あらすじ

慶長十九年、方広寺大仏の開眼をひかえ、俄然東西激突の機運はたかまる。事態の収拾を願う家康は梵鐘鐘銘に異を唱え開眼を延期させるが、仲介役の片桐且元の失脚で「大坂冬の陣」は開戦を迎える。これを機に天下の覇権を握ろうとする政宗だが、家康はこれを巧妙に包囲、大砲「国崩し」で大坂城を一方的に砲撃し、大坂方は無援のまま講和のやむなきにいたる。戦の終結を嫌う政宗は和議の条件を拡大、城の内濠も埋めたため、東西は再び激突。しかし政宗の頼むエスパニヤは……
伊達政宗(1)[コミック]
時に永禄十年(一五六七)、風雲児信長が天下に覇を唱え、長い戦国に一筋の光明が見えはじめた頃、奥州伊達家に一人の男児が誕生した。幼名を梵天丸、のちの「独眼竜」政宗である。幼くして片眼を失う不幸にもめげず、周囲の深い愛情にこたえ凛々しく成長する梵天丸。しかし時代の波は否応なく襲いかかった。十歳で元服、愛姫を嫁に迎え、名も政宗と改めるといよいよ初めての戦に出陣する。名将伊達政宗の生涯を雄渾に描く歴史コミックここにスタート!
伊達政宗(2)[コミック]
初陣以来連戦連勝、常識を覆す合理的な戦いぶりで「十年以内に奥羽を統一する!」と豪語する政宗は十八歳で父輝宗から家督を相続する。会津の大勢力芦名家の尖兵でかつての伊達家家臣大内・畠山の両家を巧みな計略で追いつめる政宗だが、降伏と見せかけた畠山義継の卑怯な裏切りによって父を失う悲運にみまわれる。阿修羅となった政宗はその憎しみを外敵にたたきつけるが、それは反対に相手の結束を固めさせる政宗自身を窮地に立たせる。奥羽の闇いまだ深く……
伊達政宗(3)[コミック]
天正十七年(一五八九)、久しぶりに安穏な正月も束の間、政宗は四月には芦名義広の黒川支城の阿古島城や高玉城を攻略。返す馬は相馬の駒ヶ峯城、新地城ほかを落す。そしていよいよ南奥州の派遣をかけての磐梯山麓摺上原の戦いで、奥州の名川・芦名氏は滅亡。明くる十八年、黒川城内で母保春院の毒殺計画から一命をとりとめた政宗は、百万の大軍で北条征伐中の関白秀吉に小田原参陣を命ぜられるが、率いる軍勢わずか百騎。ここに両雄の知恵競べが……
伊達政宗(4)[コミック]
戦国の習い通り、愛姫を京へ人質に強いられるが、政宗はそれを“奥羽の政宗から日本の政宗”への足掛かりと考えるのであった。さらに大崎・葛西の一揆煽動の廉で関白に弓引く謀叛人とされるが、黄金の十字架と白装束で“磔柱を担いだ旅が実は人生”とうそぶき、鶺鴒の花押事件の難も逃れる……岩出山城58万石の町割り・封地分けの騒ぎの中、後世”秀吉の大早計”といわれる朝鮮出兵の命が下され、ここに天下のダテ者軍団の軍装は、太閤の度肝を抜き……
伊達政宗(5)[コミック]
「天下とは風に舞う風船のようなもの。ならばわしの手もとに飛んでくることもあろう。」そしていま、秀吉の永眠によってその風船は豊臣の手を離れ再び宙に浮かびあがろうとしている。これを握るは家康か、三成か、はたまた政宗か……。そんな中で徳川と縁組を成功させた政宗は三成と家康の争いに乗じて東北に確固たる地歩を築き、天下取りに乗り出そうとする。慶長五年ついに東西両軍は関ヶ原で全面戦争に突入。しかし、ここに政宗にとってとんでもない誤算があった……
伊達政宗(6)[コミック]
関ヶ原以後、定まったかに見えた天下だが、その内部には依然数多くの火種を抱えていた。そんな中、政宗の女婿忠輝の付家老大久保長安は政宗に急接近。この怪人はありあまる黄金と気宇壮大な野望により、眠っていた政宗の野心をよび覚ます。それこそ最強のエスパニヤと盟約し、再び天下の流れを変えるという破天荒なものであった。折しも諸外国は黄金列島―ジパングを虎視眈々と狙っている。反徳川の連判状を機会に政宗は黄金とエスパニヤ、切支丹を武器に生涯最大の謀略を企てる。
伊達政宗(7)[コミック]
慶長十九年、方広寺大仏の開眼をひかえ、俄然東西激突の機運はたかまる。事態の収拾を願う家康は梵鐘鐘銘に異を唱え開眼を延期させるが、仲介役の片桐且元の失脚で「大坂冬の陣」は開戦を迎える。これを機に天下の覇権を握ろうとする政宗だが、家康はこれを巧妙に包囲、大砲「国崩し」で大坂城を一方的に砲撃し、大坂方は無援のまま講和のやむなきにいたる。戦の終結を嫌う政宗は和議の条件を拡大、城の内濠も埋めたため、東西は再び激突。しかし政宗の頼むエスパニヤは……
伊達政宗(8)[コミック]
「天下は天下の天下に非ず又一人の天下にも非ず」豊臣家滅亡の後、泰平を願う家康の熱情に打たれた政宗は率然と謀叛心を捨て、「泰平の家臣」として平和を守る道を歩まんと決意する。股肱の臣、片倉影綱の遺言五ヶ条を守って次々と手を打つ政宗。そんな政宗に全幅の信頼を置き、将軍秀忠に「父と思い、兄と慕え」とまで言い切る家康。その家康逝き、秀忠・家光の治世のご意見番として生きた政宗も病に倒れ、寛永十三年、齢七十歳にして大往生を遂げる。大河歴史コミック全八巻完結!
世界名作漫画集

