その他の感想・レビュー3341件<<678910>>怪物退治する人間の方が怪物? #1巻応援天津水市「がご」撲滅だより がごはん ゆのこショウstarstarstarstarstar_border兎来栄寿かわいい絵柄で縦横無尽に暴走する、ブレーキの壊れたシュールでポップなファンタジーアクションコメディです。 妖怪や化け物を意味する方言から名前を付けられた、異形の怪異「がご」。 人口2万人ちょいの天津水市の人々をがごから守るために結成されたのが、一般市民からくじで選出された 理美容院店長の田上うめこ(健康維持の運動のため) 道の駅アルバイトの茶川みい(お金のため) 女子高生の柏木ひろみ(合法的に暴力を振るえるから) の3人。彼女たちに、うめこの店の従業員である咲本ゆうりも加わって、が「がご撲滅班」、通称「がごはん」となって戦っていく物語です。 敵味方含めて個性的なキャラクターたちがとにかく魅力的。通常時はデフォルメの強い画風とどぎついものも含んだテンポの良いギャグの連発で暴れ回り、ここぞというときに絵の緻密さが上がるコントラストも効いています。かわいい画風でありながらも当たり前のように併存する不穏当な部分が、ストーリーのヒキを強めています。 個人的にはサイコパス度が図抜けているひろみが好きです。脱臼は怪我の内に入らないという脳筋っぷり、子供たちに賽の河原のような遊びをさせて掌握しているさま、たまりません。3時間かけて削った鉛筆で「今日の私は精密動作性A(スタープラチナ)」のところも大好き。元々は黒髪ロングストレートだったのが、うめこの店でパーマを当てられているのがもったいないですが。生まれ持って与えられた黒髪ロングストレートというギフト、若い内は大事にして欲しいてます。 膝に矢を受けまくる天丼芸を披露してくる四大幹部のステルスムシャさんの件など、個人的にとても好きです。良い人ほど早く逝ってしまうんだ、この世界は。 独特のテンションで突き抜ける読み味は中毒性の塊です。頭でなく心で感じてビビビときたら手に取ってみてください。ワンダーランドがそこに広がっています。武田信玄の感想 #推しを3行で推す武田信玄 横山光輝 新田次郎starstarstarstarstarマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ もう何回も読んでるが毎回面白い。初期の父親との確執、上田原の戦い、砥石くずれ、川中島の戦い、信長包囲網、西上も含めていいね。 ・特に好きなところは? ギャグみたいな栃餅と山縣昌景の話。山縣昌景がこの栃餅はうまくて健康にもいいそうだからお館さま(武田信玄)に食べさせたらいいと医者に言ったら、「山縣さまのように何食べても美味しいという味覚の弱い人はいます」とのでという冷たい扱い受けたところ。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 歴史の勉強とかいうよりも横山光輝の歴史マンガの読みやすさや面白さを楽しむのがいいと思います 天邪鬼は本当に天邪鬼だった掌中の花明かり 日巻いとstarstarstarstar_borderstar_borderるる※ネタバレを含むクチコミです。夢という呪い君は武道館に立てない 多田基生六文銭「夢なし先生の進路指導」も、そうだったのですが、やりたいことや夢を追うこと美化しすぎる昨今に、現実を突きつける作品です。 主人公は25歳でアイドルを目指している女性。 弱冠アイドルとしての旬は過ぎている感は否めないが、それでも過去、地下アイドルだった時の高揚感が忘れられずズルズルと夢を追い続けていまに至る感じ。 そして、さるオーディションで、主人公のアイドルを諦めない姿勢 「どこまでもしがみつく根性」 の点が、プロデューサーの目にひっかかり再デビューを果たす。 が、現実はそんな甘くなく、業界人や財界人とギャラ飲みやら枕営業などを強いられるという展開。 プロデューサーが目をつけた「しがみつく根性」には「何をしてでも」という枕詞が隠されていたってオチ。 まぁ、タイトルからしてそんな予感はしてましたが、それを知った上でもなかなかエグい。 プロデューサーのセリフも、わかった上でやっているんだから鬼畜そのもの(添付参照) また主人公のバイト先に、夢を追う主人公を現実路線で冷ややかな目でみる男子大学生の対比も良い感じです。 1巻の最後がなかなかのヒキなので、続きが気になる。 