青年マンガの感想・レビュー15403件<<450451452453454>>香りで深まる生活いぶり暮らし 大島千春名無し同棲生活3年目。裕福ではないが貧乏というほどでもない。 倹約生活をそこそこ楽しんだりしながら暮らしている ごく普通のカップル。 互いに美味しいものを食べたい食べさせたいと思って やってみた燻製料理で、二人の生活に彩りと深みが 加わっていく。 二人で作って、わかることがあったり、 燻しあがるのを待ちながら話をして気がつくことがあったり、 一緒に食べて、確認しあうことがあったり。 燻製を作って味わって、味や香りや自分や相手について 初めてわかったり改めて思ったことなどが ゆっくりと二人の生活に生まれて染み込んでいく。 同棲カップルが主人公なので、当然、 二人の会話やそれぞれのモノローグのシーンが多い。 燻製料理の説明やストーリーの説明的な展開とかにも。 そのあたりの描写が凄く良い。 自然な会話で説明くさくない。 燻製が出来上がるまでの30分とか1時間とかのシーンで、 同じ様なコマを背景に二人の会話だけが進んでいく、 みたいなコマが連続したりするのだけれど、 そういうシーンが、単調で些細な変化しかないけれど、 その些細な一言一言それぞれを愛おしく感じたりする、 そんな日常生活を味あわせてくれるような気持ちになる。 派手に賑やかに豪華に料理して味わうのもいいけれど、 静かに燻製料理を作って味わうのもいいな、 それが好きな人と一緒になら尚いいな、と思わせる漫画。 主人公はハゲ(違います)ラーメン発見伝 久部緑郎 河合単名無しラーメンオタクの主人公が様々なラーメンと出会ったり勝負をしたりと言う、まあよくある料理漫画…では無いです。 他の料理漫画と一線を画しているのは、強烈なキャラクターが登場することにあります。 芹沢達也と言う明らかに怪しげなつるっぱげの男なのですが、彼の言葉、表情は一度見たら忘れられないでしょう。 事ある度に主人公へイヤミを叩きつけてくるのですが、ただの嫌な人では無く、それを言うに足る人生を送っており、有象無象の客の舌に絶望してからは独自の理論を持つに到った男です。 「奴らはラーメンを食っているんじゃ無い。情報を食っているんだ」「いい物が常に認められるとは限らない」などの数々の名言は、読む人に痛烈な皮肉、或いは正論として映るでしょう。 彼の存在無くしてこの漫画は成立しません。 このハゲのラーメン論を楽しめるなら、文句なく面白い作品だと思います。適切な距離感で読むのがいいと思う東京闇虫 本田優貴野愛こういうアンダーグラウンド系の作品はなんだかんだ好き。 裏社会、あるんですかねえ。あるんでしょうねえ。たしかに選びたくないですねえ…と他人事のように楽しんでしまう。まあ他人事なんですけど。 主人公がいい感じのクズさで、無鉄砲さと人懐っこさがあるので感情移入しちゃうほどではないけど嫌いにはなれなくて、ちょうどいい距離感で読むことができた。 ほんのひとさじの人間味も感じない悪いやつや終始自分本意なクズも出てくるので、その対比でちょっとだけ情が湧いちゃうんだな…ちょっとだけ。 逆に2NDは真人間で小市民ぽい主人公なので不幸にならないでほしいと思ったり。そもそも幸せそうでもないけども… どの登場人物も好きになる…恋傷(コイキズ) 天堂きりん名無し主人公が話数ごとに移っていく形の恋愛話。 一見何もなさそうな人物にも裏があるし行動にも理由がある。 ただ綺麗なだけの恋愛じゃないのがいいです。 なんだか痛い話なはずなのに安心というか、ホッとする気持ちになるんですよね…なんでだろ あまりにも面白いゴールデンカムイ 野田サトル名無し友人に勧められるがままに読んだが、あまりの面白さで一気にハマってしまった。アイヌの埋蔵金っていう話だけでもワクワクするのに、独特な濃いキャラ達とアイヌの飯トークなどのコメディパートもまた面白く、シリアスなストーリーとのバランスが絶妙。