応仁の乱に端を発する混乱は、日本中に戦乱の嵐をもたらした。明日をも知れぬ下克上、戦国時代である。甲斐の若駒、大地に立てり。見つめる先はただ、天下。
ハートフルがっかりなシギサワカヤの恋愛漫画代表作の完全版。コミックス未収録の後日談2本+番外編5本計32ページはじめ描きおろし多数。「九月病」のヒロイン・海老沢三姉妹の次女が主役です。
甲斐武田家の嫡子・晴信は、重臣の板垣・甘利・飯富等に推され、暴虐の限りを尽くす父・信虎を追放した。その後晴信は、甲斐駒の生産を主とする一族・野沢衆を使って武田騎馬軍団を作り上げ、南信州一帯を制圧する。しかし北信州で村上軍に敗退し、信州平定は失敗するかに思えた。その時軍師・山本勘助を得て、晴信は小笠原・村上を破り、遂に天下を狙えるところまで上り詰める。しかしそこに、戦いの天才・越後の長尾景虎が立ちはだかった!天下を獲る才に恵まれながら、悲運のうちにその生涯を終えた英傑・武田信玄の青春がここに!
大河ドラマにもなった新田次郎さんの小説のコミカライズ版です。小説も読了済み、大河ドラマも鑑賞済みです。 さらにこれはかなりレアな珍事だと思うのですが、同じ原作小説を元にして、横山光輝先生もコミカライズ版を描かれてます!!! https://manba.co.jp/boards/72183 横山先生とさいとうプロという二大巨匠が同一原作で競作という珍しい事態となっています。 比較しながら読んでみると、両先生とも原作を取捨しながら、厚く書くところとさっぱりスルーするところのメリハリをされているのですが、その取捨選択が違くて興味深いです。 このさいとうプロ版は、どちらかというと戦のシーンや性的なシーンが豊富で、刺激的な大人のマンガという感じがします。 よく横山先生の作品が登場人物の区別がつかないなどと揶揄されますが、こちらのさいとうプロ版でも頻出する武田重臣すら区別がつきにくいので、登場人物が多い歴史物は難しいんだなと感じました。 個人的には横山版の方が楽しめましたが、これは多分人によると思います。