ブラック・ジャック創作秘話

『ブラック・ジャック』を連載していた時期の手塚治虫

ブラック・ジャック創作秘話
ハリネズミモモンガ
1年以上前

『ブラック・ジャック』を連載していた(同時期に『ユニコ』『三つ目がとおる』『シュマリ』『火の鳥』『どろんこ先生』『ブッダ』『メタモルフォーゼ』も連載していたとか笑)ときの手塚治虫先生の様子を当時の編集やアシスタントに取材して漫画にしている。 面白さとしては主に、手塚治虫先生がどれだけ漫画にこだわりを持っていたかっていうことが知れるのが一つ、アシスタントや編集者がどれだけ振り回された(主に締め切りで)かの壮絶な話の面白さがもう一つ。 そして、何よりチャンピオンの壁村編集長のムチャクチャぶりがとても面白い。壁村編集長が一度スランプに陥った手塚先生を拾い上げた人でもあるんですが、居留守を使う赤塚不二夫の原稿を回収するために、電信柱をよじ登って部屋に入った話とかはほとんどヤクザみたいでめっちゃ笑えます。

座敷女

ストーカー?妖怪?とにかく怖い

座敷女
りょー1
1年以上前

ある晩、アパートの隣の部屋をノックする音があまりにもうるさくて、ドアを開けて覗いてみるとロングコートをきた大女がいた…っていう始まり方で、ヒロシがこの女に付きまとわれるようになるストーカー的な恐怖に襲われるマンガ。 ただ、犯罪実録的な怖さというよりも、この大女の狂気じみた行動・言動やありえない身体能力(短距離走インターハイ選手よりも足が速い)が妖怪じみていて、口裂け女とかの都市伝説的な怖さがある。 1巻完結で無駄のない怖さ。一人暮らしやめたくなる。

ラブロマ 新装版

裏表がなさすぎる星野くんに翻弄されながら鋭いツッコミを返す根岸さんのラブコメ。

ラブロマ 新装版
リョーコ
1年以上前

裏表がなさすぎる星野くんに翻弄されながら鋭いツッコミを返す根岸さんのラブコメ お昼休みに教室でご飯を食べている根岸さんのところに突然やってきて、クラスメートに目もくれず告白してしまうくらい裏表がないというかスーパーマイペースな星野くん。 結構あっさりと付き合うんだけど、星野くんのマイペースさと根岸さんのガサツ?さが時々すれ違いのようなものを発生させては、ちょっとづつお互いを理解して「これが付き合うってことなんだね」って確認し合うような清らかな交際をする二人を見守る漫画。 男女ともに楽しめるラブコメ漫画かな。

ショート・ピース

大友克洋処女短編集

ショート・ピース
地獄の田中
地獄の田中
1年以上前

処女短編集だが最初の作品ばかりを集めたというわけではない。 巻末に収録されている大友克洋作品集によると76年〜78年の作品が多い。デビューは74年で童夢が始まるのが80年、AKIRAが82年だからそれよりちょっと前って感じ。 『宇宙パトロール・シゲマ』『大麻峡』なんかは冴えない大学生?が集まっておバカなことをするっていうコメディタッチ。『School-boy on good time』とか『任侠シネマ』は高校生の切なさを少し感じる青春系。『NOTHIN WILL BE AS IT WAS』はサイコホラー感のある感じとかなり幅が広いし、どれもそれぞれいい味わいがあって面白い。 個人的に一番好きだった『夢の蒼穹』は前線で今にも敵兵に殺されそうになっている兵士とサラリーマンを夢で行き来する話だった。 現在も双葉社から発売されているようなので手に入りやすい

嗚呼!! 花の応援団

嗚呼!! 花の応援団について語ろう

嗚呼!! 花の応援団
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
10ヶ月前

どおくまんの名作と言われていたので気になっていたけど読み始めると無茶苦茶面白い。 まあ無茶苦茶下品で、読む人をかなり選ぶとは思うけど、この漫画がいろんなところに与えた影響とかは凄そうだ。 基本下品な話が多いけど、たまにあるいい話が凄い良い。 直進山の回と青田にキズをつけた男!?の回のラストが特に好き

鉄鳴きの麒麟児 歌舞伎町制圧編

鉄鳴きの麒麟児の続編 歌舞伎町最強を目指す

鉄鳴きの麒麟児 歌舞伎町制圧編
名無し
1年以上前

鉄鳴きの麒麟児の続編で、前の話は奥さんを医者に奪われそうになったが、今回は奥さんが難病で倒れてしまいその治療費を捻出するために歌舞伎町最強の雀士を目指す話。(金持ちたちの代打ちとして任命されるために) 歌舞伎町の主要雀荘4つを制圧していくのが主なストーリーで、6巻の段階では2つ落とした。 前回同様滲み出る雀鬼としての狂気が面白い。麻雀知らないと展開を追いづらいというのが麻雀マンガの難しいところだけど、人間ドラマも結構描かれているから比較的敷居は低い麻雀マンガだと思う。

彼女の想いで…

『AKIRA』『童夢』の元になったらしい『Fire-Ball』も収録されてるSF短編集

彼女の想いで…
地獄の田中
地獄の田中
1年以上前

『Fire-Ball』は『AKIRA』『童夢』の元になったらしい(Ballなのかballなのかこの短編集内でもブレてるんだよね) 自由にSF描きたくて『Fire-Ball』をやったんだけど、ページ数とかの制限がありなかなか上手いこといかず、AKIRAは自由にやろうと思った。『Fire-Ball』を描いている時に童夢の構想を思いついた。この二つがあとがきで描かれていたので、広い意味では元になったと言えるかと。読んでみるとAKIRA・童夢と繋がっているように十分思える内容。 個人的には表題作の「彼女の想いで…」「武器よさらば」が好きだな。「武器よさらば」の表現の仕方がすごいので読んでもらいたい。 どれもいいSF作品なので、大友克洋好きなら買って損はないと思う。古本屋で800円くらいで買えた(定価は1500円)から見つけたら買おう。

さよならにっぽん

人情味のある話がまとまっている、大友克洋の短編集

さよならにっぽん
地獄の田中
地獄の田中
1年以上前

大友克洋といえば『AKIRA』『童夢』の超能力とか近未来SFっていう印象が強かったけど、「さよならにっぽん」はそういうSF要素はない。 収録されているのは『East of The Sun, West of The Moon』『さよならにっぽん』『聖者が街にやって来る』『A荘殺人事件』の4作品で、『A荘殺人事件』だけがミステリー調で他は人情味溢れるいい話。だから、大友克洋=AKIRAって期待するとちょっと外れるかも。少なくともでかいクジラがNYを押しつぶす話ではない。 ただ、『East of The Sun, West of The Moon』『さよならにっぽん』『聖者が街にやって来る』の3つは大友克洋の初期に、社会の闇の部分とか退廃的な人間とかを多く描いていた頃よりももっとライトに読みやすくなって、じんわりと心に残るとてもいい短編だと思う。 『さよならにっぽん』が1〜5まである連作。『East of The Sun, West of The Moon』と『聖者が街にやって来る』は内容的なつながりはないけど登場人物がかぶる。『聖者が街にやって来る』が一番好きだな。 『A荘殺人事件』はカツ丼が出て来るから『GOOD WEATHER』って短編の『カツ丼』と繋がっているのかもしれない。 値段もそんなに高くないからおすすめ。

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