北海道の自然や動物のリアルさの迫力もあり、先がどんどん読みたくなる作品だ。ハイスペックな魚紳さんバーサス魚紳さん! 矢口高雄 立沢克美名無し魚紳さん!といえば鮎川財閥の御曹司であり、フェンシングの腕前はオリンピック選手級で国際弁護士でもある、愛子ねえちゃんもゲットした完全無欠の男。 そんな完全無欠の魚紳さんに釣り勝負を挑む企画なんてファンなら胸いっぱい、ご飯が何杯でもいただける内容です。魚紳さんも仕事のことやこの企画に出演される時間の工面など、だいぶ悩まれたようですが、よくぞ決断してくださいました。絵柄もとてもかっこいいと思います。ハイスペックで嫌味なしの魚紳さんの魅力が十分にあふれ出しています。ファッション誌でも拝見したいくらいの抜群のスタイルです! 仕掛けやロッドも丁寧に描かれていて自分も釣りに行きたくなりました。衝撃、恐ろしい夫婦の形。ただ離婚してないだけ 本田優貴Pom 衝撃的な内容でした。 タイトル見て、離婚できない夫婦の話かと思いきや、人殺しちゃうの?!って衝撃の始まり。 殺人に監禁に怖すぎる、ありえないことをしているのに、妻の普通さ(これが異常なのだけど。。)が更にこの物語の気持ち悪さを引き立てている。何で冷静になれるんだろう。 元は夫が不倫しなければ、こうなることはなかったかもしれないけど、悲しいなと思ったのは、元から夫婦関係は破綻していたのに、殺人を機に夫婦関係の絆が深くなって(ように見える)しまったこと。思いやりなどの気持ちが芽生えてしまったこと。 そして、1番の被害者は何も悪くない親も選べない子供です。 たった一つの過ちが、この物語の引き金となった。あまりの衝撃展開に驚いてドキドキさせられたので、しばらく夢に出てきそうです。 世界と闘う乙女の身体美!サクラセブンズ~女子7人制ラグビー日本代表、リオへの軌跡~ 村岡ユウ 工藤晋あうしぃ@カワイイマンガ【世界と戦うアスリート漫画②〜スポーツコラム風に】 『もういっぽん!』等の柔道女子漫画を描かれる村岡ユウ先生が作画を担当された、七人制ラグビー女子日本代表が2016年リオ五輪出場を目指した記録であるこの作品。まず注目すべきは、闘う女子の身体描写である。 肥大した太腿、広い肩幅、鍛えて大きくなった身体に比して、小さな頭。そのプロポーションが、自然かつ美しく描かれている。レオナルド・ダ・ヴィンチがかつて導き出した理想の比率が、コートで躍動する、その美しさ、力強さ! 世界で闘う為に、極限まで鍛えられた身体に感動させられた後で、それがむごい程にぶつかり合い、弾き飛ばされ、振り解かれるのを見る時、私達は世界レベルの厳しさを共に体感する事になる。これでもまだ、敵わないのか……と。 日本の女子ラグビーの競技人口は2012年で2355人(https://www.jpnsport.go.jp/kokuritu/sisetu/kankou/tabid/409/Default.aspx )。世界1位のニュージーランドの約1万人には敵わないが、1988年の女子協会設立以来の普及・強化の努力で幼少からラグビーに親しむ女子も増え、その中から生まれた代表選手達が、より高い世界を見据えていた。 そしてそこに、他競技からの転向組が混ざり合っていく。 物語は陸上の円盤投げからの転向組・ラグビー歴1年の桑井亜乃選手が代表に招集されるところから始まる。 ラグビーにおいては当たり負けない事も重要だが、七人制では更に、走り負けない事が重視される。短い試合時間・速い展開・短いインターバルという特性から、気持ちの切り替えの速さも大切なようだ。 そういう点に強みを持っていれば、他競技で活躍してきた転向組にもラグビー経験の浅さを補ってチームを底上げし、鼓舞する可能性はある。 陸上の円盤投げで上を目指すのを諦めた桑井選手は、特性を見込まれてラグビーを始めるが、すぐに次を見据え前向きなスピリットで走り続け、苦しいチームに明るい風を入れる事で、リオ五輪出場の夢を繋いだ。