青年マンガの感想・レビュー15408件<<473474475476477>>大河忍者漫画といえばいいのかムジナ 相原コージstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男週刊ヤングサンデーの連載時に読んでいたが、その時も面白かったが最近読み直して本当の面白さを理解できた気がする。白土三平作品を読んでから読むとより面白い。 ストーリー上での伏線はほとんど消化しているし、過去の忍者マンガのパロディや、相原コージのギャグ漫画家としての実験や面白さも発揮されている。 白土三平の「カムイ伝」ばりの忍者内での階級闘争という重い内容でありながらエロやギャグを混在させて感動させるのはすごい 忍者武芸帳や伊賀の影丸とも違う忍者マンガの傑作だと思う電子書籍は出ていませんが・・・午後のグレイ 活又ひろきなかやま電書は出ていないのですが自分は結構好きな作品だったので、マンバさんにお願いして登録して頂きました。 その後、感想を書くことに二の足を踏んでいたのですが、ちょうどツィッター上でこの作品を話題にしている方がいらっしゃったので、嬉しくなってその勢いで書いています。 実にヤンマガのギャクマンガっぽいギャクマンガ 何をやっても平均の平凡人間 志村太地が、何故か自分だけカモフラージュが効かないことで宇宙人の親子 ソルちゃんの実験台になってしまう 各話でさまざまなエイリアンのDNAサンプルを打ち込まれて、そのエイリアンの特殊能力を手に入れて、ドタバタする形式美すら感じるギャク 上げて落とす上げて落とす、空回る笑い 1回目の実験から、 「相手の弱点を見破る、戦闘に長けたエイリアン」のDNAを打ち込まれて 「相手の性感帯が見えるようになる」能力を得てしまう 全6話と物足りない感じは否めない、3巻分ぐらい同じノリで続いてもらっても胃もたれしない笑いが気に入っています。 そして帯がなかなかアレです見えない世界と通じ合う子等トモネン 大庭賢哉あうしぃ@カワイイマンガ電話の向こう、隠したスケッチブック、閉ざした心の隙間……ふと覗き見た相手と通じ合えた時、温かな感慨に包まれる。そんな子供達の少し不思議な、内なる冒険の物語。 ----- この作品集は、児童書の表紙や挿絵の仕事を主にされている大庭賢哉先生の、同人漫画作品をメインに集めた初商業出版集。 見えない私の背後、隠された相手の内面、スケールが違いすぎて目に入らないもの……それらが見えた時の、子供達の心の動き。 笑いあり涙あり、発見の驚きあり。根本的な気づきにハッとさせられる、良質な児童文学そのものである。 絵柄は宮崎駿先生の漫画作品(風の谷のナウシカ等)に近しいテイストの描線で、素朴で自由な楽しさがある。 名和田耕平氏のカバー加工やノンブルのデザインも、本としての所有欲を掻き立てられる。時折手に取り、子供達の世界に触れたい、そんな一冊だ。 ●ぬい氏の日常 ぬいぐるみが、持ち主の見てない所で…… ●トモネン 森で出会った見習い魔女ちゃん。ポテチの味を変えたり、魔女の将来設計を嘆いたり、巨人の遺構が大阪だったり……不思議世界を俗世が脱臼させる、クスリと笑えるお話達。 ●リサとガス 喧嘩中の二人が、電話越しの不思議なシンクロで仲直り。 ●帰り道と100円玉 拾った100円が喋った!他のお金も喋るんだって。 ●Go Girl 1/引っ越す友達に町の風景をプレゼント。町が私を忘れても、私は忘れない。 2/哲学的な話をし始める娘。母も一人の人間であると気付く、幼年時代の終わり。 ●リーザの左手 読心術を披露する旅芸人の少年と、学校で孤立する少女。人を見下す互いの傲慢さに気付いた時……。 ●よーこちゃん。 クールキャラのよーこちゃんは、藤井君に恥ずかしい所を見られる。自分の絵を人に見せずに来たが、隠す方が恥ずかしいかも……。 この作品だけ、絵のタッチが少し違う。現在の大庭賢哉先生はこちらの感じだ。おっさん一人旅でなぜかラブファンタジー世界の果てまで有Qとらねば! みず名無し有休とって一人旅して可愛い女の子に出会えるならみんな有休使うよね。 