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誰もが思い出すあの味……。下町を中心に贈る、ほっこりおいしい人情ドラマ。掲載作品・取り澄ましたエリート上司との立ち寄りランチで、大口開けた意外な顔を目撃し……。(『スカイツリー天丼』) ・夢を叶えて外国人向け東京観光ガイドになった娘が、地元ごはんが食べたいという要望で連れて行った先は……!(『そば屋の親子丼』) ・町内会の父兄による出店で、パパになった男は昔おじちゃんが売っていたあのメニューを思い出す。(『アイスキャンデー』) ・引っ込み思案の少女時代、家族と初めて食べたのが、街の洋食屋のナイフとフォークを使う「ご馳走」!(『エビフライ』) ほか
オムニバス雑誌『ごはん日和』掲載作品を一冊にまとめたもの。
…と言うか、『ごはん日和』の性格と言うか構成を知っている人、どれ位居るのでしょうか? 一冊で、テーマが決まっていて(例えば「ハンバーグ」とか)、各作者がそのお題に従った、一話完結の話を描くんですね。
なので、一話ごとに主人公もシチュエーションも違います。 それを作者ごとに一冊にまとめる、と言うのですから、かなり強引ですよね。
一応、この作品は第一話と最終話が、同じ登場人物と同じ寿司屋なので、サイクル構成になってはいる、と言う感じですが。
題名に「下町」って入ってますが、下町で食べる話は全体の1/3位ですし、そういう下町ならではの知識も、ほんのちょっとだけしか出てきません。(まぁ、江戸の下町とか、今となっては、ほぼ「異世界」ですしね)
でも、『ごはん日和』自体に、それなりの効能はあるんです。 多分、時事的なネタを扱っていないからだと思うのですが、話に普遍性があるので、暇つぶしにダラっと読むのも良いし、一話だけ読んでも良いですし。
かく言う自分も、2週間位入院した時に『ごはん日和』を2冊買ってきてもらったら、安定して暇もつぶれて入眠も楽だったので、なるほどそういう働きもあるんだな、と言う感じでした。