そんな風に個人もチームも、例え挫折があっても、前向きにチャレンジし続ける事が大事なのだ、という事をこの作品は教えてくれる。 因みに、日本のラグビー女子競技人口は、平成30年度で4672人に増えた。(https://blog.rcn.or.jp/rugby/ ) リオ五輪代表の頑張りが、結果としてこの様な所にも現れている。その頑張りの軌跡、前を向いて進んだ姿の記録として、この作品は大事な物と言えるだろう。外国人の目から見た地下鉄サリン事件!MATSUMOTO 原正人 LF・ボレ フィリップ・ニクルー書肆喫茶mori店主地下鉄サリン事件から25年… いまだからこそ読みたい1冊です! この作品の興味深いところは、地下鉄サリン事件の前日譚であるところ。 遡ること1年前に起こった松本サリン事件を中心に、事件に巻き込まれた人々、テロにかかわった信者、犯人と疑われた人、事件を追う刑事たち…それぞれの視点で描かれる。 登場人物はあくまで架空ではあるものの、事件が周到に用意されていたこと、オウム真理教の内部、事件によって人生を狂わされた被害者たちの生活などがとてもリアルで胸に迫ります!えぐってくるのいいね恋傷(コイキズ) 天堂きりんやむちゃ恋の傷を癒やすような話かと思ったら違った この作者特有の傷をえぐるような展開が中々良いですね。 みんなそれぞれ卑怯で弱くて傷つけたり傷ついたりしながら恋愛してるんだなぁと。トゥルーエンドな感じ好きです。 ハーレムという名の監獄(笑)監獄学園 平本アキラ名無し個人的には面白かったですが、人によっては下品過ぎる、エグすぎるって感じるかも(笑) 普通にエロいハーレムものというよりは、監獄みたいな生活から逃れたい男達と、恋を成就させたい者たちの面白展開がひたすら続いてく感じです!まぁ下ネタ全開のエロコメ漫画って位置づけだと思います!異種族レビュアーズ大ヒット記念平穏世代の韋駄天達 クール教信者 天原mampuku天原天国先生とクール教信者先生という二人のWEB漫画の巨人のタッグということで。特に天原先生の天才には絶大な信頼を抱いているので毎号が楽しみで仕方がないです。 WEB漫画の面白さ奥深さに目覚める以前のかつての私なら考えられなかったなぁ…(独り言) ネットで読めるのでストーリーについては省略。意外にもクール教信者先生の絵は原作と相性ぴったりでした。キャラクターの個性が生き生きとしています。天原先生の極度にシンプルな絵もアイデア・概念といったものを直接脳に叩きつけられてる感じがして好きではあるものの、紙で読むにはある程度インクの密度が必要ですね。この口喧しいご時世に怖いもの知らずですね(褒めてます)ヒロインは絶望しました。 千田大輔mampuku 「異常者の愛」がめちゃくちゃ面白かったので迷わずポチリ。「マコさんは死んでも自立しない」で作者ファンになった人は気をつけてくださいと言いたいところですが「異常者」と同じく表紙で完全に篩いにかけてきてるのであまり心配ないですね(?) 「異常者の愛」は極度のヤンデレで狡猾でサイコパスな少女に主人公の少年が追い詰められ絶望の底に陥れられていくサイコホラーの傑作でした。今回は"デスゲーム"や"魔法少女"といった、漫画のジャンルとしてはある意味手垢にまみれたテーマをどう料理するのかという点でとても興味深い作品です。 「異常者」とは逆で、今回は少女が主人公で少年が悪役。やはり三堂と秋葉、サイコっぷりが似ているように見えます。シチュエーションや関係性がまったく違うので、今後どのような手口で相手を支配をしていくのか、違いにも注目していきたいですね(1巻読了) 以下21巻感想です。…ゴールデンカムイ 野田サトルむぎちゃ以下21巻感想です。 笑って泣いてたった一冊で一本の映画を観た感覚…。離別と邂逅を繰り返して活劇の運動の地場が渦巻きさらなる高み目指してるのめちゃくちゃ凄くないですか…? この巻のラストで「俺たちの冒険はこれからだ!」