六文銭
六文銭
1年以上前
まず、皆思うのが、巻数を重ねるごとに 「絵柄変わってない?」 ということだと思います。 最初のほうはシュッとしているのに、だんだん靴とかガンダムみたいになっていきます。 本題。 小さい頃どハマリして再読。 今でも、最後にかけて畳かける摩訶不思議な展開は、ドラッグやっているかのような中毒性があります。(ドラッグやったことないけど。) 中国の古典怪奇小説『封神演義』を原作としながら、作者の類稀なるセンスによって大胆にアレンジしたところが、本作の魅力だと思います。 SF、ファンタジー、ギャグ、バトルの要素を取り入れつつ、ちょいちょい美形キャラも出して…といった上質な少年漫画として仕上がってます。 自分自身、『史記』における『キングダム』同様、 有名原作を「忠実」に再現したから面白いわけではないと常々思っているんですね。 同じ題材でも、ストーリーの構成や演出、登場人物のキャラ付けなど、作家によって異なりますよね。 そこが、ポイントなのだとしたら、作者のもつ独創的発想と幻想的なデザインに、摩訶不思議な古典小説が、見事にマッチしたからでしょう。 本作がここまでヒットしたのは、そこにあると改めて思いました。 余談ですが、何年たってもスープーシャンは可愛いっすね。
かしこ
かしこ
1年以上前
2021年個人的に一番嬉しかったのは久しぶりにあたしンちの新作単行本が発売されたことです。あたしンちは子供の頃から読んでいて大学卒業くらいの時に休載したんですが、自分のお金で単行本を買うようになってからは、年一回の発売日がちょうど誕生日に近かったので自分へのプレゼントとして買っていたんです。なので休載が本当に悲しくて、空白の6年が体感として10年に感じるくらい長かったです。それからのAERAでの連載復活のニュース、そして今年になっての単行本化はとっっっても嬉しかったです。しかもその発売日がちょうど私の30歳の誕生日だったので、まるでタチバナ家のみなさんに祝福されているかのような気持ちになりました。 待っている間はあんなに長かったのに、新刊を読んだら「お久しぶり感」がゼロでした。あたしンちの世界もコロナ禍になっていて、お母さんはAmazonで買い物してるし、お父さんはUber eatsを使おうとしてるし、しっかり現代にアップデートされてるのに、いつもと同じタチバナ家の日常にするっと入り込める。こんなに自然な続編を私は他に知りません!でもこれはいつも「当たり前の日常」を汲み取って形にしてきたけらえいこ先生だからこそ成せる技だと思います。これからはいつもの面白さにプラスしてあたしンちの絶妙な進化も楽しめるなんて最高です!!