直売所って旅先で寄るものだと思ってましたが、これを読んで直売所を目的地にするのもアリなんだなと目から鱗でした。定番の野菜や海産物はもちろんアーモンド専門店などの変わり種もあり面白かったです。コロナ禍で直売所に行けない回もありましたがそれでも何とかなるのが松本英子先生だなと思いました。

読みたい
モリのアサガオ

死刑を執行する刑務官

モリのアサガオ
かしこ
かしこ

死刑という重いテーマと真正面から向き合った作品です。父親のコネで刑務官になり死刑囚と接することになった実直な性格の主人公・及川。凶悪殺人犯のことが怖いと感じるのは彼らのことを理解しようとしないからだ…という考えに至ってからは、積極的に彼らと関わり更生の道を一緒に模索するようになります。しかし心を入れ替えて自らの罪と向き合ってもすでに決まっている死刑からは逃れることは出来ません。いくら凶悪殺人犯とはいえ国が人を殺してしまう、命を持って罪を償うという死刑制度は本当に正しいのか、主人公は疑問に思うようになります。 登場する死刑囚たちの中でも渡瀬という男と主人公の物語を主軸に描かれていますが、個人的には食堂を経営していた家族を惨殺してしまった星山がメインの回が一番心に残りました。主人公が人形を手作りして家族というものを思い起こさせて自分の罪を認識させることに成功する訳ですが、改心してすぐに死刑が執行される展開にはなんとも言えなくなりました。そういう流れを組みながら親友と言えるまで深い仲になった渡瀬からの「死にたくない」という望みを主人公が却下したのには驚きです。最終的には疑問を持っていた死刑制度についても、死と向き合うことが自らの罪を反省するきっかけに繋がるんじゃないかという考えになっていました。 しかしモリのアサガオ2で、渡瀬の死に携わってから主人公が精神を病んだことが描かれていて、やはりこの問題は深い森の中にあるのだなと思いました。

ちょくばいじょいってきます
直売所、行ってきます
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
49歳、秘湯ひとり旅

49歳、秘湯ひとり旅

大台目前、妙齢おひとりさま女子が選んだのは秘湯めぐりだった! 老眼、身体の不調、すぐそこまでやってきている「50代」という名の次なるステージを迎えるために、身体と心をいたわるために秘境の温泉へリトリート! 注目作家によるエッセイコミック!

パワースポットの歩き方

パワースポットの歩き方

霊能者や霊感者が足しげく通うおすすめのパワースポットを紹介! パワスポってどんな所? そもそもパワースポットって何? など今さら聞けない質問を直撃。漫画やインタビュー、写真でパワースポットの真の姿を徹底解剖する。

謎のあの店

謎のあの店

時が止まっているかのような、佇まいからして尋常じゃない。でも、気になる。そんなお店、勇気を出して覗いてみたら……?超個性的なお店や町を著者独特の視点で描いたコミックエッセイ。一度読んだら病みつきになること間違いなし!

局地的王道食

局地的王道食

「大好物」ではないけれど、心の「局地」にいつもキミがいるんだ。ちくわぶ、甘食、かんぴょう、ちくわの磯辺揚げ、すあま、ぎゅうひ、冷凍みかん、そば湯などなど…ちょっと地味だけど、どうしようもなく「愛しい」食べ物たちへ捧げる讃歌。作者の謎の相棒「モグさん」もカワイイと大評判! 『謎のあの店』の松本英子が贈る、笑えて心にしみるスーパー食エッセイコミック!

荒呼吸

荒呼吸

近頃のエッセイコミックには、コクが足りないとお考えの諸姉諸兄へ。男性読者をおののかせた衝撃の露出魔ルポ! 何の前触れもなく始まったパニック発作との激闘! 忘れえぬ猫・アカの思い出や膀胱炎の顛末(てんまつ)から、ヘビ飼育への憧れ、大統領暗殺を予知しちまったよ事件など、描き下ろしを含む濃厚だけどノホホンな計13編。人気イラストレーターが捨て身で描く実録漫画!!

Nemuki+

Nemuki+

「Nemuki+」初の無料お試し電子版。人気連載作品の第1話+7月号から始まった新連載を収録。「ホーンテッド・キャンパス」原作・櫛木理宇/漫画・箸井地図、「僕僕先生」原作仁木英之/漫画・大西実生子、「殺人初心者」原作・秦建日子/漫画・瓦屋根、「朱黒の仁」槇えびし、「闇の守り人」コミカライズ連載直前特集記事!イラスト・結布/原作・上橋菜穂子、「百鬼夜行抄」今市子、「謎のあの店」松本英子、「雨柳堂夢咄」波津彬子、「悪霊退散大作戦」魚住かおる、「コーラル―手のひらの海―」TONO、「1/4×1/2R」篠原鳥童、「星が原あおまんじゅうの森」岩岡ヒサエ

試し読み
直売所を目的地にしてみるにコメントする