ただのお子様漫画と思ったら、なんだか違う。
コタローは一人暮らし」は大人びた幼稚園児だったけど、こちらは根っこは似ているけどちょっと違う。

生意気だったり、ひねくれてたり、幼かったり。

ジャンプラのコメント欄で「昔のクレヨンしんちゃん」に作者のテイストを足した感じと表現されている方がいて、言語化しきれないもどかしさが解消した。
しんちゃん的なのか。なるほど。

本作は、サチの言動や周りの奇抜なキャラクターもおもしろいけれど、天使と悪魔が点数をひたすらつけているのもおもしろい。
「このクソガキがー!」と言いたくなるような言動にも天使は良いところを見つけて加点するほど天使だし、悪魔は悪魔らしく悪い方にそそのかす悪魔っぷり。
でもクソガキなのでそそのかされた悪行は、逆張りして止めてしまう(やめても事前の行為で加点済)。

彼らは人間審判のために人間界にいるのでそれが業務なのだけど、善行と悪行を淡々と、細々した日常生活から採点しているので、マメだなあと思ってしまう。

神様もなかなか良いキャラクター。そうか、神様だもの!そうだよね。

一話序盤は理解しきれず、んん?と思ったけれど、後半には印象が大きく変わっていた。
第一話を読み終えた頃には、独特の世界観にハマって読み進めていた。

語彙力なく表現すれば、おもしろい・天才・すごい。

ぜひ読んで、「サチ録」の世界に引きずり込まれてほしい。

読みたい
サチ録~サチの黙示録~

人類滅亡が懸かったクソガキ×天使と悪魔の疑似ファミリーコメディ!

サチ録~サチの黙示録~ 茶んた
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

ちょっと好きすぎる…!! クソガキに振り回される天使と悪魔のコメディだけど、人情が染みる…! 悪魔と天使が人類を滅亡させるかどうか討論するも、話し合いでは進展しないため、一人の人間を一定期間観察してその結果で審査するという。 そこで選ばれたのがイタズラを繰り返すクソガキ(少女)・上野サチで…。 https://shonenjumpplus.com/episode/4856001361458130011 可愛くて優しくて笑えて大好きです! 人類滅亡派・悪魔代表のボロスと、人類存続派・天使代表のラン。 二人がサチの行動を監視し、悪魔は悪行に減点を、天使は善行に加点。審査期間の終了時に持ち点がプラスで人類存続、マイナスで滅亡。 超越しているはずの存在である悪魔と天使の気安い人間臭さ・俗っぽさ も、サチのクソガキさも可愛くってクセになる。 悪魔が品行方正で、天使が欲深くて怠惰っていう分かりやすく逆でたまらないです。 サチも逆張り気質のあまのじゃくなので扱いが簡単に言うこと聞かせられないんですよね。それがいい! 第1話で分かるけど、笑えるだけじゃなくてじんとくるのも振り幅デカくてポイント高すぎてヤバイ。 サチに対する周囲の目線が、悪にも善にもなり得る未来ある子どもに対する優しい接し方もいいなぁってなります。 子どものコメディであり、悪魔や天使と一時的な疑似家族になるファミリーもののようであり、人類存亡の危機が一人の肩にかかっているという世界系でもあるという複合的な面白さ! クスッと笑える細かいフックも多くてすごい。 施設の人が防犯訓練で学んださすまた術で~と言いながら殺そうとしてきたり、庶民派ハリウッド俳優がまじで仕事選んでなかったり、先生が常に鼻血出てたり、他にもいろいろふんだんに盛り込まれてる。 番外編の短い話もショートで笑えて最高! 実は1ページ目で、神様が「例年通り人間神判で決める」と言ってるんですね。 「例年通り」って、これ毎年やってるってことなのか、いつもどおりって意味なのか。 毎年の場合、人類が滅んでないってことは…?と考えてもいいのかなっていう。悪魔が情に厚くていい人だし。 どう転んだとしても、人類(クソガキ)も捨てたもんじゃないなって結果になれば幸せだなぁ。 茶んた先生の読切もむちゃくちゃ面白いのでぜひ読んでみてください! 読切『小学生歯みがき習慣ポスターコンクール』 https://shonenjumpplus.com/episode/4855956445035434364

