エクスタス・オンライン

文字通り命を削って描かれ(てしまっ)たVRMMOファンタジー

エクスタス・オンライン
mampuku
mampuku
2ヶ月前

 「たとえ灰になっても」の鬼八頭かかし先生と「魔装学園H×H」を手掛け小説家で脚本家の久慈マサムネ先生による豪華タッグで始まった、美少女VRMMOファンタジー小説のコミカライズ。他のクラスメートと敵対する魔王としてアサインされてしまった根暗主人公、という点には一見してそこまで目新しさがないかもしれませんが、自分を倒そうと向かってくるヒロインを催淫魔法で迎え撃つという悪魔的かつ心躍るストーリーに感嘆。(成年男性向けコミックスでは基本的に竿役は背景あるいは空気として描かれがちなので、男性主人公の、しかも魔王の一人称視点って珍しいんですよね) そんな感じで激化していくであろう闘いを楽しみに読んでいたのですが、作画担当の鬼八頭先生の訃報が飛び込んできてしまいました。。 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190227-00010000-huffpost-soci  「たと灰」も楽しく読ませていただいていたのでとてもショックなニュースです。エクスタス・オンラインの連載の今後についての発表はまだ無いようですが(2/27 14:25現在)未完のまま終了となる可能性が高いでしょうね。アニメ化なども視野に入るくらい人気になれば別の作画の人を立てて続行あるいは新連載というのも考えられなくはないですが、鬼八頭先生の絵ではこれ以上読めない喪失感を埋めることはできそうもありません。  最後になりましたが、鬼八頭かかし先生のご冥福をお祈りいたします。

たとえ灰になっても

無意味にポーズ決めちゃう系ヒロイン萌え

たとえ灰になっても
mampuku
mampuku
1年以上前

 異空間に閉じ込められて、命と大金をかけたゲームを強いられる──というなんの変哲もないデスゲームではあるのですが、読んでみると存外魂込ってて良い漫画だなと思いました。 1.ゲームマスター(表紙の子、天使こと「クロエル」)が可愛い  かみまろとかガンツ玉とかマナブ君的なポジのキャラが表紙飾っちゃってます。ドヤ顔で無駄にポーズをキメながら司会進行するクロエルが楽しみで楽しみでつい読み進めてしまう感ある。清々しいほど残虐w 2.TS主人公  参加者は性別年齢問わず、美少女に姿を変えられてゲームに挑みます。主人公と思しき冴えない眼鏡男よりも、ヤングガンガンですから、黒髪美女が活躍するほうが画的にも良いに決まっています。 3.バナー映えする  結構容赦なく命が危険に晒されるので、こういうジャンルに付き物の顔芸にも説得力が生まれます。グロが無い代わりにみんな頭おかしいことで成り立っている顔芸漫画「賭ケグルイ」とは違って、こちらは全面的に真面目です。 4.頭脳戦はまずまず  まずまずですね。  あと、人を蹴落とすことに躊躇いがない主人公は読んでて気持ちいいですね。その辺の葛藤みたいな展開が嫌いなわけではないですが、この作品ではそれを他の脇役に任せちゃってるのが上手いなと。  そして何よりこの手の漫画は1巻のうちに読者にあっと言わせるどんでん返しをひとつは仕込んでくるサービス精神が素敵です。

死神のラメント

性癖の鈍器で殴られ、世界観に嵌っていく

死神のラメント
sogor25
sogor25
1年以上前

「性癖の鈍器でぶん殴られる覚悟はよろしいですか??」と望月淳さんが帯に書かれてるけど、性癖の鈍器でダウンを取られた後にぎっちり作り込まれた世界観に飲み込まれるという恐ろしく懐の深い作品。 「性癖~」の言わんとすることはモチロン分かるけど、そもそもが上質なダークファンタジーの土台の上に成り立ってるので性癖が刺さらなくても十分面白い。というかそんなニッチな攻め方をせずとも、もっとド真ん中ストレートにファンタジー好きに推していける作品だと思う。「亜獣譚」「魔女と野獣」「この愛は、異端。」のような、一癖あるファンタジーが好きならたまらない作品のはず。 真面目なストーリーの考察をすると、多分だけどグレゴールに必要なのはストルゲーではなくエロスじゃないのか…もし当たってたなら、それに気付いた時グレゴールはエンデをどうするのか。その瞬間に最も性癖が爆発する気がする。 余談ですが、『死神のラメント』巻末のspecial thanksにアシスタントとして「さんさん桜」のくらのさんの名前がありましたが、そう言えば作品の雰囲気は全然違うけどなんかキャラクターに共通点がある気がしますねぇ。。。 1巻まで読了。

FIRE RABBIT!!

