あらすじ

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、ヤル気をなくした漫画家を鼓舞するため、トマトを使った変わり蕎麦、“赤茄子切り”を作る。そのトマトというのは、漫画家の彼を心配する彼女が、トマト農家である自分の実家から送ってもらったもの…しかし、彼はそんなトマトにトラウマがあり!?さらには、必要以上に有り難がられる“手打ち”と、なぜか悪者にされがちな“機械打ち”という二つ言葉の意味と、その歴史に隠された真実に迫る!
そばもん ニッポン蕎麦行脚 1巻

ひと仕事を終え、知り合いのそば店に入った稜。そこでは客が「手打ちでなければ、うまいそばは作れない」と主張し、製麺機を使うその店を批判していた。それならと、稜はその客がすすめる店について行く。近所で評判だという手打ち店のそばを一口食べて、稜が発した一言とは…!?車にそば道具を積んで西へ東へ気ままな放浪の日々…のはずが行く先々で難問に巻き込まれ…!?読めば、そばが食べたくなる!本格そば漫画、発進!!

そばもん ニッポン蕎麦行脚 2巻

そば打ち行脚で白河の地を訪れた稜は、脱サラして開業を目指している男に出会う。彼は「修業先の店でマニュアル通りにそばを作っても、誰も食べてくれない」と悩みを打ち明けるのだった。稜は軽く励ます程度で東京に戻るが、そこで稜を待っていたのは…!?

そばもん ニッポン蕎麦行脚 3巻

挽きたて、打ちたて、茹でたて。うまいそばの条件といわれている“三たて”だが、稜がそば打ち指導に訪れた村には“四たて”を唱える男がいるという。だが、その男が作るそばを試食した稜は、出来の悪さにげんなり。そこで稜が語る、“三たて”という言葉の本当の意味とは…!?

そばもん ニッポン蕎麦行脚 4巻

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回も思わぬ難問に…旅先で出会ったそば屋の若旦那、父親から教わった通りに作っている汁に、当の父親から「味が変わった」と怒られる。だけど理由がどうにもわからない。はたして原因は…!?

そばもん ニッポン蕎麦行脚(5)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、そば屋の出前には欠かせない「出前機」の誕生秘話とその意外な歴史をひもとく。またそば屋の看板メニューの一つである「天もり」の現状とその元来の姿にも迫る!

そばもん ニッポン蕎麦行脚(6)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、知人に呼ばれて訪れた福井県で、地元名物“越前おろしそば”に欠かせない「大根おろし」の驚くべき秘密に迫る!大根おろしって、大根の種類だけでなく、切り方やすりおろし方で味が変わるって知ってました!?

そばもん ニッポン蕎麦行脚(7)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、青森から東京に出てきたそば職人の青年に、「真の“さらしなそば”とは何か!?」を教える羽目に…そこには、そば職人と製粉業者の血のにじむような努力と驚きの歴史が!?さらには、そばには欠かせない食材の一つ“海苔”の性質が、近年変化しているのでは?という疑問に、稜が迫る!

そばもん ニッポン蕎麦行脚(8)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、なぜか知人の息子が開店したラーメン屋の面倒を見る事に!?ネットの情報に踊らされる若いスタッフたちに、長年受け継がれてきた江戸そばの出汁取り技術をレクチャーしつつ、鰹節と出汁の知られざる関係と驚くべき事実に迫る!!

そばもん ニッポン蕎麦行脚(9)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、福島の旧家から発見された江戸・天保期のものとされるそばの実を、奇跡的に現代に復活させた山形のそば関係者の困難の道のりを辿る!!さらには、そばとの相性抜群の食材“鴨”を使ったそば屋ならではの“鴨づくし”メニューの数々も収録!!

そばもん ニッポン蕎麦行脚(10)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、ヤル気をなくした漫画家を鼓舞するため、トマトを使った変わり蕎麦、“赤茄子切り”を作る。そのトマトというのは、漫画家の彼を心配する彼女が、トマト農家である自分の実家から送ってもらったもの…しかし、彼はそんなトマトにトラウマがあり!?さらには、必要以上に有り難がられる“手打ち”と、なぜか悪者にされがちな“機械打ち”という二つ言葉の意味と、その歴史に隠された真実に迫る!

そばもん ニッポン蕎麦行脚(11)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、そばとはやや縁遠いイメージがあるが、実は江戸そばの老舗暖簾の一つ「砂場」の発祥とされている大阪で、そば作りに取り組んでいる高校生たちに、関西ならではのそば汁の味を指導する事になり!?

そばもん ニッポン蕎麦行脚(12)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。今回は、赤穂浪士たちが討ち入り前に食べたと言い伝えられる江戸・元禄期のそばの再現を手伝う事に。再現の発起人である新潟・新発田のお蕎麦屋さんと江戸ソバリエが、現代に残る資料に書かれてある通りにやってもなかなか上手くいかない。解決策はあるのか!?ヒントは夢枕に立った堀部安兵衛が教えてくれた、当時の醤油事情!?はたして結末は…!?

