あらすじバイオの大麦の種を持ち、香港へ渡った琢矢は、そこで沙貴や楊と再会する。これを使ってビジネスをしようとしている沙貴は、琢矢や楊から種を取り戻そうと彼らをひき殺そうとした。幸いにも農士光党のメンバーに助けられ、張のアジトに連れられた琢矢は、バイオの種を天善も狙っていることを知る。
様々な女性キャラが主人公、富沢琢矢と関わるこの「100億の男」、冷酷になるまでも分かりもう一人の主役と言って差し支えない久我山沙貴、中国人の若き指導者の楊美娟(ヤン・メイチュワン)、あくまで一般人の広瀬和美(新しい婚約者も一般人のよう)、手厳しい情報屋のりさ子、屈折気味の社長令嬢の前島マリエ、擦れっ枯らしの事業部本部長の森下圭、亡き夫のような馬鹿な男が好きな篠田冴子、研究馬鹿のチーフのレイチェル・ヘイズワード、悪魔のような速見香織… 中でもスクープに貪欲で正義感のあるルポライター、美村奈緒子が好き。沙貴の父、天善が持つ国土創成社などが財界を牛耳る現状をを快く思わず、調べるうちに琢矢が“100億の男”と知った。仕事と結ばれたと言われて男に振られ、琢矢とまぐわう時も前置きをするこの奈緒子、盗聴も得意で活発的。新しい婚約者のいる和美に琢矢の恋人かと勘ぐられた時の複雑な感情を見せるのもよかった。