その他の感想・レビュー3417件<<7475767778>>とにかく動物の絵の緻密さがすごいオレの瞬間 石川サブロウ名無し『オレの瞬間』全4話 ・野生のヒグマ ・イリオモテヤマネコ ・本当のハヤブサ ・最後の捕鯨 動物カメラマンを目指す単純でしょうもないお調子者の青年の話。1話のヒグマVSヒグマと、最終話の1986年のIWCによる捕鯨禁止を受けての最後の鯨漁が迫力があって面白かった。 『天と大地と』 校内で喫煙ポイ捨て、女嫌いで喧嘩三昧というゴリゴリのツッパリという兄の天と、東大も狙える学校始まっての秀才という弟の大地の話。 弟が兄が惚れた女の子を偶然奪ってしまい、なんやかんやあって喧嘩に巻き込まれボコボコにされたところに兄が現れ、弟にハッパをかけつつ助けてくれる。 喧嘩上等を地でいく世界観でまるで異世界だった。 『遠い路』 うだつの上がらない26歳の会社員が主人公。野良犬・シロを拾ったことで運が向き始め会社で昇進・結婚を掴むが、妻が犬嫌いだったため泣く泣くシロを手放すと全てが上手くいかなくなる。譲り先の北海道まで会いに行くと、シロはなんと脱走していて主人公の家まで足を血塗れにしながら戻ってきていた。 26歳独身が30年ローンで一軒家を買うというシーンに時代を感じた。壮絶なラストだったメギドの火 つのだじろうstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男北斗一生の身の回りでオカルトな現象が起き始めるとことから始まる。最初の方はそんなに面白い感じはしなかったけど宇宙とコンタクトするためのコンタクト・マンとして選ばれたあたりから一気に面白くなった。見るからに胡散臭いUFO研究家のキャンサー白鳥やノストラダムスや宇宙人の話は出たり、1970年代のネタが大量にあり一気に読んでしまった。ちょっと考えればなんなのこれと思えたりもするがその思考をさせない感じで一気に進む漫画はやっぱりいい。 途中までハッピーエンドになるかなと思っていたが予想上に展開にすごいな。これは「つのだじろう」の他の漫画も読むしかないという気分にさせられたよ 誰かに贈りたくなる、贈り物のお話プレゼントフォーユー 四宮しの兎来栄寿『銀のくつ』や『とんだりはねたり』の四宮しのさんの最新単行本……と言っても知らない人の方が多いかもしれませんね。 皆さんには表紙だけで「きっとこのマンガはいいマンガだ」と予感できた体験はないでしょうか。四宮しのさんの作品は比較的マイナーなレーベルから出されることが多いのですが、押し並べて表紙を見ただけで内容の面白さを予感させてくれるタイプであり、本作も真白地の中央に水彩のようなタッチで描かれた制服を着た女の子が曖昧な表情でバナナを差し出しているというシンプルな表紙ですが、この表紙から何かを感じ取った人には間違いなく訴求するものがある作品です。 内容は、タイトルが示す通り「プレゼント」という事柄にフィーチャーした連作短編集です。 贈り物をする時には、当たり前ですが必ずその相手がいます。人が人と関わり合う、その中で生まれる絆。そんな絆を保持したり、より強めたり、あるいは生み出すための「プレゼント」にまつわるお話。 具体的な内容については読んでいただくとして、全体を通して表紙絵から予感するような胸に広がる柔らかな温かみで心が満たされる一冊となっています。 発売したのが丁度クリスマス前でしたが、まさにクリスマスプレゼントにこういう一冊を贈るのもとても素敵ではないでしょうか。 四宮しのさん、多作ではないですがこれからもこういう作品を描いていって頂きたいです。 単なる胸糞女討伐漫画ではないのだ親友は悪女【単行本版(オリジナル描き下ろし付)】 和田依子野愛広告でよく見る漫画はなんやかんやで気になります。 