1518! イチゴーイチハチ!

若人の数だけ青春の形がある

1518! イチゴーイチハチ!
mampuku
mampuku
1年以上前

 あの大傑作「GUNSLINGER GIRL」の相田裕先生の最新作。青春時代の儚さとか、前を向いて歩く強さとか、も本当さすがの一言。  刊行ペースから見ても勢いだけでズバっと書けるような簡単なお話ではないのが伝わってくる。一話一話が噛みしめながら登る石段のようだ。人生において最も特別で濃密な3年間を、果たして自分はこれほど輝かしく過ごせただろうか…羨ましくもあり懐かしくもなった。  ガンスリが「別れ」や「失い続ける」話だったのに対して1518は「再会」と「新たなスタート」の話。どちらも泣けるので、できればどちらも読まれたし。

ふたりのライオン

待って、これ一回読んで

ふたりのライオン
む
1年以上前

表紙買いというかなんとなく雰囲気買いをしてしまったBL本ですがすごくいい気分になれる漫画でした。 ぼやっとした感想にしかなりませんが、真逆でいて、しかしどこか似た者同士のふたりが一歩歩み寄り時に一歩離れる感じたまりません! どこかひだまりでゴロゴロしてるような暖かい感じが好きです。 コマ運びなのかセリフの間のせいかわかりませんが、スッと読みやすくて落ち着いてる雰囲気です。 なんだろうこの多幸感、一回読んでみてほしい。

ゴロちゃんが死んだ

ゴロちゃんの正体

ゴロちゃんが死んだ
たか
たか
1年以上前

スーパーノーマルを読んだのをキッカケに、過去の読切も読んでみた。 個人的にはスーパーノーマルよりこっちキャラデザや描き込みの方が美麗で好み(FEEL YOUNGとかITANと雰囲気が合いそう) https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156632555311 扉絵で伏線を仕込み、後半に真実を明かすやり方がよかった。 あと3P目の最後のコマの世界観すごいすき

マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~

サウナ流行ってきたなぁという印象

マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~
む
1年以上前

おじいちゃんおばあちゃんしか入ってないサウナ、そんなのもう古い。 若い人もサウナ行ったスパ行ったと言っていて流行ってきたな〜という今日この頃。おすすめしたいこの一冊!私もスカイスパyokohamaとか行ってみたい〜!最近のサウナ本当おしゃれなんですね。 自律神経を整えて、老廃物を出して言ってみたい「整いました!」

夢の端々

たいやき

夢の端々
名無し
1年以上前

たまたま第三話を読みましたが…絵の情感といい、セリフ回しのセンスの良さといい、昭和の空気を濃厚に感じさせる時代考証の見事さといい、こんな才能のある人がいるんだ…と思いました。 隔月のようですが…これ描くために相当な力量を注いでるのでしょうね。 戦争の影を感じさせるという点では、こうの史代さんの「夕凪の街 桜の国」以来です。ひさひざに心に刺さるマンガに出会いました。

キャプテン

根尾くんはイガラシではないか!

キャプテン
影絵が趣味
影絵が趣味
1年以上前

第100目の開催となった夏の甲子園~ドラフト会議までのあいだには数々のドラマがあったと思いますが、そのなかにひとつ、遊撃手対決というのがありましたね。立役者はもちろん、報徳学園→広島東洋カープに入団した小園選手と、大阪桐蔭→中日ドラゴンズに入団した根尾選手、野手の華とも言われる遊撃手というポジションをめぐる二人の関係はそろって4球団競合ドラフト1位という決着に一旦終止符を打ちました。 しかし、それにしても、小園選手は見事なまでのショート顔をしている。将来は球界を代表する名ショートストップになること間違いナシと太鼓判を押したくなります。内野手の要として、すえながく渋い活躍でチームのピンチを救ってくれそうな選手です。いっぽうで根尾選手はと言うと、どうやら、必ずしも遊撃の名手としてドラフト指名されたのではないらしい、しかも、プロでは二刀流とは決別して野手一本でいくと表明していたのにも関わらずです。根尾選手は、いちプレーヤーとしての質の高さだけではなく彼の人間性全体からくる伸びしろの高さを評価されているらしいのです。 根尾選手にまつわる各界からのコメントをみてみますと、これが実にバラエティにとんでいて非常におもしろい。ショートの他にも、いまだピッチャー説もあれば、センター説もあり、挙句の果てにはキャッチャー説まででてくる始末。さらに特筆すべきはチームリーダーとしての資質です。単なるチームのまとめ役ではなく、根尾ひとりがいるだけで他のチームメイトにも良い影響を及ぼしてチーム全体の力能がこぞって向上するような類のチームリーダーとしての資質です。 こんな選手がかつていただろうかと思い巡らせてみますと、そんな選手をわたしはひとりよく知っているのです。そう、墨谷二中を全国優勝に導いたイガラシです。もう、見た目からして、あの猿か忍者のような身のこなし、ひん曲がった眉毛、根尾くんはまさにイガラシの体現だとしか思えないのです。

