この作品は女子高生のさつきと“火星人”の少女・メイの2人組が荒廃した日本を巡っていくという物語です。
1巻で2人が巡るのは歌舞伎町や渋谷の109、池袋の水族館など東京の中心となる場所ばかりですが、その場所も人が全くおらず、完全に廃墟と化しています。
それでも2人はかつてその場所がにぎわっていた様子に思いを巡らせ、全力で“観光”を楽しんでいます。
また、2人の髪や瞳、風景などの注目するポイントはカラーで描かれていて、その色使いからも明るい印象を受ける作品です。
日本が荒廃してしまった理由や“火星人”であるメイの秘密など謎はたくさんある作品ですが、2人のほのぼのとした旅路に未来への希望が感じられる。素敵な世界観の作品です。
1巻まで読了
落語を題材をしていながらも、ちゃんと「少年ジャンプ」している感じがすごい良いなぁと思う。
「少年ジャンプ」しているというワードが伝わるか不明なのですが、展開や登場人物どれをとってもジャンプ的で、落語といえば笑点しか知らないマンにとってはちょっとトッツキにくい題材でも、すんなり受け入れられました。(笑点が落語かどうか別として)
そしてすごくいい。
登場人物、特に主人公のあかねと父親の落語にかける情熱が共感できるんです。
よくわからない世界だと情熱傾ける動機を聞かされても
「ふーん、まぁ好き嫌いは人それぞれだしね(小並感)」
くらいで終わってしまうのですが、本作は
「わかる!頑張れ!」
となるから、ここもジャンプ的だと思います。
ひたむきな主人公に、ひたすら感情移入できる。
内容は、真打ち目指した落語家の父親が、その昇進試験でまさかの破門。父親を尊敬していた主人公あかねは、父親の敵と父親の凄さを証明するため落語の世界に入るという流れ。
難解な落語もわかりやすく、まぁ会場の空気感もグッと伝わる描写をしており、ここも魅力です。
落語みたこないけど、そんなにスゴイならみてみたくなります。
とある落語の一門に入門して、表ではみえない芸の世界の厳しさ、それに対しどう立ち向かうかと思うと楽しみな作品です。