これはとあるひとりのおっさんに起きたラブファンタジーの話だね。旅の面白さってもちろん出会いもあるかもしれないけどもっと他にあるし。個人的には「この手があったか!」みたいな有休の使い方を教えてほしかったな。とはいえ有休は使うべきなのでみんな使おう。 那須川天心(21)の半生が漫画に…!テッペン~那須川天心物語~ 高橋伸輔名無しのRISEファンヤンマガで漫画が始まった那須川選手は、なんと1998年生まれ。まだ21歳だったんですね…!存在感がありすぎてそんなに若かったのかと驚きました。 少年マンガ誌では昔から様々なスポーツ選手が漫画になっていますが、若干21歳にして半生が漫画化されるというのは異例ではないでしょうか。偉業とファンの絶大な支持があってこそ漫画化に繋がったのだろうなと、あらためて那須川選手のすごさを感じました。 第1話では、お母さんを探してお稽古を逃げ出してしまうほど泣き虫で、また才能の片鱗の見えない那須川選手。ここからどうやって「神童」へと成長していくのか、漫画らしい熱い描写を期待しています…! https://twitter.com/TeppenTenshin/status/1168375788690796545?s=20 https://yanmaga.jp/c/teppen青臭い学生時代を思い出すネムルバカ 石黒正数六文銭読んでまず思ったのが、1話1話本当に無駄がなく丁寧につくられている作品だなということ。 そのせいか、何度読んでも色んな発見があり、1巻完結ものでおすすめしたい作品だったりします。 内容も、熱量の低い情熱が空回りするどこにでもいる大学生を描いていて、どこか痛々しく、どこか共感してしまう内容となってます。 全能感に満ちあふれていた、昔を思い出す。 大学生ーー大人の自由と子供の自由を持っている最強のモラトリアム時代ですが、そんな時代に誰もが直面する理想と現実の乖離。 主人公はバンドでデビューを目指す「春香」と、ごく普通の後輩「入巣」という女子大生二人。 生きる目的ともいえる「目標」のある人とない人の対比なんですが、目標があっても、才能や情熱が追いつかないことはよくあること。 平凡な才能しかない自称クリエイティブな人あるあるを独特に煮詰めた表現で随所に散りばめてきて、なんとなく生きてしまっているような自分にはグサリと刺さります。 綺麗事や正論、漠然とした希望とぬるい情熱だけでは何一つ変えられないのです。 ネタバレになるので詳しくは控えますが、最後に春香のとった行動は、やりたいことをやれた人だからこその苦悩と解放を見事に描いていて胸を締め付けられました。 何をしていいかわからない8割の人間にとって、自分も本当は何かあったんじゃないか?と焚付けられます。 年食ったおっさんでも、残りの人生、心躍ることに情熱を捧げたいものです。本がつなぐ胸キュンストーリーエピローグをもう一度 大箕すず名無し予想以上に真っ直ぐな胸キュン読切だった。こんな素敵な話なわけがない、どこかに歪みがあるはず…!と思ってしまった自分こそが歪んでいるなと反省。 本好きの人には何重も面白い内容になってる。 個人的には社畜を抜け出して実家の本屋を継ぐとか羨ましすぎる人生。 映画公開前にアニメ一期を観たメイドインアビス つくしあきひとさいろく漫画のメイドインアビスは線であったり淡い色使いだったりが特徴的で、改めて読み手の想像力が要るなーと思った。間々を埋める想像力、エグい描写や彼らの心理描写なんかがテンポが良すぎるぐらいなので読み取りきれない(ゆっくりじっくり読めばいいのだが!) アニメではその辺の補完がしっかりされててアニメも素晴らしく良作だった。 一期ではナナチの話のとこ(4巻の頭らへん)までだったけど、漫画の良さも損なわず続きを漫画で読もうという気を起こさせるにもとてもよかった。 劇場版も原作に沿ってるみたいなので楽しみだけど、洞窟内や夜の暗いシーンの描写は漫画の方も是非読んでみてもらいたいなと思った。 今更だけど感想でした。陽気になりたい根暗しめりけ君を見守ろう陽気なしめりけ 緒木鈴人名無し祝・本格連載化! 