あらすじ

B・Jワークショップ最高難度“Guerreiro(ゲヘイロ)”総合格闘家・遊佐春麻との熱闘を魅せる一里。格闘のカリスマと相対した少女は、自由に、狡猾に、火花散らして立ち向かう。勝利を手にするのはどちらなのか――。そして、血と因縁が巡る“ホーダ・ジ・フア”に参加すべく、手練れたちは続々と日本に集まりだす――。物語の猛りは最高潮に向けて加速する。慈愛と衝突の第15巻。
バトゥーキ(1)

ごく普通の家庭に育ちながら、言い知れぬ孤独と束縛感を抱える女子中学生・三條一里(さんじょういちり)。学校帰りのコンビニで強盗に襲われかけた刹那、彼女に摩訶不思議な体験が訪れる――。それは、彼女の出逢いと解放の物語が、幕を開けた瞬間だった。音楽、格闘、ダンス、哲学、宗教…人間の営みのすべてを体現する舞闘技「カポエイラ」に、“漫画の求道者”迫稔雄が漫画表現の粋を集めて挑む、異類の青春バイオレンス大河、開幕。

バトゥーキ(2)

「私たちは、本当の家族じゃない」。三條一里がメストレに出逢ったことに呼応するように、次々と明らかになる、彼女を取り巻く残酷な現実。自由を求めて伸ばしたその手は、果たして光に届くのだろうか――。家族、絆、暴力、陰謀、愛…奴隷貿易と圧政の血塗られた歴史に彩られた舞闘技「カポエイラ」、その陰惨な暗闇が、彼女を強く、切なく、成長させる。慟哭と相克の第2巻。

バトゥーキ(3)

全ての悪夢が暴かれた、あの夜から2年。三條一里は高校生になった。成長した一里にB・Jが突き付けたのは、一里が倒すべき相手を示した「B・Jパネル」と、「敗北したら両親切断」というペナルティ。最初の“対戦相手”は学生空手王者・甲斐圭。二つ名を「暴走特急」。異分野のスペシャリストをどう研究し、どう攻略するのか――。 大切な場所を、大切な人を、己自身の運命を。闘わなければ、護れない。覚悟と闘争の第3巻。

バトゥーキ(4)

「オープンホーダ」――それは、異なる団体、異なる流儀、異なるカポエイラを持った者たちが出会い、交わり、戦う場所。空手家・甲斐圭との暗闘を切り抜けた一里は、純粋格闘としてのカポエイラを標榜する団体「ルータ・ルータ・ルータ」のメンバー朱摩羚(しゅまれい)と出会う。これまでの優しいカポエイラとは異なる暗く、苛烈な、カポエイラ。それはB・Jワークショップの持つ晦冥と、どこか親しかった。何かを護ろうとするたびに、何かが壊れていく。邂逅と喪失の第4巻。

バトゥーキ(5)

B・Jワークショップ・フォルチ(強者)三人目の刺客、柔道家・大谷桜に急襲された一里は、カポエイラを駆使して反撃を開始する。時を同じくして、フォルチ(強者)最後の敵の正体も明らかに――。そんな中、孤独な闘いを続けてきた一里は、遂にその苦しみを純悟と栄子に吐露する。更にみつお組若頭・三箸と名乗る謎のヤクザが現れ、物語は思わぬ方向へ――。少女を取り巻く人間たちが、争い、手を取り、繋がっていく。思惑は絡み合い、物語は加速する。敬慕と混迷の第5巻。

バトゥーキ(6)

洗礼式(バチザード)に臨む一里達、メストレ・アモロゾの目に、彼女達の才能はどう映るのか――。そして遂にB・Jワークショップはレベルアップし、次なるステージドゥロ(難)へ移行する。最初の敵は、半グレ組織・悪軍連合の頭“悪軍鉄馬(おぐんてつま)”。一里と鉄馬を巡って、各地で闘いが勃発する――。広がっていく闘いの業火、一里達は過去最凶の敵に挑む。盟友と激動の第6巻。

バトゥーキ(7)

悪軍連合の強襲により混迷を極めた、早智学園文化祭編終結。一方で強襲の知らせを受けた純悟は、想田と共に悪軍連合が経営する地下格闘技賭博場へ突入する。そこで行われているのは暴力の祭典“喧嘩男(ケンカマン)トーナメント”。激闘に次ぐ激闘が幕を開ける!! やられてばかりではいられない。純悟達はとっておきの策を練って反撃を開始する。計略と波乱の第7巻。

バトゥーキ(8)

悪軍連合が経営する地下格闘技賭博場、そこで開催される喧嘩男(ケンカマン)トーナメントに参加した一里と純悟。共に一回戦を突破し迎えた準決勝、一里はみつお組の殺し屋・孟と、純悟は悪軍連合幹部・竜大と、過去最強の難敵に立ち向かう!! 培ってきたものを出し尽くし、二人は限界の先へ歩を進める――。死闘と覚醒の第8巻。

