よろこびのうた

ただ悲しいだけじゃない一冊

よろこびのうた
かしこ
かしこ
1年以上前

老夫婦が火葬場で心中した実際の事件をモチーフに描かれている。「現実に起きた事と同じ結末になっているけどそこに到るまでは作者の想像である」と、あとがきに丁寧な注釈があった。全1巻で映画1本に相当するくらいの読み応え。ジャンルにするとサスペンスだけど絵がシンプルなので恐くはない。何も知らずに読んでもマンガとして十分に面白い。この夫婦にストーリーを想像することで弔いになっていると感じた作品。もし二人が読んだら喜ぶと思う。

セッちゃん

セッちゃん…

セッちゃん
名無し
1年以上前

このコマのこのモノローグ なんかわかるんだよな 自分がこっち側でいるためにこの子が必要って表現 磯丸水産に一緒に連れて行くって表現も好き トイレで正論を並べられるのを雑音で聞こえないようになってる表現も好き 妹に差し歯を買ってあげられずに泣くセッちゃんもわかる 天井を撮り続けるセッちゃんもわかる セッちゃんという人物、読み終わったあとに好きになってる

まどろみバーメイド

美女バーテンダーのまんが

まどろみバーメイド
mampuku
mampuku
1年以上前

いかにも漫画TIMESらしい小奇麗でさらっとした読み味の蘊蓄マンガです。カクテルのマニアックな知識がいっぱいです。お仕事モノ要素も。 1巻ではあまり活躍が見られませんが、派手なパフォーマンスをする「フレアバーテンダー」がとても漫画的というか、美女キャラクターと見栄えのシナジーが素晴らしいです

ドキュンサーガ

「オナマス」と同じ新都社で連載の背徳的DQNファンタジー

ドキュンサーガ
mampuku
mampuku
1年以上前

 「月刊コミックニート」(多分『少年VIP』と同じ新都社)で連載しているのでどうしても侮りがちですが、序盤のギャグ調からガチめのバトル、シリアスなドラマへと瞬く間に変貌していきスクロールが止まらなくなります。さらに2019年3月現在で最新話である第9話ではアフタヌーンなどの商業月刊誌並みの精緻な背景で描かれた過去篇はインパクト絶大。「何者!?」と思い調べてみたら作者は四季賞も受賞しているいとまん先生でした。 http://hasama.hippy.jp/dqn/  思えばあの「オナニーマスター黒沢」も新都社でしたね。自分にとってオナマスはWEB漫画へのイメージ(侮り)を吹き飛ばし、天地がひっくり返る衝撃を与えた漫画でした。ドキュンサーガも今後の展開次第かもしれませんが十分すぎるポテンシャルを秘めた作品だと思います。

白帝のエリカ

白帝のエリカ読みました

白帝のエリカ
名無し
1年以上前

恥ずかしながら同じく動物が喋るネームをこねくり回していた自分、そしてパドックも見るしファンファーレも一緒に手拍子する自分。 先の「動物と話せる子が競馬学校にいく」というクチコミを見てこれは読まねばとジャンプのバックナンバーを漁りました。 好きです動物と話せる系で相棒みたいな関係性。もっと長い尺で読みたいと思いました。文字通り人馬一体、鞍上で騎手は馬と話してるんじゃないかって思うことあるんですよね。 白馬で3歳馬とのことでオグリキャップ、クロフネ、ゴールドシップの芦毛、ユキチャンの白馬を想像しますね。マレンゴとのことでナポレオンの愛馬を想起してワクワクします。即モンキー乗りが出来る主人公、名ジョッキーになる予感しかしないです。

白帝のエリカ

競馬マンガもっと増えてほしい

白帝のエリカ
名無し
1年以上前

動物と話せる中学生が競馬学校に入る話。ギッチリいろんな要素が詰め込まれていて、感想を一つに絞りきれないけど、やっぱり馬と会話できるってのが良くって、少年ジャンプだからこそ成立する「熱さ」みたいなものがあった。いまは少年誌の競馬マンガがほとんどないので、一つでも増えてくれたら嬉しい。

