古今東西、ギャルに合わない題材ってあるのか!?というのがこのところのもっぱらの命題なのですがその疑問がまた一つ解消されました。クトゥルフも合う。 駆け出しアイドルの女子高生フタバちゃんがたまたま拾ったクトゥルフを「くーぴん」と名付けて飼い始めたことから周りで不思議な出来事が起こり始め、学校生活アイドル活動全てが不思議な力で順調に回り始めるのが見てて楽しいところ。不思議な力ってあるんだなぁ。 これまであまたの登場人物がクトゥルフの前に人生をメチャクチャにされてきたわけですが、本作の主人公はギャルだから正気度判定が勝ちすぎて絶対にSAN値下がりません。この説得力が半端じゃないです。ギャル強すぎる。クトゥルフへの答え、ギャルでした。 異常に湿度の高いファンクラブ「深きものども」が結成されたり狂気山脈でライブが開催されたり元ネタのいじりもツボを押さえてあって面白いです。 ぜひこれからもフタバちゃんには末永くくーぴんちゃんと仲良くクトゥルフライフを送ってほしいですね。いあ!!(結びの言葉)
※ネタバレを含むクチコミです。
Netflixでドラマ化し、自分も取り憑かれた人間の一人です。 ドラマのほうは、AV業界というテーマがテーマなだけに、裏社会や非合法的なもののつながりをドラマチックに魅せてくれましたが、本作はそのドラマと少し違う印象。 ドラマの方は「村西とおる」を中心に、彼に振り回される人たち、彼を利用する人達など脇役もしっかり魅力的で物語をかためていましたが、本作はより「村西とおるという人間」を掘り下げた感じです。 (まだ1巻なのでなんともですが) 大筋のストーリーも少し違いますね。 ドラマは特に裏社会との関わりなどが脚色されており、 たぶん、本作のほうがより事実なんでしょう。 とはいえ、魅力が損なったと言いたいわけではありません。 どっちも面白いです。 作家さんが「海賊とよばれた男」を描いただけに、人物描写がとても魅力的。 ゴリゴリで法的にアウトなことしているのですが、その破天荒さや、常人では理解できない勢い・熱量がハンパない人物だけに、それをきっちり描く様は、とても爽快です。 まさに漫画的な人物「村西とおる」の魅力が、つまっております。 昔、日本でこんなことやった人がいたんだというのは、とても面白いので、知らない人にはぜひオススメしたいです。 最後に彼の名言であり、人物そのものを表した一言をのせておきます。 この言葉で気にいった人はぜひ、彼の生き様を読んでみてください。 (自分、その一人でした) 「人生、死んでしまいたいときには下を見ろ、俺がいる。」
魔法使いのハルは有名な勇者である幼馴染のレティシアのパーティに所属していましたが、自身の魔法使いとしてのレベルが低いために彼女から日々虐げられていました。 そんな状況に耐えかねたハルがレティシアのパーティを抜けることを決意する場面から物語が始まります。 パーティを抜けたあと、偶然出会ったアリスという女性と行動を共にすることになるのですが、そこである事実が判明します。 それは、ずっとレティシアに役立たずと言われていたハルが、本人が認識していなかっただけで実はレティシアよりもレベルが高く、魔法使いとして超有能であったということ。 その事実が判明したことで、ハルが自らの人生を仕切り直し、アリスと共に冒険の旅に出る決心をすることになります。 このような経緯でハルが今まで知らなかった自身の本当の能力、そして世界を知る過程を描いていく、爽快感のある活躍劇が見られる作品です。 1巻まで読了
中学生の相田くんの隣の家に柚木さんという女の子が引っ越してきます。 柚木さんは学校でも相田くんの隣の席になり、転校してきたばかりで緊張している様子の柚木さんのことを気にかけて積極的に声を掛けていて相田くん。 するとある日、相田くんは柚木さんに「私と幼なじみになってください!」と不思議なお願いをされます。 話を聞いてみると、何度も引っ越しをしていて友達ができなかった柚木さんは、マンガやアニメに出てくる"幼なじみ"に強い憧れがあったそう。 そんな彼女にとって、家も学校の席も隣同士である相田くんはまさに夢見ていた"幼なじみ"そのもの ということで、中学で初めて出会った2人なんですが、柚木さんが憧れている"幼なじみ"のようなやりとりをしていくことになります。 あくまで"幼なじみ"なので付き合っているわけではないのですが、どんどん特別な関係になっていく、ありそうでなかった2人の関係性にときめいてしまう、そんな作品です。 1巻まで読了
優等生の瑠東さんは、実はおふざけ大好き!後ろの席のオタク陰キャ・和村さんにちょっかいをかけるうち、不思議な仲になってゆく……「私だけ知ってる貴女の素顔」は屈託のない笑顔。とても明るいストーリーとなっています。 イタズラ大好きな瑠東さんも、それにツッコミつつ付き合う和村さんも、人としてとても善良で、けっこう気を使い合うし、気持ちよく笑えて和む場面が多い。そこに絡む和村さんの友達の小守さんも、両方を好きすぎるために愛は重くても良い絡み。 優等生な瑠東さんの隠れた一面を和村さんと共有しつつ、和村さんの内気さを瑠東さんがほぐし、二人の心の距離は縮まって……こういうのいくらでも読みたいです!