そして、この枕を強要された事実を武器に文◯砲をもって裁判で闘う元アイドル的な(現代風刺的な)展開になったら、歓喜します。PR厳選!読んでほしいこのマンガサンダー3著者:池田祐輝6巻まで刊行作品情報はこちら!!カデギ 物流倉庫でミックスコーヒーをがぶ飲みしながら働いた話の感想 #推しを3行で推すカデギ 物流倉庫でミックスコーヒーをがぶ飲みしながら働いた話 イ・ジョンチョル 印イェニ 首藤若菜starstarstarstarstarleon・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 物流関係のあるあるや韓国ならではの文化・空気がよく描かれているなと思った ・特に印象に残ったところは? 主人公と周りのいろいろな人の交流。ミックスコーヒーがいいアクセントになっている。しんどいけど、ジメジメしてない雰囲気も良し。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 物流関係で働いていますが、日本も韓国も似たようなものだなと 思ったり、文化の違い(キムチ絡みなど)を知って買ってよかったなと 思いました。ポケモンの漫画で1番好きですポケットモンスタースペシャル 日下秀憲 山本サトシ 真斗starstarstarstarstar_borderあいざっく昔からポケモンが好きで、漫画も色々読んでいましたが、その中でもこの作品が1番ゲームの世界観に近かった印象で、ゲームでのドキドキ感と同じドキドキ感で読めるところが好きでした。 これを読むと、自分の世界にもポケモンがいたら良いのにな、、、という気持ちがより強まると思います。 赤緑世代からやってる人は勿論懐かしくて面白さ倍増だと思うのですが、 やっていなくても十二分に楽しめる作品だと思いますので、 ぜひぜひ皆さんに読んでいただきたいです。のっぽでコワモテで、「溶けちゃう」蛇ノ目くん溶けないでよ蛇ノ目くん 小町谷涼花nyaeトーチ漫画賞の大賞受賞作の読切を改題して連載化したものらしいです。 カラーの扉絵?からイメージしていたよりも絵柄がペンでガリガリアナログ描きって感じの渋さです。内容としては(今のところは)なぜか身体が溶けちゃう体質の蛇ノ目くんと、バイト先の年下先輩の花邑くんとの微笑ましい交流です。BLっぽさも無きにしもあらず。 蛇ノ目くんの体質の秘密は後々明かされる…のかな? 溶けると水みたいになるから、氷なのかなと思ってるけどいわゆる雪女みたいな感じでもない。不思議な蛇ノ目くんには独特な魅力があります。武田勝頼の感想 #推しを3行で推す武田勝頼 横山光輝 新田次郎starstarstarstarstarマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 初めて読んだのは多分小学生くらいの時だが読むたびに新しい発見がある。これある程度年取ってからの方が面白い。 ・特に好きなところは? 高坂昌信の改革案後の話。長篠の戦いで負けた武田を復活させるための案を高坂昌信から聞いた武田勝頼の心境だな。親類衆との付き合い、組織の若返りを図りたいが今までの組織の変化させることの難しさ。刻一刻と悪くなる状況で手を打ちたいがどうにもならない。配下の裏切りなど全てが悪い方向にいってしまってる ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 歴史の勉強よりも偉大なる先代を持った会社組織の末路という感じで読むのもおすすめです 現代語訳(監修付き意訳)+漫画で読む、枕草子と紫式部日記小迎裕美子の枕草子・紫式部日記シリーズ 小迎裕美子starstarstarstarstar_borderゆゆゆ時代背景も描かれているので、つらつらエッセイとして読むだけでなく、より情勢が分かっておもしろい。 意訳が含まれているので、このノリはちょっと違うなとなる人もいるかもしれない(作者もあとがきで書かれている)。 初出仕時のショックから5ヶ月実家へ引きこもった紫式部、敵対派閥のスパイと同僚に心にない噂をされやはり引きこもった清少納言。 そのあと再び出仕できているので、二人が優秀だったから許されたのかもしれないが、ずいぶんと休みに対して寛容だったんだなあと驚いた。 そして比較して読むと、清少納言と紫式部、物事の書き記し方の違いがとてもよくわかる。 作中では清少納言がポジティブ、紫式部がネガティブ。 読んでいて気持ちいいのは清少納言のほう、親近感を抱くのは紫式部のほう。 