私の黄泉黄泉最短ルート

モーニングの月例賞のレベルの高さを見よ! #読切応援

私の黄泉黄泉最短ルート
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

超よかったっす!!! なんで佳作?もっと高い賞あげてもよかったのでは?と思ってしまいますが、雑誌編集部なりの方向性や判断基準があるんだろうな、というところで。 https://comic-days.com/episode/3269754496432828231 寝坊した女子高生のまどかが、大急ぎで学校へ向かうがその方法が…!? 不思議な と、なんともあらすじをネタバレせずに上手く言語化して語れないような内容になってます。 一部ショッキングな内容も含まれてるかも? そこが!とにかく!すごいところでもあるのです! 目の前に分からないものが次々に差し出されたとき、人間ってなかなか飲み込めなくてその場で考えて止まってしまったり、読むのをやめてしまう人もいるかと思うんですけど、ですけど!するするっと読まされてしまうというか、分からないけど感覚で分かるような気がするというか、取り急ぎ一度読んでみてほしいです。 なんとなく言いたいことは分かるかと。 とりあえず言いたいのは、お母さんグッジョブです! いろんな意味で読み終わったらあともう一度読みたくなります。 そのとき、あー!ここで!という部分と依然として分からない何かに包まれたものがあったりなかったり。 でも、その分からなさが心地よいんですよね。妙に腑に落ちるという。 全部分からなきゃいけないわけじゃないんです。 にことがめ先生、超期待の方なので過去作で読める『天使の研修期間』も読むのオススメしておきます! https://tonarinoyj.jp/episode/3269754496427567251

誰かのことを好きなだけ

好きなだけで良いのかも。

誰かのことを好きなだけ
Pom
Pom
1年以上前

人物一人一人の言葉が、とても心に響く。 言葉使いもとても丁寧で上手で何が言いたいのか伝わってくる。 唯衣子と有一、二人が恋愛することで自分の足りないを見つけ、向き合う流れは、読んでても辛くなるとこ多々あった。 時に自分と重ね合わせたり。 お互い答えを見つけた後の二人の関係性が私はとてもいいなと思って、最後とてもスッキリした。

ボーダレスネーム

"夢"も"現実"もしっかり見つめて #1巻応援

ボーダレスネーム
sogor25
sogor25
1年以上前

広告代理店で働く31歳の女性・片山津亜生(かたやまづ あお)は、かつてはマンガ家になることを夢見ていたのですが、ある出来事からその夢を諦め、就職してキャリアを重ねるうちに、仕事を"上手くやる"ことを覚え、忙しくも平穏な日々を過ごしていました。 そんなある日、マンガ雑誌の50周年の広告の仕事を依頼されたことで、彼女が"マンガを描くこと"への思いを再燃させる、という物語です。 かつて諦めた夢を再び追い始めるという物語ではあるんですが、この作品は主人公の亜生が夢に一直線に邁進するのではなく、仕事を続けながら少しずつマンガを描き始めるという形で物語が進みます。 そのため、彼女が仕事に対して向き合っていく姿と諦めていたマンガに対して再び向き合おうとする姿、異なる2つの熱量の両方を1つの物語の中で描いている作品であり、今夢を追っている人、仕事を頑張っている人、どちらにも刺さる内容になっています。 この作品はどちらかといえば女性向けの作品として描かれてるように思うのですが、連載されているのが集英社のジャンプ+で、そういう意味ではジャンプ本誌のキーワードである「友情・努力・勝利」をそのまま引き継いで描いている作品のように感じました。 1巻まで読了