ヤンキー君と白杖ガール

目からの情報過多な世の中

ヤンキー君と白杖ガール
ゆゆゆ
ゆゆゆ

登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。 弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。 一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。 コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。 コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。 障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。 もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。 視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。 かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。 ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。

ワタシってサバサバしてるから

広告で見たことがあるやつだ

ワタシってサバサバしてるから
ゆゆゆ
ゆゆゆ

主人公が「私ってサバサバしてるから〜」っていうタイプの人間でした。 「みんな私のこと「かわいい」って言ってくれるけど本命にはしてくれないね?」で知ったのですが、主人公を「うわー何こいつ」って言いたくなるキャラクター(悪役)にして、当人が落ちていくさまを眺めるジャンルっていうのがあるんですね。 身近にいたら、さりげなくフェードアウトしたくなるタイプの性格ですが、「女の敵は女」というあたりはリアルです。 そして、男の中で生きようとしているわけでなく、同性と仲良くするわけでなく、人がいっぱいいるところに飛び込んでいるのに、孤高です。 読んでいて、どうしてそういう考えに?と思ってしまい、主人公なのについていけません。 本編を悪役サイドで見ている気持ちです。 とはいえ、ライバル視されている本田さんが主人公だと、「私ってメンタル強めだから〜」と、メンタルの強さを過剰に見せつけてくるキャラクターに改変されてしまいそうで、そんな本田さんは見たくないなと思ってしまいます。 よくよく考えれば、周囲がこれほどひいた反応を取っていてもへこたれず、ゴーイングマイウェイでいられる主人公の網浜奈美は非常にメンタルが強いです。 ビジュアルが本田さんと主人公が入れ替わっていたら、どんな感想になっていたんでしょう。

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか

殴るためのお肉

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
ゆゆゆ
ゆゆゆ

このタイトルで、この絵柄で、いわば北斗の拳。 いや、くにおくんかもしれません。 陰湿なイジメが繰り広げられる恋愛モノかと思えば、メリケンサックが出てくるタイプの恋愛モノでした。 メリケンサックと恋愛モノって、同時に存在しうるんですね。 「パワー・アントワネット」と違い、ムキムキでもなく、筋肉でもなく。 公爵令嬢として腐った世の中を正すため、いや殴りたいから主人公は暴力をふるいます。 ストッパーが無くなった彼女は強いです。 ターゲットの名前がいつの間にか「肉」呼ばわりになっていて、こうやって人でないから殴ってよしと正当化するのかなとチラと思えば、その肉がことごとく、言い訳できないレベルの悪役たちで、世直しのためには、殴っとこうかという気持ちを読者に湧き立てさせます。 そして、時の女神の力を借りて、倍速やらなんやらブーストさせて、「ボンボコボンボコ」殴って蹴って。 暴力シーン(連続)もこのきれいな絵柄のママ繰り広げられ、「創竜伝」の龍堂兄弟のようなめちゃくちゃな振る舞いも、このきれいな絵柄のママ繰り広げられます。 とりあえず公爵令嬢なので、一線は越えていないそうです。不殺です。 すべて峰打ちなので大丈夫らしいです。さすがです。 暴力で解決はよくないけれど、早いんだということはよくわかります。

さちろくさちのもくしろく
サチ録~サチの黙示録~ 1巻
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死亡フラグに気をつけろ!

死亡フラグに気をつけろ!

「カップルがイチャイチャしだすと死ぬ」「マシンガンを乱射する奴は死ぬ」「戦場で家族の話をする奴は死ぬ」古今東西のあらゆる映画に存在する“それをしてしまったら死んでしまう”行為、いわゆる『死亡フラグ』を、映画オタクの[しの]と、遊ぶのが大好きなギャル[よーこ]の女の子バディが体を張って検証するエクストリームギャグ!

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