あらすじ「この星には、かつて“にんげん”という動物がいたという」宝石のカラダを持つ28人と、彼らを装飾品にしようと襲い掛かる月人(つきじん)との果て無き戦いが続いていた。ダメ宝石のフォスは、戦いの最中出会った貝の王に誘われ海の底へ。そこで王の種族に伝わる、この世界の成り立ちを知らされるフォス、その刹那、フォスは月人からの攻撃を受け、捕らわれの身になってしまう。貝の王の真意は一体――。
美しい絵、宝石というモチーフ、洗練された台詞運び。 そんな魅力の表層に隠れ、物語の根底にあるのはもっと重くどろどろした思想と哲学、そして人間の業の深さ。 禍々しいヘドロに浸かっているはずなのに 心は洗われ澄んでいる、奇妙な気持ちになります。 ともかく一つの漫画の完成度として素晴らしい。 大好きです。 あと個人的にですが、この漫画の雰囲気は新品の真っ白い紙で読んでこそ真価を発揮すると思います。 20年後とかに古本で読もうと思ってもブックオフには既に黄ばみきって透明感を失った悲しい本しか残らないでしょう、 なので今のうちに買って読みましょう。新鮮なうちに。