同性婚が法制化された日本を舞台に、二人の女性が試しに結婚してみる、という物語ですが、同性婚についてだけではなく、もっと広く結婚について考えさせる内容だと感じました。 女性同士、友達関係のまま恋愛をすっ飛ばして始める結婚。性格も生活スタイルも違う二人だが互いに生活能力はあり、男女の結婚のような性役割がないので、お互いにどうしたいかを話し合って進める結婚生活は理想的に見えます。 その中で、奔放な相手に恋しているが、その奔放さを愛する故にそのまま受け止めてそれ以上を求めない女性の愛の在り方に打たれる。私はこんな見返りを求めない、大きな愛を持てるだろうか……。 そしてその愛に少しずつ気付く、奔放な女性。彼女が相手を大切にしたい、という感情を獲得する過程……それは思い遣りという、小さな愛を積み重ねる過程。 恋から始める結婚だって、半ば賭け。恋が冷めた時、そこに愛が残るかはその時になってみないと分かりません。盲目な恋の先に残ったのはよくわからん人だった、という可能性は高い。 そんな曖昧な恋に頼るよりも、お互いに過ごしやすい、気楽にいられると感じる相手と暮らた方が、楽しい生活を送れる確率は高い。もし「積み重ねた時間の分だけ愛が生まれる」と言うなら、なおさら一緒にいて楽しい友達と結婚する方が、理屈は合ってる。たった1巻で強い絆を結びつつある二人を見ていると、そんな風に思ってしまうのです。
ミワさん、面白い! とんとん拍子で、大好きな映画俳優、八海さん家の家政婦に。 そして、マネージャーに、もうすでになりすましがバレそうなんですが〜。 ミワさんと八海さんがこれから恋愛していくのかな。マネージャー、怖そうだな。 ちょっぴり笑えてドキドキするこれからが楽しみな漫画でした! #1巻応援
売れないバンドマンの日辻(ひつじ)は自身の現状と27歳という年齢に諦めにも近い焦燥感を抱き始めていました。 そんな彼は画家としても活動をしていたのですが、実はその絵は自身ではなく幼馴染の夜木が描いているもので、引きこもりで家から出られない夜木の代わりに日辻の名前を使って発表をしていたのでした。 そんなある日、日辻がTwitterに投稿した夜木の絵が世間の注目を浴びたことで、物語が大きく動き始めます。 自身の才能のなさに薄々気づきながらももがき続けている日辻と、自身の絵についても独特な考えを持っていてだからこそ日辻を信頼し全てを任せている夜木。 そんな2人の不思議で特別な結びつきと、夜木の“才能”が世間に見つかったことで変わっていく2人の運命を、温かみを持ちつつも読者を惹き付ける力のある、そんな絵で描き出している作品です。 ちなみに、タイトルにある「カペラ」とはぎょしゃ座のアルファ星、つまり最も明るい星でではあるのですが、地球からは1つの星に見えるだけで実は複数の星からなる"連星"と呼ばれるものであることが知られています。 そんなカペラの眩光とはどういう意味なのか、それを想像しながら読むと作品の味わいも深まるかもしれません。 1巻まで読了
アラサー独身女性のどこにも着地できない居心地の悪い浮遊感を味わえる作品で、非常に興味深かったです。 30歳、契約社員の菊池あみ子。 世間の顔色を伺いながら、自分がどうしたいかという欲求に目を向けずマニュアル通り、立場なりの波風の立たない言動を繰り返す毎日。 自立してはいるが、どこか満たされず、彼氏でもいれば変わるのかとマッチングアプリでの出会いを機械的に1年こなすが、彼氏は5年いない。 そんなとき、職場に「仕事以外に何かやってる人」っぽい女性が気になっていき、交流が始まってから日々に少しずつ変化が生じていくのだが…。 https://comic-days.com/episode/3269754496402490831 これを読んだ僕自身はアラサーの男性なんですが、3話あたりまで読んでグゥーっとみぞおちのあたりが冷え込むような、ジェットコースターで落ちるときの内臓の居心地悪い浮遊感を味わいました。 