1限めはやる気の民法

BLだからって読まないのは勿体無い気もするけど…

1限めはやる気の民法
名無し
1年以上前

よしながふみ先生って法学部卒なんだよな〜ということをぼんやりと思い出しながら読みました。その経歴が存分に活かされていますね。普段はBLを読まない私でも入り込みやすかったです(※性描写はガッツリあります)。主人公とその恋人が大学を卒業してからのエピソードも収録されているのですが、彼らが年を取るごとに「きのう何食べた?」のシロさんとケンジにビジュアルが似てくるような気がしました…。 2人以外のエピソードで印象的だったのは、同級生の女の子が自分のエッチな写真を恋人に投稿されて大学中の噂になってしまったけど、これをきっかけに弁護士になることを決意した話。恋人を責めなかったことが胸に刺さりました。

うちのママが言うことには

なかなか結婚できなかったカップルが…

うちのママが言うことには
名無し
1年以上前

タイトルの割にママはそんなに登場しません。甘夏英太郎と北風けいとは結婚を約束したカップルですが、けいとの父親と4人の兄達に反対されています。どことなく頼りないというのです。英太郎の職業は編集者ですが、幼い頃に事故で両親が亡くしていて、まだ高校生の妹に仕送りもしている為、あまりお金もありません…。どうにか駆け落ち騒動までして結婚に至りましたが、英太郎がけいとの友達のはるかに惹かれ始めます。2人は生い立ちが似ているのです。結局、不倫は未遂で終わりますが、けいとが泣きながら「かわいがられて幸せに育っちゃってわるかったわね」というシーンにはしょんぼりしちゃいました。どちらも子供っぽいカップルなのでドタバタ劇が面白かったのですが、まさか最後にちょっとシリアスな展開になるとは驚きでした。とはいえ英太郎が担当している女性小説家など変わったキャラもたくさんいるので読んでいて楽しいです。美男美女なのにサロンパスが似合うところが岩館真理子先生の作品の良さだな〜と思いました。

クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-

魔獣と女勇者の育児ファンタジー ※くっ殺もあるよ! #1巻応援

クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

魔獣の王と赤子と屍の勇者というサブタイトルどおり、魔獣王クレバテスが気まぐれに拾った人間の赤ん坊ルナを育てるために敵対する勇者アリシアを蘇生させ、一緒に旅をする、という物語。本当の子連れ狼だ。相容れない者同士が徒党を組むのはやっぱり面白いですね! 岩原作品らしくダークでタフな雰囲気と、メイン3人(?)のキャラクターの絶妙な力関係が魅力です。人間社会の常識のないクレバテスに振り回されてアリシアさんが毎回ひどい目に遭うのが泣けます。苦労人だ…。 1巻だとまだまだ3人が協力して…みたいなシーンは少なくて全体的にサバサバしてますが、みんなが仲良くなっていったらきっとウルウルきちゃうんだろうな…。 世界観も重厚で、今後は他の民族や国家間のイザコザも絡んできそうです。魔獣も他に3匹居るらしいですし。本格ファンタジーを期待したいです。 本の形態の話をすると、LINEマンガでは縦読みフルカラーなのもビックリしました。カラー版は電子書籍だけみたいですが、絵の具で塗られている岩原先生の彩色箇所がよく分かるのも面白いです。 一方で紙版はキラキラの箔押しカバーが超キレイなので、これは両方買うのが正解ですね!