屍と花嫁

散りばめられた違和感が解消された時、深い愛の物語が見えてくる #1巻応援

屍と花嫁
sogor25
sogor25
1年以上前

黄(ファン)家には兄の静(ジン)と弟の麗(リィ)という腹違いの兄弟がいました。 2人は次期当主の後継争いで対立しており、現当主である父の寵愛を受けていたリィは雹華(ヒョウカ)という女性と政略結婚をすることになるのですが、その婚礼の儀の最中、ヒョウカはジンの一派に毒を盛られてしまい、リィはジンのことをその場で殺害、一方のヒョウカはというと一命を取り留めたものの毒の影響で人前に出られない顔になってしまったとのこと。 そんな凄惨な事件が起こったあとのリィとヒョウカを描いた作品… なんですが、1話を読み進めていくうちにある違和感が顔を覗かせてきます。 「人前に晒すことができない顔になった」と作中で言われていたヒョウカですが、1話後半で描かれている"彼女"の姿は美しく描かれており、また、一見すると"彼女"が"男性"であるかのような描写も見られます。 そんなヒョウカに対してリィは至って自然に接しているのですが、ヒョウカの名前を覚えていないような振る舞いを見せるなど、なにか秘密を抱えている様子。 そんな数々の違和感が物語を読み進めるうちに少しずつ解消されてゆき、気付けば"2人"の愛の物語へと収束していきます。 ストーリーは細部まで綿密に組み上げられていて、それでいて物語の最後の最後まで仕掛けが施されている、始めから終わりまで全てが美しい物語です。

九条の大罪

日本社会のダークサイドと法律の関係

九条の大罪
さいろく
さいろく
1年以上前

ダークヒーローかと思いきや…と思いきやちょっとヒーローっぽい回もある。 でもそれって裏側で動かしてる大きな何かがあるんだ、と思い知らされる。 この展開、深いところまで入っていってるのがウシジマくんから相当レベルアップしていると感じさせられる。 最初は敬遠してたんだけど3巻まで出たから一気に読んだらめっちゃ面白かった。さすが真鍋昌平先生。 スマグラーとかアガペーの頃とは次元の違うとこにいったなぁ…

ウマ娘 シンデレラグレイ

楽しみ方色々!!

ウマ娘 シンデレラグレイ
干し芋
干し芋
1年以上前

4巻読了。 オグリキャップの成長物語であるが、その他のウマ娘の個性もさく裂していて、読んでて、躍動感もあっていいですね。 競馬に詳しくなくても楽しめます。 あと、レースの裏の人情、駆け引き、友情も描かれていていい。 ウマ娘の勝負服も素敵! 個人的には、アキツテイオーの和装が好み♬ 『過ぎた目標は、ただの通過点。一つの山を登り切ったなら、また次の山を登れば良い』名言だ!!

錬金ブライカン

錬金ヤクザアクション・ファンタジー!

錬金ブライカン
名無し
1年以上前

錬金術といえばいつだって子どもたちの心を動かしてきた憧れのワクワクファンタジーエッセンス。ですが本作はちょっと雰囲気が違います。 なぜならこの世界の錬金術士はヤクザ…そう錬金無頼漢(ブライカン)だから!!! 主人公は緋火組(あけびぐみ)のヒットマン氷﨑柊炉(ひょうざきひいろ)。錬金術絡みの荒事に対処する組長の右腕です。 配下の極道が錬金術を悪用しているのを始末に向かったところ見つけてしまったものが…というのが物語の始まり。 一話の時点からいきなり情報量が多すぎてテンション爆上がりですよ。 バトルもカッコイイ。ヤクザがいきなり空中から槍を錬成する絵面が見れて笑顔になってしまいました。 毎週追っかけたい!!!

君の大声を聞いたことがない

ジャケ買い大当たり!

