あらすじ

ひとり地上に残されていた主人公・フォスフォフィライトのもとに、人間を祖とする月人たちがやってきた。フォスは祈り、月人たちは無に帰したとされる。さらに途方もない年月が過ぎたのち、フォスは新たな岩石生命体と出会い、対話することによって幸福を感じるようになるがーー。強くてもろくて美しい、宝石たちの物語、完結巻。
宝石の国 1巻

今から遠い未来、宝石のカラダを持つ28人は、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人に備えるべく、戦闘や医療などそれぞれの持ち場についていた。月人と戦うことを望みながら、何も役割を与えられていなかったフォスは、宝石たちを束ねる金剛先生から博物誌を編むように頼まれる。

宝石の国 2巻

「この星には、かつて“にんげん”という動物がいたという」宝石のカラダを持つ28人と、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人(つきじん)との果て無き戦いが続いていた。ダメ宝石のフォスは、戦いの最中出会った貝の王に誘われ海の底へ。そこで王の種族に伝わる、この世界の成り立ちを知らされるフォス、その刹那、フォスは月人からの攻撃を受け、捕らわれの身になってしまう。貝の王の真意は一体――。

宝石の国 3巻

フォスの初陣、冬眠、新たな宝石。宝石のカラダを持つ28人と、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人(つきじん)との果て無き戦いが続いていた。主人公・フォスは月人との戦いの最中に両足を失ってしまったが、新たに取り付けた足によって驚異的な脚力を身につけた。その力を活かすべく、アメシストとともに初の実戦に挑む。その後、宝石たちは冬眠を迎えるが、フォスだけは眠らずに、冬のみに活動する宝石と行動を共にする。

宝石の国 4巻

宝石のカラダを持つ28人は、襲い掛かる月人との戦いが続いていた。主人公・フォスフォフィライトは、冬の間にアンタークチサイトと行動を共にしていたが、月人が襲来。フォスをかばってアンタークは月に連れ去られるも、フォスは自由に伸縮する腕を手に入れた。腕の力で月人を撃破するフォスを見ていた戦闘狂・ボルツは、自分と組むようフォスに持ちかけた。いろいろ考えた末にボルツと組むことを決めたフォスだが――。

宝石の国 5巻

宝石のカラダを持つ28人は、襲い掛かる月人との戦いが続いていた。主人公・フォスフォフィライトとボルツが新たにコンビを組むことになったところに、新型月人が現出。宝石たちが応戦しているところに金剛先生が現れると、月人は先生になついているような動きを見せる。その様子に疑念を抱いたフォスは、月人と先生の関係について、月人に直接訊くしかないと決意したが――。

宝石の国 6巻

月人と金剛先生との関係に疑念を抱いたフォスは、ひとりで先生の秘密を探ろうとしていたが、シンシャに手伝って欲しいと打診する。が、「楽しくない」ことと、その先の展望がないために協力はできないと断られてしまう。その後、コンビを組むことになったフォスとゴーストの前に月人が襲来。一瞬のスキをつかれ、フォスは月人の矢に撃ちぬかれてしまった。

宝石の国 7巻

宝石のカラダを持つ28人は、襲い掛かる月人との戦いが続いていた。カンゴームは、月人の襲撃によって頭部を失った主人公・フォスフォフィライトに、かつてのパートナーであった、ラピス・ラズリの頭部を付ける許可を先生に求め、許諾された。ルチルの施術によって頭部を接合したものの、フォスは目覚めずに百年の月日が流れた――。

宝石の国 8巻

フォス、月世界へ。月人の襲撃によって頭部を奪われたフォスにラピス・ラズリの頭部を接合し、フォスは百二年後に目覚めた。仲間を助けるため、先生の秘密を探るために、カンゴームの助力を得て、月人に連れ去られる形で月へと向かったフォス。月世界に到着後、月人たちをなで斬りにしながら突き進むフォスの前に、首領的存在が現れた。そこで語られた衝撃の情報、そして目の当たりにした光景とはーー。

宝石の国 9巻

月世界に降り立ったフォスは、月人の首領的存在・エクメアに対し、「仕事をしなくなった」とされる先生への刺激を与えるために、「宝石たちの裏切り」を提案した。宝石たちの星に戻ったフォスは、月世界の情報を伝えて、宝石たちに月への興味を持たせていく。約束の場所には、数名の宝石が集まり、月世界へ向かった。一方、残された宝石たちに金剛先生が伝えたことはーー。

宝石の国 10巻

宝石たちは、フォスに誘われて月に向かった者たちと、地上に残り、金剛先生と新たな関係を築こうとする者たちにわかれていた。地上に夜襲を仕掛けたフォスたちだったが、後からやってきたカンゴームに連れ戻された。目を覚ましたフォスは、エクメアから砂になった宝石の再生が進んでいることを知らされる。

宝石の国 11巻

宝石たちは、フォスに誘われて月に向かった者たちと、地上に残り、金剛先生と新たな関係を築こうとする者たちにわかれていた。地上の宝石に砕かれて二百二十年後、金剛先生によって復元されたフォスは、金剛に再度祈るように迫るも、地上の宝石に気づかれて追われる身となった。ルチルに見つかり絶体絶命のところに月より現れたのは、「あの」宝石だったーー。

宝石の国 12巻

宝石たちは、フォスに誘われ月に向かった者たちと、地上に残り、金剛先生と新たな関係を築こうとする者たちにわかれていた。フォスは月人の軍勢と月の宝石たち数名を連れて地上に降り立ち、地上の宝石たちを粉々にしていき、学校内部へと進む。内部で待っていたのは、ユークレースとジェード、そしてーー。

宝石の国 13巻

ひとり地上に残されていた主人公・フォスフォフィライトのもとに、人間を祖とする月人たちがやってきた。フォスは祈り、月人たちは無に帰したとされる。さらに途方もない年月が過ぎたのち、フォスは新たな岩石生命体と出会い、対話することによって幸福を感じるようになるがーー。強くてもろくて美しい、宝石たちの物語、完結巻。