「國崎出雲の事情」「天使とアクト!」の作者による新作

FIRE RABBIT!!
mampuku
mampuku
1年以上前

 とくに「天使とアクト」はアニメ化こそしていないものの作者の代表作となりうる素晴らしい傑作だっただけに、今回の新作にも期待が集まります。  とはいえ主人公が消防士を目指すまでのプロローグが長いこと、少年漫画であれば正ヒロインに居て欲しいポジションに男が居座っていること、消防士の屈強で頼りがいのあるイメージとあまりにかけ離れていることなど、不安要素も少なくありません。  「アクト」は職業モノとしての面白さと恋愛モノとしての出来の良さを両立した良作だったので、今回も消防士すごいな奥が深いなと思わせてくれるエピソードに引き続き期待したいです。

シネマこんぷれっくす!

SNS時代の映画鑑賞を楽しめ!!

シネマこんぷれっくす!
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

映画「クラスタ」なんて概念が定着しつつある平成の終わり。 映画の感想や感覚を共有するのはもはや普通のことになりました。 観たあと「みんなで楽しむ」ところまで映画の面白さが拡張されてんだなァとしみじみ思ったりします。 秀逸なのは死ね部メンバーそれぞれに「映画観るやつの生態あるある」が割り振られていることです。 B級映画マニアとかポップコーン食う派/食わない派とか…。 少しでもこだわりを持って映画を観てる人ならつい笑っちゃうようなネタが盛りだくさん。 自由で楽しい映画鑑賞のコツを教えてくれるいいマンガです。

アドレスどちら

あらすじだけで超気になる作品

アドレスどちら
たか
たか
1年以上前

あらすじだけで興味惹かれる...「わたしを離さないで」とか「7 SEEDS」的なSF要素があるんだろうか わけありの子どもたちが学園で暮らしているところに、トーマの心臓やら名作古典少女漫画に通じるギムナジウムの雰囲気が感じられて好き flowers2019年1月号の4話から読んだので、早く2月に出る1巻で全部読みたい!

瑪羅門の家族

最後の方の急展開は必見

瑪羅門の家族
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

最初の方の悪を裁く感じと世界編になり仲間集めのあたりは好きだけど最後の急展開は好きじゃないが一見価値があると思う。 子供の頃はふーんという感じだったが今読むと色々な事情を勘ぐってしまう。 漫画の内容よりも「神戸連続児童殺傷事件」の犯人が犯行声明にセリフを引用したので一時期有名だったな

通りがかりにワンポイントアドバイスしていくタイプのヤンキー

twitter発マンガの単行本化のお手本にしたい

通りがかりにワンポイントアドバイスしていくタイプのヤンキー
sogor25
sogor25
1年以上前

元々はtwitterに載せてた作品なのでタイトル通りのワンアイデアで突き進むのかと思いきや、各登場人物に繋がりがあって話数が重なるにつれてどんどん世界が広がっていく。単行本では4ページ前後の話を数話続けたところでコミックス描き下ろしの20ページ程の話を差し込んでいる。これによってキャラ同士の相関図もより明確になるし、人物のキャラクターや作品全体のストーリーも浮き出てくる。単なるtwitterマンガを繋ぎ合わせただけの作品になっていない巧い構成。twitter発マンガのお手本にしたい作品。 1巻まで読了。

Helvetica Standard

あらゐ先生のセンスが詰まった物

Helvetica Standard
名無し
名無し
1年以上前

あらゐけいいち先生のシュールさが全面に押し出された四コママンガから絵まで載っている簡単なあらゐ先生資料集みたいなもの(特に"絵"は最早画集に近い) 色鉛筆と水彩の暖かみのある絵だったりところどころのエッセイだったりと比類無き凄まじいセンスが全体から迸っている 個人的に特にお気に入りなのが"絵"の群馬マラソンポスターの絵 思えばこの頃からCITYの芸風の大元は決まってたのだろうか いずれにしろ、あらゐ先生の絵が好きな人は買うべし あらゐ先生は天才だ。

アドレスどちら

谷和野さん、実は長編のほうが相性がいいのでは?