君の大声を聞いたことがない
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

1巻にして傑作の匂いがプンプンする! 生まれてこの方ずっと日陰を歩んできたような地味な女性が、30歳の誕生日に芝居のチケットを買わされ初めて観劇したことで、舞台上のキラキラ華やいだ世界に想いを馳せ、人生に光が差し始める。 「まぶしい・・・。 私も・・・私も、舞台に立ちたい! 私も、キラキラしたい!」 出てくるキャラクターが全員一面的でなく、ほどよく癖があって場面によっては良くも働き、ときとして悪くも映る。 かわいくて派手で嫌味なようで、実は素直でとても姉想いの妹。 娘の幸せを願ういい親であるようで、偏見まみれで視野狭窄的かつ前時代的な母。 他人を見た目で判断し、下に見ることで安心を得ようとする職場の同僚たち。 おじさんになるまで芝居の夢を追い続け、他人の心にズカズカ踏み込む押しが強い売れない舞台俳優。 絶世のかわいさでちやほやされ、地味なものに何の価値も感じなかった人気女優。 ただ悪いだけの人は登場しないし、同じように全くの善人もいない。 世の中、はっきり白黒つけられることの方が少ない。 とにかく人をすごくよく見て描かれているなと思わされる。 30歳にして初めて一歩踏み出し、ゆるやかに青春が始まっていく様がたまらなくワクワクするし、まだ何者にも染まっていないピュアすぎる主人公に「頑張れー」ってエールを送りたくなる。 一話のラストなんて最高だ。 ストーリーの進行具合にもよるだろうけど、すぐにでもドラマ化してもおかしくなさそう。 描写力がずば抜けて良くて、デフォルメされたかわいい絵でも感情がしっかり伝わってくるから、心の声がほとんどないにも関わらず何を考えているか手に取るように分かる。 ビッグコミックオリジナル2018年第17号に載っていた同作者の読切「特別読切『初恋』」も素晴らしかった。 早く2巻出てくれないかなー!

死んだ彼氏の脳味噌の話

人間らしくありたいと思わせてくれる短編集

死んだ彼氏の脳味噌の話
野愛
野愛
1年以上前

急に死んでしまった彼氏にまた会いたい、子どもにはいい子に育ってほしい、いつまでも恋人にときめいていたい。 こんな願望すべて叶えられたら人類みな幸せになれる、わけではなさそうです。 怪しげな機械や薬を開発する株式会社ブレブレブレインと、その製品を使うことになってしまったひとたちの短編集。 死んだ彼氏の脳味噌と同棲するひと、出会った頃の気持ちに戻れる薬を飲み続けるひと。 人間の弱さや愚かさを皮肉ってるのかと思いましたが、切なくて優しくて泣かせるお話ばかりでした。 弱いし愚かだし整合性が取れない行動ばかりしてしまうのが人間だけど、だからこそ誰かを愛せたり受け入れたりできるのかもしれません。 決してハッピーエンドじゃないし後味も良くないけど、人間らしくありたいと思わせてくれる作品でした。

ストリートファイター

旅路の果て

ストリートファイター
サミアド
サミアド
1年以上前

中平先生のストリートファイター 3部作 完結編です。「ストリートファイターZERO2 さくらがんばる! 新装版」も好きですが、やはり最高傑作は「リュウ・ファイナル」だと思います。 時間軸はスト3でリュウも壮年、ベテラン格闘家になっていますが幼い頃の問い「真の格闘家とは何か?」を胸に旅を続けています。 画力は高く、豪鬼やゴウケンの描写は迫力があります。格ゲーの漫画ですが単純なバトル物ではなく哲学的?なストーリーで、最後にリュウは自分なりの答えを手にします。 ケンやサガットもリュウとは別の、自分だけの闘う理由を見つけます。 格ゲーに興味が無い方にもオススメ出来る良い漫画です! 画像はリュウの回想です。この漫画のサガットは異常にカッコいいです。この漫画以外のサガットは偽サガットなので御注意ください(暴論)。

雑な生活

友情は雑じゃなかった

雑な生活
野愛
野愛
1年以上前

だらしないゆう子としっかり者の佐々木のお話。 冬は下半身がこたつになるし、部屋が汚くても死にはしないし、ひとつくらい電球が切れててもそんなに困らない。 ゆう子めちゃくちゃわかるよ〜でも佐々木みたいなひとも結構いそうだな〜 って感じでゆるく楽しめます。 正反対でお互いのすることになんやかんや言い合う2人だけど、不思議と居心地が良さそうで微笑ましいです。 雑な人・雑じゃない人あるあるを楽しむ漫画かと思っていたけど、最後まで読んだら2人の友情にグッときてしまいましたね。 ゆるい絵柄にゆるいストーリーなのに、ゆう子と佐々木の関係性が尊い!

沼の中で不惑を迎えます。 輝くな!アラフォーおっかけレズビアン!