普段はあえて言葉にしてないような漠然とした小さな不安や、こう振舞っておけば波風立たないだろう、本心でなくとも上手く会話が回るだろうという人をなめた浅ましい考えがすべて言語化されて目の前に差し出されたようで、すべて見透かされてお前はこういうところがあるよなとチクチクやられているような、あの感覚。 どこにもいけない。どこにも着地できない。そして目的地もないが、どこかにはいきたい。 頑固にもなれなければ、道化にもなれない真面目さ。 すべてが中途半端で自分の欲求にも素直になれなければ、世間の「普通」にハマるよう社会生活を送るだけの個を消した状態にも違和感を感じてしまう。 否応なく現実を突きつけられているように感じ、背筋をひやっとしたものが走る。 こういう漫画って、必要です。 そういう気持ちになりたいときもあるんです。 生活、仕事、貯金、将来の不安、義務、責任、世間体。 隣の芝生の青さ。 自分は自分、強くやっていくって思えればいいんですけどね。 現時点での最新6話をポイントで購入して、ここまでは登場人物たちの関係性のこじれ具合や変化などのお膳立てが整うまでの序章に過ぎなかったのかもしれないと思わされました。 おや、と思って改めて公式のあらすじを見てみると、最初からそれが目的だったのかと。 面白いです! 演出次第だとは思いますが、ドラマ化してほしいと思いました。
大人の現実にはありえないだろう漫画らしい恋愛漫画。 個人的には好きです。 後輩のミス被って(ここからしてこんなことあるのかと)会社をクビになった蕗子(ふきこ〜)に、まさかまさかの展開が。 自分が幼き頃も、現実離れした作品にワクワクしたものです。 イケメンでツンデレの王子様やってきた!ドキドキみたいな。 2巻以降に、盛り上がってくるのでしょうか、期待したいと思います。
人間の女の子スイと、ナマケモノの男の子ネリはまだ子供だけれど一緒に民宿をやって暮らしている。目下の悩みは、お客が来ない事。 人間が宇宙へどんどん出てゆき、人口が減ってゆく黄昏の星・地球。残されたのは少ない人と、人語が話せる動物達……と言うと寂しそうですが、お客が来なくてもスイとネリは逞しく、楽しそうに生きて遊んでいる。 世界は海面水位が上昇し、朽ちつつあるがゆったりとしている。そんな中を遊ぶスイとネリ、久しぶりのお客の大学院生・シダ、市場や地下の人々、みんな穏やかで優しい。不便でもいいからこの穏やかさを得たい、と私は言えるかどうか……考えてしまいます。 描き込まれた光景、味がありつつ可愛らしい絵で描かれる世界の中で、誰かと一緒にいる喜び、出会いの喜びが綴られて、じんわりと温かくなる作品です。
主人公の少女・ミラは"ある病気"の治療のために親元を離れて暮らしていました。 その"病気"とは、彼女の中に不安が募ると周囲に「夜を呼び寄せてしまう」というもの。 この作品はそんなミラと、彼女が"師匠"と呼び絶対の信頼を置いている医師のレイが共に暮らす日常を描く作品です。 魔法で探しものをしたり、空から降る星を集めてジャムを作ったりと、素敵なファンタジーの世界観の作品です。 そしてその世界観を、人物はもちろんのこと、風景や小物まで可愛らしく描くことで作り上げています。 基本的には優しい世界観の作品ですが、ミラの抱える病気については彼女の心に暗い影を落としているような描写が見られます。 その病気をレイとともにどのように克服していくか、そこにもしかしたらミラの成長も見ることができるかもしれません。 そういう意味でも今後の展開が楽しみな作品です。 1巻まで読了
