生卵
生卵
7ヶ月前
僕は本来この漫画に手を出すつもりはありませんでした。 なぜならこの漫画は上巻しか出ていなかったからです。(普通に下巻が出たら買おうとは思っていた) しかし、あまりにも色んな人からこの漫画面白いよとオススメされたので そんなに言うなら買ってみるかと思い そんなに期待せずに読んでいたというのが本当のところです しかし、読んでいて。あ…これはとんでもない漫画に出会ってしまったぞ…と段々と理解していきました。 この漫画が他のBL漫画とかなり異質な点は恋愛感情や愛情を抱いているキャラがあまり多くない事です。 明確にゲイとして描かれているキャラは一人しかおらず 明日死ににいくかもしれないという劣悪な特攻隊員の環境の中 性欲を解消することも出来ず 隊員たちはお互いでお互いの体を慰め合うのです。 言わばこの漫画は極限の状況下の中で性欲を処理するあくまで女の代用品としての男同士の性処理の延長線上の情愛 それによって交差していく登場人物たちの感情が描かれていきます。 かなり現実っぽいというか 特殊な環境(例えば刑務所や自衛隊)などではこういう事も起こると言われてますし(僕も運動部だったが同じようなことはあった)そういった 男だけで極限の環境下で起こるような出来事が生々しくもリアルに描かれている作品だなと感じた。 そして描写も汁気が強くホモっぽさがあったので友達のゲイにも薦めてみたらハマっていた。
カワセミ㌠
カワセミ㌠
6ヶ月前
前作にあたる【機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人】から約17年後のUC:153が舞台となっており、あのVガンダムと同時間軸の作品が誕生した事により ・Vガン本編とどう絡ませるのか? ・一応は完結したクロボンシリーズをどう復活させるのか? ・あの名作鋼鉄の7人のハードルを前にどんな作品を見せてくれるのか? 等読む前から様々な疑問や不安そして期待を持たれたガノタや長谷川先生ファンは多かったかと思いますが読めば読む程 ①Vガンダム要素(ザンスカール帝国の組織図やゾロ系MSの魅力に加えリガミリティアとの関わり合い)の取り入れ方 ②再建した木星圏ならびに新主人公フォント君の人間臭さや兄貴分カーティスさん等各陣営キャラの魅せ方の素晴らしさ ③無印~鋼鉄の敷居の広さを活かした旧陣営キャラの再登場やMS類の発展や海賊らしい戦法や武装等読めば読む程ファンが感動や脱帽する場面の嵐が巻き起こる 等々これでもかと言わんばかりの長谷川先生が送る熱量や画力が展開され様々な考えていた感じた気持ちを良い意味で覆した神作品に仕上がっている神作品だと強く実感した作品なんですよね
ゆゆゆ
ゆゆゆ
7ヶ月前
美しい外見と伯爵令嬢という身分。帝国一の花嫁候補と称賛された主人公のご令嬢が王命で嫁がされたのは、武功で平民から男爵に成り上がった傭兵の、偏狭なド田舎の土地。 それでも、領地に身も心も尽くして10年、亡くなる間際にやってきた夫へ言いたいことを言い尽くし、亡くなる。 何故か新婚初夜翌日に死に戻り、10年間で得た人間関係、領地の情勢、歴史、いろんなものを盾に、言いたい事をいい、だらだらのんびり暮らすことを決意する。 ハッキリと嫌なことは嫌と言えるようになったおかげで、少しずつ、死ぬ前の人生とは変わってきているように思える。 城に勤める人たちは良い人ばかりなのに、夫がひどすぎる。 男爵としての教育を、誰も受けさせていないんだろうか。 まだ序盤で、高嶺の花を与えられて戸惑う夫側があまり描かれていないにしても、ひどすぎる。 夫とすれ違ってしまった前世をやり直す系なんだようけども、、、読んでいて、この男は!!と思ったら第一話をみるとすっきりしそう。 主人公、前世でがんばったよ。うん。まだ子も誕生していないのだから、ゆっくりしたらいいよ。
兎来栄寿
兎来栄寿
6ヶ月前