つって最終回でもまあまあいいのにまだ続きを見させていただけるの最高体験じゃないですか…???序盤、中盤までは最高。だがラストは…ドラゴンヘッド 望月峯太郎名無し序盤から中盤にかけてのドキドキ感は半端じゃありません。ミステリアスな雰囲気が満載で、この先どうなっていくのか続きが気になって気になって。ただ、やっぱりみんな思ってることだけど、最後がねえ。もう少しいい感じに終わらせてくれたら、最高の作品になってたと思うんだけどなあ。でもそれを差し引いても、あの何とも言えない、独特の世界観は格別です。おせんのキャラが際立っている作品おせん きくち正太名無し老舗料亭の女将・おせんが主人公の作品です。10年以上前ですが蒼井優さん主演でドラマ化もされました(漫画とはだいぶ違います)。一応、和食グルメ漫画ですが、グルメに限らず江戸文化が随所に出てきて勉強になりました。何より、おせんのキャラクターが立っています。メガネをかけた着物姿で一人称は「わっち」。どこか花魁のような雰囲気もあり、コミカルなお色気シーンも。それでいてストーリーは趣旨が明確でピシッと締めてきたりもします。多面的な魅力を兼ね備えた、興味深い作品でした。 現代社会で目標を見失っている方にお勧めゴミ清掃員の日常【電子版限定特典ゴミ清掃員のつぶやき170P超収録】 マシンガンズ滝沢秀一 滝沢友紀名無し普段の生活の中で、私自身も何気なくゴミ出しをしていますが、この作品を読むことで、考え方が変わりました。毎日毎日ゴミの処理に携わるゴミ清掃員の方の凄さがわかります。モノに溢れている現代社会において、やる気を見出だせない人が読むにはピッタリの作品だと思います。必死に目の前の事象に取り組むことの意味を端的に訴えているのが、ゴミ清掃員さんのお仕事であるような気がします。どんなに深刻な不況に見舞われても、ゴミ出しの仕事がなくなることはありません。作品を読んで身が引き締まる思いです。次代を超えた複雑なストーリーテセウスの船 東元俊也 東元俊哉名無し現在、テレビドラマでも話題の作品。 「テセウスの船」というタイトルの意味を考えながら読むとおもしろいです。 (ちなみに用語の意味は、物語の冒頭できちんと説明があります) 主人公は現在において死刑囚である父親を持ちますが、物語が進んでいく内に実は父親は無実であることが分かります。それはまだ父親が事件を起こす前の段階にタイムスリップをすることで分かるわけですが、この時点で面白さが深まっていってどんどんハマっていきました。主人公が過去の時代で父親が起こしたとされる音臼小無差別大量殺人事件を食い止めることができるのか、それと父親を殺人犯にしたては真犯人は一体誰なのかというところがこの物語の最大の見どころだと思います。オタク四天王の次世代を担うヒラコー様大同人物語 平野耕太さいろくこの本は電子にもなっていないし1巻しかないし未完である。 とだけ書くと凄くアレなんですが、ヒラコー先生の一般作品処女作という貴重なモノでもあります。 それまでエロしか商業誌で描いてなかったので初一般単行本作品というと結構重要なところだと思う。 が!未完! Wikipediaによると ________ 打ち切りに際して、「ガム(掲載誌)? 知らねえよ。電話ひとつねえ。理不尽には無視で返すべきなのだ。故に知らねー」と、出版社との確執を吐露した。 ________ とのことなので本当にもったいない。 Amazonとかではほぼ送料だけで買えるので読んでみるのはアリだと思うのですが、何しろ普通に続きが気になってしまうので興味のある方だけでいいと思いマス。中古しかないんで先生に1円も入らんし。 ただ、この後「HELLSING」や「以下略」や「ドリフターズ」を描いてるこのヒラコー先生はWikipedia読むだけでも非常にかわいらしい性格なのでツイッターとかを遠くから見ながら応援するためにも本作も齧っておくと良いと思われます。 