バトゥーキ(9)

夜のアスレチックにて悪軍連合の急襲を受けた一里達・バトゥーキ組。次々と始まっていく、連合幹部とバトゥーキ組の決闘(タイマン)!! それぞれが一里への想いを胸に、曲者達へ立ち向かう!! そして連合相談役・八頭手(やすで)の登場により、夜のアスレチックは更なる混沌へと突き進む!! vs悪軍連合全面戦争開幕、激闘と混迷の第9巻。

バトゥーキ(10)

戦闘不能の一里を守るため、激闘を繰り広げるバトゥーキ組。そんな最中もう一度チャンスがある事を知った一里は悪軍鉄馬(おぐんてつま)との再戦を目指す。一方、王部(おべ)の策略により窮地に立たされた鉄馬は臆するどころか更に覚醒して…!? vs悪軍連合佳境へ突入、孤高と連帯の第10巻。

バトゥーキ 11巻

両親の為に、共に闘ってくれた仲間の為に、一里は再び悪軍鉄馬(おぐんてつま)に挑む!! 規格外の悪のカリスマを相手に一里は勝機を見出せるのか!? そして“ある男”の参戦で物語は大きなうねりをみせる! vs悪軍連合編終結、終わりと始まりの第11巻。

バトゥーキ 12巻

メストレ・アモロゾの介入によりB・Jが姿を消した。急変した状況の中、それぞれが策を巡らせる。一里は真の自由の為、残されたB・Jワークショップを継続していく事を決意する。新章vsユダ編開幕、再会と覚悟の第12巻。

バトゥーキ 13巻

B・Jワークショップ最高難度“Guerreiro(ゲヘイロ)”の二人目は、“ユダ”こと、総合格闘家兼人気配信者(スペシャリスト)・遊佐春麻。彼との戦いの舞台へ上がるための一里たちのミッションは、「人気動画でチャンネル登録者1万人を超えること」!? 各々が人気動画の作成に挑む中、一里は消息不明となっていた純悟と意外な場所で再会し――!? それぞれの物語の目的地へ、新たな出会いが響き合う。挑戦と共鳴の第13巻。

バトゥーキ 14巻

B・Jワークショップ最高難度“Guerreiro(ゲヘイロ)”総合格闘家・遊佐春麻。彼をおびき寄せるために開かれた“路上ホーダ(ホーダ・ジ・フア)”に、カポエイラ界の内外から猛者が集う! 一方、“闇の薬師”オバルを追った純悟を予想だにせぬ悲劇が襲い――!? 混じり合う血と汗の輪の中で、少女は苛烈に花ひらく。窮地と打開の第14巻。

バトゥーキ 15巻

B・Jワークショップ最高難度“Guerreiro(ゲヘイロ)”総合格闘家・遊佐春麻との熱闘を魅せる一里。格闘のカリスマと相対した少女は、自由に、狡猾に、火花散らして立ち向かう。勝利を手にするのはどちらなのか――。そして、血と因縁が巡る“ホーダ・ジ・フア”に参加すべく、手練れたちは続々と日本に集まりだす――。物語の猛りは最高潮に向けて加速する。慈愛と衝突の第15巻。

バトゥーキ 16巻

血と因縁が巡る“ホーダ・ジ・フア”3日目。実の父・三條勲との邂逅を果たした一里は、自由のため、育ての親のために闘うことを宣言。ここに遺産相続戦の火蓋が切られる――。一里が相対するのは腹違いの姉・アグリ。勝鬨をあげるのはどちらなのか!? 時を同じくボウリング場にて――。純悟は一里を守るため、レグバとの死闘に臨む!! 連鎖する激闘、想いは衝突し合い、火花を散らす。火焔と憤怒の第16巻。

バトゥーキ 17巻

血と因縁が巡る“ホーダ・ジ・フア”3日目。実の姉アグリと激闘を繰り広げる一里。父からの愛を渇望し、猛り狂うアグリになす術はなく!? 場所は変わりボウリング場。純悟と弘美はブラジルギャング達に追い詰められるが、敗北の寸前、悪軍鉄馬(おぐんてつま)が姿を現す!! ギャングに半グレにヤクザに、漢達の拳が乱れ咲き!! 混迷極める戦場、終幕は秒読みへ――。和解と崩壊の第17巻。

バトゥーキ 18巻

血と因縁が巡る“ホーダ・ジ・フア”3日目、それぞれの闘いは終わりを迎える――。ギャングのボスを引き継ぐのは誰なのか、三條一里は自由を手にすることができるのか、混沌は最後の時まで濁りを増していく!! そして、月日は巡り…一里はブラジルの地にひとり降り立っていた。一通の手紙を携えて彼女は向かう。輝きのホーダを、かけがえのない誰かを求めて――。比類なき青春バイオレンス大河、堂々完結。