特に嫌な女に振り回されるお話は最後まで見てスッキリしないと気がすまなくなってしまいます。 という訳で読んでみました。 SNSを通じて高校時代の友人と会ったらヤバ女で男取られた、乱暴に言ったらそんな話です。身も蓋もない話のようですが、真奈と妃乃の人物像の解像度の高さに引き込まれてしまいました。 人を疑うことを知らない純粋無垢なお人好し・真奈。 人の男を寝取るためなら手段は惜しまない悪女・妃乃。 善人と悪人のコントラストが過剰に描かれているようでありながら、どちらも絶妙に「いる」んです。 真奈を見下し、彼女の恋人をあの手この手で奪おうとする妃乃が許せないのはもちろんですが、妃乃を疑いもせず最後まで親友であろうとする真奈にも苛立ちを感じてしまいます。真奈の純粋さを受け入れられない自分に気づくと、なんとなく妃乃の気持ちも見えてくるような…。 本音を言えば、妃乃の過去や心のうちを深追いしたらもっと面白くなりそうな気はしますが、短くてスピーディーな物語の中に人間のいいとこやなとこがちゃんと凝縮されています。 単純なハッピーエンドではない終わりかたもわたしは好きです。最後まで真奈は真奈だし妃乃は妃乃らしくて素敵だなと思います。 何というセンスオブワンダーマインド・ゲーム ロビン西かしこおっっっっもしろい漫画を読むとやっぱり元気が出ますね。湯浅政明のアニメを観たことがないのですがそれきっかけで知りました。表紙はアニメに合わせて変えたのでしょうか。このイメージで読むと全然違いました。サイバーなゲームの話だと思ったら、精神の解放!な話だったし、ちょっとメルヘン(鯨が出てくるあたりとか)で、コメディーでもありました。この予測不可能の展開と画面の疾走感はどうしたら生まれるんでしょう。合間に宇宙の心理やら名言(一番好きなのは「くじけそうになったら小3」)がたくさんあるのも何かしらのゾーン入って描いたとしか思えないです。考えて作ったというより全部が即興っぽいのですが、そんなことあり得るのだろうか。とにかく今夜はいい夢を見れそうです。2020年読んだ漫画の中でも特にすきだなよりみち日記 道草晴子starstarstarstarstarマンガトリツカレ男前作の「みちくさ日記」も好きでしたが今回のはより面白かった。バイトの話もいいですが特に好きなのは「人のいない和室の絵をかく無職のおじさん」との絡みかな。 あとこの作者のちばてつやへの思い/尊敬/敬愛ほど素晴らしいのはあんまり見たことがない。 ちばてつや賞の受賞作もいつか単行本に入れて欲しい。 ハルとアキの同居生活、続編春と秋と奏ちゃんと。 むんこnyaeなるほど、あとがき読んで知りましたが元々同人誌として出していた作品なんですね。この作品のメインキャラ・奏ちゃんは商業誌では絶対に主役には置かないタイプなんだそう。 前作「春と秋について」の続編で、ハルとアキの同居生活に、あることがきっかけで不登校になり他人と関われなくなった少女が加わる1週間を描いてます。 傷ついて自分の殻に閉じこもった子どもに、常識を押し付けたり人格を否定するような大人がいなくてよかった。父親も思い切って他人に頼ったからいい結果につながった。奏ちゃんと直接関わることはなかったけど、須賀さんがかなりいい仕事してくれてます。 須賀さんの「いくらでも逃げていいって思いませんか!?ただそのことに自分で気付かなきゃ意味がないんです」という言葉が印象に残っている。 変態のユートピアには住みたいとんでもないオヤジ【同人版】 WataruStudio野愛でっかいネコとか変態とか出てきておもしろかったです。 くらいの語彙力喪失した感想しか出てこないのです。 あらすじを説明しようにも難しいのです。 