卒業式

もはや絵で描かれた小説

卒業式
たか
たか
1年以上前

「卒業」で検索して偶然知った1冊。 もう、ひたすら自分の感性にビンビンくるノスタルジー全開の作品で最高…好き…! 10代の学校生活の空気感。 家族やクラスメイトとの乖離。 自分の考えと能力を信じて行動する勇気。 不思議な引力があるユニークな友人。 シンプルで柔らかい絵のタッチと知的さがにじむモノローグの調和がただただ素晴らしく、絵で描かれた小説を読んでいるよう。 エモさとは似て非なる、ジワッとした懐かしさと寂しさに包まれる読後感を、ぜひ読んで味わってください!

ルポルタージュ

「恋愛」が持つ意味を改めて考えさせられる。

ルポルタージュ
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

すごく良かった。 すごく良かった! 舞台はそう遠くない近未来である2033年。 主人公の表紙の女性は新聞記者で、とあるテロの被害者たちの追悼記事を書くために故人の遺族や友人・知人に取材してわまっていく。 故人に寄り添った丁寧な取材を通して、この社会における「恋愛」や「結婚」の輪郭を少しずつ捉えていくことになる。 ずっと読みたいと思っていたのに、こんなにいい作品と知ってたらもっと早くに読んでおくんだったと後悔・・。 何がいいって、人物と社会をすごく良く描けてるんですよねー。 それぞれの個人が抱えてる感情や悩みはあくまで秘匿されるべき個人のものなんだけど、それを取材を通していろんな人物の視点からつまびらかにしていくと、それまで外側から見えていた一面的なレッテルでは推し量れない立体的で複雑な人物像が浮き上がってくる。 「恋愛」を"飛ばし"て「結婚」するための出会い目的のシェアハウスでテロが行われるが、同じ目的のもと集まったはずの被害者たちにもそれぞれ全く事情があった。 ここでのテーマは、「恋愛」をダサいもの、古いとする潮流とそれを取り巻くいろんな事情と感情をもった人々、「結婚」、そして「性」だ。 骨太かつ心に優しく触れる繊細な描写に感動した。 恋愛なんてイマドキ流行らないよね、という風潮から逆説的に恋愛の良さ、そして悪さが浮き上がってくるなんて素敵すぎる。 この風潮に救われたように感じる人もいれば、行き場がなくなってしまう人もいる。 いたずらな社会の変化に、もてあそばれてしまった人たちがいる。 確かに、結婚という制度は時代によってどんどん変わってきている。 かつては家同士の政略結婚の意味合いが強かったが、欧米からの流れでトレンディドラマなども流行って恋愛結婚が主流になった。 そして、現代ではこの漫画の設定に少し近い現実的なもの、「婚活」という言葉が示すように就職のような「利」をとった考えで結婚する人が増えている。 恋愛自体が持つ社会における相対的な重要性は目に見えないスピードで日に日に変化していっているけど、実は「恋」の絶対的かつ本質的な部分って変わらないよね、というメッセージを感じた。 「恋」は本質的には「する」ものじゃない。 予期せず落ちるもので、突然で、とても理不尽だ。 社会的恋愛と本質的恋愛を混同するものじゃない。 本質的恋愛は、とてもロマンチックでとても残酷だ。 だから、どの時代においても社会制度が変わっても描かれるのだ。 取材を通して「恋」と一歩距離を置きつつも、「恋」を知り変わっていく主人公が愛しくてしょうがない。 あと、主人公の目が最高。 内容も最高なのだけど、なによりもあのじっとりとした色気のある目。 近年で最推しヒロインかもしれない。 素晴らしい読後感だったので、『ルポルタージュ‐追悼記事‐』での続きを楽しみにしている。

白米からは逃げられぬ ~ドイツでつくる日本食、いつも何かがそろわない~

海外に住む人は読んで損なし!

白米からは逃げられぬ ~ドイツでつくる日本食、いつも何かがそろわない~
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

