あらすじ大会第9ブロック優勝候補ナンバーワンの、強豪・千船(ちふね)中の試合を観戦するカズマサたち。試合内容はというと、千船中は先制点を取られ、強さのかけらもないのである。が、守備センスのあるキャプテン・デレック井慈田(いじた)と、「奪三振王」と呼ばれている蝦名(えびな)が徐々に実力を発揮して、試合は思いがけない展開に……!?野球マンガ史上「もっともふさわしくない」キャプテン、カズマサたちの熱闘伝!
主人公は、成績優秀、将来はスポーツジャーナリストになりたいという、地味で気弱な野球部の中学生です。ちょっと病的なほど、のめり込んだことには一直線なところがあります。 そんな彼が、ある日、野球部顧問の気まぐれに近い判断で、野球部の部長になります。当然、まわりは困惑、落胆、主人公本人もそうなるのですが、じわじわと変わっていきます。 おもしろいのは、主人公の持つ野球理論と、やると決めたら一日に大量の素振りも辞さない病的な部分、そして目覚めた独善的な性格が、強烈なリーダーシップを生み、ぐいぐい部員を引っぱるところです。 重要なのは、単に自分勝手なのではなく、部員のやる気も強く意識したものなので、結果にもつながります。ある意味では、話題のベンチャー企業の社長、ともいえるようなスタイルです。ですから、野球漫画に興味がない人にも訴えかけるおもしろさかもしれません。