主人公はマックスという男に剣術とかなんやらを教えてた先生で、変態だからマックスを盗撮してて、閉め出されて金玉のお姉さんに会ったり殺されてグミになったりアイドルになったりするけどなんか闘って変態に勝つ?みたいな話? 何を言ってるかわからないと思うけれど、本当にこんな話です。 マウスで絵描くのがうまいやつイラストみたいな絵柄が絶妙で癖になります。 マックスと先生の薄い本はちょっとだけ欲しいです。 でっかいネコとか変態とか金玉のお姉さんとか出てきておもしろかったです。いい同居マンガだな春と秋について むんこnyae対人恐怖症の版画家・ハルと、彼と芸大生時代に知り合ったけど今はサラリーマンをやっているアキの、ほのぼの、時々、ヒリヒリな同居物語。 恋愛関係では全くないものの、口は悪いけど心根は優しいアキに依存しているハルと、アーティストとして評価されるハルに複雑な感情を燻らせるアキ。相性がいいのか悪いのか、一緒にいるのが当たり前になっていて、いわゆる普通の生活とは違うけど、このふたりがバラバラになったら何かが崩壊する様な脆さもある。絶妙な距離感と関係性を保ちながら、結果的にこれがベストバランスなんだなと納得するかんじ。 続編が最近出たので、まず前作を読んでみたらものすごくいい同居マンガでした。デザイン会社経営とマルクス主義青木雄二物語 青木雄二プロダクションhysysk『ナニワ金融道』の名前はもちろん知っていたが、基本的にお洒落なマンガしか読まない私は完全にスルーしていた。 ある時誰かのツイートで、青木先生がデザイン会社を営んでいて、書体の指定について話をしているコマを見て、「これ読まなあかんやつやん!」となって読んだのだが、めちゃくちゃ面白く、強烈な思想が反映されていて背筋が伸びる作品だった。 仕事に対する姿勢、資本主義に対する態度、逆境での振る舞いなど、ここまでやれるし(やりたくないけど)泥臭くやり抜こうとする人間を決して人は見放さない。世の中の理不尽なルールに対して、そのルールで戦って勝った上で物申せるのは本当にかっこいい。 私も自分の会社がどうにかなってしまったら資本論を読んでマンガを描こうと思います。 マル暴おんな刑事ビッチによるトンチキ・バトルアクションが最高マル暴おんな刑事ビッチ 篠原とおる 原麻紀夫名無し※ネタバレを含むクチコミです。諸行無常の響きあり狂人関係 上村一夫野愛天才浮世絵師・葛飾北斎という圧倒的な存在を軸に、弟子・捨八や娘・お栄らの生活を描いた作品。 捨八と彼を取り巻く女達の姿が艶っぽく、移ろいゆく四季と相まって心を掻き乱されるのです。 捨八への想いを内に秘めたまま彼を見守るお栄と、派手好きで大胆なお七、正反対のような女2人がなんとも魅力的。 どちらも激しくて悲しくて、どうしようもないくらいに「女」として描かれています。 個人的に一番感嘆したのはお栄の手の描写です。冬は北斎や捨八の世話を焼く手があかぎれだらけになり、だんだん暖かくなるにつれてもとの白い手に戻っていく。綺麗になった頃にはまた厳しい冬がやってくる。 季節の移り変わりとともに、お栄という女の強さと儚さがこの描写に凝縮されているように思います。 手が綺麗になっても、男と女が関係を持っても、浮世絵が完成しても、終わりに向かっているだけである。失われていくだけである。 激情に満ちていながらも、根底に流れる諦念のようなものが美しく儚い作品でした。純文学に出会えました。 決して理想的ではないけれど捨八に惹かれてしまうのは女の性だし女の業ですね。狂おしいほど好きです、捨八。日本と違うベルリンの日常生活記ベルリンうわの空 香山哲名無し絵がパラッパラッパーみたいだなと思って手にとったらポップで面白そうだったので読んでみた。 ドイツは日本と違ってどぎつい広告がなかったり、恵まれない人に優しかったりと、余裕とあたたかみのある描写がとても印象的でした。 