超上手いのに独特な個性を感じる絵柄が印象的だったので読み切りとして掲載された第1話から気になってました。その時はせっかく前髪を切ったのにフラれたんでしたね。 第2話も面白かったです。しめりけ一家は前髪も名前も全員あんな感じなんですね。威厳あるおじいちゃんが目元を隠せと渡してきたのが手ボウキでセンスを感じました。今後そっくり過ぎるしめりけ兄妹ネタがあることを希望します!一見、変態っぽいんだけどぼくは麻理のなか 押見修造名無しちょっと違う。シンプルな話だけど最後まで楽しく読めるのはすごい。 作者の変態インスピレーションからここまで膨らませてるんだと思うとなんとも変態だけど麻理ちゃん可愛いからもういいや! 期待の新人漫画家による身長差ラブコメ!!!大きくなったら結婚する! 深冬ふみ名無し目付きの悪い生意気そうな男の子が、子供の頃にお姉さんと約束した「私より大きくなったら結婚してあげる」を信じ続けるけど、お姉さんの身長高っ!!!という話。 絵もうまいし、構図も、表情選びもいい。ヤングマガジンのいい箸休め漫画になりそうな予感。 はじめはTwitterでバズった漫画なんだけど、結構手が入っていて、より読みやすく、物語に引き込まれる創りになってる。比較してみるのもオススメ! https://twitter.com/mifuyu23?lang=ja 多くの人に読んでもらいたい作品きつねとたぬきといいなずけ トキワセイイチなかやまさまざまな形で作品が発表できる時代、埋もれてしまう作品も多くあります。 自分はこの作品をコミティアで偶然手に取ったことで運よく知ることができました。 当時の自分に「ナイス判断!」と言ってあげたいです。 noteやtwitterで無料で公開されている作品なので、読むためのハードルが低いので多くの方に読んでもらいたいです。 自分がこの作品に最初に「ぐっ」と来たポイントは、単純にキャラクターたちが生き生きと描かれており【かわいい】ということでした。 登場人物?たちのコミカルな動き、発言も要因だと思いますが、線の微妙な太さやベタの塗り方など作画の方法の影響も多いと思います。 その【かわいさ】に釣られて読み進めていくと、しっかりとしたストーリーがある作品だとわかります。 キャラクターの成長や心の葛藤などが、週1ページの7コマというゆっくなペースで進行していきます。 同人誌で発表された1巻のあとがきに「たのしいだけではおわりません」と書いてあったのですが、【かわいい】だけではなく、7コマでこちらの心を揺さぶってくるエピソードも多いです。 毎週毎週が楽しみで仕方ありません。 この作品は作者さんのTwitterをフォローしていれば、スマホで1タップで読める作品です。自分の中で、週一回最も価値のある1タップだと思っています。 読めば皆さんの心に届くと思っています、ぜひ読んでみてください。うまい飯の絵がうまい堤鯛之進 包丁録 崗田屋愉一名無し気になるなぁと思っていて最近やっと読めた。 初っ端からダシをとっているシーンがすでに旨そう。 話し言葉はだいぶ読みやすく書いてあるけど、長屋のワイワイ楽しそうな雰囲気が伝わってきていいなって思った。 当然2巻があると思っていたのでちょっと拍子抜けかな、とは思う "病院薬剤師"が主人公というだけではない、これまでにない医療マンガアンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり 荒井ママレ 富野浩充sogor25近年、ややニッチな分野をテーマにした医療マンガが人気になりつつあります。ドラマ化された作品だけでも、病理医が主人公の「フラジャイル」、産婦人科が舞台の「透明なゆりかご」そして平成最後の月9ドラマとなった放射線科が舞台の「ラジエーションハウス」などなど…そして、"病院薬剤師"である葵みどりを主人公として描かれるのが今作です。 今作には、何でも解決できるようなスーパードクターも、私腹を肥やす倒すべき悪徳医師も登場しません。