完結したマンガの感想・レビュー16083件<<312313314315316>>武士道といふは、死ぬことと見つけたり葉隠物語 藤原芳秀 安部龍太郎マンガトリツカレ男発売当時に読んでいたけど久しぶりに読んだ。あらすじにあるとおり武士道の代名詞たる『葉隠』を佐賀鍋島藩の成り立ちと数多の“曲者”たちの物語として描いた傑作歴史小説を『拳児』を描いた藤原芳秀がコミカライズしたもの。こういう人間はどう生きるかを描いたエピソードのマンガはいつ読んでも面白いな。 九州が舞台は武士マンガは「葉隠物語」といい「薩摩義士伝」といいすごい名作が多い 恋は無くとも「エモい」同居 #1巻応援姉を好きなお姉さんと 真くんあうしぃ@カワイイマンガ勿論ただの同居なら、別に恋愛は無くても、友情とか利便性とか契約とか、どんな関係でも構わない訳です。 で、この作品ですが、同居する二人の関係はかなりヘンテコ。 空き巣に入られて身の危険を感じた社会人・きのめは、一時的に居候させてくれる女性・あけびを姉に紹介される。しかし彼女、実は〈姉に〉恋してる! 漫画家のあけびはカッコよくて優しくて、変な男性に纏わり付かれるきのめには、頼れる存在。一方きのめは、得意な料理を振舞ってあけびに喜ばれる。win-winな関係は噛み合っていて楽しげですが、きのめの気がかりは、あけびの姉への恋心。 最初「姉を好きな人」とどう接して良いか分からずテンパる所から始まり、あけびの純愛に触れるきのめの、情緒が激しすぎて可笑しい。そして二人の生活は次第に楽しくなって行きつつ、あけびの恋はブレない。純情なあけびのポンコツな挙動も、また可笑しい。 心通わせてゆくコンビですが、恋になる感じは、する様なしない様な……姉の本心含めて、1巻ではゴールが全然予想出来ない。けれど同居物としては既に、互いへの思い遣りが「熱い」内容だし、今後もエモい展開が見られそうな気がします。2010年代に蘇った『光路郎』の続編妹先生 渚 村枝賢一ANAGUMA漁師町にある坂上町高校に里帰り赴任してきた光路郎・オハラの教師生活を描いた『光路郎』。本作『妹先生』は『光路郎』から時が経ち、光路郎の妹の渚が坂上町高校の教員として新たに主人公を努めます。 人間関係も学校関係者や同級生たちでほぼ完結しているという…ある種箱庭的な世界観ですが、描かれるドラマはバリエーション豊富で飽きません。前作から引き続いて登場しているキャラクターたちの現在もしっかり描かれていて「みんなちゃんと大人になっている…」という感慨がこみ上げてきます。 渚を見守るベテランの光路郎という構図も頼もしくて、世界観が完成している感がありました。ラストでアメリカと繋がっていくところも『光路郎』オマージュなのかなと思います。 ふたりの主人公が紡いできた絆が光る、美しいラストでした。性格違う二人の同居、相性GOOD!なり×ゆきリビング 乃花タツあうしぃ@カワイイマンガ同じ職場の女性二人の同居を描いた本作。恋愛要素は無いですが、気の合う二人の気楽なパートナーシップが最高です! 性格は正反対の二人。突っ走り系の篠峰奏莉(かなり)が、生真面目な佐藤雪(ゆき)の部屋に引っ越して来る。 同居のきっかけが……酷い。(是非試し読みを) でも第一印象マイナスからのスタートは、却って腹を割って話せる関係に。最初からダメな所を晒した二人は、お互いをフォローし合いながら生活する。更に女性同士という事もあり、すぐにリラックス。喧嘩も無く、楽しそうで素敵! 職場で接点の無い二人が私生活だと仲良しで、でも少しずつ職場での様子が変化するのも楽しい。このオンオフ感は最近だと『部長と2LDK』なんかが近いかな? お互いの気遣いがバッチリ噛み合う2人を見ていると「ウマの合う」パートナーが欲しくなるし、自分と合う人ってどんな人かなぁ……と考えさせられる。そして同居に恋愛関係ねぇな!とも思いました。 全編通して殺し合いしかしていないユキオ 石渡洋司マンガトリツカレ男主人公の殺し屋のユキオと「組織」を中心に殺し合いをし続けるマンガ。ユキオの育ての親を実の親が殺しユキオが実の親を殺すなどエピソードが続く。