって大変なことだなとしみじみ思いました。些細なことにもダメージを受けてしまうような弱めのメンタルの持ち主はなるもんじゃない。といっても、気付いたときには深い沼にハマって簡単には抜け出せなくなってるのが現実なんですよね。そこらへんはちゃんと理解してるので、だからこそこの漫画を読んで気分の良くない思いはしてほしくないです。
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2021/08/05
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「保育園落ちた日本死ね」がモチーフ?
仕事に育児に毎日死にものぐるいな妻の、脳天気な夫に対するグチ漫画かと思ったんですが、意外と考えさせられる部分がたくさんあり、想像していたより学びの多い漫画でした。原作の方のエッセイ?なのかわからないですけど、「保育園落ちた日本死ね」からの影響が多少ある気がします。 同じ家事、同じ育児をしていても妻がやれば「当たり前」で、夫がやれば「偉い」になるというギャップはよくある話。この漫画では承認欲求を満たすために育児ブログを書く夫と、"男のフリ"をして育児ブログを書く妻という構図があり、そのブログに対する世間の反応によって浮かび上がってくる日本社会の男女差の考え方が面白いです。 この漫画に出てくる夫は、ブログのためとはいえ積極的に家事や育児に参加するし、妻の方も夫に不満はあるものの感情のコントロールが自分でデキる人なので、夫婦間がどうこうというよりも、社会全体のはなしとして広い目線で読めます。 いずれにしろ、ブログやSNSで自分の私生活について書いて反応もらおうなんてのは、あるていどのメンタルの強さがなければやるべきじゃないですよね。
ポコニャン
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2021/07/27
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復讐は何も生まない、とは限らない。
めちゃコミックで無料で読める40話まで読んだ感想です。 主人公の密(本名・美月)が、最愛の夫が死んだ原因となった人間に次々と復讐をしていくというのがメインのストーリーで、よく「復讐は誰も幸せにならない、なにも生まない」という常套句がありますが、この漫画では主人公は誰に止められるわけでもなく(最初は身分を隠していたし)、サクサクと、それでいてじわじわと、復讐を行っていきます。怒りに任せてというより、綿密な計画のもといたって冷静に進められていくのが読んでいて気持ちいいです。 それが一通り済んだのに連載はまだ続いてるからどうなるんだと思ったら、次に第二幕的なのが始まります。 40話の時点で密は、偶然出会った少女がある人物に復讐をしようと考えているのをサポートするような立ち位置にいますが、まさかこれで密の復讐が終わるはずがない…と思いたい。なぜならその少女の置かれている状況が密の少女時代に起きた出来事と重なるから。それを知った時にこの復讐はよくある勧善懲悪ものよりも、深いぞ…と思った次第です。 第二幕では密の凄惨な過去の回想も同時進行で進みます。ちょっと読む手が重くなる。なのでまだ完結してない?のかわかりませんがどういう終わり方をするのか全く予想できません! あと黒澤R先生の絵が上手くてきれいなので読みやすい。エロいけどエロすぎない。