イブニング新人賞やちばてつや賞を受賞、そしてジャンプ+ に載った読み切り「二番目の運命」も最高だった注目の新鋭・幌山あきさん。待望の単行本が遂に発売されました。 端的に言って素晴らしかったです。 苦労して生きるのが嫌で、パパ活で収入を得ていたりこの下に新しく現れたパパは何と女性。 「女性のパパはダメですか?」 というアラサー女子の東には、秘めた目的が……という導入から始まる百合です。今年読んだ百合系作品の中でも屈指の良さでした。 まずテーマとされている「消費」の描き方が、非常にリアルで心に迫るものがありました。形は違えど誰しも消費したり消費されたりした経験があるであろうこの現代社会。そこに宿された覚悟や祈り、りこや東の背景にあるものも含め恐らく多くの人に色々な形で感情移入できるポイントがあるでしょう。 そして明示的に悪役として描かれたキャラが登場するのですが、彼の言っていることは露悪的ではありながら現実的には合目的的であり、誰かを傷付けてしまう雑な消費の仕方を望む大衆がいるというのも事実。彼はその象徴のようです。そうしたものに触れると生きるのが辛くなってしまうこともあります。 しかし、本当は世界にはもっと美しいものも溢れているはず。それこそこの本を読んだ後にもらえる気持ちのように。そうした美しいものをこそ大事に生きていきたいと思える物語でした。 幌山あきさんは、ありふれた素材を使っていても独自の味付けと盛り付けで美味しさを提示できる稀有な描き手です。名前を見たら今後も全部読みたいです。
言いにくいのですが、すごく好みな作品でした。 設定としては、突然の感染によってゾンビがはびこるようになった街で、大型ショッピングモールに立てこもった若い男女6人の話・・・という、まぁゾンビ系ならよくある感じなのですが、新感覚なのは登場人物の緊張感がないところ。 というのも、話題の中心が 「生き残ること」 ではなく 「誰が誰を好きか?」 という点。 この時点で結構、自分好み。 なんというか、このほうが妙にリアリティを感じるんですよね。 昨今のコロナの感染拡大をみると 現代人の「まぁ、なんとかなるっしょ」感覚が、骨の髄まで染み込んでいるっぽいので、おそらくゾンビが蔓延っても、消えないんだろうなぁと思っており・・・。 結局、周りにゾンビがウロついていても、危機に直面しなければ 「まぁ、いずれ救助くるっしょ?」 ↓ 「今を楽しまないと!」 ↓ 「恋愛しよう!」 ってなったのだなと思いました。 必死に生き残る気が皆無な感じが、たぶん現代っ子の特性なんだと思います。 「転生あるから、ワンちゃん大丈夫っしょ!」 と言い出しかねない軽いノリ、嫌いじゃないです。 脱出しようと試みたり、救助にきたヘリが墜落したりと、サバイバル系な動きもあるのですが全体的に漂う弛緩した空気と混ざると、不思議とクセになります。 1巻の終わりもヒキをつくってくれたので、2巻が楽しみなのと、 また新しいゾンビ漫画を発見できて嬉しい限りです。
舞台は幕末の京都、両親を亡くし天涯孤独になった子猫・ぼうやが彷徨っていると、父親と同じ目をした人間を見つけ、両親の死を理解できていなかったぼうやは父親だと思いこんでしまいます。 しかしその相手とは京都の民に恐れられる組織「新選組」の三番隊隊長・斉藤一だったのです。 このような出会いから、新選組の屯所に棲み着き始めたぼうやと、斉藤一や新選組の面々を描いてゆく作品です ぼうやと斉藤、それぞれの視点で物語が語られるのですが、互いに言葉が通じているわけではありません。そのため、ぼうやは斉藤のことを父親だと思い込み、一方の斉藤もそんなぼうやの世話をすることにまんざらでもない様子。 そんな穏やかな日常を描いていく作品かと思いきや、物語のところどころに「新選組」の史実に沿った残酷な一面も垣間見えます。 ほのぼのとした猫マンガの要素と新選組の中に渦巻く人間ドラマ、その両方がうまく融合した作品です。 1巻まで読了