登場人物の人間関係が微妙に複雑であんまり理解できない状態で読み終えてしまったが面白かった。 ア〜 どす恋 どす恋どす恋ジゴロ 平松伸二名無し子両国花錦闘士を読んで「ファンタジー相撲漫画」の世界をもっと知りたいと思ったので読んでみました。横綱になるよりも魅せる相撲をすることが自分の流儀だという男前な関脇・恋吹雪が主人公。彼と一夜を共にした女性は艶がでて美しくなり運気も上がるので…海外のロック歌手、女優、ヤクザの女、旅館の女将、弁当屋で働くシングルマザーなどなど、彼が幸せにした女性は数知れず…。 「なんだこれ〜!笑」みたいな展開がたくさんあって楽しいし、最後は必ずポエムのような相撲甚句で終わるのが最高です。途中から恋吹雪の学生時代を描いた過去編が始まってそのまま完結したのが謎でしたが、ちゃんと続編の嗚呼どす恋ジゴロがあるんですね。そちらも読んでみようと思います。最後まで読みましたサトコとナダ 西森マリー ユペチカ 西森マリー狐優曇華※ネタバレを含むクチコミです。 連ちゃんパパ、先に読むか?後に読むか?パーラー栄通り【合冊版】 ありま猛野愛兄の死をきっかけに実家のパチンコ屋を継いだ大吉が周囲の人達のためにあれやこれやと奮闘するほのぼのパチンコ漫画です。 怠惰なバイトや厄介なお客さん、訳ありな男女など…ちょっと危なげな人やハプニングは尽きないけれど、大吉のお節介によってめでたしめでたし。というストーリーがほとんどです。 お客さん目線でのサービスを常に考え、トラブルを起こす客には毅然とした対応をし、従業員の幸せも大切にする。 大吉は強引だったりお節介すぎるところはあるけれど、経営者としても人間としても素敵な人だなあと感じました。 しかし脳裏によぎる連ちゃんパパ。 ほのぼの絵柄なのに連ちゃんパパがよぎって笑顔を疑ってしまうし、嫁も子どもも幸せそうなのに裏切られるのではと思ってしまうし、何か事件が起こるたび今度こそダメだと思ってしまうのです。 パーラーさかえみたいな良心的なお店で打ってたら連ちゃんパパもあんなことにはならなかったのでしょうか。いやたぶん関係ないですね。 物事にはいろんな側面があるのだなあ、と改めて実感しました。 連ちゃんパパを履修してるかしてないかによって印象がだいぶ変わる漫画だと思います。 できればパーラー栄通りを読んでから連ちゃんパパを読んだ人の感想を知りたいです。敵の方が外道だな外道笠 草野雄starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男昔に1巻だけ読んで面白かったので覚えていたが2巻があることを知ったので久しぶりに読んでみた。内容は渡世人とか股旅物と言えばいいのか昔のドラマの「木枯らし紋次郎」や小林まことの「劇画・長谷川 伸シリーズ」に近いがそこまで綺麗な話ではなくあらすじ通りの金次第でどんな卑怯な手段を用いても相手を仕留める「人斬り外道笠」が主人公。 主人公は「外道笠」と言われているがむちゃくちゃ悪人というわけでもないし、善人というわけでもない。自分自身が生きるための結果として悪行になったり、優しさがアダになって問題に巻き込まれたりと難儀な性格をしていた。 基本は主人公の「外道笠」より、各話に登場する敵役の方が外道だったな ギャグが寒すぎTOKYO WONDER BOYS 下山健人 伊達恒大neko※ネタバレを含むクチコミです。 駄目プロ絵師と世話焼き腐女子同居人が不安定でして タカダフミ子あうしぃ@カワイイマンガ最初タイトルを見て、メンヘラ的内容なのかなぁ、と思ったのですが、そこまで重い物は無かったです。 〈不安定さん〉は、プロのイラストレーター。締め切りに追われ、筆が乗らず、自信も持てなくて……と、クリエイターっぽい苦しみに、布団を被って落ち込むかソシャゲに逃避。その上極度のコミュ障で、打ち合わせの外出すらままならない。 そんな不安定さんと同居する〈しっかりさん〉は、かなり年下のOLで腐女子。世話好きの彼女は同人活動に勤しみながら、不安定さんを支える。 構図としては『2DK、Gペン、目覚まし時計』が近いですが、不安定さんはかえちゃんがコミュ障な感じ、と言うと、その救いの無さが伝わるでしょうか。