そのかわりに描かれるのは、主人公の葵先生を始めとした「患者さんのため」を想って日々の業務に携わる医療従事者達。彼女達は患者の「当たり前の毎日」を守るために日々の業務を遂行していきます。 そのため、この作品は従来の医療マンガとは少し異なった雰囲気を見せます。例えば、葵先生は主人公らしく熱血漢気味の性格なのですが、その熱血の心で突っ走るだけで問題を解決することは決してありません。突っ走りそうになるところを周りが諭したり影ながら支えたりして、気持ちだけでなく薬剤師としての知見をちゃんと駆使しながら解決を図ろうと奔走します。 また、主人公が医師ではなく薬剤師ということから、患者の生死に関わるような大きなイベントを常に扱ってはいないというのも特徴の1つです。あくまで日常の業務の中で、薬剤師として患者に接する中で直面する問題を描いており、他作品に比べてドラマチックな展開はないかもしれませんが、その分心構えをすることなく読むことができ、でもしっかり心に残るものがある作品となっています。 そして、私がこの作品の1番の魅力と感じている点が「チーム医療」を感じられる作品という点です。医療マンガ・医療ドラマといえば、スーパードクターが問題をバリバリ解決していく、もしくは悪徳医師が登場してそれを仮想敵として打倒していく、という作品が多いように思います。また、ドラマではナースが主人公の作品も多々ありますが、そのような作品も物語の舞台はナ―スステ―ションが中心で、他の医療従事者との接点が薄い作品が多い印象があります。でもこの作品は、仮に初出で性格の悪そうなキャラが出てきたとしても、それは敵対すべき存在ではなく、共に医療を作っていくチームの一員という描かれ方をします。そのため、意見が違った場合には、相手を論破するのではなく今後長く協力していくための"説得"もしくは"議論"するという様子が描かれます。実際、医師と薬剤師が治療方針について"議論"をしている様子を描いている作品はこれまでに殆どなかったのではないでしょうか。この作品は主人公の薬剤師だけでなく、医師、看護師、その他の医療従事者も含めて病院の全てのメンバーで"チーム医療"を支えている様子を垣間見ることができる、稀有な作品だと思います。 このように、色んな意味でこれまでにない医療マンガになりつつある、それがこの「アンサングシンデレラ」という作品だと思います。 2巻では"調剤薬局の薬剤師"という、同じ薬剤師でも特徴の異なる存在も描かれており、今後もたくさんの面から医療の現場が描かれることを期待しています。 2巻まで読了水底の記憶に触れる夢水域 漆原友紀あうしぃ@カワイイマンガ数年に一度、ダムの渇水の報に触れる。映像は、干上がったダム湖の底を写し、学校や神社の鳥居といった、かつての村の遺構から、不意に人の気配を感じることがある。 その気配とは、かの地に生きた人々の「記憶」なのかもしれない。この『水域』という作品は、そんな「記憶」を巡る物語である。 ----- 渇水の続く夏、高校生の千波は、夢の中で雨の降り続く集落に迷い込む。そこには澄夫という少年と、その父親しかいない。 寂しがる澄夫と遊ぶうち、ある時、千波の母や祖母の若い頃、そして村人達が戻ってきて、賑やかな時を過ごす。しかし、翌日には皆、消えてしまい、夢から覚めるはずの千波は、現実に戻れなくなる……。 ダムの水底に沈んだ、そして渇水で露わになった故郷に集まった、かつての村民達の夢。 沢山の記憶をそこに留め、ダム建設に心乱され、故郷を裏切り、棄てた後悔に苛まれる人々の心情は、誰をとっても苦しい。 かつて幼い澄夫を失い、故郷も捨てた澄夫の父=千波の祖父は、結局思いを断ち切れず、夢の故郷に、澄夫と共に留まる。そして彼らに思いを寄せる千波は……。 ----- 喪われた人や故郷を、思い続ける切なさを伝えるこの物語は、その一方で、愛する人や故郷の命を、記憶を、何とか喪うまいとする、生者の懸命な祈りを描いた物語でもある。 生者は水面を見つめるように、時折記憶を確かめる。 生きている限り、 あなたの記憶を、喪わない。 そういう意思を胸に、乾いた世界を生き続けるのだ、という、諦念にも似た覚悟が、読後の余韻に響く。