その他の感想・レビュー3487件<<136137138139140>>魅惑の水草水槽世界にタナカカツキがのめり込んでいく部屋へ! タナカカツキ地獄の田中今では世界水草レイアウトコンテストで4位に入賞しているタナカカツキが水草水槽の世界に足を踏み入れ、どんどんハマっていった姿を描いているマンガ。 水草を育てるのは結構簡単だよ!というのと、水草水槽は本当に綺麗だよ!っていうふたつがガンガン押し出されていて、読んでいると水草水槽をやりたくなる。これを読むまで知らなかったが水景画というのも納得なほど水草水槽は絵画のような美しさがある。漫画の合間に水草水槽(タナカカツキ作品もある)の作品がカラーで載っていてとても綺麗なのでこちらも必見。 そして、漫画家タナカカツキが水草水槽にハマっていく漫画だと思っていたので、序章で語られたタナカカツキの高校生の頃の話(表紙の「さようならじゃ!」って言っているシーンとか)が妙に浮いているなと思っていた。だが、あの「さようならじゃ!」って言っていた少年がどうなったのか…という形で最後締めくくられ、漫画としての後味もとても良かった。ギャグ漫画だけど芸術や人生についてオッス!トン子ちゃん タナカカツキ地獄の田中80年代の少女漫画風のギャグ漫画。フリーターのトン子ちゃんが行きつけのカフェ待夢(タイム)のマスターから岡本太郎を教えてもらったことからアートへの興味とマスターへの恋心が始まって、この二つがストーリーの主な軸になっている。 岡本太郎をはじめモネ・レンブラント・ピカソの作品が出てきてトン子ちゃんのその時の悩みや葛藤に指針を与えたりする。特に岡本太郎は何回も出てきて「太郎サ!」ってトン子ちゃんから言われる心の師匠的なポジションになっている。 トン子ちゃんの日常ギャグ漫画だけど、芸術家とかトン子ちゃんとかマスターから人生について考えさせられるようなことも出てきたりしてなかなか深みのある作品。上村一夫の自伝的戦後史関東平野 上村一夫名無し上村一夫の半生がモデルになっている自伝的な戦後史。艶やかなタッチや仄暗い鬱屈さというのは健在だが、同時に激動の時代にまだ姿のはっきりしない希望を追いかけたパワーのようなものも感じるので、読後感は悪くない。 物語は小学生から、青年期までが描かれている。 幼少期は、戦後半ば狂った大人たちに、純粋な子供(金太と銀子)の夢が儚く裏切られてしまう様子が情緒的に描かれている。金太が母の影を求めて、蛇女のところへいく話はやるせない悲しみのようなものを感じた。夕日に照らされているところは特に印象的。 戦後は金太が何者かになろうともがく姿が色々な人たちを通して描かれる。これは現代にも通じるテーマであると思うが、銀子との対比でそれがより鮮明に描かれていると思う。育ての親でもあり師匠的な存在でもある柳川大雲が終盤になるにつれて老成した魅力を持ってきて、この漫画を好きになった大きな要因でもある。 とても面白いので読んでほしい漫画奴隷区新シリーズ!大奴隷区 君と1億3千万の奴隷 オオイシヒロト 岡田伸一まーくん映画化もした奴隷区が新シリーズスタートしました。今回の舞台は高校で学校ならではの勝負が期待できます。 前作同様グロや裏切りの連発でハラハラ、わくわくが止まらないです。 まだ1巻しか出ていないですが、今後の展開がかなり期待できそうです。 必ず座って帰る男 流星課長流星課長 しりあがり寿マンガトリツカレ男京王線の満員電車で繰り広げられる電車内席取りバトルに勝ち必ず座って帰る男「流星課長」 必ず座って帰るのはいいんだけど、なぜかロシアの体操選手「アンドレイ・イツデモ・スワルコフ」やら、通勤ロボ、総理大臣の強敵が出てくる。 内容は席取りバトルけど、絵がカッコいいし、通勤電車に乗る人間としてすごい楽しめる。 実写もあった https://www.youtube.com/watch?v=wq4-Im3jIzw 冷食捜査官シリーズやとり・みきの自伝マンガが収録されている作品集犬家の一族 とり・みき地獄の田中食料統制がされて合成食料しか食べることを許されなくなった近未来でかつての人類の食事(生物の死骸を食べる)を取り締まる冷食捜査官シリーズ。犬神家の一族ならぬ、犬家の一族。金田一的な青年が出てきて怪盗2001面相と戦ったりしなかったりするコメディ。進研ゼミ・中3チャレンジに掲載されたタイムリープものの王道学園SFラブコメ「クレープを二度食えば」。