性別「モナリザ」の君へ。

男性・女性・無性別、それぞれの目線で恋愛感情を因数分解していく作品

性別「モナリザ」の君へ。
sogor25
sogor25
1年以上前

1巻で物語の設定と主要キャラ3人の関係性について描き、2巻では3人のキャラクターの感情の表現を深めていく。しおりとりつは男性・女性の目線で好きの感情を、ひなせはそのどちらでもない位置からの2人への感情を因数分解していく。その感情の掘り下げ方が凄く丁寧。 しおりとりつの2人は「ひなせの性別を決めさせる」という大きな目的がある分、より性差を強調した感情の表現を見せる。一方のひなせは、無性別という立ち位置ながら、中庸ではなく両性を持ち合わせたような感情を見せる。本人たちにそこまでの自覚がなくて戸惑いを見せる所も含めて実に面白い。 後天的に性別を選択できる世界を扱った作品としては最近では「境界のないセカイ」「選択のトキ」などもあったけど、今作は性選択≒恋愛対象の選択という意味合いが強くて、性別と恋愛感情というところに強くフォーカスしている印象がある。その上で、(ゼロではないけれども)安易に性愛の話に持っていかずに、性別と感情の結びつきに重点を置いてモノローグが展開している。その辺りが革新的でもあり、自身の感情を重ね合わせての考察が捗る。 ミクロでこの作品を見ていくとこういう感じなんだけど、物語をマクロで見ていくと突然「無性別のまま20歳を迎えた人間は存在しない」という新たなテーマが出現する。2巻の展開で、実はPSYCHO-PASS的なディストピアっぽい裏設定が隠れているのかもしれないと想起もさせる。3人の関係性も含めてまだまだ作品の底は見えない。 2巻まで読了。

おあとがよろしいようで

最後の晩餐どうする?

おあとがよろしいようで
かしこ
かしこ
1年以上前

いのまま、ものするひとのオカヤイヅミさんが小説家たちに「死ぬ前に食べたい物は何か?」を尋ねるコミックエッセイ。オカヤさんが食と文学の両方をテーマにしたマンガって最強じゃん!と思って読みました。物語を描く人たちの死生観はとても豊かで自分はもっと今を楽しむべきだと感じました。まさにメメントモリ。

BATTLEフィールド

第二次世界大戦を扱った戦記漫画

BATTLEフィールド
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

アオイホノオの島本和彦とはまったく違う感じ 基本シリアスでたまにコミカルな描写が入るぐらいだけなんだが、すごい良い短編ばかりだ BATTLEフィールドを読んだときはやっと 戦場まんがシリーズの松本零士 戦場ロマン・シリーズ の新谷かおる の流れを継ぐ作品が来たと思ったけど、1巻以降が出ない...

マージナル・オペレーション

読み応えがあって面白い

マージナル・オペレーション
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

なんとなく読み始めたら手が止まらなくなった。 ニートだった主人公がなんとなく外資系軍事企業を受けてみたら内定して戦場のオペレーターとして天才的な能力が開花し始めちゃう話、と書くと軽いのだが、実際は実に深刻だ。 研修から徐々に軍事企業の真髄に触れていくにつれ葛藤を深めていく様子が興味深い。 逆説的に子供兵士のために彼ら自身を戦場に出さなければいけないという苦渋の決断をくだし、何が何でも守るためにすべてを背負いこむ覚悟を決めなければならないほどシビアな世界だった。 子供たちの命を大事にすればするほど、危険な任務を行わせている 恐怖は増大していき闇が深まるばかりで、フィクションとはいえこの漫画を通して世界の裏側が薄ぼんやりと見えてくるような気がする。

もっとみる