仕事を辞め、1人寂しく余生を送っていた60歳の男性・和賀鱗太郎は、唯一の家族である飼い猫が家の外に出ていくのを追いかけるうちにある神社に迷い込みます。 そこで彼は足を滑らせて境内にある池に落ちてしまうのですが、彼のことを助けたのは、40年前に死んだはずの鱗太郎のたった1人の親友・支倉紫陽(はせくら しょう)でした。 そんな導入から始まる第1話は読み切りとして非常に完成されていて(過去に同名の読み切りが発表されてますがそれとは別の世界線の物語のようです)、若くして亡くなってしまった紫陽に対する鱗太郎の思いや、そんな2人の40年の時と生死の境を超えた再会に胸を打たれる、そんな内容になっています。 そしてそんな第1話の最後にその後の物語へと繋がるキーワードが登場し、そのキーワードに関わる謎を紐解きながら、2人が40年ぶりに共に過ごす日常を描いていきます。 2人が過ごす奇跡のような時間はどんな些細な出来事もかけがえのないものに映る、読んでいると温かい気持ちになれる作品です。マンバではボーイズラブに分類されていますが、どんな人が読んでも心に刺さるような内容だと思います。 余談ですが個人的にはアジサイ(紫陽花)から花の字を取った「紫陽」を「しょう」と読ませるネーミングセンスはすごく好きです。 1巻まで読了
「これだからゲーム作りはやめられない!」が好きだったので、こちらも読了。 前作同様、ゲーム業界の話で、天才ゲームクリエイターな少女が主人公の話。 学校では根暗でどんくさい彼女だが、初めてつくったゲームがいじめでクラスメイトのSNSでアップされたら世界中でヒットし、そこからゲーム会社のプロデューサーにスカウトされ・・・という流れ。 その会社には、新卒で目をかけられた同じく天才的な女性がいて、 最初は敵対するのかな?と思ったら、良きライバルのような関係になりそうで、1巻終了。 今後の展開が楽しみになってきました。 自分自身ゲームが好きなので、よくわかるんですよね。 今までにない体験を味わう感覚とか、面白すぎて没頭させられる感じとか、濃厚なストーリーとか、本当に創った人は天才だなとシミジミ思わされて、たぶんそれに近いことなんだろうと読んでて思いました。 特に、クローズするオンライゲームのラストイベントのアイデアを出す話では、初代の製作者に対するリスペクトの姿勢は純粋に感動しました。 いいですよね、 こういう次代にしっかり継承されて、より良くなっていく感じ。 現実でもありますよね。 例えば、FF7のリメイクがヒットしていますが、 あれは20年以上前の、オリジナルFF7をプレイした人が沢山製作に関わっていると、なにかの記事で読んで感動したんですよね。 自分も感動した人間の1人なので、同じような体験をした人が、今度は中に入って創り手にまわる。 熱量ってのはこうやって人に伝染し、次代にむかって、より進化していくんだなと痛感しました。 そういった、モノ作りの素晴らしさも味わえる作品です。
めっちゃ面白かったです!! まず絵がすっごい好きです! そしてゾンビの緊張感からの、恋愛脳なムード。 千葉県でゾンビが発生し始め、幕張のモールに逃げ込んだ水上梨々(17)だが、取り残された男3女3での恋人争奪戦が水面下で進行していく! 恋に興味ない主人公と、彼氏彼女を作ることしか考えないその他! 男女混合シェアハウスゾンビサバイバル! 1話 https://twitter.com/menoirokaeru/status/1436648552516624390?s=20 主人公が現役ソフトボール部だったこともあって、かなり動けてバットでゾンビ倒せて、いろいろ事情ありつつ、ちゃんと冷静に頭もきれるのがアツい! いいぞ、主人公!って気持ちになります。 まさにシェアハウス恋愛リアリティショーのごとく、名前と職業、年齢出てくるのがいいっすねー。 あと雫さんの職業!菜食主義って!本当は何してるんだ?気になる! 話が進むにつれてそれぞれの好意の矢印の向きが、なるほどそういうこと?てシンプルじゃないのも面白いです。 恋愛ばっかり考えてていいのか!ゾンビへの対抗手段は!? と、1巻がすんごくいいところで終わってるんですけど、第2巻がすぐ来月10/15発売予定なのは嬉しいです! 作者さん、千葉県が好きなのか在住なのか、他の作品にも幕張や千葉がよく出てくるのがなんか好きです。 作中でも触れられてますが、千葉って他県と川で隔てられてるから封鎖しやすいっていう立地もナイスチョイスだなって思いました。 舞台設定の立地って大事ですよね! これからどうなっていくのか楽しみですー!