そして、とり・みきが生まれてから漫画を書き始めるまでの半生を綴った自伝漫画「あしたのために」が収録されている。 冷食捜査官シリーズは近未来ディストピアの体制側が主人公でありながら、物語の終わりではなんか「あったかいご飯を食べたいな」と思わせるホロリとさせる後味を残してくれてとても好き。あとはとり・みきの半生の「あしたのために」だけど、かなりお父さんの影響を受けて早い段階からマンガやらSFに目覚めた様子がよくわかる。小ネタも豊富で面白い。フィクションなのかノンフィクションなのかがわからないグルメ漫画愛がなくても喰ってゆけます。 よしながふみstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男大奥の作者 よしながふみが書いたグルメ漫画 主人公が「YながFみ」となっており、「YながFみ」が実在の店にいって食事するのが漫画になっている。 料理は美味そうだし、何よりも作者が食事を大事にしているのがわかって面白い。 続きがあれば読みたい壮大な近未来パンデミックファンタジー 未完だが読む価値はあるセラフィム 2億6661万3336の翼 《増補復刻版》 今敏 押井守名無し押井守原作、今敏作画の超ビッグタッグ。緻密な打ち合わせを元に描かれる壮大なストーリーが繰り広げられているが巨匠が2人いればやはり対立は起こってしまうようで休載になったまま今敏が急逝。未完のまま幕をおろしてしまった。 人に天使のような羽を生やす奇病「天使病」が蔓延した世界で、防疫をきっかけに世界的な紛争が発生。WHOのものと2人の研究員と1人の少女、そして犬が中国の奥部へ調査を命じられた。どうやらそこに「天使病」の秘密を解く鍵があったようだが、残念ながらそこまでストーリーは描かれていない。本当に惜しい。 ただ、壮大な世界観と漂う緊張感にはそれだけで一読の価値がある。2人で描いたものはやはり2人でなければ描けないのもわかるが押井守には続きをやってほしいなぁと心から思う。ダメを直すより認めてしまうという新手法ダメな自分を認めたら 部屋がキレイになりました わたなべぽんふとやまでぶごろう片付けの魔法とかそもそも10着しか持たないとか、なんとかしてオシャレな生活をしようとする本が多い中、「なぜ自分は片付けができないのか…?」という自問自答を繰り返し続ける姿が泥臭くて良かった。絵は可愛いけれど「自分の欠点を忘れるために物を買ってるみたい…」などわりとディープなところまで踏み込んでいて共感してしまう…。新人漫画家のブラック労働暴露本とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話 佐倉色名無し漫画家としてデビューして2年目の新人漫画家が不幸なことに遭遇してしまったブラック労働を暴露した漫画。事の顛末はネットでも話題になったようなので、それを作者側から整理した感じかな。 週刊連載は過酷とか、原稿を取り立てる鬼編集者とかの漫画家風物詩的な話ではなく、読者プレゼントの色紙が最初100枚という話だったのにいつのまにか1000枚以上描くことになっているとか(キャラ指定ありフルカラー)っていう編集者があまりにも無茶な要求を平然としてきて疲弊するという類の、ブラック企業の暴露本に近い内容。 当時問題があった企業や雑誌、メディアは全て実名で描かれている(個人名は伏せているが)ので、事のあらましがよくわかる。漫画家に限らずフリーランスの人とかは読むと「大手だからってしっかりしているわけじゃない。気をつけよう」って思えて漫画の内容に止まらない得るものがあるのかもと思った。 吾妻ひでおの路上生活・肉体労働・アル中の日々を綴ったノンフィクションマンガ失踪日記 吾妻ひでお地獄の田中冒頭になるべく暗くならないように楽しそうに描いたよ的な前書き通り、路上生活や自殺未遂、アル中になったのち病院に収容された生活を綴っているのに悲しい気持ちになったりはしない。路上生活と言いつつ毛布をどこかから拾ってきて人気のない茂みで寝ているだけの屋根もない暮らしがちょっと楽しそうにすら見える。 路上生活も配管工の生活もアル中になった話も、「いやー昔こんなことがあってさー」って笑って話している感じで楽しいし、最悪人間どうなっても生きていけそうだなって勇気が湧いてくる気もする。