一方しっかりさんは奈々美ちゃんよりずいぶん幼く見えても、甲斐甲斐しいのは似ている。 不安定さんを叱咤激励しつつ、つい甘やかし、お世話することに喜びを見出し、そして男装した不安定さんにときめいてしまうBL好きのしっかりさん、という百合は思っていた以上に強力に! 同居に懐疑的な家族が出て来るのですが、それに対するしっかりさんのアンサーは、なかなか度胸があって、これが推しへの愛なのか……と感激のラストでした。「すべての問題はお金で解決できる」先生吊金先生 加茂ユウジstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男昔見かけて結局気になっていたが読んでいなかったのと最近何回か作者の名前をみかけたので読んでみた。 別雑誌のヒット作みたいだなという印象は最初持ったがそんなことはなく、ノリが昔のマンガっぽくて「吊金先生」にまつわる色々伏線などを回収したあとでの俺の好きな感じの終わり方だった イケメン店員の頭の中は大変なことに!勤労クレシェンド 小山愛子名無し眼鏡男子につられて購入したので最初は作者の小山愛子さんの名前にピンとこなかったのですが「ちろり」や「舞妓さんちのまかないさん」を描かれてる方だったんですね!こういう作品もあるんだ〜!とびっくりしました。 駅ナカのカフェのイケメン店員が主人公なんですが、感受性が鋭すぎるがゆえに被害?妄想がすごくて…というギャグ漫画です。例えばブレンドを注文したサラリーマンに対して「うちの店にはブレンドはない!なぜこの世代の人はすぐにブレンドと言うんだ…指摘するべか…?いや!でもこの人にとってブレンドは特別なものなのかもしれないぞ…!」という風に妄想が広がっていってしまうんです(笑)しかしすべては彼の頭の中で起こっているので、誰も彼の本性を知らないというところも面白いです。 だんだんこの笑いがクセになってきたぞ〜と思ってきたのに全2巻で完結だったのが少し残念です…。唯一、後輩ちゃんに妄想の片鱗を披露していたシーン「後ろ手にエプロンのリボンを綺麗に結ぶ方法」は真似していこうと思います。 評判どおり面白かった!!度胸星 山田芳裕starstarstarstarstarかしこ度胸星は面白い!という話をよく聞いていたし、マンバのクチコミでも評判がいいので、ハードルを上げに上げて読みましたが面白かったです!!夢中で読みました!!主人公・三河度胸のバカ正直な性格と、表情が分かりづらい(= =)←こんな目が、ザ・日本人って感じで親近感が湧きます。火星に行く宇宙飛行士になる為の訓練の内容などは実際とかけ離れたものだと思いますが、それが面白いし、気持ちの面では現実を超えてます。終わり方については「続きが気になる漫画」だという噂を聞いていたので気にならなかったです。むしろ「あと3話しかないけど…どうするんだろう…?」とソワソワしてたら、とってもカッコいいラストだったので「おぉ〜!!!!」と思いました。消化不良の雰囲気がないラストでしたが、作者さんの頭の中には続きがあったんだろうか…?もちろん続きがあるなら読みたいけど、それよりも度胸に会いたい気持ちが大きいです。いい主人公だった…。Xジェンダーは複雑だけど奥が深い。性別X みやざき明日香名無しまあ奥が深いと言っても、私自身に知識がなくて知らないことがたくさん描いてあるなと思ったというだけなんですが。 Xジェンダーの定義は、心の性別が男女どちらでもない(どちらでもある)ということらしい。その中で著者は、体は女性で、恋愛対象は女性。 ここで心も女性であれば「レズビアン」に該当するのだけど、性的指向は男性寄り(性交ではタチ=攻めしかできない)なのでレズビアンではないようです。複雑だ。 物語としては、交際していた女性があっさりと男性と結婚し、しかも妊娠したという事実に大変ショックを受けたことで、女性同士の出会いを求めてオフ会へ参加しようとする…というものです。 フッた女性を見返して幸せになってやると意気込む主人公に良い出会いは訪れるのでしょうか。おもしろかった冥土IN極道 かたやままことゴラク読みタイトルはメイドイン「ごくどう」ではなく、メイドイン「ヤクザ」とのこと。 