楽器未経験の病弱女子が、高校で金管五重奏の仲間に加わるお話。音楽を演奏する理由や仲間とは何なのかについて、優しくも真剣に伝えてくれる内容でした。 秋のアンサンブルコンテストが目標の五人。しかし初心者の主人公と、とにかく音を合わせるのが楽しい面々に、上を目指す緊張感は当初ありませんでした。 私はそこがすごく良いと思うのですが、強豪校との強烈な出会いによって、難しく考え始めてしまう。しかしそこで得られる新たな思考も前向きで、音楽の楽しみに向き合えているのが良いのです。 とかく部活漫画は、頂点を目指してキツい遣り取りがなされるのが常ですが、本作の五重奏は、仲間の結束を強めながら皆で目標を決め、真剣でも楽しく穏やかに取り組む。 タイトルの「レガート」とは音楽用語で「音を滑らかに繋げる」という意味。メンバー達の絆が次第に強まるのを見ていると、心を重ねて思いを繋げ、滑らかで美しい調和を作り上げる、そんな「音楽の喜び」のための作品になってくれそうだ、と感じました。 ★余談★ 高校生の吹奏楽部員にとって、夏の普門館(今は別会場)と秋冬のアンサンブルコンテストが二大大会になりますが(あとはマーチングもあるけど……)大所帯の吹奏楽部のアンコンはまず部内選抜から始まります。よってアンコンに出たことのある人は、実は少数派です。私は出られませんでした……。
主人公は両親と弟の陽太と4人で暮らしている普通の女子高生・陽子。 どこにでもある普通の日常を送っていた陽子ですが、ある日、弟の陽太が下校途中に行方不明になってしまいました。 警察も総出で捜索したのですが陽太は見つからず、陽子を含め残された家族は徐々に日常を失っていきます。 それから6ヶ月後、彼女の元に陽太が突然帰ってくるのですが、その時にはもう元の家族には戻れないところまで壊れてしまっていました。 そんな悲しい思いを抱えることになった陽子でしたが、ある朝目覚めると、陽太が失踪した日の朝にタイムリープしていました。 このような導入で始まる、いわゆるタイムリープものの作品ですが、この作品の特徴として「タイムリープの原因となる人物が早い段階で示唆されている」、そして「タイムリープによる過去改変が陽太の失踪以外にも影響を及ぼしていく」という点にあります。 特に、過去を変えることで陽太の失踪を防ごうとする陽子の行動が本人の思わぬところに新たな問題を引き起こし、それが彼女を更に悩ませていくことになります。 そんなシリアスなストーリーが展開していくですが、表紙と同じフルカラーの水彩画のような絵柄で本編も描かれていて、児童文学のような優しい雰囲気のある作品でもあります 重いテーマの中にも人との繋がりの大切さや温かみを感じられる、子供から大人まで楽しめる作品だと思います。 1巻まで読了
古今東西、ギャルに合わない題材ってあるのか!?というのがこのところのもっぱらの命題なのですがその疑問がまた一つ解消されました。クトゥルフも合う。 駆け出しアイドルの女子高生フタバちゃんがたまたま拾ったクトゥルフを「くーぴん」と名付けて飼い始めたことから周りで不思議な出来事が起こり始め、学校生活アイドル活動全てが不思議な力で順調に回り始めるのが見てて楽しいところ。不思議な力ってあるんだなぁ。 これまであまたの登場人物がクトゥルフの前に人生をメチャクチャにされてきたわけですが、本作の主人公はギャルだから正気度判定が勝ちすぎて絶対にSAN値下がりません。この説得力が半端じゃないです。ギャル強すぎる。クトゥルフへの答え、ギャルでした。 異常に湿度の高いファンクラブ「深きものども」が結成されたり狂気山脈でライブが開催されたり元ネタのいじりもツボを押さえてあって面白いです。 ぜひこれからもフタバちゃんには末永くくーぴんちゃんと仲良くクトゥルフライフを送ってほしいですね。いあ!!(結びの言葉)