「昔の人もそう思うのね、興味深い」となるほうと、「そういう事態はほんとに嫌ね、辛いね」となるほう。 をかしとあはれの文学とか習ったような。 書いた人たちだけでなく、1000年前のものが読めるように、研究して残してくれた過去の学者さん方にも感謝。 彼女たちが読んでいたと記されている、消えてしまった昔々の作品が奇跡的に出てきたりしないかな。初めて読んだ鬼畜系漫画君に愛されて痛かった【秋田書店版】 知るかバカうどんstarstarstarstarstarNanoおそらく単行本2,3巻までくらいしか出てなかったときに、漫喫で読んだか人から借りて読んだ作品なんですが…そうかこれか鬼畜系漫画だったのかと数年越しに理解しました。知るかバカうどん先生の名前に惹かれたのかなぁ。 過去に連載がとまったことが数度あって、ずっと続きを読みたかったので連載再開されてると聞いて嬉しくなりました。今かなえちゃんと寛のすけべシーンくらいまで読んだんですが、前から引っかかっていた寛の歪さ?のわけが分かってスッキリしました。このまま最新話まで追いつきたい。かなりしっかりどぎつい感じの漫画ですが、女の子めっちゃ可愛いです。やばい奴の描写が本気でやばい。もうちょっとスカッとに浸りたい!スカッと!芹沢くん 文京子starstarstarstar_borderstar_border野愛以前もコメントで書いたんですが、スカッとまでに時間がかかる!でもクズはすぐ来る! いや読み進めていけばスカッとするんです、芹沢くんのどストレートな正論にもどんどん強い人になっていく桜井さんにもスカッとするんです。 でもそれを上回るくらいのクズたちが次から次へと登場します。 スカッとに浸る時間しっかり取ってくれ〜!たっぷり浸ってから次の人現れて〜!と言いたくなってしまいます。 強キャラがどんどん出てきた方がストーリーとしては面白いし、現実はひとこと言い返してまるっと解決なんてことはないし、これでいいんだとは思います。 ちょっと休ませて、なんて甘えたこと言ってたら芹沢くんにも桜井さんにも置いてかれちゃうだろうし……いやでもスカッとのターンも長めに取ってくれるとうれしいな〜なんて思う自分もいます。ニンゲンちゃんいいなあ異形頭さんとニンゲンちゃん【連載版】 三毛たまstarstarstarstarstar_border野愛ずっと甘々で可愛くてイチャイチャしてて、読んでいるだけで幸せになります。 美男美女がイチャイチャしてるのもそれはそれでいいんですが、人間じゃないからこそ心穏やかに見ていられる気もします。 言葉が出なくなるほどボロボロに傷ついた社畜OLが、異形頭の世界に転生して寵愛されるというなんとも夢のあるお話。 いいなあ〜って思わない人いるんですかね?いないですよね?いいなあ……。 ニンゲンちゃんが心を許して全力で甘える姿も可愛くて癒されます。その姿に悶える異形頭さんもまた可愛いんです。 こういうほのぼのイチャイチャ甘々をたくさん摂取して癒やされたいときがあるんです。ずっと可愛く幸せでいてくれればそれでいい! 何も考えずに癒やされたい人は読みましょう。いいなあ〜可愛いな〜って思いましょう。カタルシス外天楼 石黒正数starstarstarstarstar山下真司短編集の皮をかぶった傑作。 初めはギャグ感たっぷりの話だが徐々に不穏な展開に。そして全てが一本に繋がるカタルシス。 これだから石黒正数は好きなんだよなぁ。苦労を抱えたふたりが手に入れる青春 #1巻応援青と恋のアトリビュート えむけいstarstarstarstarstar_border兎来栄寿「こんな青春ストーリー、なんぼあっても良いですからね!」 と、心の中のミルクボーイが笑顔で拍手喝采でした。 美大を舞台にした青春群像劇ですが、創作面での葛藤などというよりは、各人物感の関係性に大きくウェイトが置かれた物語です。 中心となるのは会食恐怖症の主人公・蔵江。 そして、とある悩みを抱えるヒロイン・有地(ありぢ)さん。 蔵江は想いを寄せる有地に近付こうとしますが、その過程で有地の秘密を知ることになります。 友人はいたものの一緒に食事ができないことで困難を抱えていた蔵江と、ある事情により子供のころから人付き合いが苦手である有地さんの、違うものの似ている部分が重なり合って交わっていく構図がとても良いです。 有地さんは絵に描いたような食いしん坊キャラなのも高感度が高いです。美味しそうにたくさん食べる女子、良いですよね。蔵江が人とご飯を食べるのが苦手であることと対照的ですが、それを克服する一助となっていきそうです。 