隣の悪女

正真正銘の「悪女」

隣の悪女
にわか
にわか
8ヶ月前

この話は本当に「悪女」なところが面白い。それもキャラクター的な「悪」じゃなくて、人間的に悍ましい邪悪。エゴによって人を蹴落とし、処分し、自分のものにする。あまりにも上手く行き過ぎてるとこが少しリアリティに欠けるが、なかなか良い。どうも本誌での連載は終わり、アプリ「ヤンジャン」に移籍される様子。まぁたしかにWeb向きといえばそうだなぁ。

墜落JKと廃人教師

JKのモノローグの変化がじわじわ刺さる

墜落JKと廃人教師
sogor25
sogor25
1年以上前

最初は教師のほうがガンガンアプローチを掛けてきてて、それをJKが受け流し気味だったのが徐々に気持ちが移っていく、でもJKはそれをモノローグでしか語らなくて基本お互いローテンションで進む、というのが新鮮な組み合わせ。ラブもコメディもちゃんと両取りしてる。 3巻まで読了。

鴨の水かき

小規模デザイン会社のリアル

鴨の水かき
hysysk
hysysk
1年以上前

「山を渡る」が面白かったので読んでみたら、大好物のデザイン業界の話だった。デザインの大変さと難しさ、でもそこが楽しい!という部分がすごく活き活きと描かれてる。この作者は好きなことに打ち込む人の話がめちゃくちゃ上手いと思う。 正解があるようでない感じ、癖のあるクライアント、クライアントの会社の人間関係や政治、気合いの入ったプレゼン、自分が作ったものを思いがけず目にするなど、あの苦労と快感を味わった人なら確実に「これ、あるわ〜」となるはず。 でかい会社じゃなくて、個人が立ち上げた小規模なデザイン事務所が舞台なとこも良くて、近所づきあいとか、ランチの様子とか、普通の生活にデザインが入ってくるところが好き。リアルな部分とマンガ的な演出が絶妙で、もっと続いて欲しかった。

きょうは私が抱きます。

タイトル通りとは恐れ入った!彼氏可愛いよ彼氏

きょうは私が抱きます。
たか
たか
1年以上前

FEEL YOUNG11月号の巻頭がからっぽダンスRで、まずそれを読み、最後のページをめくって現れたのがこれで動揺が走った。タイトルが目に入った瞬間「マジかよ...!!」とテンションが上がり、興奮を抑え楽しみを取って置くことにして最後に読んだ。 かわいい扉絵。 線が細めでトーンや小物でキラキラした紙面。 彼ピッピ・ミキオの清潔感だけあって突出したところのない平凡な見た目。 主人公の「いや無理でしょ…」っていう正直なリアクション、 全部いいけど、やっぱ「ミキちゃん」がかわいかったのが何より最高だった(ベッドの上で) 雑誌は毎月読み出してそんな経ってないけど、自分の中で「ジェンダーレス男子に愛されています。」で高まった敬愛の念が、「きょうは私が抱きます。」で頂点に達した。ひとつの女性誌の中で、恋愛の形にダイバーシティがあるのって素晴らしい。 なおこの2ヶ月後の2019年1月号から、同じ女性攻めをテーマにした松田環先生の「こちらから入れましょうか、その…アレを」が始まったけれどど、2作の雰囲気は驚くほど違う。こちらは女性漫画らしくキラキラしてるけど、『アレ』の方はちょっと気だるげで退廃的で淫靡な感じ。 これらの作品に掲載ゴーサインを出した編集部の姿勢を全面的に支持するし、一生勝手についてくぞフィーヤン。そして高田ローズ先生…! https://twitter.com/RoseTAKADA/status/1048572649926942722?s=20

世界歩いてるとドープな人にカラまれる

作者の行動力がすごい

世界歩いてるとドープな人にカラまれる
名無しの旅人
1年以上前

「#世界#映え殺し#ツアーズ」の人の実録漫画。 https://gekkansunday.net/series/dope ちょっと引っかかったのは、「カラまれる」っていうタイトル。 (自分から目立ちたくて海外の日本料理屋の制服みたいな服着てるくせに...) 1話の「絵本で見た悪い鬼の酒盛り」、「世界のセレブが歩き方下手になる」という表現力には笑った。