世界名作漫画集

横山光輝が、漫画家としてのキャリア初期、海外の名作を日本の少女向けに親しみやすい漫画で紹介した作品を『世界名作漫画集』として電子書籍化。各作品のエッセンスを取り入れながら、独自の作品世界を展開。後のエンターテイメントを追求していく漫画家としての端緒を楽しめる。1955年~1956年にかけて「少女クラブ」(講談社刊)に発表された『クリスマスカロル』『白鳥の湖』『沼のほとりの家』『あらしが丘』、1658年に「少女ブック」(集英社刊)に発表された『花きちがい』を所収。
千鳥の曲

千鳥の曲

時は幕末。大高源三郎は、黒船来航以来の徳川幕府の対応に、新たな時代を切り開くことを胸に秘めていた。藩内での些細な言い争いから、勢い余って仲間の同士を斬ってしまう。源三郎は妹の千鳥を連れて脱藩し、倒幕運動に身を委ねるのだが……。活劇のなかに兄と妹、それぞれの考え方や生き方を盛り込んだ群像劇。
由美と三太

由美と三太

花村由美と花村三太は、田舎で母と共に三人で仲良く暮らしていた。ある日、母が病気で他界してしまい、東京のおじさん・大倉豊三に引き取られ、大倉家で暮らしはじめる。はじめての都会暮らしにとまどいながら、二人は新しい日常を過ごすのだが……。『四まいの女王(クイン)』に次いで発表された横山光輝の初期少女まんが。
五郎の冒険

五郎の冒険

多くの学年誌にまたがって連載された『五郎の冒険』が現存する雑誌掲載時のカラーページ、扉ページを収録し完全版として電子書籍で登場!! 五郎のおじさん・多良良博士が発明したのは自航機(タイムマシン)。春休みを利用して、五郎はおじさんと自航機に乗り、時間と空間を超えた大冒険に出かける。
長征

長征

中国労農紅軍の極限状況下の戦略的大移動!毛沢東を中心とする紅軍十万人は、国民党 介石軍の猛攻を回避すべく、一万二千キロの長征を行い、最終的には大勝利を得た!20世紀の奇跡といわれた序章。
試し読み
鉄人28号 皇帝の紋章

鉄人28号 皇帝の紋章

少年時代、横山光輝氏の描いた『鉄人28号』に大きな影響を受けた長谷川裕一氏が、『鉄人28号』への愛情とオマージュをふんだんに盛り込み、漫画版ならではの緻密な設定、背景をもとに描かれた『鉄人28号 皇帝の紋章』がいよいよ登場!! 物語は金田探偵事務所を鉄人の活躍記事を手にした少女が訪れるところから始まる。巻末に「鋼鉄人間28号資料館」「『鉄人28号 皇帝の紋章』予告編」を収録。
刺客伝

刺客伝

武芸の名人、達人に出会うとその教えを受け、自分の技を磨いていた武人・荊軻が、始皇帝の命を狙うことになった経緯を巧みな筆致と流れるような物語展開で描いた『刺客伝』。後の『史記』『史記列伝』に連なる横山光輝の後期名編。作品発表時のカラーページを復刻。
少年ロケット部隊

少年ロケット部隊

雑誌掲載時のカラーページ、扉ページを完全再現し、長らく未単行本だった幻の少年まんが『少年ロケット部隊』を初電子書籍化!! 草間完治は、少年ロケット学校を卒業し、黒い稲妻・黒部が配属されているロケット基地に着任した。曲がったことが嫌いな草間は、着任早々、上級生とトラブルを起こすが、黒部に諫められる。少年たちは腕試しを兼ねて黒部とともにロケット機に搭乗し、宇宙へと飛び立つのだが……。
横山光輝 未収録短編集

横山光輝 未収録短編集

1961年~1963年にかけて「月刊明星」「別冊週刊明星」など週刊誌に発表された短編集。妻に対する不満を計画殺人で晴らそうとする中年男性の悲哀を描いた「わたしを深く埋めないで」、殺人を依頼にきた男性の悩みを聞く飄々とした男が胸の内で思うことは……「当社は安全確実」など8作品を収録。
仮面の冒険児

仮面の冒険児

【本書籍は期間限定発売商品です】町の領主・フック伯爵の子息・ピーターが、瓜二つの顔のギャングに襲われた。ギャングと間違えて警官に捕らえられたピーターは、20年の刑期で投獄されることに。ギャングはピーターになりすまし、やがて領主の地位に着くと傍若無人の振る舞いに出るが…。本作『仮面の冒険児』(原作:手塚治虫 絵:横山光輝)の初出は1956年「少年クラブ」増刊号。同タイトルの手塚治虫オリジナル作品は1948年に単行本(東光堂)で発表。※本文データは『黄金都市』(発行:小学館クリエイティブ)を底本に使用しています。
坂本龍馬

坂本龍馬

少年時代、寝小便たれの泣き虫と呼ばれた坂本龍馬はいかにして維新の英雄と呼ばれるようになったのか―――。『徳川家康』『太平洋戦争』など不朽の名作を多数遺した山岡荘八の原作を、歴史漫画の第一人者・横山まさみちが綿密な現地取材を経てコミカライズした大作。江戸への剣術修行に出た龍馬が目にしたのは、ペリーによる黒船来訪とそれに惑う人たちだった。激動の時代の中、龍馬は国を憂い、その行く先を案じて行動を起こす。「太平の眠りを覚ます……」と言われた黒船来航を目の当たりにし、龍馬は何を思い、どう葛藤したのか!?