プロレスファンへ送られた愛と夢のある入門書プロレススーパースター列伝 梶原一騎 原田久仁信名無し80年代に活躍した人気レスラーを、それぞれ数話の シリーズで紹介した自称ノンフィクション漫画。 各レスラーの成長や活躍話を読んで、 どんどんこの漫画とプロレスにのめりこんでいった人は 多いだろうと思います。 実際にはかなりのフィクション・脚色・虚構が 含まれていたわけですが。 連載当時から 「この話ってホントなの?」と、読者からの 疑問の声は上がっていました。 しかし「面白いからいいか!」が超越していました。 ピュアなプロレスファンは素直に面白がり、 スレたプロレスファンはツッコミを入れながら 面白がっていたと思います。 ピュアで、この漫画を見てプロレスファンになった人も、 いつかは第何巻かの何かのエピソードをみて 「あれ?」「これはさすがに・・」 と気が付いてしまうのです。 私はハンセンがベアハッグでドラム缶を潰した シーンを見てそう思いました。 「だがそれでもプロレスは面白い」 と読み続けてしまった・・ という人が多いのではないでしょうか。 場合によっては「だからプロレスは面白いんだ」 と思ったり。私がそうです。 ハンセンでもドラム缶は潰せないだろうとは思いつつ、 もうプロレス大好きになってしまっていますから、 この漫画を読みプロレスを見ることがやめられなく なっていました。 今になって思いますが、あれだけ強いレスラー達が 描かれていて、でもそれを読んでいたころは 「ところで誰が最強なんだよ!」とは あまり考えなかったですね。 もうね、ハンセンもアンドレもマスカラスもフレアーも、 みんな強くて凄くて個性的で「それが良い」と思うように なっていましたね。 プロレスを楽しむ見方を、考えの仕方を、 知らないうちにこの漫画によって誘導されてしまっていた、 という感じです。 最近になって某古本で作画の原田久仁信先生の インタビューを読みましたが、それによると 連載開始したころはそれほど人気が出なかったそうです。 けれどタイガーマスクが現実に登場した後、 ほぼリアルタイムでタイガーマスク編を始めたら 少年サンデー(掲載誌)の人気アンケートでベスト3に 入るくらいに人気が上がったそうです。 確かに、そのころ私も現実のタイガーマスクの 正体とか経歴とか僅かには知っていましたが、 列伝でのタイガーマスク編を 「あのタイガーの正体がわかるかも」と毎週楽しみにして 読んでいたことを覚えています。 「いや、さすがに猪木さんまでタイガーの正体を 知らないとか、それはありえんだろ」 とかツッコミを入れたりしながらですが(笑)。 プロレスを好きになる理由や、どう見て楽しむかは 人それぞれであり、その許容範囲の広さもまた プロレスの魅力の一つでもあったと思います。 そんな中で私の性格にあったプロレスの楽しみ方を 指南して導いてくれたのがこの漫画だと思います。 ブラック企業やめても体張ってるじゃん突撃!美女修行【単行本版】 ごえたむ野愛潜入取材とか体験談的な漫画はそこまで好きじゃないんですが、ごえたむさんって社畜メシの人じゃんブラック企業やめたあとも体張っててすげえな!という気持ちで読んでみました。 いやほんとに体張っててすごいな。ブラック企業で鍛えた根性なのか? どれも基本的に痛みが伴うものしか体験していないのがすごいです。なのに読んでみると全部体験してみたくなる不思議。 SMジムはまじで楽しそうだし効きそうだし辛そうだしめちゃくちゃ行きたい。切実に行きたい。 トレーナーに怒られるのは嫌だけどSMの一環なら嫌じゃない気がする。 体の張り具合ももちろんですが、ブラック企業で辛い思いをしていたごえたむさんが伸び伸び活動しているのが知れてうれしい気持ち…。