ナナシ ~ナくしたナにかのさがシかた~

回想する主人公の語りがエモい

ナナシ ~ナくしたナにかのさがシかた~
たか
たか
1年以上前

ネットで読める1話だけ読んだけど、カラーの色遣いがきれい! そして最後のページが、枠線から木の葉が飛び出している立体的な画面になっているのが好き 今のところ3話(2019年1月号)まで出てるけど、主人公2人の関係、見えない幽霊、タイトルの「ナナシ」が一体何なのか続きが気になる http://www.shonengahosha.co.jp/tachiyomi/ScrollView_pt0005bad8f41ce99b/

秘密のチャイハロ

黄金の精神をもった女児

秘密のチャイハロ
たか
たか
1年以上前

コンビニコミックにありそうな「本当にあった嫁姑」みたいなエグい展開と、小学生女子向けの絵柄のギャップが新鮮な作品で、人の悪意に決して屈しない主人公が熱い! 原作は脚本家の鈴木おさむが書いているため、ストーリーのクオリティについては安心して読めるし、作画もとても丁寧で少女漫画らしいところがいい。 主人公・愛は女手一つで育ててくれる母を助けるため、エゲツない依頼を受けて金を稼ぐことを決意する。 しかし金を稼いでも、金の出どころであるチャイハロのことは言うことができないため、住まわせてもらってる屋敷の女主人やクラスの女子から痛くもない腹を探られる。 大人でも参ってしまう過酷な状況でも、愛は決して折れない。悪には立ち向かい、弱者に手を差し伸べる。何度貶められ陥れられようと目の光を失わない。ものすごくタフで、黄金の精神の持ち主なのが清々しい。 学校の華嵐先生がいい人なのが唯一の癒しだけど、だからこそ裏切られたらと考えると今から不安...

ロボ・サピエンス前史

オシャレなSF

ロボ・サピエンス前史
名無し
1年以上前

絵のテイストは手塚治虫で、コマ割りは現代。 キャラクターのやわらかな曲線と、大きな文字の描かれた建物のシュッとした直線。 画面が白と黒、直線と曲線で構成されている統一感が美しい。 ストーリーはとてもSFらしく、主人公の語りが雰囲気を出してる。 1話のコバヤシ(ロボット)との会話の「ヘイ、Siri」感が好き http://morning.moae.jp/lineup/1044 https://comic-days.com/episode/10834108156677473461

その才能分けてくれ!

良い読切だよもっと描いてくれ!

その才能分けてくれ!
名無し
1年以上前

マンバの本日発売で見てジャケ買いした(¥108) イラストレーターでもあるマンガ家さんが描いたマンガらしく、ザラザラした太い線の温かい感じが良かった。 31Pの中でテーマがちゃんと描かれててユーモアも入ってるのが見事! 教育実習生の先生が高校生小説家の先生の才能に憧れ、徹底的に平伏しているのが好き。わかる...自分が敬愛する天才の方を前にしたらそうなる。 ストーリーの「素晴らしい才能に価値を感じず能力を活かさない天才に、凡人がなんとか才能を発揮させようとする」パートは、天才側からしてみれば望んでないことを押しつけられているわけで、読んでる間は少し主人公側の言動に諸手を挙げて賛成はできなかった。 ...が! 物語の結びで主人公の行動のおかげで天才高校生小説家先生が助けられ、主人公も自分の憧れに携わる仕事をしていることで、キチンと劇中の行いが報われてたので読んでいて気持ちよかった。 「天才には才能を発揮する義務があるんだっ!!」というセリフが熱い。 全世界の天才に届け

メイコの遊び場

この新連載はいいぞ!

メイコの遊び場
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

舞台は1973年の大阪、常に眼帯をしていて普通の遊びすら知らない不思議な目を持つ少女の話。 特別な力を持つ少女メイコは、夜は謎のおじいさんに連れられ裏稼業をしているが、昼は一人公園でぼーっとしている。 そこへ、近所の子どもたちが声をかけ一緒に遊んだりする。 昼に覚えたアナログな遊びで、夜に人を壊す。 その中に、一人、つげ義春の「ねじ式」の主人公そっくりの子がいて、名前がヨシハルだった小ネタに笑った。 が、果たしてそれが小ネタなのか。 ねじ式は、眼医者ばかりの道を通るときに不気味な「目」の看板がたくさんあり、悪夢のような歪さと支離滅裂な言動、突飛な展開が続く。 このメイコの精神世界こそがまさに「ねじ式」のようであった。 そしてあの目である。 「ねじ式」が描かれたのが1968年だから舞台設定とも近い。 何かアイデアのモチーフになっているのかもしれない。 これからどんどんいろんなアナログな子供の遊びと、その遊びで壊すことを考えるとワクワクする。 楽しみだ~!