あと、最後にとり・みきとの対談があるんだけどそれも面白かった。おっさん×少女の名作GUNSLINGER GIRL 相田裕mampuku あらすじや設定の超シリアスっぷりは作品情報を参照のこと。 序盤は、殺伐とした世界のなかでも人間らしく生きようとする少女たちと、彼女らを見守る大人たちの比較的おだやかな日常に軸足を置いた、一種の「終末モノ」っぽい雰囲気。それが物語後半、情勢が悪化することで一変してしまう。 かなり鬱度が高いので、悲し涙を流したくない人は途中で読むのやめたほうがいいかも。エッセイ漫画と言っていいのか...平田弘史のお父さん物語 平田弘史starstarstarstarstarマンガトリツカレ男貸本屋時代から超有名な平田弘史のエッセイ漫画。 最初は作者自身の日常の話なんだが、途中からいつもの「人間とは如何に生きるべきか」が入ってきて安心。 時代劇画の神と言われるだけあって絵も迫力は無茶苦茶すごい あと欄外の奥さんの一言も良い絵が可愛いピコピコ少年 押切蓮介大トロゲームしか能がない主人公がゲームばっかりやってる漫画です。 私はファミコン世代ではないのですが、共感できる部分が多々あります。 ゲームだけじゃなくて、子供の頃考えてたこととか、子供特有の視野の狭さが描かれてて懐かしくて胸にぐっときます。味とは何かと考える名作私立味狩り学園 あかね胡茄 谷上俊夫starstarstarstarstarマンガトリツカレ男味狩り学園に入学した主人公がいろんな料理人を対決する漫画。ネットだと土の料理とか電気の料理だけが有名になっているけど、必須栄養素を全て含んだ料理を作る対決とかあって面白い。 あと俺の好きなまず作るの無理だろって料理もあるし、実際にありそうだけど、嘘の料理とかあったりとすげー好き 昔から気になって探していたんだけど全然見つからなかった。電子書籍で読めて最高の気分だ。 絵の荒さと引き込まれるストーリーに感動するタムくんの作品集ヒーシーイット アクア ウィスット・ポンニミット地獄の田中タイ出身の漫画家タムくんがタイで8巻まで出版されている漫画の第8巻に当たるのがこのヒーシーイットアクアのよう。「ノートに描いた」と説明がされているように、絵が荒くて、セリフは漢字を間違えたらぐちゃぐちゃってしたままになっている。基本的に日常の中でふと感じたことを基に物語を作っているようだが、とても引き込まれるものがあった。 特に「彫刻」と「部屋」の二つがとてもよかった。どちらも時間がなくて急いで描いたとあとがきで言っているんだけど、セリフは少なくて描写だけで人物の感情を伝えてきているから逆に伝わるものが多かったように思う。文化庁メディア芸術祭の奨励賞も受賞した作品のよう。たまたま手に取ったんだが、とてもよかったのでいろんな人に読んでほしい。そして人生はつづくつるばら つるばら 大島弓子影絵が趣味細い道、バラの垣根、四段の石段、平凡な木製ドア……。 子どもの頃、くりかえし夢に見た家をさがして、どこまでも、どこまでも。 彼(彼女)は、夢と現実の境界を越えるようにして、男性と女性の境界を越え、生と死の境界を越え、ときには天と地の境界までを曖昧にしてみせる。こうして境界を次々に越えて、どちらのものともつかなくなるそのたびに、彼(彼女)は自由になり次の幕があがる。そして人生はつづく、どこまでも、どこまでも。引退寸前のアスリートとそれを追う新米スポーツキャスターの話ラストマウンド 松本剛 石田雄太ハリネズミモモンガ日本プロ野球界を代表する大投手だった南館の話『ラストマウンド』と世界チャンピオンに挑戦するも引き分けてしまった戸口の話『シャドウ&ライト』がある。どちらもスポーツキャスターの日置が密着取材を申し込むところから話が始まる。(ミサキという名前なんだが、ラストマウンドでは美咲、シャドウ&ライトでは実咲なので微妙に別人物ぽい) 『ラストマウンド』では年齢による体力の衰えなどから全然勝ち星を上げられず、引退の話が随所から上がっていて、『シャドウ&ライト』の方ではチャンピオンベルトの奪取をできずささくれだった戸口が再戦するのかしないのかはっきりせずこちらも引退がささやかれている。 どちらの話も引退を噂されるアスリートが周囲の人間との葛藤や衝突などがありながらも、舞台に立って戦う姿が描かれている。プロの過酷さが描写されながらも、懸命に努力して葛藤や衝突をアスリートとして乗り越えていく姿に感動する。