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週刊少年ジャンプ誌上の『Dr.STONE』も盛り上がりを見せる今日この頃。作画を担当するBoichiさんは『サンケンロック』のイメージが強い方もいるかもしれませんが、この短編集に編まれている作品や『ORIGIN』のように、元々SFが好きで描き手としてもSF作品を多く著してきている方です。
既にかなりのキャリアとなっていますが、いつか単行本に収録されるかなと待っていた作品も網羅され、その歴史を追うことのできる素晴らしい短編集です。ファンには嬉しさしかありません。初期のものはもうかなり昔の作品ですが、今読み直しても十分に面白く、古臭さはまったく感じさせません。
ハードSFならではの、想像力を刺激するドラマの数々がセンスオブワンダーをたっぷりと堪能させてくれます。今年は『きみを死なせないための物語』が星雲賞を獲得して個人的にとても嬉しかったですが、次の星雲賞に選ばれたとしてもまったく不思議ではないクオリティです。
若干1冊当たりの値段は高めですが、SF好きにとってはむしろこれだけの良質なSF短編をBoichiさんの超画力で楽しめることを考えたらコストパフォーマンス的にお得でしかない2冊です。迷わず買ってください。