夜人

一筋縄ではいかないホラー感

夜人
sogor25
sogor25
1年以上前

ホラーの雰囲気と少年少女の冒険譚的な要素のそれぞれにエッジが効いてて、その合間に入る日常シーンの3人の関係性とのメリハリが新鮮で面白い。 1巻で生じた問題を2巻で解決したように見せて全部引き摺りつつ新たな展開に進んでいく。なんか気付かないうちに結構絶望的な展開に片足を突っ込んでる気さえしてくる。 2巻まで読了。

リカのじかん

シンプルに好き

リカのじかん
名無し
1年以上前

マンバの「今年読んで良かった読み切り」のジャンプまとめを見て再読。 https://manba.co.jp/topics/15900/comments/55896 あらためて読むとすごくいいシュールギャグでかなり笑えた。 バカバカしくて頭空っぽにして読めるのいい。 ただ呪術廻戦9話、アクタージュ15話っていうタイミングでの掲載は読者の感心を引きにくかったかも。

COUNT OVER

デザイン良し、アクション良し! でも...

COUNT OVER
名無し
1年以上前

マンバの「今年読んで良かった読み切り」のジャンプまとめを見て再読。 https://manba.co.jp/topics/15900/comments/55896 きれいな絵柄、キャラクターが魅力的、迫力あるバトル、オサレな演出! 作者は19歳! レベルの高い作品で客観的に「すごいマンガだ!」と評価はできるけど、この話自体は設定やセリフがすごく恥ずかしくて面白いと思えなかった。 大人が読んで「中二病が刺激される」ということは、それは対象の子どもたちにとっては「最高にカッコいい」ということ。あえてそういう作品作りをしたんだとしたら、正解なんだろう。 でも他のジャンプの名作を読んでもこんな恥ずかしさは感じないので、次の作品を楽しみに待ちたい。

きこちゃんすまいる

ぴくぴく仙太郎より好きだった

きこちゃんすまいる
かしこ
かしこ
1年以上前

当時アニメにもなってたから知ってる人も意外に多いはず。 美男美女のパパとママから産まれた目つきの悪い市松人形のようなきこちゃん(隔世遺伝です)は、こう見えてスーパー園児である。無口なので会話はすべてジェスチャー、六法全書を読んだりC言語を学んだり、兄弟が欲しいでしょ?と言う両親の夜の営みに態度で反抗したりする(無口だから)。しっかり者なのでツッコミ役が多いんだけど、たまにやるボケが大きいのがご愛嬌。散歩から帰って朝食を作り始めたけど自宅じゃなくて知らない人の家だった!とかね。周りの大人からは変わり者扱いされるけど、悪口は右から左に流すから心はいつでもステンレスのようにピッカピカ。きこちゃんのクールさと淡々としたコマ割りで魅せるギャグが今も変わらず好き。

’86~’02 かわぐちかいじ全短編

俺好みの短編集だった

’86~’02 かわぐちかいじ全短編
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

時代劇7作、現代劇5作と色々あるがどれも面白い 特に好きなのは 時代劇編だと「峠の茶屋」と「ぶらい」 現代劇編だと「人事を尽くして」かな 簡単な感想は以下の通り 峠の茶屋:二年くらい前に「グランドジャンプ」の読み切りで同名の「峠の茶屋」があったがこれに掲載されている「峠の茶屋」の1話目はその読み切りのプロトタイプっぽい。 ぶらい:渡世人が主人公で終わり方も含めてすごい好き。 人事を尽くして:国選弁護人が主人公の漫画。第3話のプロフェッショナルは、内容も主人公の職業意識も含めてすごい共感した。

ヴィンランド・サガ

アニメ化決定!

ヴィンランド・サガ
バイキング坂上
1年以上前

ヴィンランドサガがついにアニメ化決定です。少年期の圧倒的なバトルシーンも最高ですが、青年期の葛藤しながら前に進んでいく様子もいいです。 出てくる登場人物もキャラが立っていておもしろいです。 この漫画を読んでいると本当の強さについて考えさせらます。 争うことを好まない主人公がどんどん争いに巻き込まれていってしまっていますが、自分を貫き通すことができるのかこの先も注目です。 アニメ化では圧倒的バトルシーンが再現されていることを願います。

セッちゃん

セッ

セッちゃん
hysysk
hysysk
1年以上前

大島さんと言えば、絶妙にセンスのいいモチーフと言葉を選んでTumblrにGIFアニメーションをアップしているアーティストという認識だった。自分とは違うし周りにはいないけど、どこかには存在しているらしい、そんな人達の生活を覗き見ているような感覚。なのでマンガもその延長というか、退屈そうなカップルがだらだら駄目な日々を過ごす中でちょっとドキッとさせられる表現が出てくる、みたいなものを想像していたが、全然違った。ある時代の東京の、あの空気をこんな風に描けるのは本当にすごい。これがCanCamのウェブ上で連載されてて好評だったということも、自分の認識を色々と改める必要性を感じさせてくれた。。

天国大魔境

正統派のマンガ家とはパロディ作家だ!!