久しぶりに楽しみな新連載バジーノイズ むつき潤starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)新連載の第1話を読んだとき直感的に好きなやつだな―と感じたのでこれからが楽しみ。 1人だけで音楽さえあればよかった主人公はSNSを通じて世間と繋がっていくのか。 バズるのは彼にとってノイズでしかないのかどうか。 不倫から始まる田舎生活夫を噛(か)む 水瀬マユmampukuコミックス3巻で一応は一章一区切りっぽい。 エロティック群像劇みたいな触れ込みですが、性欲を持て余した既婚の大人たちが、各々の欲求とどう向き合い、その結果どう関係性が変わっていくのか、みたいなシリアスな話で大変興味深かったです。 変な宗教観・倫理観に囚われず「不倫」を当人たち同士の問題と割り切ったドライな世界観だからこそ、さらに一歩深く踏み込んだ内面まで描き出せているのではないかなと。 1話から登場する園芸店の男ムラタの印象的なセリフ「女は強いね」。これに「夫を噛む」で作者がやりたかったことが端的に表れてる気がしました。弱さの中に隠れた強さ。どうしても他者に頼るしかできない「弱い」女性が複数登場しますが、ふとしたきっかけで人は強くなれるし変われるのだという前向きさを感じました(作中強くなれなかった人もいましたが…笑)動画配信というビジネスの真髄WeTuber おっさんと男子高校生で動画の頂点狙ってみた 稲井雄人 原田まりる 飲茶兎来栄寿ソニー生命が行った調査によると、中学生男子が就きたい職業ベスト3は3位がゲームクリエイター、2位がプロe-Sports選手、そして1位がYouTuberなどの動画配信者だそうです。 実際に子供たちと触れ合う時に感じるのが驚くほど皆動画を見ているなということ。大人に怒られてもスマホを離さず動画に齧り付く姿は、私自身が子供の頃にマンガやゲームに対していた姿を思い起こさせます。学校で流行っている人気の配信者などを教えて貰い勉強する日々です。 そんな、ある程度以上の年齢の人には実態のよく解らないであろう動画配信者という存在を、リアルかつ解り易く描いた作品がこちらです。 この作品が上手いのは、動画のことなど全く知らないものの昔放送作家に憧れていて企画力に長けた大企業のおっさんと、今時の動画で成り上がろうとする若者の二人が軸になり動画に詳しい人も詳しくない人もそれぞれの目線で読み進められる所です。 また、実在するYouTuberや、モデルがいるであろう有名配信者も多数登場。夢に溢れた部分、表には見えない大変な部分、モラルを問われるエピソードなど動画配信周りのかなり深い所まで描かれていきます。 YouTuberが好きな人も、知らないけれど勉強してみたいという人も、一度読んでみてはいかがでしょうか。永遠に読んでいられる絵本のような作品8月のソーダ水 コマツシンヤぺそAmazonで偶然見かけてジャケ買いした作品だったのですが、表紙通り可愛らしい素敵な作品でした…!まさかフルカラーだとは読むまで知りませんでした。 http://webcomic.ohtabooks.com/soda-water/ 海辺の街に住む住む女の子・リサは、海岸で拾ったガラスのバイオリンを弾いたり、友達のもな子ちゃんと灯台に遊びに行ったり毎日楽しく過ごしています。そしてリサの周りではいつも、パラソルで旅をする少年が訪れたり、灯台が歩き出したと…不思議な出来事が起こるんです。 エーゲ海の白い街のような美しい町並みと、優しくて幻想的で不思議なお話。ページを隅から隅まで舐めるようにして何度も読みたいし、永遠に読んでいられます。 電子で購入しましたが紙でも書い直したいくらいほど良かったです…! 藤子・F・不二雄、星新一、九井諒子の描くSF(すこしふしぎ)なお話が好きな人は絶対気に入る作品です。