内容は当時のコミケをマンガマーケット、通称「マンケ」として同人バブル(萩原一至先生を悪く言ったりはしていない)において同人ゴロをやっていこうという、マンケ内での派閥争いとそのルールなどを含め非オタからは想像もつかないであろう謎の戦いを描いているもの。 「以下略」のどっかでネタにしているとWikiに書いてあるけどあったか思い出せないのでまた今度。 女子プロ野球に、太陽は昇るか。鉄腕ガール 高橋ツトムあうしぃ@カワイイマンガ【世界と戦うアスリート漫画①〜スポーツコラム風に】 1934(昭和9)年、あのベーブ・ルースを擁した米国選抜チームを相手に一人、気を吐いた日本人投手がいた。その年、彼を中心に日本初の男子プロ野球チームが誕生する。 彼の名は、沢村栄治。背番号14。 学生野球が盛んな日本にようやく生まれたプロ野球の中心で、彼は自ら輝き、日本中を熱中させた「太陽」だった……というのは史実。 ★★★★★★ そしてここからは架空の話。 例えば太平洋戦争敗戦後に日本で女子プロ野球リーグを構想するとして、もし沢村栄治のような「太陽」が女子にいたら、どうなっただろう? カフェの女給を寄せ集めたチームの中に、ずば抜けた身体能力と負けん気を持った女がいた。彼女は化粧品会社の女性社長のチームで、日本を代表する豪腕……まるで沢村のような……に成長する。 彼女の名は、加納トメ。背番号14。 その豪速球とマウンド度胸は、周囲に夢を見させる。しかし彼女を待っていたのは、プロリーグではなかった。 女性社長と彼女の弟はプロリーグ構想を骨抜きにし、米国資本との賭け試合を仕掛ける。米国との「経済戦争」は日本中を熱狂させるが、その先に待っていたのは……。 プロリーグとは縁遠い場所で、加納トメは全身全霊で戦い続ける。勝負の場を作るために自ら前線に立ち、女が野球をやる権利を賭けた大博打を打つ。そして圧倒的な才能にも関わらず、常に格上に挑み、負けて当然のギリギリの闘いをする。 その姿は時に清々しく、時にひどく見苦しい。しかし彼女は周囲を惹きつけ、「太陽」として日本を明るく照らし、現代の我々の網膜にも忘れ難い影を焼き付ける。 ★★★★★ ……という強烈な印象を残す本作。その現実離れした物語は実際のスポーツ興行には参考にし難いと思われるかもしれない。しかし私達は本来、現実離れした圧倒的な才能・物凄いプレイを観たくて、競技場に足を運び、ニュースに一喜一憂するのではなかったか。 例えば『1518! イチゴーイチハチ!』の環会長や、『球詠』の選手達が将来飛び込む女子プロ野球の歴史に、もし加納トメがいたら……と想像するのはとても楽しい。それは彼女達が加納トメというとんでもない才能を目標にし、いつか凌駕し、歴史を上書きする瞬間を見せてくれることを期待するからだ。ゲイビデオ出演告白で有名なトミムラ家のお父様実録!父さん伝説 トミムラコタ名無し以前Twitterをざわつかせた「父が昔ゲイビデオに出演していた」告白、そして現在は週刊ヤングマガジンでギャルと恐竜を連載中のトミムラコタさん。 この本は父の衝撃の告白を世間に公表したことをきっかけに、トミムラ家の常識の枠にとらわれない生き様が書籍化されたものです。 タイトルに「ゲイビデオ」と入れたほうが、インパクトあるのになァと思ったのですが、実際読んでみるとゲイビデオ出演どころじゃない伝説だらけのお父様でした。 まず職歴からしてすごい。 船乗り→刑事→イラストレーター→タクシー運転手 以上でわかるように只者ではない。 貧しいながらも明るい家族でいられたのはいつだって家族を一番に考え行動してくれたお父さんの存在があるからこそだというのがわかります。 数ある伝説的エピソードのなかでも、家族にツッコまれないまま3年間も猫耳を付け続けたエピソードがヤバいなと思いました。