女子高生が散歩するだけのマンガ。だがそれがいい
この文章を今正に池袋で書いているのですが、本作は主に池袋周辺を「散歩部」の女子高生が散歩する、それだけのマンガです。 電子の地図には頼らないというポリシーで紙の地図を持ちながら歩くもいつも迷ってしまう先輩と、そんな先輩にそそのかされて渋々散歩に付き合う内にその魅力を知っていく後輩。二人のゆる〜くふわっとした散歩の中で、その場所に込められた歴史や普段は気にも留めない面白味などが解説されます。 土地勘があり実際に行ったことのある場所も複数登場しているからこそより楽しめていると感じる部分もあります。しかし、一方で自分が行ったことのない場所の回でも同様に「こんな場所あるんだ!」などと楽しめてもいるので、まったく東京の地理は解らないという方が読んでも問題なく楽しめると思います。 『サヨナラさんかく』『放課後ミンコフスキー』の帯屋ミドリ先生の描く新たなる日常系。自分の住んでいる場所の近くにも、きっとまだ思いも寄らない面白いスポットがあるのだろうと予感させられ、自分でも散歩をしたくなるマンガです。
散歩部の2人が池袋周辺をお散歩するお話。
方向音痴ですぐ迷子になっちゃう先輩と、また迷子ですか?と言いながらついて行く歩ちゃん。
スマホは使わず紙の地図だけを見ながらぐるぐるてくてく。迷子になるのもまた一興です。
水辺やビルや猫やカフェ……2人で歩くからなんでも素敵に見えるのか、2人で歩くから素敵なものを見つけられるのか、どっちにしても最高です。
作者さんの言葉を借りると「なんかいい」んですよね。
遠出はなかなかできないご時世ですが、人混みを避けてゆっくりお散歩ならいいですよね。
聖地巡礼もしやすいですし、先輩を見習って紙の地図でお散歩してみたいです。