売れっ子作家の三島英一郎は、ゴルフの腕前も玄人はだし。ゴルフの聖地、セントアンドリュースに旅立つ日、英一郎の荷物の中にはボロボロでほとんど使い物にならなそうな7番アイアンが入っていた。それを見つけた出版社の担当編集者が修理しようとすると、その手を英一郎は振り払った。空港に向かう車の中、晩年の父親の姿が英一郎の瞼の裏に浮かぶ。父は年老いてからバイクの免許を取り、ダンス教室に通い、一度もやったことがないゴルフに挑戦した一風変わった人だった。しかし英一郎はそんな父を尊敬し、遺言を叶えるために、父の7番アイアンをセントアンドリュースへと連れて行くのだった…。内山まもると高橋三千綱の名コンビが贈る、珠玉の連作短編集!
売れっ子作家の三島英一郎は、ゴルフの腕前も玄人はだし。ゴルフの聖地、セントアンドリュースに旅立つ日、英一郎の荷物の中にはボロボロでほとんど使い物にならなそうな7番アイアンが入っていた。それを見つけた出版社の担当編集者が修理しようとすると、その手を英一郎は振り払った。空港に向かう車の中、晩年の父親の姿が英一郎の瞼の裏に浮かぶ。父は年老いてからバイクの免許を取り、ダンス教室に通い、一度もやったことがないゴルフに挑戦した一風変わった人だった。しかし英一郎はそんな父を尊敬し、遺言を叶えるために、父の7番アイアンをセントアンドリュースへと連れて行くのだった…。内山まもると高橋三千綱の名コンビが贈る、珠玉の連作短編集!
運動能力は抜群だが、頭の中身がやや残念なため、勝てないプロゴルファー藤本草太は、仲間たちと組んでアメリカで1勝を上げた後、ケンカ別れ、日本に戻る。その後国内でも一向に予選通過できず腐っていた。一方千葉県のゴルフ場で、働きながら女子プロを目指す張場美波里は、プロライセンスへの狭き門の手前で内に秘めたイケイケ気質を抑えかね悶えていた。そんな時、草太のバイト先・モンキーローンが倒産危機に陥った! その渦中で、運命の偶然により草太と美波里は出逢ってしまった。さてさてどんな化学反応が生まれるか……?
草太のバイト先に突然押し掛けてきた谷田部は、草太を練習場に連れ出す。谷田部の狙いは、自分と組めば勝てるということを草太にわからせることだった。バイトに付き合わされていた太子も巻き込んで、彼らは前日のツアーでの最終ホールをイメージした特訓を始める。
元刀鍛冶師・鳴海一丸(なるみ・いちまる)は暗い過去を背負い流れの研師(とぎし)として東京の下町・浅草にやって来た。ひょんなことから初めてゴルフクラブを握った一丸の並外れたゴルフの才能に、周囲は騒然とする。鳴海一丸の運命はどうなるのか?