蔵江に好意を抱きアプローチする佐藤さんや、飄々とした良き友人キャラポジションの山本らサブキャラも立っており、青春を織りなす良き仲間たちとしてそれぞれを愛せます。家族以外にスマホに連絡先が入っていなかった有地さんが、少しずつ周囲の人と強く関わり合っていく姿を見ると心が和みます。 互いに心にわだかまりを抱えながらも、生まれた関係性から光の方へ寄り添い歩んでいくような青春を浴びたい方にお薦めです。どれだけ歳を重ねても笑顔で生きるヒント #1巻応援にこにこマンガ 88歳現役医師の ときめいて生きる力 帯津良一starstarstarstarstar_border兎来栄寿私はまだ30代ではありますが、着実に老いを感じる瞬間は増えてきている今日このごろです。『スティール・ボール・ラン』が20周年と聞いて「嘘だよフェルン、7部は10年前だよ」となったり、推していたバンドのメンバーも還暦前後になったりしていて残念ながら訃報を聞く瞬間も増えてきており切ないです。 逆に、荒木飛呂彦さんであったり打首獄門同好会のjunkoさんであったり、年齢を感じさせない外見を保ったままずっと第一線で活躍されている人を見ると驚きと共に元気をもらえます。『トリリオンゲーム』の池上遼一さんなど、もう今年80歳ですからね。末永く元気でご活躍していただきたいものです。 さて、そんな人生90年・100年というこれからの時代に読んでおくと、より快活に生きるヒントを貰えるかもしれないのがこちらの本です。文章3:マンガ1ほどの分量になっています。 主人公は、88歳で現役医師のりゃん先生。お酒と女の人と本が大好きで、医師としての仕事に加えて講演会や執筆活動なども精力的にこなす方です。既に著書は300冊近くにものぼるりゃん先生自身、60代より70代より今が楽しいといい、その秘訣を説いてくれます。70代では走るのも辛くなっていたものの、80代ではまた走れるようになっているそうです。 また、60年以上がんの治療に携わってきたりゃん先生が薦める、がんとの付き合い方のすすめもたっぷりと書かれています。誰しもの身に起こりうることですので、これも決して他人事ではありません。 りゃん先生曰く、何よりも大事なのはタイトルにもある「ときめき」。それは、何も異性に感じるものだけではなく、毎日の楽しみの晩酌に感じる胸の高鳴りも立派なときめきで、そういう瞬間が人生においてはとても大事であるといいます。りゃん先生は、30年以上通風&高血圧だそうですが、だからといってビール中瓶1本までという制限は受け入れられるものではないし、烏賊の塩辛や酒盗やからすみも大好きなので気にせず好きなだけ飲み食いするし、生野菜は好きじゃないので食べないそうです。食療養はひとりひとりの体質によるので、無理に嫌いなものを食べ続けるよりは好きなものを食べて心にときめきを生むことを大事にする、というのはひとつの道であると思います。 マンガを担当するのは、『まめねこ』や『ねことじいちゃん』、また以前私もクチコミを書いた『くらしき ぎゃらりーかふぇ物語』などでお馴染みのねこまき(ミューズワーク)さん。絵がとにかくかわいらしくて癒やされます。 個人的には最近物忘れが多くなってきているのですが、忘れることを前向きに受け入れ、逆に考えて忘れても大切なことはまた覚え直せばいい、大事なのは未来という心の持ちように少し元気づけられました。 自分で読んで何かヒントをもらうも良し、上の世代の方に贈るも良しの1冊です。運命のひと穏やかなオム・ファタル 市庭いぬ子野愛※ネタバレを含むクチコミです。すきです、、、穏やかなオム・ファタル 市庭いぬ子starstarstarstarstarきゃおこんなん好きやん、、、。キャラも雰囲気も魅力的すぎます、、、。刺さりすぎて読んだあとすぐに作者さんの他の作品を調べましたが発見できず。これから追っていきたいです。応援しています。天国から遠い場所で咲く百合 #1巻応援ここは天国じゃないけど majoccoidstarstarstarstarstar_border兎来栄寿『傷痕王子妃は幸せになりたい』、『イケメン女と箱入り娘』のmajoccoidさんが個人でC101にて発行したオリジナル創作百合の同人誌です。この度、その電子版が発売になりました。 『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』のしめさばさんと組んでの新連載『たゆたう煙は掴めない』も注目していますが、何しろmajoccoidさんは絵が良いしマンガも上手いです。 