アラフォーオタクの切実な生き様…

沼の中で不惑を迎えます。 輝くな!アラフォーおっかけレズビアン!
nyae
nyae
1年以上前

“アラフォーオタク”と言ってもそれは一括りに語れるものではなく、同じ人間がいないように同じアラフォーオタクもいないのであって…。 ただ、何かに熱狂的にハマったことのある人には確実に大きめな刃物で腹を刺されるくらいの衝撃は得られる、そんな一冊、かもしれない。 「推しがいる生活」ってとても充実していて楽しいというイメージが強いかもしれませんが、というかそれで間違ってないんですけど、その愛が強ければ強いほど身体と心が負うリスクも高くなるんですよね。それが10代や20代ならまだ良いのですが、アラフォーだとまた色々と事情が変わってくるというのがこれを読むとよーくわかります。 これを読んでも未来に希望を抱けるわけでもないですが、アラフォーオタクとしての振る舞いを間違えないように自分で自分をコントロールできるようにならないとなと思いました(若い子は止めてくれる大人が周りにいるけど、アラフォーはいないから自分で止めないといけないというのが地味に一番刺さった)。

つりこまち

『つりこまち』は釣り版『咲-Saki-』なのか? #1巻応援

つりこまち
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

元々はおじさんの趣味であるものと女子高生を掛け合わせた作品は枚挙に暇がありませんが、それでもしっかりとしたクオリティであれば単なる色物では終わらず読み物として純粋に楽しめるどころか世間にブームすら巻き起こしていくのは歴史が証明しています。近年では『ゆるキャン△』がその最たる例でしょう。 この『つりこまち』は、JK×釣りの美少女フィッシングストーリー。しかも、時折現実離れした超絶的な技を使いながら凄い腕前を振るう、しかし自身は釣りが好きではないというヒロインが据えられています。極め付けにお母さんがいない、と来れば同じヤングガンガンの看板を張る麻雀×JKの『咲-Saki-』をどうしても想起せずにはいられません。 釣りがオリンピック種目になっているほど世界的に人気という設定もそれに拍車をかけていますが、実際に現実世界でも1900年の第二回パリ大会においては釣りが正式種目であったということをこの作品をきっかけに知りました。 純粋に画のクオリティが高く、釣りに詳しくない人でもハッタリの効いた絵と蘊蓄で楽しむことができるであろうという長所も通底しています。 この作品が続いてやがてアニメ化・実写化され、それによって釣り人口が増え、スピンオフ作品などの展開もどんどん行われていく……そんな未来が決して夢物語ではないことを思わせてくれる、良質な作品で今後が楽しみです。 2022年2月25日追記 本日2巻発売ですが、話が進むごとにキャラクターの魅力も更に前面に出てきており、今後のヤンガンの看板を担っていく作品としてますます期待が高まっています。

BoichiオリジナルSF短編集

上質なセンスオブワンダーの連続

BoichiオリジナルSF短編集
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

週刊少年ジャンプ誌上の『Dr.STONE』も盛り上がりを見せる今日この頃。作画を担当するBoichiさんは『サンケンロック』のイメージが強い方もいるかもしれませんが、この短編集に編まれている作品や『ORIGIN』のように、元々SFが好きで描き手としてもSF作品を多く著してきている方です。 既にかなりのキャリアとなっていますが、いつか単行本に収録されるかなと待っていた作品も網羅され、その歴史を追うことのできる素晴らしい短編集です。ファンには嬉しさしかありません。初期のものはもうかなり昔の作品ですが、今読み直しても十分に面白く、古臭さはまったく感じさせません。 ハードSFならではの、想像力を刺激するドラマの数々がセンスオブワンダーをたっぷりと堪能させてくれます。今年は『きみを死なせないための物語』が星雲賞を獲得して個人的にとても嬉しかったですが、次の星雲賞に選ばれたとしてもまったく不思議ではないクオリティです。 若干1冊当たりの値段は高めですが、SF好きにとってはむしろこれだけの良質なSF短編をBoichiさんの超画力で楽しめることを考えたらコストパフォーマンス的にお得でしかない2冊です。迷わず買ってください。

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