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この関係は2人だけの秘密。大人の恋はいつも甘く危険な香り――。不倫関係に陥った男女の罪と業を描くもろおか紀美子傑作集!! ――上司との密会を続けるOLが同僚の不倫を目撃、弱みを握ったOLは社内チャットで噂を拡散、相手を貶めた結果とその代償とは…!?/ 婚活サイトで知り合って結婚5年目。すっかりセックスレスになった夫婦に訪れた夫の浮気発覚。追い詰められた妻が夫の不倫相手に求めたものとは…!?/人気絶頂のインスタ女王。しかし彼女には誰にも明かせない隠された過去があって… ※この作品集には「炎上SNS地獄~イイね!が欲しくてたまらない~」「不倫女の裏事情~どうしても浮気がやめられない私たち~」「壮絶!依存症地獄の女たち~ブランド狂い、過食症、SNS中毒~」に収録された作品が収められています。重複購入にお気を付けください。
生きづらくてしょうがないと思っている世界をなんとか飛び越えようとして、しかも生きるということを輝かしく肯定したいときには、フィクションという表現形式が有効になるのかもしれません。またさらに、このフィクションの中で、「愛」という一番大切な、しかし危うい営みを、優しく描き切るためにはファンタジーという形式がとてもよく似合うのでしょう。「ぷりん」と「もっぷ」という猫の夫婦が紡ぎ出す世界は、ごく自然にファンタジーの形をとっています。しかしこれは当時の少女漫画界にとっては、あまり類例のない、先駆的な冒険でした。当時の雑誌に掲載されたショートストーリーは、どちらかというとストーリー漫画の間にはさまった、「箸休め」の要素が強かったように思われます。恋愛ストーリーなどの、深刻な、あるいは心を揺り動かす長編作品の間で、ひと時の癒しを提供する位置づけが多かったように思えます。しかし、猫十字社という天才は、このショートストーリーのジャンルに、確固とした作品世界を描き出しました。これは客観的にみると大変な冒険であり、挑戦ですが、彼女はこの冒険を危険とも思わず、ごく自然体で描き出していきました。「小さなお茶会」は、まさに時代を画し、時代を超える傑作ファンタジー作品として成立しています。そして、その作品世界は時を越えて、普遍的な輝きを放っています。