未完ながら読み応えのあるSTARSHIP ADVENTURE Star Field が収録されている2001+5~星野之宣スペース・ファンタジア作品集~ 星野之宣なまこデラックスSTARSHIP ADVENTURE Star Fieldが収録されている。スーパーアクションで連載していたようだが休刊してしまい未完になってしまった作品。アーサーワールドの1〜3話とさそり座の赤い星1話の合計4話が収録されている。 1万年以上前のものと思われる2つの宇宙船が火星-木製間小惑星帯から発見され、1つは星々を滅ぼそうとする悪の宇宙船、もう一つが星を守ろうとした宇宙船で、間違って悪の宇宙船を起動させてしまい本国に通信を許してしまった…っていうスペースファンタジーの王道的な内容。宇宙船での戦いが緻密ながら迫力のある描かれ方をしていて面白い。 だからこそ未完なのが惜しいが、それでも面白いことには変わりがないのでSFファンには読んでもらいたい作品。アーサーワールドで一応一区切りになっているので、そこまでモヤモヤしないというのもある。 『2001夜物語』の番外編「夜の大海の中で」も収録されている。番外編ながらこれだけ読んでも面白かった。今年の映画はすごい!!!!!!!ポケットモンスタースペシャル 日下秀憲 山本サトシ 真斗名無しポケモンは今年で映画20作目!!!!! そして、なんと、サトシとピカチュウの出会いから!?!? 赤緑をやった大人の皆さん。 金銀までやった20代後半のみなさん ルビーサファイヤまでやった20代前半の皆さん!! そして、サンムーンから好きになったお子さんまでみんなでみにいきましょう!!!!本物のホラーSink いがらしみきおやむちゃ構想20年執筆4年も頷けるこわさ。言葉に現わせないけど、読んでいると不安になるような メンタルに響く怖さがある。ホラーが好きな人にはぜひとも1度読んでいただきたい。 でもこのホラーを描いた人が今現在「ぼのちゃん」を描いている事実が一番こわいかもしれない。 こんなにも努力が報われなくていいのだろうか人は見た目が100パーセント 大久保ヒロミhiro毎度総務部の女子に打ち負かされるオチがおもしろいミスター・バイクに掲載されていたバイクにまつわる短編集モーターサイクルメモリーズ せきはん(大森しんや)名無し今は休刊してしまったミスター・バイクに掲載していたバイクにまつわる短編が収録されている短編集。なのだが、バイクがあまり出てこない話もある。毎話、最後に作者コメントがあるんだが、「バイクが出てこなくても絵柄が急に変わっても何も言わないおおらかな編集部でした」というのがなんども出てくるくらいだから本当におおらかだったんだろう。 ロードムービー的な話もあれば、不良だった昔の友達がバイクケツに乗せてくれた思い出だったり、ゼロヨンだったり、あるいはタイムスリップ?先でいいバイクだなって時代を超えて分かり合えたりするバイクが好きなんだなっていうのが伝わってくるマンガ。バイクに関する知識は全くいらないけど読むとバイクに乗って旅に出たくなる。バイクの激しさよりもバイクで旅している感じを詰め込んだようなマンガ【傑作】夜行かっこいいスキヤキ 泉昌之マンガトリツカレ男食の軍師のプロトタイプとも思われるこの中の1話「夜行」 食の軍師の雰囲気が好きならおすすめ<<136137138139140>>
今では世界水草レイアウトコンテストで4位に入賞しているタナカカツキが水草水槽の世界に足を踏み入れ、どんどんハマっていった姿を描いているマンガ。 水草を育てるのは結構簡単だよ!というのと、水草水槽は本当に綺麗だよ!っていうふたつがガンガン押し出されていて、読んでいると水草水槽をやりたくなる。これを読むまで知らなかったが水景画というのも納得なほど水草水槽は絵画のような美しさがある。漫画の合間に水草水槽(タナカカツキ作品もある)の作品がカラーで載っていてとても綺麗なのでこちらも必見。 そして、漫画家タナカカツキが水草水槽にハマっていく漫画だと思っていたので、序章で語られたタナカカツキの高校生の頃の話(表紙の「さようならじゃ!」って言っているシーンとか)が妙に浮いているなと思っていた。だが、あの「さようならじゃ!」って言っていた少年がどうなったのか…という形で最後締めくくられ、漫画としての後味もとても良かった。