先日、家族がマツケンポストカードを買ってきて 「今年一番良い買い物をした! あらゆる魔を祓ってくれそう」 と、嬉々として保護ケースに収納していました。 最近では『なかよし』のふろくになって幼女たちの間でも人気と知名度が急激に上昇していたり、先進的すぎる「マツケンARパレード」が話題になったり、再ブレイクしているマツケンこと松平健さん。身近なところでも、その勢いを感じている今日この頃です。 そんな彼が異世界転生する本作、遂に待望の1巻が発売。 https://x.com/monthlychampion/status/1775084538932437272?s=46&t=S5wm4E-TmT39NBg4BgQsPA 掲載誌である最新号の『月刊少年チャンピオン』も大変なことになっていました。すべての闇を払拭する圧倒的な光輝のオーラを感じます。 そう、今世界には闇が満ちています。戦争や疫病や災害といった人類史上で常に人類を悩ませてきた大きな問題から、現代社会特有の家庭や人間関係、システムの歪みが生み出すものまで多種多様な闇が。 人々には、救いとなる大いなる光が必要なのです。こんな混迷の時代だからこそ、マツケンサンバが再び輝きを増すのです。 マツケンが求めるたったひとつのもの。 それは、人々の咲顔(えがお)。 苦しいことや辛いことが数多くあるこの世界で生きている人に、咲顔を生み出したい。取り戻したい。その純粋で強い想いが、彼の纒う煌めきとなって見るものに降り注ぎます。 仕事で、プライベートで、疲れたときに今必要なのは実はマツケンかもしれません。あなたもこの作品に触れて、一時難しいことをすべて脳内から取り払って、失ってしまっていた咲顔を取り戻してみませんか? なお、同時発売の『異世界小林幸子~ラスボス降臨!~』と一緒に買うと特典がつくキャンペーンなども行われているのでチェックしてみてください。
兎来栄寿
兎来栄寿
6ヶ月前
一般的な作劇の教科書においてはやらない方が良いとされるであろう大胆な、それ故に印象的な構成で始まる1話目から、ただごとではないものを見せてくれます。 ポリバケツに収められたボーイの遺体。 それを囲んで見つめる5人の風俗嬢たち。 「で 誰が殺したんスかね」 というセリフと共に 「風俗嬢がボーイを殺して廃校でひと夏過ごす話」 と、提示される梗概。 少し変わったフーダニットなのかな? と読み進めていくと、どうやらそういう話でもないようだと解ってきます。ハウダニットでもなく、強いて言うならばワイダニットが一番近いものの、しかしながら本質はそこにない。設定や導入、徐々に明かされる情報や真実といった部分は驚きも含まれ非常にミステリ的なのですが、その上で描かれる現代社会で生きる女の子たちの心情やその動きがこの物語の核となっています。 ″愛したいし守りたいが 実際には憎んでいる この感情を知られたらと思うと気が狂いそうになる″ ″この人も私たちと同じだな 後天的に携わった喜怒哀楽の表現で 毎日をやり過ごしてるのが良くわかる″ ″自分の人生に熱中するには才能がいる (中略) ここはそうではない人間の方が多い 私の居場所な気がする″ 小説原作であることを強く感じさせる、心情描写の精緻さと言葉選びの巧みさ。心の奥底にある澱みを掬い取り言語化する能力の高さを存分に感じさせてくれます。 人を殺すというセンセーショナルな行為が行われますが、そこに至るのは個人の特質的なものではなく現代社会に遍く存在する歪みがもたらす外的な要因が大きく影響しており、誰しもが似た状況に陥ってしまう可能性、言うなれば負の再現性の高さを感じさせられます。 ″祈りが祈りとして機能するために必要なものは愛ではなく嘘だし 救済が救済として機能するために必要なのは 勇気でなく運だ″ 世間から付けられたかわいく扇状的なラベルの裏側にある、黒いマグマのように煮え滾る彼女たちの真意。愛や勇気が求められながら、それがただちに現実的な救いとはならないこの世界。こんな世界でどうやって呼吸を続けていくのか。苦もなく生きられて、呼吸の仕方に悩んだ人にはまったく理解もされない。でも、同じ立場になったことがある人なら痛いほどに解る。そんな物語です。 『真夜中の訪問者 -ハトリアヤコ作品集-』でも紹介したハトリアヤコさんが、このマンガ版を手がけたことも非常に良い選択だと思います。元々の作風とも絶妙にマッチした内容で、持ち味を最大限に生かしている良いコラボだと感じました。 一見ミステリ的な手触りで、その中には昏く濃厚なヒューマンドラマが渦巻いている名作です。