本作はとある理由で天国から追放された天使と、ガールズバー内でしていた恋愛に破れた女性が出逢うという内容です。 しっとりと切なく綴られる物語の中での絶妙な間の取り方であったり、敢えて表情を描かずに溜めて溜めて緩急をつけて繰り出す決めゴマであったり、短いページ数の中にもプロの技を感じさせられます。P31~32の一連のモノローグやセリフなどには百合作品としての良さが凝縮されていて好きです。 作中では天国が天国ではなかったという話が出てきてタイトルが回収されますが、世界中の神話を眺めているとそれぞれの神々は決して清廉潔白で公明正大な存在ではなく、むしろ人間に近い卑俗な欲望を持っていたり権力を振りかざして無茶苦茶なことをしていたりします。それ故に、神が統治する天国が誰にとっても完璧な世界ではない方が自然に思えます。 しかし、そうなると大多数からはみ出してしまう存在が、天国を天国として享受できないものが出てきます。そして、差別や諍いが起こってしまいます。他の多くのものと同じようにそこに属せないことは悲しみを生むことでしょう。けれど、天国とされている場所以外でも幸せになることはできます。 『新世紀エヴァンゲリオン』の碇ユイ曰く、 「生きていこうと思えばどこだって天国になるわよ。だって、生きているんですもの」 と。渦中にいるときにはそんな風に思う余裕がないことも多いですが、それでも広い世界に目をやれば他にも生きられる場所はあるものです。 願わくば、彼女たちが違う場所で安らかな呼吸を手に入れることができますように。未知を既知にするのは何時だって機知に富んだ無知な奴らダンピアのおいしい冒険 トマトスープピサ朗17世紀の海賊の航海日誌を膨らませた「事実を基にしたフィクション」の伝記漫画なのだが、とても素晴らしい。 昔の学習漫画のようなシンプル絵柄だが、当時の海賊という事情からも病気や戦闘などのともすればグロテスクな部分も読みやすく、またダンピアも実年齢より若々しく感情移入がしやすいし、異常なまでの参考資料から読み取ったであろう先住民や欧州、東南アジアなど各々の文化を、しっかり漫画に落とし込み、題材となった人物をしっかり主人公として魅力的に描くのは相当な筆力を感じる。 英国生まれの青年ダンピアは、貧困と教育を軽んじる当時の価値観から大学に通えず、紆余曲折の果て、はみ出し者だらけの海賊船に流れ着いた、当初は悲観していたが、誰も知らない事の発見者になれる喜びを噛みしめ、未だ未知なる事に溢れた太平洋の冒険に胸を躍らせる。 当時航海も盛んになっていたとはいえ、人々にとっては日々を生きるのが精一杯というのは珍しくもないだろうし、ダンピアのような青年はきっと多かっただろうけど、どんな状況にあろうと好奇心と探求心に満ち溢れ、恐れず行動し、海賊というヤクザ稼業をすらチャンスとして学ぶダンピアが実に魅力的。 「おいしい冒険」の名の通り、食事に関する描写が豊富だが、当時誰も食べたことの無い未知の食材を調理するその風景は、その航路からも正に「先駆者であることの歓喜と偉大さ」を訴えかけてくる。 しかし食事だけでなく、授業料の無いフィールドワーク、税金にせよ犯罪にせよ許され、実力勝負故に人種差別の薄い海賊という職業、それらもひっくるめてのダンピアの「おいしい冒険」であるのも面白い。 危険に溢れた海賊稼業が「おいしい」と言えるかは人によるだろうけど、職業選択の自由もない時代で、海賊以上に劣悪な環境の海軍の事情なども併せて語っているのでダンピア達にとっては正においしい冒険だったのだというのが伝わってくる。 教科書には載らなくとも歴史を彩る偉人の生涯を実に魅力的に描いていて、とても良い読後感を得られる名作。産前産後、0才、1才…と子は大きく、母は強くなっていく。あかちゃんのドレイ。 大久保ヒロミstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ多少ラグがあるとはいえ、リアルタイムに描かれているせいか、内容がすごくリアル。 子の性格によるんだろうけど、これを読んでなお、キラキラな毎日を送れると思える人は、手伝ってくれる誰かがいるのかもしれない。 ちなみに、イライラしてしまう原因、それは睡眠不足。 連続6時間未満の睡眠が続けば、屈強な兵士すらパフォーマンスを出せないという。 それ未満の細切れならなおのこと。 作中でも作者が赤子相手にむきになり、いたたまれなくなってくる。 旦那さん、助けてあげて。