あらすじ有楽亭八雲(ゆうらくていやくも)の落語が聴きたい――。その心ひとつで叶えた贔屓筋だけの小さな会で、与太郎(よたろう)こと三代目助六(すけろく)がかけた思い出の根多が、師匠・八雲の心を動かし、もう一度高座へと導く。が、無粋な邪魔者が場を乱し……? 時は巡り、頑なだった八雲に再び慰問落語の機会が訪れる。手前(じぶん)が 愛した落語。かつての友が愛した落語。すべてを道連れに、初めて出会えた芸の神様とは――。
一時期落語はまって新宿の寄席に通ったことがありました。 独特の世界観で、ほかのエンターテイメントとは違う、そして落語家さんの力量によって話の世界は無限にひろがるように感じたものでした。 八雲師匠にほれ込んでしまった与太郎の気持ちよくわかります、演目にもよりますが生と死とそこに色気が混ざると・・・。 雲田さんの絵の雰囲気と底知れない魅力のある落語の世界観がマッチしたいい作品だと思います。