天竺を目ざす高丘親王の幻想的な旅
高丘親王航海記とても面白いです。美とエロスの人というイメージがあった澁澤龍彦ですが、ストーリーの奇想天外さに驚かされながら楽しく読んでおります。近藤ようこさんの絵のタッチが合ってますよね。ユーモアと色気があってうっとりします。この近藤さんのツイートを見てから毎号すごいものを目撃させていただいてるんだなという気持ちになりました。 https://twitter.com/suikyokitan/status/1243929971392835586 あんなに不思議な物語のすべてのエピソードを同じページ数で書くのはもちろんですが、それを漫画にするのも神業ですよね。
原作を読んだことはないけれどかなり忠実に描かれているということは私にも分かりました。書いている途中で澁澤龍彦が喉の癌になったことがストーリーに影響しているようですね。前半の奇想天外さに比べるとラストはまさに夢のように儚い終わり方です。漫画で読んでも難解な話ではありますが近藤ようこ先生の美しい絵を堪能するだけでも大満足でした。いつか原作にも挑戦したいです。