トマたま炒め食べたい中華は難しくない! 劉セイラたか声優の劉セイラさんがご自分で描かれたエッセイ風お料理マンガ。220円とお安かったことと、自分が大好きな中華家庭料理TOP2「トマトと卵の炒め(西红柿炒鸡蛋)」と「空芯菜のにんにく炒め(蒜炒空心菜)」についてだったの買いました。 私は上京したばかりの大学1年生のときに「トマたま炒め」を食べてからこの料理が大好きなのですが、まさか味付けが論争になるタイプの料理だったとは知らなかったです(日本の卵焼きみたいな感じですね) 全世界の中華系のご家庭にそれぞれの味があるんですね。 私が今まで食べてきたのは「しょっぱい系の塩タイプ」だったのかー!! これからはいろいろ味付けかえて食べてみようと思います。 あと芋粥に棗を入れると一気に中華風になるんだなーという発見がありました。入れよう。 フレッシュでエロティック?な新連載山本直樹 最新作品集 山本直樹名無し※ネタバレを含むクチコミです。「あらやだーっ!お気の毒…」おネエ系坊主 月影青炎VS詐欺師 川崎三枝子名無し首吊り死体を目撃してまず出る言葉がこれです。キモが座りすぎている。 おネエの住職月影青炎は数々の荒行を乗り越え、地元警察に一目置かれる和尚。驚きのスピード感で事件の謎を解き明かしていきます。 真相を暴いたところで絶体絶命のピンチに陥るのですが、犯人を追い詰める手段が必見。住職ってすごい。 とにかくテンポが良いのと青炎のキャラクターに圧倒されながら一気に読めます。なんか元気出ました。オススメです。マンガは自由だ!まがりひろあきのじゆうちょう まがりひろあきstarstarstarstarstarひさぴよ自由を感じさせる真っ白い装丁、独創的な構図、あっと驚く意外なオチの数々。まさに自由帳のような面白さが味わえる短編集です。TASなどのゲームネタが多いので若干人を選ぶ話もありますが、元ネタを知らずとも楽しめる作品だと思います。(あとがきで解説もある)まずは試し読みで1話目「KILLING SPREE」だけでも読まれてみては。人がたくさん死にますが面白いですよ! ヒューマンドラマとしかいえんよ...Dr.クマひげ 史村翔 ながやす巧starstarstarstarstarマンガトリツカレ男高校生くらいに時に読んでも十分面白かったが今読むと違った感じで面白い。昔は主人公の国分徹郎がすごい年上に感じたが今は同年代になっているとか色々あるけど一番は自分のやりたいことをやりたいようにやっているかという点で考えてしまった。史村翔は「サンクチュアリ」や「右向け左!」が有名だと思うがなんというかこういう浪花節っぽい原作の方が好きかな。 誠実さに溢れた素敵な…かしこくて勇気ある子ども 山本美希大トロ誠実さに溢れた素敵な作品です! 簡単じゃない問題を簡潔に描いています。 聖なる力を持ったJKがフランスでゾンビと英雄をしばくマンガデスデウス ヒーロー・オブ・ザ・デッド 森小太郎 ホビージャパン×SANKYO 齋藤将嗣 大山竜ANAGUMAよ、要素が…!要素とルビが多い!! 大量のゾンビ・屍生者(リバーサー)と不死英雄(ヒーロー・オブ・ザ・デッド)と呼ばれる蘇った英雄に支配された世界!救うのは100年のコールドスリープから目覚めた女子高生シロガネ・シオン!彼女は聖なる力で悪を屠る聖葬拳士(グレイブ・グラップラー)なのだ!なんて元気の出るあらすじ! 1巻に出てくる敵幹部、死闘士(デスナイト)はマリー・アントワネットとジル・ド・レェ、一方味方の聖葬拳士(グレイブ・ナイト)は宮本武蔵と服部半蔵とメンバーの格はいきなりクライマックスで、バトルは大迫力です。ちょっとネタバレですが『朕は国家なり』を使うボスも出てきますよ。惜しみないですね。 