気持ち悪さから目が離せない
読みながらずっと苦しかった。長谷先生もセロ君も救われてほしいとは思うものの、正直どちらも気持ち悪い。 お気に入りの生徒の写真をこっそり収集するショタコンの小学校教師・長谷先生。 長谷先生の秘密を握り「俺専属の奴隷先生になれ」と命令するセロ君。 教師と生徒の秘密めいた関係なんて甘美なもんじゃない。自己保身とか復讐とか憎悪とか、2人の関係から浮かび上がるのはどこまでも醜い感情。 それぞれの背景を知り、同情こそするけれど気持ち悪いものは気持ち悪い。 美しい女教師と可愛らしい少年として描かれていないからこそ、人間の気持ち悪さが感じられてよかった。 女教師×ショタみたいにカテゴライズできてしまったら、2人を歪めたものの醜さも、2人の歪みの醜さも見えにくくなってしまう。 気持ち悪さから目を離させてくれないのは、この作品の魅力だと思う。 甲斐先生とトミーも救われてほしかったな。
スペリオールのレーベルだしおもしろいかなと思ってなんとなく読んでみたらけっこうクセが強くてびっくり。読む人を選ぶと思いますが、クセ強いの大好きな人には読んでみてほしい。
学生時代のトラウマで成人男性が怖い主人公・長谷は、その反動なのか、重度のショタコンである。そしてショタコンでありながら、小学校の理科教師をしている。保護者向けの授業内容などのお知らせを作成する際につかう生徒の写真を自ら撮り、だいぶ個人的な目的で収集している、かなり悪いオトナです。
ある日の放課後に写真を眺めているところをとある男子生徒に見られてから、バラさないことと引き換えに"専属奴隷"になるよう命令され、長谷の運命が狂ってゆく、という話です(元から狂っているといえば狂っているが)。
ドロドロしてるといえばしてますけど、小学生男子の言いなりになりながら「少年を好きな私の気持ちに、やらしさなんかない!」と叫ぶ教師の図は滑稽でもあり、目の前では最悪なことが行われてるけど読む方としてはそこまで深刻にはならない不思議な要素がありますね。でも受け入れられない人は無理だと思います。正直2巻が出たら買うかどうかは悩ましいところ。