あらすじひばりヶ丘の二大デパートで繰り広げられるカレー戦争。大徳デパートの「アジヘイ」は次第に白銀屋の「インド屋」に客を奪われていった。そこへ、大徳デパートを狙うマイク・赤木が、カレー店「サンボ」という名で売りこみにかかる。3日間で客を取り戻さなければ「アジヘイ」は「サンボ」に取ってかわることになってしまう。味平は苦心の末、”かえし”というしょう油を使った極上カレーを完成させた。ところが時すでに遅く、味平たちはデパートから撤退しなければならなくなり…。
本作は味平全5シリーズのうちの4つめの章。デパートの売上競争の代理戦争に巻き込まれた味平が、カレーの味でどれだけ客を集められるか、というものです。ライバルは6000種類のスパイスを嗅ぎわけるカレー将軍・鼻田香作。この恐るべき男を相手に味平の策は?ということでまさに戦争がはじまります。でこの作品、特筆すべきは料理漫画ではあるものの、おいしく見せることを追求しているのではないんですね。ミルクカレーにスパカレー、しょう油入りカレーと一歩間違えばゲテモノです。ただ、これが食べたく思ってしまうんだなあ。そう、この作品の胆はここ。説明などどうでもよく食べてみたいという幻想がここにはあります。最後に出てくるブラックカレーなんてもう、一度は…。あ、でもこれはちょっと禁じ手かぁ。