タイ出身の漫画家タムくんがタイで8巻まで出版されている漫画の第8巻に当たるのがこのヒーシーイットアクアのよう。「ノートに描いた」と説明がされているように、絵が荒くて、セリフは漢字を間違えたらぐちゃぐちゃってしたままになっている。基本的に日常の中でふと感じたことを基に物語を作っているようだが、とても引き込まれるものがあった。

特に「彫刻」と「部屋」の二つがとてもよかった。どちらも時間がなくて急いで描いたとあとがきで言っているんだけど、セリフは少なくて描写だけで人物の感情を伝えてきているから逆に伝わるものが多かったように思う。文化庁メディア芸術祭の奨励賞も受賞した作品のよう。たまたま手に取ったんだが、とてもよかったのでいろんな人に読んでほしい。

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ちなみに巻末には谷川俊太郎の解説があって、なるほどなぁと思った。
タムくんの漫画にはヒー(彼)シー(彼女)イット(それ)という代名詞でしか呼ばれない存在しか登場しないよねというところから谷川俊太郎が過去に書いた詩を交えて解説している。これも面白かった。

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ハッピーマムアン【新装版】

ハッピーマムアン【新装版】

まわりのみんなを幸せにする、チャーミングな女の子マムアンちゃんのほっこり4コマ&イラストブック。※新装版特典イラスト付き!悲しいとき、落ち込んでいるとき、疲れているときもポジティブになれる、カラフルでかわいい4コママンガと心にひびくメッセージイラスト集、装い新たに再登場。やさしくて、あったかい。そんなマムアンちゃんの世界へようこそ!著者紹介ウィスット ポンニミットWisut Ponnimit1976年、タイ・バンコク生まれ。愛称はタム。1998年バンコクでマンガ家としてデビューし、2003年から2006年まで神戸に滞在。2009年『ヒーシーイットアクア』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門奨励賞受賞。主な作品に『ハッピーマムアン』(ハーパーコリンズ・ジャパン)、『ほぐほぐマムアンちゃん』(岩崎書店)、『ビッグマムアンちゃん』(ビッグイシュー)など。現在はバンコクを拠点にマンガ家・アーティストとして作品制作の傍ら、アニメーション制作・音楽活動など多方面で活躍中。*本書は、ハーパーコリンズ・フィクションから配信されておりました『ハッピーマムアン』の新装版となります。本編に変更はありませんので、重複購入にご注意ください。

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