あらすじ若き日の武田晴信は(のちの信玄)は父信虎を追放し、甲斐の新しい国主となる。晴信は、まず、隣国信濃攻略に着手し、次々と版図をひろげていく。信濃の背後、越後の地に長尾景虎(のちの上杉謙信)がいる。“両雄並び立たず”。晴信は、棒道をつくり、烽火台をつくって、軍備おこたらず、近い将来の長尾景虎との対決にそなえる。さらに、晴信は御仏の弟子となり、御仏をも、わが味方につけんがため、出家薙髮して、信玄の法名を受ける。すべて天下統一して、天下人たらんとする大望のゆえである。
大河ドラマにもなった新田次郎さんの小説のコミカライズ版です。小説も読了済み、大河ドラマも鑑賞済みです。 さらにこれはかなりレアな珍事だと思うのですが、同じ原作小説を元にして、横山光輝先生もコミカライズ版を描かれてます!!! https://manba.co.jp/boards/72183 横山先生とさいとうプロという二大巨匠が同一原作で競作という珍しい事態となっています。 比較しながら読んでみると、両先生とも原作を取捨しながら、厚く書くところとさっぱりスルーするところのメリハリをされているのですが、その取捨選択が違くて興味深いです。 このさいとうプロ版は、どちらかというと戦のシーンや性的なシーンが豊富で、刺激的な大人のマンガという感じがします。 よく横山先生の作品が登場人物の区別がつかないなどと揶揄されますが、こちらのさいとうプロ版でも頻出する武田重臣すら区別がつきにくいので、登場人物が多い歴史物は難しいんだなと感じました。 個人的には横山版の方が楽しめましたが、これは多分人によると思います。