優しくて綺麗なものが見たくなったときに、「8月のソーダ水」おすすめです…! https://i.imgur.com/HX5IFmx.jpg 素朴で安心する手触りの短編集空飛ぶくじら スズキスズヒロ作品集 スズキスズヒロ兎来栄寿マトグロッソで連載していた物に、表題作の描き下ろしを1つ加えたスズキスズヒロさんの短編集。 とりわけ個人的に好きなのは、「銃声を削り出す」。ヤクザになり下手を打ってしまったかつての悪友のために、昔馴染みの友人たちがそれぞれの得意分野を生かして拳銃を拵える話なのですが、友情や人生を感じられる味わい深い物語となっています。銃を作る過程の工具の説明の専門性よ高さにも惹かれます。 また、全編を通してスズキさんのマンガは勿論、解説文にも惹かれます。後書きも含め、きっと長い文章を書いても面白いのだろうな、と。 仙台に住む高校生がカメラのオフ会で東京に行って、webで交流していた綺麗なお姉さん含む同好の士に逢う「TRAINSTOTTING」の後書きで、筆者自身が高校生の時に夜行バスで初めて東京に行った際に、あらゆる不安が新宿に着いた瞬間に「手塚治虫の人間昆虫記に出てきた所だ!」という興奮に変わる所など大きな共感を得ました。 絵柄も優しく、穏やかなハウスミュージックを聴いてコーヒーを飲んでいる午後のような気持ちになる一冊です。遂に現れた「クトゥルフ」の真骨頂クトゥルフの呼び声 ラヴクラフト傑作集 田邊剛 H・P・ラヴクラフト兎来栄寿これまでも、『闇に這う者』や『狂気の山脈にて』など、クトゥルフ神話体系の様々な作品をコミカライズしてきた田辺剛さん。今回、満を持してクトゥルフの代表作である『クトゥルフの呼び声』が描かれました! 今までの作品も良かったですが、本作は集大成とも言える素晴らしいクオリティでした。以前よりも絵のクオリティも更に上がっており、邪神の禍々しき神々しさ、宇宙的恐怖のヴィジュアル化を見事に成し遂げていると言えるでしょう。 星を渡る邪神の一枚絵の美しさなどは堪りません。 純粋に一つのホラーマンガとしても楽しめますし、クトゥルフ神話に興味があるという方もこのマンガから入ってまったく問題ありません。 紙の本の重みとインクの匂いがまた世界観を補強してくれています。田辺剛さんには今後もクトゥルフをマンガ化して欲しいと願ってしまう一冊です。山田芳裕×ポストアポカリプス望郷太郎 山田芳裕兎来栄寿『へうげもの』が堂々完結した後、一体何を書くのか楽しみだった山田芳裕さんの新作は何とポストアポカリプス! でもそこは山田芳裕さん。世界的大寒波から逃れるためのコールドスリープから2525年に一人だけ目覚めたのは、イケメンでも美少女でもなく30代後半のおっさん。 そしてタイトルの通り目覚めたイラクから遥か彼方の故郷を望み、滅びて変わり果てた世界でおっさんは旅立ちます。 文明の失われた世界での旅。出会い。ポストアポカリプスの良さもありながらも、それ以上に人間の持つパワーと相対的な無力感、そしてお馴染みの顔芸など独自のテイストがもたらす面白味がブレンドされて流石の出来栄えとなっています。 突然テセラックとか出てこないかな、と山田芳裕ファンは妄想してしまいます。 様々なリアルなこじらせキャラ来世ではちゃんとします いつまちゃんaicoごしらせキャラって今の時代リアリティーがあって読んでておもしろい笑 4コマなのも気軽でよかった!「奥浩哉原作時代劇、始動!」って!やってくれたぜ!GANTZ:E 奥浩哉 花月仁starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)※ネタバレを含むクチコミです。<<473474475476477>>
週刊ヤングサンデーの連載時に読んでいたが、その時も面白かったが最近読み直して本当の面白さを理解できた気がする。白土三平作品を読んでから読むとより面白い。 ストーリー上での伏線はほとんど消化しているし、過去の忍者マンガのパロディや、相原コージのギャグ漫画家としての実験や面白さも発揮されている。 白土三平の「カムイ伝」ばりの忍者内での階級闘争という重い内容でありながらエロやギャグを混在させて感動させるのはすごい 忍者武芸帳や伊賀の影丸とも違う忍者マンガの傑作だと思う