ユリビュート

単行本派に贈るバラエティ豊かな百合短編集 #1巻応援

ユリビュート
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

百合姫本誌を買ってない人は、是非読んでみていただきたい読み切り短編集。2018年〜20年までの掲載作。物語の多様さに百合ジャンルの広がりが見て取れる一方、絵柄は「百合姫らしさ」を感じるものが多く、美しくて読みやすい一方、もっとバリエーションがあってもいいかな…と思うと、時々ちょっと異質な絵柄が登場したりして、全体として飽きが来ない。 —— 各作品の感想を、ツイッター漫画のタイトル風に+一言感想で。 ●君とゆく、(嶋水えけ先生) 己の空虚に絶望した少女がお嬢様に世界を教える百合/互いに足りないものを与え合い、支え合う関係性尊い。 ●スノウトーク(純玲先生) 失声の演劇部員が恋したお姉さんと発声練習する百合/声がよく通りそうな冬と、春の訪れによる変化が印象的。 ●渚にて。(tsuke先生) 海が好きな内気女子と唯一の友人が海に佇む百合/最後のシーンに向けて静かに穏やかに進む感じがたまらない。 ●蔓日々草(さかなや先生) 友人の結婚式のドレスを選びながら友人を手放す百合/愛とか恋とかじゃない関係性でもこんなに尊い。泣けるわぁ… ●わたしのこい(のちむゆ先生) 幼馴染の気を引きたくて市販薬で体調悪くなる百合/執着が昏くて重い、そして切ない。薬を悪用している感じが昏さを増す。 ●あの日の続きをしましょうか(もくはち先生) 私に恋する女子高生の情報に聞き覚えがある百合/十数年後に突きつけられる恋と間違い。どんな感情も間違いということはない。 ●ハイドアンドスイーツ(つつい先生) 恋に恋する女の子が現実の恋の怖さを知る百合/それに気づけたこと、教えてくれる存在の大切さ。最後ほっとした。 ●桜日和のへたれなワンコ(辻柚那先生) 姉が担任になったら親友が姉に惚れたかも百合/これは短編にするのが勿体無いかも。姉と妹、親友との過去が見たい。 ●絵の具の匂いがした(柏木ツキコ先生) 絵のモデルをするうち変な先輩に惹かれる百合/自分の無い人が、独特で強い意志を持つ人に惹かれる話は、先を読みたくなる。 ●お誕生日おめでとう。(さかさな先生) そっくりな親友が同じでいたいのに変わっていく百合/思春期の頃の親密さの、距離感の複雑さと切実さに心を揺さぶられる。 ●ないしょの向日葵(篠ヒロフミ先生) 恋人に真面目に進路を考えろと叱られる百合/好きな人の眼差しに触れて変わろうとする成長譚尊すぎる…真剣さは人それぞれ。 ●軽木さんと荒重さん(日野アラシ先生) 軽薄女子と想いが重い女子が恋愛話する百合/全く価値観の異なる者同士が互いにツッコミ合うトークがたまらなく笑える。

彼女、お借りします 公式アンソロジーコミック

豪華作家陣が描く『かのかり』

彼女、お借りします 公式アンソロジーコミック
じょうじ
1年以上前

豪華すぎる作家陣が描く、『かのかり』アンソロジー本です。一つ一つのページ数は少ないものの、思い入れが込もった作品揃いで『かのかり』人気の高さが伺えます。印象的だった作品を挙げると、桜井のりお氏、五十嵐正邦氏、川村拓氏の作品。 ・今をときめく漫画家・桜井のりお氏は、更科るかがお気に入りのようで、和也が自宅でAV鑑賞している所へ、るかちゃんを乱入させてとんでもないハプニングを起こすという内容。まさに桜井のりお氏にしか描けない持ち味が発揮されています。 ・五十嵐正邦氏は、作者の宮島礼吏氏と”師匠・弟子”の関係だけあって、作品世界の再現度が誰よりも高いと感じました。それでいて『川柳少女』っぽさも感じさせてくれるから凄い。メインキャラもほとんど登場させるほど気合が入ってます。 ・川村拓氏 単純に『事情を知らない転校生がグイグイくる。』が好きなので…。この人の描くラブコメは良いですね。 船津紳平氏のように、自らの土俵を100%活かしたギャグも面白い。他にも『寄宿学校のジュリエット』の金田陽介先生など、超絶上手い人が集まってます。 また、作者本人による"マイソロジー"なるエピソードも2本収録されているのですが、特に2本目には、本誌では絶対お目にかかれないようなお色気シーンが収録されていて驚きました。ファンならこのページの為だけにだけ買っても良いでしょう。 <作家陣> 宮島礼吏 赤信号わたる 五十嵐正邦 いだ天ふにすけ 植野メグル 金田陽介 川村拓 こげたおこげ 虎助遥人 梧桐柾木 榊カルラ 桜井のりお しろまんた 瀬尾公治 堂本裕貴 nonco 肘原えるぼ 船津紳平 ぶよ もすこ 矢神翔 山本崇一朗 若林稔弥

四月馬鹿

柄の悪い男はいい

四月馬鹿
名無し
1年以上前

Pixivで知って長いこと積んでたやつ。ガラの悪い中学生のヨシオと、明るくて元気いっぱいな馬鹿・桜田。桜田のせいでヨシオが骨折してしまったことで、桜田がガンガン絡んでくるようになる。「うるせぇブス!」などと言いながらも、自分のことを恐れず笑顔を向ける桜田に、ヨシオはどんどん惹かれていく。 好きなくせに素直になれないヨシオがとにかく可愛かった! 勇気出してケー番(死語)聞くところとか、桜田のまずい手作り料理を全部食べてあげるとこ好き。意外に頭が良いというギャップもたまらない。 途中で高校生になるものの、2人の恋の決着はつかないままで終わっているのが残念…。「これは続編が出る可能性があるからこの終わり方なのか…?」と思って調べたら、最近新たに描き直しをしているのだとか。こちらも楽しみです。 https://twitter.com/kawabeako/status/1194262057454981120?s=20 https://note.com/croak/n/n58b0a1ac378c