シオンのキャラクターデザインは『楽園追放』の齋藤将嗣さんデザインだけあってツボが抑えられてます。聖煌氣(セラフィックアウラ)を使って変身するエロカワカッコイイコスチューム聖鎧布(アウラギア)のデザイン、間違いがないですね。 1巻はイカれたニュートンがリンゴを掲げて「このリンゴも世界も全ては我らがグールゾンの手に落ちる」と宣言するところで終わり。そんなカツ丼みたいなマンガです。ホビージャパンを信じろ。漢字にカッコイイカタカナが振ってあったら楽しい!という人に手に取っていただきたいですね。 読んでしまったので見届けたいこれってセクハラなのかしら? ~1人で悩んでいた私の話~ ぽん子野愛SNSで見かける胸糞悪い話を見に行きたくなる感情ってなんなんでしょう。野次馬根性みたいなものなんだと思うんですけど、見るとしっかりショック受けちゃうんだなあ。 このお話もそういう気持ちで見始めて、結局最後まで見届けたくなってしまっている。 主人公のぽん子さんが上司や取引先からセクハラを受けでどう闘っていくかという話なのですが、今のところただただ傷つけられているターンが続いています。 加害者側は軽い気持ちでやってるんだなあと、それを見る周りの人も当人が傷ついていることにすら気づいてないんだなあと、家族や恋人が力になってあげられればいいけれどそこにたどり着くまでにもうボロボロになってしまっているんだなあと…。 辞めちゃえば?とも思うけど、なんで悪いことしてない側が辞めなきゃいけないのかなあとも思ったり。 ちゃんと言えばいいじゃんとも思うけど、言えたら苦労はしないよなあ。 とにかくこの手の漫画は読み出したら見届けるしかないのです。 同じ悩みを抱えている人たちが少しでも救われますように。そして、身近な人が悩んでいたら適切な方法で手助けをしたいと思うのでありました。「鉄の感受性だワこの人!」オッス!トン子ちゃん タナカカツキnyae私はこの漫画に「感受性」という言葉の意味を教えてもらいました。1巻にトン子ちゃんがチェリーという男に対して「鉄の感受性だワこの人!」とショックを受けるところがあります。チェリーという男をこの上なく的確に表した言葉「鉄の感受性」。 その言葉が出てきたシチュエーションって、よく考えれば特殊でもなんでもなくそこらじゅうにありふれてるんです。そしてどちらかといえば自分はチェリー側の人間。だからこそ「柔軟で豊かな感受性でいないといけない!」と当時の自分には非常に響いたわけです。 随所で作者の芸術家へのリスペクトがひしひしとつたわる内容で、トン子ちゃんが影響を受けたモノは自分の目でも観に行きたくなること必至です。<<7475767778>>
『オレの瞬間』全4話 ・野生のヒグマ ・イリオモテヤマネコ ・本当のハヤブサ ・最後の捕鯨 動物カメラマンを目指す単純でしょうもないお調子者の青年の話。1話のヒグマVSヒグマと、最終話の1986年のIWCによる捕鯨禁止を受けての最後の鯨漁が迫力があって面白かった。 『天と大地と』 校内で喫煙ポイ捨て、女嫌いで喧嘩三昧というゴリゴリのツッパリという兄の天と、東大も狙える学校始まっての秀才という弟の大地の話。 弟が兄が惚れた女の子を偶然奪ってしまい、なんやかんやあって喧嘩に巻き込まれボコボコにされたところに兄が現れ、弟にハッパをかけつつ助けてくれる。 喧嘩上等を地でいく世界観でまるで異世界だった。 『遠い路』 うだつの上がらない26歳の会社員が主人公。野良犬・シロを拾ったことで運が向き始め会社で昇進・結婚を掴むが、妻が犬嫌いだったため泣く泣くシロを手放すと全てが上手くいかなくなる。譲り先の北海道まで会いに行くと、シロはなんと脱走していて主人公の家まで足を血塗れにしながら戻ってきていた。 26歳独身が30年ローンで一軒家を買うというシーンに時代を感じた。