現在海外にいる日本人、これから海外に行く日本人が読むべき漫画! ドイツ人の旦那の元に嫁いだ日本人漫画家が、ドイツで欲しい食材が手に入らないのをどうにかこうにか他のもので代用しようというという試行錯誤が楽しい漫画だ。 かつて海外にいた日本人にとっては共感の嵐! そうか、そうやればよかったのか!という気持ちになる。 というのも、僕は帰国子女だ。 小学校6年生~中学校3年生の多感な時期をベルギーで過ごしたわけだけど、時折たまらなく日本食を食べたい、食べたすぎる~、うお~誰か食わせてくれ~という気分になったものだ。 食わせてくれというのが、義務教育中の甘ったれ感たっぷりなわけだが、この漫画の気分は痛いほど分かるのだ。 特にこの漫画の舞台がドイツということでベルギーと隣国じゃないか!と大興奮した。 わりと食の事情は近いものがあるので、うんうんと頷きながら読んだ。 僕が住んでいた2000年~2004年頃よりは日本食事情が少しましになっているような気がしないでもない・・? 手に入りづらい生魚をアボカドで代用したり、ぶり大根のぶりをぶつ切りのサーモンで代用したり、柚子胡椒をレモンで作ったり、お好み焼きのやまいもを牛乳で代用したり、柿の葉寿司を生ハムで作ったり、もう見てて楽しいし、ちゃんと美味しそう。 帰国子女のみんなー!もしくはこれから海外に行く人ー! これは買うしかないでしょー! 海外で食べるいい日本食マニュアルになります! そして、あらためて日本っていいよなぁという気持ちにもなる! ぜひ!

これ喰ってシメ!

久住原作のグルメに間違いなし! ゴラクに電撃移籍

これ喰ってシメ!
名無し
1年以上前

ゴラクエッグから週刊漫画ゴラクに電撃移籍。闘う女性編集者の身体をつくるシメご飯マンガ! 料理描写が独特で、よくあるお色気食事シーンじゃなくて、まさにドスンとパンチのある描写。それでいて、これこそ食事のシアワセと思わせてくれるのがまた良い。仕事でお疲れの皆さんがしっかりとメシを食べたくなること間違いなし!

BMネクタール

パニックホラーの名作が今日電書で復活!

BMネクタール
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

スマホアプリでマンガを読む時代になってから、一気にサバイバル物やサスペンス物が増えました。この『BMネクタール』は今の時代にスマホ連載されていたならば、当時よりももっと話題になりブレイクしていたのではないか……そう思わせられてならない、パニックホラーの名作です。 タイトルのBMとは「バイオミート」のこと。食糧難に陥った人類が人工的に開発した栄養豊富な食糧です。しかし、その知られざる食糧の真の姿はあらゆる物を捕食し高い再生能力を持つ恐るべき怪物でした。そして、厳重に管理されていたはずのBMが解き放たれ人類に襲い掛かります。 『進撃の巨人』然り、生物の頂点にあるはずの人間が容易く蹂躙され捕食されていく姿には本能的な恐怖を喚起させられます。そしてBMのビジュアルが本当におぞましい!一見しただけで生理的嫌悪感を催すという点で、マンガという媒体の魅力を生かし切っている作品でもあります。 パニックホラー物やサバイバル物でありがちなのは途中が中弛みしてしまったり、あるいは途中までは面白かったものの最後が今ひとつな感じで終わってしまったりという展開です。しかし、この『BMネクタール』は全12巻という程よい巻数の中でテンポ良く終わりまでしっかりまとめてくれています。読み出すと続きが気になって一気読みしてしまうこと請け合い。 電書になったこの機会にぜひ触れてみて欲しい作品です。

HEARTLESS

表紙を裏切らない重厚な世界

HEARTLESS
たか
たか
1年以上前

まるで映画や洋ゲーのような、残酷で暗くて神秘的な作品だった。 青年誌で「ホラーアクションサスペンス漫画」として出してもおかしくない完成度で、それがたまたまボーイズラブにカテゴライズされているという印象を受けた(読んだ人ならわかってくれると思う)。 今後もこういう圧倒的な世界観を持つユニークな作品を読みたいので、ぜひいろんな人に買って読んでほしい。

パンドラ

デビュー作も収録。パンドラの匣的短編集

パンドラ
名無し
1年以上前

ねむようこのちょっとダーク寄りでポップな短編集。デビュー作のナイトフルーツの衝撃たるや。まぁこんな作品を新人がいきなり描いてきたらビックリするよな、という内容。かなりダークなのにギャグテイスト。 個人的には『流行性感冒』が好き。割り切っているようなのは、自分のことを分かりきれていないから。気がついた時の女の子の動揺、どうしようもなさが上手い。これも良い短編集

ビールの時間

ビールの本として好き

ビールの時間
たか
たか
1年以上前

バーに来るお客さんたちが各話の主人公となり、世界中のビールを飲むだけの話。 1話で1つのビールをじっくり紹介するスタイルなのでわかりやすかったです。特にヒューガルデンはスーパーでよく見る銘柄なので、とても勉強になりました。 なお物語は舞台が「奇跡が起こるバー」ということで全話がドラマチックに展開し、(都合よく)感動的な結末を迎えるため少し単調に感じるかもしれません。 (個人的には人情とかストーリーとか排除して、完全なグルメマンガ・薀蓄マンガにしてもよかった気がする。まあ逆に言えばこの「ドラマパート」が存在するおかげで、この作品は有象無象のグルメマンガと一線を画すのに一役買っているのか…) 暗い話とか悪い人間は出てこないので安心して読め、しかも勉強になる作品です!

もっとみる