もう、しませんから。~アフタヌーン激流編~

今の人気作家のインタビューが掲載されていた

もう、しませんから。~アフタヌーン激流編~
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

「もう、しませんから。」のシリーズだからだいぶ古いのかなと思ったら2年くらい前まで連載されていた。 「青野くんに触りたいから死にたい」の椎名うみや「ブルーピリオド」の山口つばさのインタビューなどが掲載されていたが中でも市川春子の話が一番面白かった。

トコトコ節

面白さが説明が出来ない

トコトコ節
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
5ヶ月前

全然良い話もないしすごい感動する話あるわけではないが無茶苦茶面白い。絶妙な間と会話の繰り返しといえばいいのかな 特に好きなのは「隊長」生死に関わる重要な場面なのにかっこ悪い会話をさせようと考えられる作者はすごいな このマンガの短編を読みその後作者の後書きを読むとこのマンガの凄みがわかったような気がする

SWWEEET―スウィート―

バッドではないがハッピーでもない恋愛漫画

SWWEEET―スウィート―
名無し
1年以上前

ススムは幼馴染のさくらのことが好きだけど、さくらは10歳の時に失踪した双子の弟のツトムのことが好きだという。しかしツトムはいない。なのでツトムがいつ戻ってきてもいいように、あの頃のままでいる為に、傷をふさがないように、恋愛感情を持たないまま交際するという歪んだ関係になることになってしまった。そんな時に失踪事件を調べていた男と出会い、二人は忘れていた過去の出来事を思い出していく…。 真相については二人とも無意識に忘れようとして何重にも記憶が上書きされていてるので、最後までハラハラさせられて読んでいて面白かったです。単行本の帯に書かれていた「白い闇の向こうへ閉じられてゆく物語」の「白い闇」という言葉がぴったりだなと思いました。バッドではないがハッピーでもない何とも言えない終わり方…という解釈でいいのかな。なんでタイトルが「SWWEEET」なんだろう。

コンプレックス・エイジ

突きつけられること

コンプレックス・エイジ
ナベテツ
ナベテツ
1年以上前

自分は確実におたくなんですが、コスプレという分野に興味はそれほどなくて、話題になっていたから読んだのですが、本当に色々考えさせられ、心に深く突き刺さりました。 もしこの作品を読んで何も感じない人は、幸運なのか無趣味なのか想像力がないのか、そのどれかだと思います。 コスプレイヤーがいつまでコスプレを続けるのか。その問いかけを「容姿」だけに限定して読んでいるならば、無縁に考えるかもしれません。しかし、この作品が問いかけ、そして考えさせるのは、誰にとっても「年齢」というのは無縁ではいられないからです。 例えば、身体を動かす趣味、ランニングやスキー、草野球やサッカーやフットサルを一番の趣味にしている人は、それを加齢によって諦める未来を想像してしまうと思います。あるいは、スタンディングのライブに行けなくなる年齢。老眼で文字か読めなくなる未来。この作品の表象はコスプレですが、読者は恐らく、自分自身にとって大事な趣味というものを諦める瞬間を、嫌でも考えてしまうのではないかと思います。 勿論、結婚や出産で趣味と離れてしまうことはあると思います(作中でも語られています)。しかし、多分我々の生きている「今」は、それらの人生のイベントの後でも趣味を続けられる環境がある程度整えられています。 かつて、「老いは恥ではないのだよ」と語って40歳を過ぎてからチャンピオンにカムバックしたボクサーもいました。しかし、どうあっても「老い」は現実に訪れるものです。寿命が伸びている今、自分が趣味を諦めることになる可能性について考えることは、体験として貴重なものなのではないかと思います。

ワカコ酒

心の距離感はこれくらいでちょうどよい

ワカコ酒
野愛
野愛
1年以上前

ワカコ酒って飯漫画酒漫画の距離感としていっちばんちょうどいいと思います。 グルメ雑誌的でもレシピ紹介でもなく、過剰な蘊蓄や食レポもなく、美味い酒を飲んでつまみを食べてただそれを楽しむというスタンスが好きです。 ワカコさんの人となりが語られるすぎることもなく、語られなさすぎることもなくちょうどいい塩梅を保ってくれます。 「職場ではかわいい女の子のふりしてるから酒好きなんて言えないっ」も「女だからなんだ!酒持ってこい!」も極端すぎてそんなやつなかなかいねえだろっていうこのご時世。 男女問わず多くの人が、適度に取り繕って無理をして自分を作って生きていると思います。 ワカコさんもそんな人なんじゃないかなあ、よくわかんないけど…みたいな掴めそうで掴めない感じが魅力的です。なんかタイミングが合えば仲良くなれそうだけどちょっと距離置いて接してる同僚みたいな。 だからこそ、一人で飲む解放感が伝わってより美味しそうに感じるのかもしれません。