アドレスどちら
sogor25
sogor25
1年以上前

これまで短編メインだった谷和野さんが思いっきり長編に振り被った作品。1巻が終わっても全く緊迫感が取れない、これまでにない読み口。 タイトルの「アドレス」はおそらく英語の直訳の"住所"を意味してそう。というのは何となく察せるけど、それが物語の中でどういう意味を持つのかはまだ解らない。長編を見据えたこの先の見えない感じが谷さんの作風に想像以上にマッチしてる。 このままガンガン世界観を掘って深く突き進んでほしい。 1巻まで読了。

ドミノキック 並べられたドミノをキックしたらどうなるのかしら?

爽快に『やらかす』ギャグ漫画

ドミノキック 並べられたドミノをキックしたらどうなるのかしら?
ニワカ
ニワカ
1年以上前

厳粛な空気をぶち壊したくなる破壊衝動を持つお嬢様と、あらゆる方法でフォローする執事の漫画。 爽快に『やらかす』ギャグ漫画。対処法もアホすぎて最高。鬱の特効薬。全2巻なのも良い。ニコニコ静画で試し読みを是非 http://sp.seiga.nicovideo.jp/comic/4547

不死の猟犬

「人が死なない」世界のガンアクションSF

不死の猟犬
sogor25
sogor25
1年以上前

その世界では、人間は死なない。正確には、死んだ瞬間に体が元通りになり生き返る。人間は寿命以外で死ぬことはなく、故にその世界には病院も薬局もない。だから例えば風邪をひいたらその治療法はピストルで頭を打ち抜き文字通り『生き返る』という方法。 そんな世界で、"人間が死ぬようになる"謎の感染症「復活不全症(RDS)」が発生したーーーという物語。 というSF設定盛り盛りでかなり難解な設定の作品で、しかも上記のような設定なので戦闘になったら血しぶきマシマシという感じなので、かなり人を選ぶ作品ではあるし、文字だけで魅力を伝えるのは難しいんだけど、何よりあのハルタで「乙嫁語り」「ヒナまつり」「ハクメイとミコチ」に次ぐ長期連載(休載や不定期連載を除く)を続けているというのがこの作品の面白さを証明してくれるのではないだろうか。 1~6巻までは「不死の猟犬」というタイトルで、RDSの感染源となる人間「ベクター」を匿う「逃がし屋」という存在と、RDSの根絶のために逃がし屋を追う警察との対決構造を中心に物語が展開しするのでガンアクションがメイン。そしてその抗争の中で徐々に明らかになるRDSの謎。最終6巻でRDSの正体が明らかになった瞬間には思わず鳥肌が立った。 そして現在はナンバリングを1巻からに戻し「不死の稜線」というタイトルで連載中。こちらは前巻までで明かした謎をそのまま明示しつつ新基軸の物語を展開し、主に登場人物の人間関係、心情描写にスポットを当てている印象。構図としては例えるなら「不死の猟犬」が『PSYCHO-PASS』テレビ本編で「不死の稜線」が今やってる映画3部作という感じ。 なので、本屋で「不死の稜線」を見かけて気になってる人がいたらまずは「不死の猟犬」1~6巻までを読んでみてほしい。そこまでしてくれたら「不死の稜線」は間違いなく面白いから。 「不死の猟犬」全6巻、「不死の稜線」2巻まで読了

モノクロイエスタデイ

電書のみの発売、見逃してた方は是非。

モノクロイエスタデイ
sogor25
sogor25
1年以上前

小学館の雑誌で発表された読み切りに未発表作を併せた短編集。今井さんの作品はどれも単純な結末ではない悲喜劇っぽさがあり、今回の作品も確実に心に爪痕を残す読後感。そして作中に登場する設定や背景が単なる舞台装置ではなく物語やキャラの心情とリンクしているので、マンガとして意味のある表現になってるのがまた良い。 作中の注釈でも述べられてるけど確かに現行の作品と比べると画力に不精巧さを感じる所もあるけど、短編で確実に心に残るストーリーはこの頃から間違いない。 全1巻読了

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