シャバに戻ってきたヤクザが新たなシノギに活路を見出すまでのお話。 序盤からコツコツと、丁寧なフリが積み重ねられ、ラストのオチでは「そうきたかぁ〜!」と思わず笑みが溢れた。 ヤクザが時代とともにキャラクター化され色モノ漫画っぽくなるのは哀しくもあるが、コレも時代の流れということなのかなあ。 プロスフェアー一番好き血界戦線 内藤泰弘名無し※ネタバレを含むクチコミです。壮絶な過去を描いたキッド編も至高新装版 サイボーグクロちゃん 横内なおきみど丸『クロちゃん』のなかでも存在感のあるシリーズと言えば異世界編だと思いますが、わたしはクロちゃんとマタタビの過去を描いたキッド編も同じくらい好きです。 幼いクロちゃんがボス猫ゴッチ率いるネコのシマに流れ着き「キッド」としてどう生きたのかが描かれています。 拳銃を持った猫狩り人間の襲撃、凶悪なカラス軍団との死闘、対立する猫組織との抗争、内部での権力争い、そしてマタタビとの因縁…。 激情と暴力にまみれた闘争の連続はさながらギャング映画を見るかのような迫力と緊張感がありました。銃撃戦も爆発炎上も全部見れますからね。彼らは常に生と死の狭間を命懸けで生き抜いているんです。こんなハードボイルドな猫たち『クロちゃん』にしか居ないですよ。 とりわけクロちゃんたちの兄貴分であるグレーがカッコイイです。ゴッチの組織のブレーンでありながら、危険な役目を率先して引き受けたり、いつも強敵の前に立ちはだかっていました。 キッド編とは別に最終巻で描かれたエピソードでも彼がフィーチャーされていたのが印象深いです。「お前に見せてやりたい」と自分たちの世代の落とし前をつけ、若者を先へ進ませようという姿勢が心に沁みました。 このグレーの姿がその後のクロちゃんの生き様に刻まれているような気がしていて、クロちゃんを語るときに無くてはならない存在だなと思います。 #マンバ読書会手塚治虫の凄さをあらためて実感するチェイサー コージィ城倉starstarstarstarstarマンガトリツカレ男昭和30年代前半にすでに超人気漫画家である手塚治虫に追い続ける漫画家が主人公。表向きは手塚治虫を批判しているが誰よりもファンで手塚マンガのコレクションはすごいし、手塚治虫がやってることは真似するし最高に面白い男だった。ギャグマンガの要素は強いが各話にだいたいその時期に手塚治虫が連載していたマンガの情報があるがとんでもない量の連載だった。そのとんでもない量の連載をやりながらアニメ作成や、文章を書いたり旅行にいったりととんでもないエピソードばかりだった。 そのままでもむちゃくちゃ面白いですが、以下のマンガを読んでからだとより楽しめる気もします。 ブラック・ジャック創作秘話~手塚治虫の仕事場から~ 吉本浩二/宮﨑克 TVアニメ創作秘話~手塚治虫とアニメを作った若者たち~ 野上武志/宮﨑克 ボクの手塚治虫先生 古谷三敏 ボクの手塚治虫 矢口高雄 本だと さらば、わが青春の『少年ジャンプ』西村繁男 https://www.amazon.co.jp/dp/4877285253 タイトルに偽り無しがんばれ元気 小山ゆう名無し※ネタバレを含むクチコミです。恐るべき展開、そしてスプリンター 小山ゆう狐優曇華※ネタバレを含むクチコミです。悲しすぎる最強伝説ZERO 松本大洋狐優曇華※ネタバレを含むクチコミです。 年の差恋愛…未満の物語あおいさんは16歳年下 うるひこ名無し※ネタバレを含むクチコミです。ソレミテで終わりじゃなかったの!?おばけ道 石黒正数 小野寺浩二starstarstarstarstarnyae※ネタバレを含むクチコミです。<<312313314315316>>
発売当時に読んでいたけど久しぶりに読んだ。あらすじにあるとおり武士道の代名詞たる『葉隠』を佐賀鍋島藩の成り立ちと数多の“曲者”たちの物語として描いた傑作歴史小説を『拳児』を描いた藤原芳秀がコミカライズしたもの。こういう人間はどう生きるかを描いたエピソードのマンガはいつ読んでも面白いな。 九州が舞台は武士マンガは「葉隠物語」といい「薩摩義士伝」といいすごい名作が多い