旧約聖書 -まんがで読破-

ざっくりわかって良い

旧約聖書 -まんがで読破-
名無し
1年以上前

結構前にKindleでまんがで読破シリーズが投げ売りされていたときに購入して積んでいたものを読んでみた。 自分の旧約聖書の知識は、創世記の他はノアの方舟やバベルの塔など、漫画やゲームを通じて学んだ程度だったので、1冊通して読んでみたことで各エピソードがこういう繋がりだったのかとわかってすごくよかった。 あと主人公が全員アダムとイヴの子孫なんだと気づいて「ジョジョじゃん」ってなりました。 https://convivia.co.jp/conviviacolor6/conviviacolor6.pdf 聖書をそのまま漫画にしており脚注がないため、キリスト教の知識がないと理解しにくいところが結構あります(「油を注ぐ」とか「全焼の生贄」とか)が、旧約聖書をそのまま読むよりかは遥かに理解しやすいのでおすすめです。

ねぇ、ママ

いい短編集だ

ねぇ、ママ
nyae
nyae
1年以上前

「母とは」みたいなことを考えさせるような内容かと思ったんですが、そういう複雑さとか押し付けがましさとか一切なくただただ良い短編集でした…。 他の方も書いてますが、一番最初に載ってる「きらきらと雨」が抜群にいい。過去の回想シーンがたまらなかった。 この作者はどんな年齢の女性を描いてももれなく可愛らしくて好きです。

ラブラブエイリアン

ハイクオリティな会話劇

ラブラブエイリアン
かしこ
かしこ
1年以上前

私も本当は女友達とこんなおしゃべりがしたいんですが、ここまでぶっちゃけてしゃべれる友達がいないので、いつも一人で脳内会話をしています。女三人寄ればかしましいといいますが、こんなハイクオリティな会話をしている女達はどこにいるんでしょうか。脳の片隅でこんなこと考えてる女はたくさんいそうですが巡り会えないもんですね。 ガールズトークだけじゃなくて男の本音とか主婦の魂の叫びがメインになってる回があるのも面白いです。「俺はいま金とエロいことしか考えてないんだ!」からのプロポーズをする話が好きでした。途中でWEB連載に移行したりドラマ化したりで、主要キャラが変わったり変わらなかったりするんですが、ノリは最後まで同じです。なんやかんや主要キャラ全員が彼氏が出来たり結婚したり出産したりしたので彼女達のその後の話も気になります。続編の予定はないのかな?

氷壁の達人

ロッククライマー 小西政継の有名になる前の話

氷壁の達人
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

確かコミック・ギガで連載していてその当時は「ドシ・ドーシ」というタイトルだった。「ドシ・ドーシ」は所属する山岳会の合言葉のようなものです。 雑誌では完結しておらずこの単行本で完結したようだったが単行本にプレミアがついていて買いにくかったがKindleUnlimitedで読めたので読んだ。 小西政継の家庭事情/どのように山に魅せられていったかが丁寧に描かれている。一応区切りとしてマッターホルン北壁の冬季登攀に成功するまでが書いてあるがもっと続いて欲しかった。

おどろ~陽子と田ノ中の百鬼行事件簿

民俗学的な怪奇現象

おどろ~陽子と田ノ中の百鬼行事件簿
ひさぴよ
ひさぴよ
1年以上前

「フランケン・ふらん」や「名探偵マーニー」の木々津克久先生、初期の作品。 木々津作品といえば秋田書店のイメージがありますが、「おどろ」の頃は講談社のマガスペで連載されていたんですよね。この頃から、絵柄にも話作りにも原点らしい部分が沢山感じられます。 多様な宗教文化、民間伝承などの幅広い知識を基にしたストーリー展開は、ホラーというよりは民俗学的な怪奇マンガ(妖怪ハンターなど)のジャンルに近いかもしれません。なので、読んでいて現象そのものへの好奇心が恐怖心より勝ってしまうことが多いです。一歩引いた視点で冷静に怪奇現象を垣間見たい、という人におすすめの作品です。 木々津作品は色恋描写はあっさりしてることが多いですが、「おどろ」ではちょっとした三角関係の恋愛模様が見られます。水着シーンやお風呂のサービスシーンなど他ではあまり見かけないような演出もあるので木々津ファンなら楽しめるはずです。

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