今年の読むべき読切作品 #読切応援くらし 武田スーパーstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)ヤングマガジン1月期月間賞佳作&TOP賞 https://comic-days.com/episode/10834108156759295989 『ホラー漫画家は激しく嗚咽する』といい、ヤングマガジン月間賞のレベルがエグいくらいに高くないですか? https://comic-days.com/episode/10834108156738607471 彼は、何が悪くて、どうしようもない毎日をどうにもできず心を擦り減らし何処へも行けずただ傷ついていかなければならないのか。 救われなさすぎて辛すぎるけど、最後まで夢中になって読んでしまった。 『四丁目の夕日』と比較したくなるけど、似たようで違うものにも感じる。 とにかく素晴らしい読切! 小説版のコミカライズEX-ARM Another Code エクスアーム アナザーコード 古味慎也 HiRock 久麻當郎名無し『EX-ARM』には『EX-ARM THE NOVEL』というスピンオフの小説版があって、それのコミカライズということらしい。小説は読んでないのですが、オムニバスで対策課のメンバーの日常を補完する内容のようです。 そんな原作なのでファンサービスの要素が強いみたいで本編より気持ちセクシーショット多めです。本編や『EXA』がハードめの展開だったので、古味先生の絵を何も考えずに楽しめるという点ではかなり最高。カワイイ女の子だけでなくアクションやメカも全力なのが嬉しいですね。 TVアニメに合わせての企画だと思いますが、EX-ARMファンなら読んで損なしかと。大酒のみの代打屋の人生劇場あぶさん 水島新司名無し1970年代から2014年まで連載が続いた水島新司さんの長寿野球マンガ。 主人公の代打屋「あぶさん」こと景浦安武の人生を描いた漫画です。 あぶさんは大酒飲みのため、いつクビにされるかわからない状況下で野球選手を続けるというような状態で、飲まなければやっていられないお人であります。 南海ホークスというパリーグの実在する球団(1989年に福岡ダイエーホークスに名称変更)に入り、プロ野球選手として活躍します。 南海ホークスに所属していた実在の選手も作品中に登場するので、1970年代から80年代のプロ野球パリーグが好きだった方であれば、より楽しめるのではないかと。 単行本が全107巻と、歴史が長く大変なボリュームでありますが、長い時間読んでいても飽きない面白さがあるのは間違いないです。<<450451452453454>>
同棲生活3年目。裕福ではないが貧乏というほどでもない。 倹約生活をそこそこ楽しんだりしながら暮らしている ごく普通のカップル。 互いに美味しいものを食べたい食べさせたいと思って やってみた燻製料理で、二人の生活に彩りと深みが 加わっていく。 二人で作って、わかることがあったり、 燻しあがるのを待ちながら話をして気がつくことがあったり、 一緒に食べて、確認しあうことがあったり。 燻製を作って味わって、味や香りや自分や相手について 初めてわかったり改めて思ったことなどが ゆっくりと二人の生活に生まれて染み込んでいく。 同棲カップルが主人公なので、当然、 二人の会話やそれぞれのモノローグのシーンが多い。 燻製料理の説明やストーリーの説明的な展開とかにも。 そのあたりの描写が凄く良い。 自然な会話で説明くさくない。 燻製が出来上がるまでの30分とか1時間とかのシーンで、 同じ様なコマを背景に二人の会話だけが進んでいく、 みたいなコマが連続したりするのだけれど、 そういうシーンが、単調で些細な変化しかないけれど、 その些細な一言一言それぞれを愛おしく感じたりする、 そんな日常生活を味あわせてくれるような気持ちになる。 派手に賑やかに豪華に料理して味わうのもいいけれど、 静かに燻製料理を作って味わうのもいいな、 それが好きな人と一緒になら尚いいな、と思わせる漫画。