押見修造先生の表現はどこまで進化するのか
押見修造先生の最新作。新たな代表作である「血の轍」も出身地の群馬県が舞台になっていて実体験がベースにあるような気がしましたが、今作「ひろみ」はよりそれを感じました。ペンタッチがいい意味で力が抜けているのも、頭の中の朧げな記憶をそのまま描き表したい意図があるように思えました。すでに「血の轍」の時点で、研ぎ澄まされた心理描写は誰も真似できない地点にありましたが、押見先生の表現がこれから更に進化することを予感させられますね。物語の展開としてもちろん後編が気になりますが、その前に子供である主人公に罪悪感を植え付けた女教師はマジ許すまじ…!
中村平を主人公にしたサッカーをしないスピンオフ読切。
料理が得意な平が、深夜にひっそりと仲間のために夜食を作るという、心温まるお話である。
言ってしまえばアオアシ版の『深夜食堂』みたいなノリだが、それにしてもタイトルがカッコよすぎでは?笑
さすが『フェルマーの料理』を描いてるだけあって、サッカー漫画らしからぬ料理のディテールへのこだわりが見られる。
ザ・良い人な平が作るってのがまたいいんだろうな