天国大魔境
影絵が趣味
影絵が趣味
1日前

手塚治虫にしても、藤子不二雄にしても、元をただせばパロディ作家なのである。そもそもスターシステム(同一の作家が同じ絵柄のキャラクターをあたかも俳優のように扱い、異なる作品中に様々な役柄で登場させるような表現スタイル)からして自作間におけるパロディであるし、一般に手塚が体系を整えたといわれる漫画的記号の数々にしても発明者本人に特許権のようなものは何ら存在しておらず、作家間を隔てる異空間を超えてあたりまえのことのように浸透している。あまりに広く、あまりに希薄に、浸透しているので、それがパロディだとも気づかぬほどだが、1970年代には吾妻ひでおが『不条理日記』等の作品で漫画的記号の使用を脱臼させてみせ、それがパロディ的要素を備えていることを如実に示してみせた。吾妻はその後、アルコール依存症に苦しみ、一時はマンガ界から姿を消すが、大ヒット復帰作となった『失踪日記』が『不条理日記』の頃からは考えられない"正統派"のマンガであったことは記憶に懐かしい。ちなみに手塚は自作内に吾妻のマンガキャラクターをパロディとして登場させるなどしていたが、手塚キャラをパロディギャグにして世に出てきた田中圭一が最近では『ペンと箸』や『うつヌケ』等の"正統派"のマンガで第二次ブームをむかえている。 そしてほかでもない石黒正数も、手塚治虫や藤子不二雄、それから吾妻ひでおや田中圭一らに連なる正統派のマンガ家であると思うのだ。正統派のマンガ家とは、マンガというものに広く希薄にも共有されて、そして受け継がれているものの使用に自覚的な作家にほかならない。それは当たり前にそこにあるものではなくあまりに貴重な共有財産である。パロディとは、それを使わせていただきます、という一種の照れのようなものである。だからこそ異端であるかのようなパロディ作家こそが正統足りえるのだ。 いっぽうで共有財産の使用を拒んだ真の異端としてのマンガ家が数人いる。彼らはマンガの革命者であり、マンガの可能性の限界を押し広めた者たちであった。大友克洋、高野文子らがそれにあたるだろうか。そして石黒正数のパロディは多岐に渡るが、作品間を超えて貫かれており、今作『天国大魔境』にも見られるのは大友や高野のパロディである。背景の白い建物の壁にひび割れや汚れが描かれるのは大友そのものであるし、ジーンズの描き方は高野から来ているものにちがいないだろう。さらに一巻目をさいごまで読んで驚いたのは、おねえちゃん、ストップひばりくんではないか! 江口寿史とは正統→異端に転じたひとであろう。異端である革命者はやはり偉大だが、わたしは正統派も同様に偉大であると思う。パロディとは一種の愛のようなものではないか。なぜって石黒正数のマンガのそこここから偉大なマンガの数々への愛が感じられるのだ。

マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~

このマンガがすごい!2019 オンナ編第8位

マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~
mampuku
mampuku
1年以上前

職場の上司と、世を忍びながらオタ活する話。隠れオタあるあるや古参オタの悲哀ネタが満載です。多くのオタ活漫画と違って生産ではなく消費活動のみにスポットが当てられていることと、イベント体験の描写などは極力省いてオタク同士のジャンル談義を中心に描いているところが独特です。 「ヒロイン」に対応する男性キャラの呼びかた談義の話もわかりみが深いです。「ヒーロー」ってなんか違いますよね。アメコミや特撮がまず浮かんでしまいます。 あと「オタしぐさ」これもわかりみが深いです。オタクって見た目よりも仕草でわかりますよね。 個人的には、隠れオタク女子の擬態スキルが興味深くなかなか面白かったですw 持論ですが、男オタクはもう少し擬態することを覚えてもいいのかなと思います。仕事柄、女の子のオタクが集まるイベントに度々行くのですが、程度の差はあれみんな小ぎれいで、まるでオシャレして推しに逢いに行くかのような気合を感じます(1巻でも少しそういうエピソードが)男オタは少し見習ったほうが良いです。

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