闘病ギャグマンガという渾身のジャンルにコメントする
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腸よ鼻よ

内臓までエンターテイメントにできる天才

腸よ鼻よ 島袋全優
野愛
野愛

世界一面白い闘病漫画ここにあり。 漫画家を目指すうら若き女の子に突然訪れた悲劇、なんだけど読んだら絶対笑う死ぬほど面白い漫画です。 漫画を描いては入院し手術し、退院して漫画を描いては入院し…という楽しくないはずの日常をひたすら楽しく見せてくれます。 クソな医者にあたったことも、駅のトイレ使っただけで感染症になったことも、成人式行けなかったことも全部全部笑いにするんだから全くん(お姉さんの呼び方で呼びたい)すげえな!かっけえな!ってなります。 全くんがストーマの袋たっぷんたっぷんにしながらプロレス観戦して一緒に写真撮ったスーパーマンタロウの中の人より元気に生きてるもんな。マンタロウの中の人は最近病んでてちょっと心配。嫁かわいいのにな。 いちばん笑ったエピソードは美容師にリーゼントにされて海に行った話なので病気あんまり関係ないですね。 腸があろうとなかろうとこの人は世に出ていただろうという面白さ。自分の内臓までエンターテイメントにできる人間なんてなかなかいないよ、天才としか言いようがない。 ガンマと言えば腸よ鼻よとはずネジが二大巨頭よね。異論は認めません!

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

ちょうよはなよ
腸よ鼻よ 01
腸よ鼻よ 02
腸よ鼻よ 03【電子特別版】
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