ゆっくりご飯を食べさせてあげて。 久々に赤子育児漫画を読んで、この子達も今は大きくなってるのよね、よかったと、しみじみしてしまった。メルヘン&バイオレンス #1巻応援ウサギのプリンセス こおにたびらこstarstarstarstarstar_border兎来栄寿"ギロチンかケツバット どちらか選べるよ" 年貢のにんじんを納められないうさぎに対して、罰を選択させるプリンセスの慈悲深いお言葉。 "ファッキングリズリー" クマによもぎ畑を荒らされたプリンセスから放たれた殺意。 また、クマが搗いたおもちに毛が混じりすぎて食べられたものではなくなっていたときにプリンセスから笑顔で放たれた殺意。 "ワグマァァ" 「ウサギのものはツキノワグマのもの」とイキったツキノワグマがプリンセスにドロップキックを食らって漏れ出た叫び声。 大体こんな感じの作品です。 おもしれー&チョれーウサギの姫が主人公のブラック&ホワイトコメディとなっています。 『にょろにょ~ろシリーズ』のこおにたびらこさんがWeb上で公開して話題になった作品で、単行本では15ページの中編エピソードが描き下ろされています。 見た目は童話のようにかわいいのですが、パワフルでバイオレンスやブラックも混ざります。 こどもに愛されそうなかわいい外見をしているのに、樹木の老人(?)に対して 「何だこの枯れ木」 と毒づくウサギ。 『日常』みたいな表情をするコブラ。 かわいい顔して腹黒さ極まるタヌキども。 ウサギたちの崇拝対象でありながら、子供が見たら夢に出てきそうな恐るべきにんじん様のヴィジュアル。 他者をディスった結果、放逐されるコアラ。 ゴリラ鬼つええ! ウサギを中心とした動物・生物たちの愉快で破天荒な姿は、じわじわと病みつきになります。 かわいいものが好き、だけどちょっと毒もあるとなおヨシ! という方にお薦めです。定められた運命と、武力で戦うヒロイン乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル@COMIC ひたきゆう わかさこばと 春の日びよりstarstarstarstarstar_borderゆゆゆあなた、主人公なのよ! 運命に流されておけば、これまでの苦労もかき消えるような処遇になるかもなのよ! 乙女ゲームの主人公なんだから!! でも主人公・アーリシアは止まらない。 両親の不遇の死、自身の置かれた環境、すべてが乙女ゲームとやらの設定のためと知ったから。 守られるだけでもなく、ゲーム内登場キャラクターを云々するでなく、舞台の前段時点で、バグのように大荒れ。 生きるためにドンドコドンドコ、強さを求めていく。 チート持たぬ少女は生き抜くために強くなる。 原作で、主人公の強さは真面目に鍛えた結果でチートは持っていないと書かれていたので、ほんと恨みはこわいなと思った。 まだ序盤なのに「その年齢の割には強い」と、強い人たちから太鼓判を押されているほどに、強くなっている。 この子には、平和な未来があったろうに。 いや、そうなるための前提がひどくて、その最中にブチ切れたんだった。 そして、転生者が現れても、「僕以外全員転生者かよ」と違って皆、悲壮感が強い。実は転生してしまったら、本当はそういうものなのかもしれない。 そもそも、この世界にはチートというものがないのかもしれない。 まだ途中なので、どのような結末になるのか、想像しきれない。最近広告でめっちゃ出るやつ神血の救世主~0.00000001%を引き当て最強へ~ 江藤俊司 疾狼 3rd Ie Studio No.9starstarstarstarstar_border山下真司まぁ王道のストーリーだよね 主人公は弟にカス扱いされてたけどある日とんでもないパワーを手に入れて英雄級に強くなっていく。 話もわかりやすいしサクサク読めるからいいと思う。3巻までは...!転生貴族の異世界冒険録~カインのやりすぎギルド日記~ 佐々木あかね 夜州 藻starstarstarstar_borderstar_border宮っしぃ転生貴族の異世界冒険録の外伝的な作品 もちろん本編読んでないとイマイチなので、本編は必読です 感想として3巻までは外伝だけどクオリティは高いし、本編楽しめたら絶対楽しめるのでオススメできる ただ4巻から突然の作画の先生がチェンジ 申し訳ないが突然のクオリティの変更に個人的にはかなり楽しみが減った... これだけではないが、作画変更するって結構読者的にはNGだと思うんですよね...<<678910>>