突然のもみじ饅頭
広島?!と思った直後に発せられる、典型的な広島弁。 あの玄関、古い家に多いよな。 ベランダから想像すると、海の方なんだろうか。 突然、病院の待合室の光景すら、鷹揚とした雰囲気を感じてしまう。カープの野球中継が放送されていそう。 好きなところは作品のメインでもある、ミカコさんがスマホを孫に教わり、メッセージを亡くなった夫に送るところ。 仏壇や墓に手を合わせて話しかける代わりと言われたら、たしかにそういうものかもしれないと思ってしまった。そういう偲び方も、言葉に仕方もありだよね。 私も、整理したい気持ちがあれば、メッセージアプリへ壁打ちするのも、良いかもしれない。 そっか、そういう考え方もあるんだなと一話一話なんだかためになる。 後期高齢者だらけで、72歳はまだ若いと言われる世の中。70代なんてすぐなんだろうな。
理想のおばあちゃん像とはちょっと違って、ミカコさんはミカコさんとしてかっこいい。
親とか祖母とかお年寄りとか言っても、人は人なんですよね。
亡くなった夫のスマホにメッセージを送り続けるおばあちゃんなんて聞くと孤独な生活を想像してしまうけど、ミカコさんは毎日を適度に楽しく元気に生きています。お仕事してるしエスニック料理食べるし友達もいる。子どもや孫との関係もちょうど良さそう。
ミカコさんを見ていると、年齢に合わせて落ち着いたり心配させないようにふるまったりなんて、必要ないなと思えます。
大人はなろうとしてなるもんじゃなくて気づいたらなっているものなのかもしれません。
新久千映先生作品に登場するワカコさんもタカコさんもミカコさんも、自分のご機嫌の取り方を知っているからかっこいいんですよね。
ミカコさんみたいなおばあちゃんじゃなくて、ミカコさんみたいな人になりたい。