そばもん ニッポン蕎麦行脚(13)

名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された矢代稜。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。今回は明治の京都を舞台ににしんそばのルーツに迫る「明治アラベスク」、戦力外通告されたプロ野球選手に稜がそばをもてなす「トライアウト」、名匠と名女優が食した幻の味を探った「板わさの味」等、読んでいて美味しく深いドラマが味わえる9編の作品を収録。あなたの食欲のみならず、知識欲も満腹にする大人気本格蕎麦コミックの最新作です。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(14)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。今回は和食の蕎麦と洋食のコロッケが織りなす味の奇跡を描いた「ふたつの(あるいはみっつ)のコロッケそば」、そばを食する時、欠かせないネギ。千住ネギの秘密に迫った「ネギに誘われて」、厳しい減量に挑むボクサー達に稜がそばをもてなす「ファイティングそば」等読んでいて美味しく深いドラマが味わえる9編の作品を収録。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(15)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。今回は稜の知り合いが世界的トップミュージシャンに蕎麦を食べさせる約束をした顛末を描いた「そばLIVEINTOKYO」、稜を師と慕うさのじの恋の行方と精神的自立を描いた「汁の鑑定」、そして、3.11の被害を受けた会津の名店が辿ってきた険しい道筋を描いた「そば屋の3.11」ほか9編の作品を収録。あなたの食欲のみならず、知識欲も満腹にする大人気本格蕎麦コミックの最新作です。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(16)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。今回は会津そばの聖地・山都町の寒晒しそばを描いた「会津そば――山都編」、老夫婦の思いをそばが繋いだ「そばの花言葉」、さのじと親に捨てられた子供ふれあいを描いた「明後日の汁」他10編の作品を収録。あなたの食欲のみならず、知識欲も満腹にする大人気本格蕎麦コミックの最新作です。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(17)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。今回は出雲蕎麦を丁寧に取材し、江戸蕎麦との対比を見事に描きつつ、松江の地を深く愛したラフカディオ・ハーンの生き様にも触れた「出雲そばルネサンス」、神田藪そばの魅力を掘り下げた「神田藪そば年代記」ほか9編を収録。本格日本蕎麦の味を読んでお楽しみください。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(18)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。本巻は即席そば業界を丁寧に取材。安藤百福が発明した即席麺の発展をたどりつつ、食品の安全性を 考えた「カップそばってどうよ」ほか、世界的画家ミレーの代表作・「種まく人」の種は蕎麦の種であったかを検証する「種をまく人」ほか10編を収録。読むと無性に腹が減る本格蕎麦漫画です。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(19)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。本巻は北海道のそば料理を丁寧に取材。かきそばや群来そばなど北海道独自の蕎麦の背景を紹介。幌加内のそば祭りも取り上げ、北海道とそばとの密接な関係を描いた「そばクルーズ北海道」、あのエリカがついにそば打ちを目指す「マイ・そば・レディー」。そば切りはいつどこで発祥したのか? を考察する「そば切り発祥伝説」ほか10編を収録。読むと蕎麦が無性に食べたくなる蕎麦漫画の決定版です。

そばもん ニッポン蕎麦行脚(20)

矢代稜は名人と謳われた祖父より江戸そばの技術を伝授された男。自由にそばを打ちたいと店を構えず、車にそば打ち道具を積み、東へ西へ放浪の日々。人は「そば」をどんな背景で「麺食」として食べ始めたのか、またそば切りがいかに全国に伝播したのかを探るために、九州から京都、そして蕎麦王国・信州を旅して回る矢代稜。稜がたどりついた答えとは……!? そば切り発祥の旅から帰った稜に周囲はエリカと谷中藪を継ぐことを期待するが、稜は世界一周の旅に…!? 読むと蕎麦が無性に食べたくなる蕎麦漫画の決定版、堂々の完結編です。

そばもん ニッポン蕎麦行脚

読んでスッキリし味わってスッキリしたくなる蕎麦漫画

そばもん ニッポン蕎麦行脚 山本おさむ
名無し

蕎麦は和食の中での一料理として立場を確立はしている。 しかし和食について語り話題にする場では そこそこ以上の評価はあまりされていない気もする。 和食は美味しくてヘルシーで見た目も美しい、とか、 煮物や焼き物は素材の味を引き出している、とか、 天ぷら・寿司・鰻がいかに美味しいか、とか そういうことについて語ったものは多いが、 意外に蕎麦そのものについては熱く深くは 語られていない印象もある。 立ち食い店もあれば老舗名店もあるし、 家庭で普通に気軽に茹でたりもするし、 職人しか作れない手打ち蕎麦もあるし、 広くて深くて面白くて美味しい存在だと思うのだが、 一部の「通」と言われる人以外はあまり興味をひかないみたい。 それは多分、見た目に地味だとか、 脂肪分とか糖分とかの判りやすく刺激的な美味さよりも、 風味や旨味といった感覚的な美味しさを味わう存在 だからかもしれない。 インパクトに欠けるから、ともいえるかも。 しかし「そばもん」を読めば、蕎麦をもっと知りたくなる。 食いたくなる。味わいたくなる。 そして知って食ってスッキリとなれる。 蕎麦なんて嫌いだ美味しくないし、という人や、 蕎麦なんて立ち食いでサッと安く喰えりゃいい、という人や、 逆に、いや蕎麦は美味しいよ最高だよ、という考えの人や、 それぞれの人達に 「え、そういう食べ方って美味しそうだね」 「そうか今度はそうやって味わってみよう」 と思わせる面白い話が満載されている。 家で茹でて食べる蕎麦をより美味く味わう方法。 多数ある蕎麦屋の中から自分の好みの店を探し出す方法。 手打ちにも機械打ちにも良さ悪さがあり夫々が存在する意義。 蕎麦がいかに日本各地に根付き発展し様々な形態に至ったか。 読んだら 「今日は蕎麦を食おうかな」 となり、食ったら 「明日は、今日と違う蕎麦も試してみようかな」 と、なってしまう漫画(笑)。